3Dプリントモデルの組み立て方
2018年07月07日
1/144 Mk.VII軽戦車テトラーク、サンプル製作
新規に導入した3Dプリンタ、Hunterで製作した最初の原型となるイギリス軍のMk.VII軽戦車テトラークの完成サンプルを製作しました。
Hunterによる出力品はHD3500MAXによる出力品とは違ってワックス状のサポート材を使用していないため、組み立て前にパーツを洗浄する必要が特にありません。
その代わり出力品の各パーツはラフトと呼ばれる土台から出たサポートに繋がっています。

このため、組み立ての際にはまずは各パーツとラフトを切り離すところから始める必要があります。

ニッパーを使ってラフトとサポートを大雑把にパーツから切り離したところです。

デザインナイフでさらに丁寧にサポートを削り、ペーパーがけをして仕上げます。

パーツの下準備ができてしまえば後は普通のレジンキットと同じように組み立てることができます。
目立つ積層縞もそれほどなかったため、今回はそのままサフ吹きをしました。


UVレジン製のキットは初めてでしたが、塗料をはじいてしまうといったこともなく普通にラッカー系の塗料で塗装をすることができました。

茶色系のエナメル塗料で軽くスミ入れしてウェザリングマスターのサンドを軽く塗して完成です。




同じく輸送用グライダーに搭載して運用された空挺戦車M22ローカストと並べてみました。
初めから空挺戦車として設計されたローカストに比べるとテトラークの方が車高があるのが特徴的です。

Mk.VII軽戦車テトラークのキットは準備が整い次第、DAMEYA-NETにて販売を開始する予定です。


Hunterによる出力品はHD3500MAXによる出力品とは違ってワックス状のサポート材を使用していないため、組み立て前にパーツを洗浄する必要が特にありません。
その代わり出力品の各パーツはラフトと呼ばれる土台から出たサポートに繋がっています。

このため、組み立ての際にはまずは各パーツとラフトを切り離すところから始める必要があります。

ニッパーを使ってラフトとサポートを大雑把にパーツから切り離したところです。

デザインナイフでさらに丁寧にサポートを削り、ペーパーがけをして仕上げます。

パーツの下準備ができてしまえば後は普通のレジンキットと同じように組み立てることができます。
目立つ積層縞もそれほどなかったため、今回はそのままサフ吹きをしました。


UVレジン製のキットは初めてでしたが、塗料をはじいてしまうといったこともなく普通にラッカー系の塗料で塗装をすることができました。

茶色系のエナメル塗料で軽くスミ入れしてウェザリングマスターのサンドを軽く塗して完成です。




同じく輸送用グライダーに搭載して運用された空挺戦車M22ローカストと並べてみました。
初めから空挺戦車として設計されたローカストに比べるとテトラークの方が車高があるのが特徴的です。

Mk.VII軽戦車テトラークのキットは準備が整い次第、DAMEYA-NETにて販売を開始する予定です。


2018年06月09日
新3Dプリントモデルの組み立て方(その3)
3Dプリントモデルの組み立て方その3です。昨日は下地の処理までの流れを紹介したので、今日はその後の塗装の方補などについて解説させていただきます。
サーフェイサーを吹き付けた後は基本的に一般的なインジェクションキットやレジンキットと同じように塗装をすることができます。
今回の作例ではラッカー系の塗料をエアブラシで吹き付けました。


全体の基本となる色を吹き付けた後は筆塗りで迷彩塗装や履帯などを塗り分けてゆきます。

基本的な塗分けが終わったら組み立てを行います。
部品同士の接着にはゼリー状の瞬着を使用しています。
アクリサンデーなどのアクリル用の接着剤も存在しますが、アクリル樹脂そのものを溶かして接着するタイプの接着剤で、かつ揮発性が高く使い勝手があまり良くないため、普段は使用していません。
塗り分けと組み立てが終わった状態が下の写真です。
まだ陰影がはっきりしておらず、玩具っぽく見えてしまうため、ここからウォッシングとウェザリングを行います。

ウォッシングにはタミヤのウェザリング塗料を使用します。これは薄く溶かれたエナメル系の塗料で、ラッカー系の塗膜を溶かさない塗料です。
1/144スケールという小スケールのため、黒のウェザリング塗料を使用すると暗くなり過ぎてしまうため、明るめのブラウンを使用しています。

このウェザリング塗料を筆に含ませてモデルの全体に塗り付けます。
少し置いてからエナメル系のシンナーを含ませた筆でこのウェザリング塗料を拭います。
こうすることで点検用ハッチのパネルラインや車体の継ぎ目などにだけウェザリング塗料が残り、モデルの陰影にメリハリがついた状態になります。

エナメル系のシンナーが充分に乾いた後で今度はウェザリングマスターを塗します。
付属の小さな刷毛でウェザリングマスターを塗してやるとモデルのエッジの部分のみ少し明るい色となり、ちょうどドライブラシをかけたのと同じような状態になってくれます。また、エナメル系のシンナーが乾いて艶が出てしまった部分の艶を消すこともできます。
今回の作例ではマッドを使用しましたが砂漠で使用される戦車などはサンドやライトサンドを使うなど、塗装色に合わせて使用するウエザリングマスターの色も変えてやった方が効果的です。

一通りの塗装やウエザリングを施した完成品が下の写真となります。
塗膜の保護という観点から言えば、この後更に上からクリアをエアブラシで吹き付けても良いと思います。

以上がDAMEYAのキットの作例を製作する際の手順となります。
他のディーラーの方が販売されている3Dプリントモデルも概ね同様の方法で製作することが可能です。
なお、組立後しばらく経ってからモデルの表面にラメ状の粉が浮き出てくる場合があります。これは洗浄時に落としきれなかったワックス状のサポート材が塗膜を透過して析出したもののため、エナメル系のシンナーやアルコールなどを含ませた綿棒または筆などで拭ってやれば取り除くことができます。
この辺の詳細については下記リンク先の記事も参照してください。
3Dプリントモデル 組立後のお手入れについて


サーフェイサーを吹き付けた後は基本的に一般的なインジェクションキットやレジンキットと同じように塗装をすることができます。
今回の作例ではラッカー系の塗料をエアブラシで吹き付けました。


全体の基本となる色を吹き付けた後は筆塗りで迷彩塗装や履帯などを塗り分けてゆきます。

基本的な塗分けが終わったら組み立てを行います。
部品同士の接着にはゼリー状の瞬着を使用しています。
アクリサンデーなどのアクリル用の接着剤も存在しますが、アクリル樹脂そのものを溶かして接着するタイプの接着剤で、かつ揮発性が高く使い勝手があまり良くないため、普段は使用していません。
塗り分けと組み立てが終わった状態が下の写真です。
まだ陰影がはっきりしておらず、玩具っぽく見えてしまうため、ここからウォッシングとウェザリングを行います。

ウォッシングにはタミヤのウェザリング塗料を使用します。これは薄く溶かれたエナメル系の塗料で、ラッカー系の塗膜を溶かさない塗料です。
1/144スケールという小スケールのため、黒のウェザリング塗料を使用すると暗くなり過ぎてしまうため、明るめのブラウンを使用しています。

このウェザリング塗料を筆に含ませてモデルの全体に塗り付けます。
少し置いてからエナメル系のシンナーを含ませた筆でこのウェザリング塗料を拭います。
こうすることで点検用ハッチのパネルラインや車体の継ぎ目などにだけウェザリング塗料が残り、モデルの陰影にメリハリがついた状態になります。

エナメル系のシンナーが充分に乾いた後で今度はウェザリングマスターを塗します。
付属の小さな刷毛でウェザリングマスターを塗してやるとモデルのエッジの部分のみ少し明るい色となり、ちょうどドライブラシをかけたのと同じような状態になってくれます。また、エナメル系のシンナーが乾いて艶が出てしまった部分の艶を消すこともできます。
今回の作例ではマッドを使用しましたが砂漠で使用される戦車などはサンドやライトサンドを使うなど、塗装色に合わせて使用するウエザリングマスターの色も変えてやった方が効果的です。

一通りの塗装やウエザリングを施した完成品が下の写真となります。
塗膜の保護という観点から言えば、この後更に上からクリアをエアブラシで吹き付けても良いと思います。

以上がDAMEYAのキットの作例を製作する際の手順となります。
他のディーラーの方が販売されている3Dプリントモデルも概ね同様の方法で製作することが可能です。
なお、組立後しばらく経ってからモデルの表面にラメ状の粉が浮き出てくる場合があります。これは洗浄時に落としきれなかったワックス状のサポート材が塗膜を透過して析出したもののため、エナメル系のシンナーやアルコールなどを含ませた綿棒または筆などで拭ってやれば取り除くことができます。
この辺の詳細については下記リンク先の記事も参照してください。
3Dプリントモデル 組立後のお手入れについて


2018年06月08日
新3Dプリントモデルの組み立て方(その2)
パーツの洗浄方法の紹介に続き、今日は積層痕の処理の方法と塗装前の下地処理について紹介させていただきます。
いわゆる積層痕とは3Dプリンターの積層ピッチの関係から発生する縞状の段差や、光硬化するアクリル樹脂とワックス状のサポート材の境界面の荒れのことを指します。
前者はなだらかな傾斜の斜面によく現れ、後者は下の写真のように側面の突起部の下やオーバーハングしている面等に現れます。


また砲身のようなパーツの場合には円筒面の下半分にも現れます。

以前は積層痕がどのような部分に出るのかまだ癖を掴み切れていなかったため、リューターにスポンジ状のヤスリを装着して処理をするような方法を紹介しておりましたが、現行の製品ではほとんどの部分をサンドペーパーで処理することができるように各パーツの積層方向を設計しています。
どうしてもサンドペーパーのみでは処理しきれない部分についてはスティック状のスポンジヤスリを使用しています。(下の「やすりの親父」はなかなか使い勝手が良くてお勧めです
)



ピットロード PY14 やすりの親父 スポンジスティックやすり 400番(ZV39482)
またスポンジヤスリも使えないような細部の積層痕を処理する場合はデザインナイフの刃を立てて鉋のようにして表面を削ってやるというのも一つのテクニックです。
こうして処理した積層痕は下の写真のような状態になります。


ついでに仮組みもしてみました。(左から三式中戦車(長砲身タイプ・同通常タイプ)、二式砲戦車、一式中戦車です)

パーツが半透明のため、どこに積層痕があるか分かり辛いという方には先にサーフェイサーを吹き付けてしまうことをお勧めします。
サーフェイサーの色が乗ることによって陰影がはっきりとして積層痕の出方を把握しやすくなります。サーフェイサーを先に吹き付けるにしても後から吹き付けるにしても積層痕の処理方法は基本的に変わりありません。
作例では先に積層痕を処理し、あとからサーフェイサーを吹き付けました。
サーフェイサーは缶スプレータイプでは塗膜が厚くなり過ぎてディティールがつぶれてしまうため、瓶入りのタイプを薄めてエアブラシで吹き付けることをお勧めします。
積層痕が強めに出てしまい、処理しきれなかった部分は少し厚めに、そうでない部分は薄くといった加減ができるのもエアブラシで吹き付ける際の副次的なメリットです。
こうしてサーフェイサーを吹き付けた状態が下の写真です。

明日は基本塗装とウェザリングの方法について紹介をさせていただこうと思います。


いわゆる積層痕とは3Dプリンターの積層ピッチの関係から発生する縞状の段差や、光硬化するアクリル樹脂とワックス状のサポート材の境界面の荒れのことを指します。
前者はなだらかな傾斜の斜面によく現れ、後者は下の写真のように側面の突起部の下やオーバーハングしている面等に現れます。


また砲身のようなパーツの場合には円筒面の下半分にも現れます。

以前は積層痕がどのような部分に出るのかまだ癖を掴み切れていなかったため、リューターにスポンジ状のヤスリを装着して処理をするような方法を紹介しておりましたが、現行の製品ではほとんどの部分をサンドペーパーで処理することができるように各パーツの積層方向を設計しています。
どうしてもサンドペーパーのみでは処理しきれない部分についてはスティック状のスポンジヤスリを使用しています。(下の「やすりの親父」はなかなか使い勝手が良くてお勧めです




ピットロード PY14 やすりの親父 スポンジスティックやすり 400番(ZV39482)
またスポンジヤスリも使えないような細部の積層痕を処理する場合はデザインナイフの刃を立てて鉋のようにして表面を削ってやるというのも一つのテクニックです。
こうして処理した積層痕は下の写真のような状態になります。


ついでに仮組みもしてみました。(左から三式中戦車(長砲身タイプ・同通常タイプ)、二式砲戦車、一式中戦車です)

パーツが半透明のため、どこに積層痕があるか分かり辛いという方には先にサーフェイサーを吹き付けてしまうことをお勧めします。
サーフェイサーの色が乗ることによって陰影がはっきりとして積層痕の出方を把握しやすくなります。サーフェイサーを先に吹き付けるにしても後から吹き付けるにしても積層痕の処理方法は基本的に変わりありません。
作例では先に積層痕を処理し、あとからサーフェイサーを吹き付けました。
サーフェイサーは缶スプレータイプでは塗膜が厚くなり過ぎてディティールがつぶれてしまうため、瓶入りのタイプを薄めてエアブラシで吹き付けることをお勧めします。
積層痕が強めに出てしまい、処理しきれなかった部分は少し厚めに、そうでない部分は薄くといった加減ができるのもエアブラシで吹き付ける際の副次的なメリットです。
こうしてサーフェイサーを吹き付けた状態が下の写真です。

明日は基本塗装とウェザリングの方法について紹介をさせていただこうと思います。


2018年06月07日
新3Dプリントモデルの組み立て方(その1)
出力依頼を出していた1/144 一式中戦車チヘ、二式砲戦車ホイ、三式中戦車チヌの出力品が出来上がってきました

早速完成サンプルの組み立てを開始しますが、ここしばらく3Dプリントモデルの組み立て方についての情報をアップデートしていなかったため、今回は最新の3Dプリントモデルの組み立て方の事情も盛り込みつつ改めて解説を行いたいと思います。
たまには自分の製品のサポート的な記事も必要ですよね
まず現在DAMEYAにて販売中の3Dプリントモデルは3DSystems社のHD3500MAXという3Dプリンターを使用して出力されています。
この3Dプリンターはいわゆるマルチジェットタイプと呼ばれる方式のもので、紙に印刷をするインクジェットプリンターが各色ごとにインクを出すノズルがあるのと同様、紫外線で硬化するアクリル樹脂を出すノズルと後から除去可能なワックス状のサポート材を出すノズルが付いており、実際パーツになる部分とそれを支える部分をノズルを分けて一層ずつ積層し造形を行うようになっています。(この辺の出力方式については以前紹介させていただいた書籍「DMM.make&Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック」に詳しく記載されています)
このため出力品は多かれ少なかれワックス状のサポート材が付着した状態となっています。現在出力をお願いしている業者はサポート材の除去および洗浄が非常に丁寧なため、他の出力業者よりも付着しているサポート材の量がかなり少ないです。(Shapeways等、海外の出力業者はヒーターでワックス状のサポート材を溶かし出した後、大雑把に水洗いしただけで出荷してくるため、ペースト状になったサポート材がそのまま付着しているといったことがままあります
)
3Dプリントモデルを組み立てる際にはこの残ったサポート材を洗浄して取り除いてやる必要があります。
サポート材は植物系油のワックスで比較的低温でも溶けるため、沸かしたてのお湯に出力品を漬けて洗い流す方法が一般的です。
現在私は熱湯に漬ける前に出力品にインジェクションキット用の離型剤落とし(ファインモールド製の「ご機嫌クリーナー」)を吹き付け、それから熱湯に漬けるようにしています。


ファインモールド 190042 模型用洗浄剤 ご機嫌クリーナー(ZV05243)


下の写真ではわかりづらいですが、ご機嫌クリーナーを吹き付けた後、熱湯に漬けると意外なほど油膜が浮き上がってきます。

また熱湯に漬けることでパーツの歪みを取ることができるという副次的なメリットもあります。10分程度熱湯に漬けた後は超音波洗浄機で更に洗浄を行います(3分間)。
以前は超音波洗浄を始めた途端に残っていたサポート材がモワっと水中で浮き上がってきたのですが、現在はほとんどそれが見られなくなりました。
ご機嫌クリーナー+熱湯漬けの工程を踏めば、超音波洗浄機をお持ちでない方はこの工程は省いてしまっても問題ないかもしれません。

洗浄後はパーツを数枚重ねたティッシュの上に並べて乾燥させます。
水分が完全に飛ぶまでに半日程度はみておいた方が良さそうです。

なお以前紹介した際にはレジンキット用のレジンウォッシュ(ガイアノーツ製)アクリル樹脂を脆化させるため使用NGとお伝えしましたが、問題なかったという事例をいくつか聞いたため、再度検証をしてみました。
下の写真は上記の洗浄工程を全て終了した後のパーツのランナー部分を切り出してきたものです。

以前試した際にはレジンウォッシュに漬けた途端に部品全体が白化し、ボロボロに脆化してしまったのですが、今回改めて試してみたところそのような現象は起きませんでした。
あるいは光硬化樹脂の仕様がいつの間にか変更になっていたのかもしれません。

レジンウォッシュから出して乾燥させた状態です。サポート材との境界面がやや白くなっているほかは目立った変化はありません。もっとも極細の部分などはこの白化の影響を受ける可能性はあります。

ちなみに私はサポート材が落ち切っていない部分の処理としてラッカーシンナーを含ませた筆でその部分を拭ってやるといった手法も併用しています。現在までのところ、この方法で部品が脆化したという事例は経験していません。
今日はまず3Dプリントモデルのパーツの洗浄方法について紹介させていただきました。
明日は積層痕の処理方法と塗装前の下地処理について紹介させていただきます。


![DMM.make & Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック [ IKE ]](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/5743/9784775315743.jpg?_ex=128x128)
DMM.make & Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック [ IKE ]


早速完成サンプルの組み立てを開始しますが、ここしばらく3Dプリントモデルの組み立て方についての情報をアップデートしていなかったため、今回は最新の3Dプリントモデルの組み立て方の事情も盛り込みつつ改めて解説を行いたいと思います。
たまには自分の製品のサポート的な記事も必要ですよね

まず現在DAMEYAにて販売中の3Dプリントモデルは3DSystems社のHD3500MAXという3Dプリンターを使用して出力されています。
この3Dプリンターはいわゆるマルチジェットタイプと呼ばれる方式のもので、紙に印刷をするインクジェットプリンターが各色ごとにインクを出すノズルがあるのと同様、紫外線で硬化するアクリル樹脂を出すノズルと後から除去可能なワックス状のサポート材を出すノズルが付いており、実際パーツになる部分とそれを支える部分をノズルを分けて一層ずつ積層し造形を行うようになっています。(この辺の出力方式については以前紹介させていただいた書籍「DMM.make&Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック」に詳しく記載されています)
このため出力品は多かれ少なかれワックス状のサポート材が付着した状態となっています。現在出力をお願いしている業者はサポート材の除去および洗浄が非常に丁寧なため、他の出力業者よりも付着しているサポート材の量がかなり少ないです。(Shapeways等、海外の出力業者はヒーターでワックス状のサポート材を溶かし出した後、大雑把に水洗いしただけで出荷してくるため、ペースト状になったサポート材がそのまま付着しているといったことがままあります

3Dプリントモデルを組み立てる際にはこの残ったサポート材を洗浄して取り除いてやる必要があります。
サポート材は植物系油のワックスで比較的低温でも溶けるため、沸かしたてのお湯に出力品を漬けて洗い流す方法が一般的です。
現在私は熱湯に漬ける前に出力品にインジェクションキット用の離型剤落とし(ファインモールド製の「ご機嫌クリーナー」)を吹き付け、それから熱湯に漬けるようにしています。


ファインモールド 190042 模型用洗浄剤 ご機嫌クリーナー(ZV05243)


下の写真ではわかりづらいですが、ご機嫌クリーナーを吹き付けた後、熱湯に漬けると意外なほど油膜が浮き上がってきます。

また熱湯に漬けることでパーツの歪みを取ることができるという副次的なメリットもあります。10分程度熱湯に漬けた後は超音波洗浄機で更に洗浄を行います(3分間)。
以前は超音波洗浄を始めた途端に残っていたサポート材がモワっと水中で浮き上がってきたのですが、現在はほとんどそれが見られなくなりました。
ご機嫌クリーナー+熱湯漬けの工程を踏めば、超音波洗浄機をお持ちでない方はこの工程は省いてしまっても問題ないかもしれません。

洗浄後はパーツを数枚重ねたティッシュの上に並べて乾燥させます。
水分が完全に飛ぶまでに半日程度はみておいた方が良さそうです。

なお以前紹介した際にはレジンキット用のレジンウォッシュ(ガイアノーツ製)アクリル樹脂を脆化させるため使用NGとお伝えしましたが、問題なかったという事例をいくつか聞いたため、再度検証をしてみました。
下の写真は上記の洗浄工程を全て終了した後のパーツのランナー部分を切り出してきたものです。

以前試した際にはレジンウォッシュに漬けた途端に部品全体が白化し、ボロボロに脆化してしまったのですが、今回改めて試してみたところそのような現象は起きませんでした。
あるいは光硬化樹脂の仕様がいつの間にか変更になっていたのかもしれません。

レジンウォッシュから出して乾燥させた状態です。サポート材との境界面がやや白くなっているほかは目立った変化はありません。もっとも極細の部分などはこの白化の影響を受ける可能性はあります。

ちなみに私はサポート材が落ち切っていない部分の処理としてラッカーシンナーを含ませた筆でその部分を拭ってやるといった手法も併用しています。現在までのところ、この方法で部品が脆化したという事例は経験していません。
今日はまず3Dプリントモデルのパーツの洗浄方法について紹介させていただきました。
明日は積層痕の処理方法と塗装前の下地処理について紹介させていただきます。


![DMM.make & Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック [ IKE ]](http://thumbnail.image.rakuten.co.jp/@0_mall/book/cabinet/5743/9784775315743.jpg?_ex=128x128)
DMM.make & Fusion360 3Dプリントサービス活用テクニック [ IKE ]
2014年09月15日
3Dプリントモデル 組立後のお手入れについて
昨日まで3Dプリントモデルの組み立て方に関する解説をしてまいりましたが、今日はその番外編として、3Dプリントモデルを組み立てた後のお手入れの方法について解説をさせていただきます。
既にDAMEYAの3Dプリントモデルは使用している3Dプリンタの特性上、パーツの表面にワックス状のサポート材が付着しています。
このサポート材はこちらの記事で解説した通り、 熱湯+中性洗剤、超音波洗浄機、ラッカーシンナーなどにより落とすことが可能です。
しかしながら塗装前のパーツの洗浄が充分でないと、塗装後にパーツの表面に残ったサポート材が塗膜を透過して出てきてしまう場合があります。
DMMで3Dプリントを依頼したものはそれほどでもないのですが、Shapewaysに依頼したモデルではこれが顕著に現れます。(出力に同じメーカーの同じシリーズの3Dプリンタを使用していてもDMMの方が出荷前段階のパーツの洗浄が丁寧なようで、この辺りの差ではないかと推測されます)
下の写真は当方で組み立てたE-75重戦車(CGD製のデータを借用し、Shapewaysで出力したもの)です。組立後、暫く展示棚に陳列していたところ、いつの間にか前述のようにサポート材が塗膜を透過して出てきてしまい、表面が銀粉を撒いたように白くなってしまっています。

こうなってしまったらもう手の施しようは無いのかというと、そういうことはありません。
塗装を傷めないエナメル塗料用のシンナーを綿棒などに含ませ、浮き出てきてしまったサポート材を拭き取れば元に戻すことが可能です。

塗装前のパーツの洗浄が甘いと何度もサポート材が浮き出てきてしまうことがありますが、大抵の場合は1,2回拭き取り作業をすればその後はもう出てこなくなります。
なお、あまりにも細かいモデルで綿棒などで拭き取るのは困難な部分についてはHOBBY BASEのマイクロブラシを使用すると効果的です。
せっかく組み立てた3Dプリントモデルが真っ白になってしまったという方は是非この方法を試してみてください



ホビーベース PPC-N07 マイクロブラシ エックス(長・ブラック) fs04gm 【RCP】

ホビーベース PPC-N05 マイクロブラシ イエロー(中) fs04gm 【RCP】

ホビーベース PPC-N04 マイクロブラシ ホワイト(細) fs04gm 【RCP】
既にDAMEYAの3Dプリントモデルは使用している3Dプリンタの特性上、パーツの表面にワックス状のサポート材が付着しています。
このサポート材はこちらの記事で解説した通り、 熱湯+中性洗剤、超音波洗浄機、ラッカーシンナーなどにより落とすことが可能です。
しかしながら塗装前のパーツの洗浄が充分でないと、塗装後にパーツの表面に残ったサポート材が塗膜を透過して出てきてしまう場合があります。
DMMで3Dプリントを依頼したものはそれほどでもないのですが、Shapewaysに依頼したモデルではこれが顕著に現れます。(出力に同じメーカーの同じシリーズの3Dプリンタを使用していてもDMMの方が出荷前段階のパーツの洗浄が丁寧なようで、この辺りの差ではないかと推測されます)
下の写真は当方で組み立てたE-75重戦車(CGD製のデータを借用し、Shapewaysで出力したもの)です。組立後、暫く展示棚に陳列していたところ、いつの間にか前述のようにサポート材が塗膜を透過して出てきてしまい、表面が銀粉を撒いたように白くなってしまっています。

こうなってしまったらもう手の施しようは無いのかというと、そういうことはありません。
塗装を傷めないエナメル塗料用のシンナーを綿棒などに含ませ、浮き出てきてしまったサポート材を拭き取れば元に戻すことが可能です。

塗装前のパーツの洗浄が甘いと何度もサポート材が浮き出てきてしまうことがありますが、大抵の場合は1,2回拭き取り作業をすればその後はもう出てこなくなります。
なお、あまりにも細かいモデルで綿棒などで拭き取るのは困難な部分についてはHOBBY BASEのマイクロブラシを使用すると効果的です。
せっかく組み立てた3Dプリントモデルが真っ白になってしまったという方は是非この方法を試してみてください




ホビーベース PPC-N07 マイクロブラシ エックス(長・ブラック) fs04gm 【RCP】

ホビーベース PPC-N05 マイクロブラシ イエロー(中) fs04gm 【RCP】

ホビーベース PPC-N04 マイクロブラシ ホワイト(細) fs04gm 【RCP】
2014年09月14日
VK4501(p)ポルシェ・ティーガー完成サンプル製作中(その3)
ここまで工程が進んでしまえば、3Dプリントモデルならではの組み立て方というものは特に存在しません。
1/144AFVモデルでは薄く溶いたエナメル塗料を全面に塗った後エナメルシンナーを含ませた綿棒で拭き取るウォッシングを施した後、タミヤのウェザリングマスターを塗すと比較的簡単な手間で陰影の付いたリアルなモデルに仕立て上げることが可能です。


機関部上面のパネルは結局接着はせず、中身を見せたい時だけ取り外すという形にしました。
原型データの設計段階で3DCADデータのレベルでヒンジを仕込むといった細工も検討はしたのですが、強度的な問題で現実的ではないと判断してパネルを別パーツ化するのみとしています。

なお、今回のVK4501(p)ポルシェ・ティーガーの完成サンプル製作記は3Dプリントモデルの組み立て方についての解説にも重点を置いて書いてみました。
昨年にも3Dプリントモデルの組み立て方(その1・その2・その3)として解説記事を当ブログに連載しましたが、その後の3Dプリントモデルの設計のノウハウの向上なども踏まえて、改めてまとめ直してみた次第です。前述の記事と合わせてDAMEYA製の3Dプリントモデルを組み立てる際の参考にしていただければ幸いです。
なお、VK4501(p)ポルシェ・ティーガーのキットは準備が整い次第、DAMEYA-NETより販売を開始する予定ですので今しばらくお待ちください。


1/144AFVモデルでは薄く溶いたエナメル塗料を全面に塗った後エナメルシンナーを含ませた綿棒で拭き取るウォッシングを施した後、タミヤのウェザリングマスターを塗すと比較的簡単な手間で陰影の付いたリアルなモデルに仕立て上げることが可能です。


機関部上面のパネルは結局接着はせず、中身を見せたい時だけ取り外すという形にしました。
原型データの設計段階で3DCADデータのレベルでヒンジを仕込むといった細工も検討はしたのですが、強度的な問題で現実的ではないと判断してパネルを別パーツ化するのみとしています。

なお、今回のVK4501(p)ポルシェ・ティーガーの完成サンプル製作記は3Dプリントモデルの組み立て方についての解説にも重点を置いて書いてみました。
昨年にも3Dプリントモデルの組み立て方(その1・その2・その3)として解説記事を当ブログに連載しましたが、その後の3Dプリントモデルの設計のノウハウの向上なども踏まえて、改めてまとめ直してみた次第です。前述の記事と合わせてDAMEYA製の3Dプリントモデルを組み立てる際の参考にしていただければ幸いです。
なお、VK4501(p)ポルシェ・ティーガーのキットは準備が整い次第、DAMEYA-NETより販売を開始する予定ですので今しばらくお待ちください。


2014年09月13日
VK4501(p)ポルシェ・ティーガー完成サンプル製作中(その2)
パーツの洗浄をきちんとして、ワックス状のサポート材を落としてしまえばあとは通常のレジンキット等と同じように塗装と組立を進めることができます。
塗装はラッカー系の塗料を使用しています。また接着にはレジンキットを組み立てる時と同様に瞬間接着剤を使用しています。キットの素材がアクリル樹脂のため、アクリサンデー等のアクリル樹脂用の接着剤も使用は可能だと思われますが、揮発性が強いこととアクリル樹脂自体を溶かして接着するタイプの接着剤であるため、扱いが難しく当方では使用していません。
まずは全面にサーフェイサーを吹きつけます。
3Dプリントした状態のモデルは半透明のため、表面の状態が分かりづらくなっています。
このため、一度サーフェイサーを吹きつけて積層痕で表面が荒れているところが無いかどうかを確認し、もしあれば320番程度の番手でペーパーがけをして修正、再度サーフェイサーを吹きつけるといったことを繰り返して塗装の下地を整えてゆきます。(1度で気づけば何度も行う必要はありませんが、意外に見落としていたりする部分があったりするものです)
下の写真は下地を整え終えて仮組みをした状態です。


下地が整え終わったら基本塗装に入ります。
VK4501(p)は試作戦車のため全面ジャーマングレーに塗装をします。(まあ某戦車道アニメのレオポンさんに準じたともいいます
)
ただ、GSIクレオスのジャーマングレーは1/144のような小スケールのモデルにはかなり濃すぎるため、代わりにガンダムカラーのMSファントムグレーを使用しています。以前何かの模型誌にこのカラーがジャーマングレーの代わりにちょうど良いと書かれていたのを知り、試しに使ってみたところイメージ通りだったため、ジャーマングレーの塗装にはいつもこの塗料を使用しています。
基本塗装を終えた状態が下の写真です。

エンジン部分のパネルは別パーツにしています。(エンジンの色まではわからなかったのでとりあえず焼鉄色に塗って誤魔化しています
)
また写真では分かりづらいですが、機関部の通気口(機関部左右上面のメッシュ状の部分および機関部後部のスリット状の部分)はそれぞれ車体内部まで貫通させています。

この向きから撮影するとある程度わかりますね

残りは細かいパーツの塗り分けとウェザリングです。
機関部に関しては上面のパネルを着脱できるよう何か方策を考える予定でいます。


塗装はラッカー系の塗料を使用しています。また接着にはレジンキットを組み立てる時と同様に瞬間接着剤を使用しています。キットの素材がアクリル樹脂のため、アクリサンデー等のアクリル樹脂用の接着剤も使用は可能だと思われますが、揮発性が強いこととアクリル樹脂自体を溶かして接着するタイプの接着剤であるため、扱いが難しく当方では使用していません。
まずは全面にサーフェイサーを吹きつけます。
3Dプリントした状態のモデルは半透明のため、表面の状態が分かりづらくなっています。
このため、一度サーフェイサーを吹きつけて積層痕で表面が荒れているところが無いかどうかを確認し、もしあれば320番程度の番手でペーパーがけをして修正、再度サーフェイサーを吹きつけるといったことを繰り返して塗装の下地を整えてゆきます。(1度で気づけば何度も行う必要はありませんが、意外に見落としていたりする部分があったりするものです)
下の写真は下地を整え終えて仮組みをした状態です。


下地が整え終わったら基本塗装に入ります。
VK4501(p)は試作戦車のため全面ジャーマングレーに塗装をします。(まあ某戦車道アニメのレオポンさんに準じたともいいます

ただ、GSIクレオスのジャーマングレーは1/144のような小スケールのモデルにはかなり濃すぎるため、代わりにガンダムカラーのMSファントムグレーを使用しています。以前何かの模型誌にこのカラーがジャーマングレーの代わりにちょうど良いと書かれていたのを知り、試しに使ってみたところイメージ通りだったため、ジャーマングレーの塗装にはいつもこの塗料を使用しています。
基本塗装を終えた状態が下の写真です。

エンジン部分のパネルは別パーツにしています。(エンジンの色まではわからなかったのでとりあえず焼鉄色に塗って誤魔化しています

また写真では分かりづらいですが、機関部の通気口(機関部左右上面のメッシュ状の部分および機関部後部のスリット状の部分)はそれぞれ車体内部まで貫通させています。

この向きから撮影するとある程度わかりますね


残りは細かいパーツの塗り分けとウェザリングです。
機関部に関しては上面のパネルを着脱できるよう何か方策を考える予定でいます。


2014年09月12日
VK4501(p)ポルシェ・ティーガー完成サンプル製作中(その1)
このところ1/2000艦船モデルばかり触っていたのですが、艦船系は一旦ここでストップして1/144AFVモデルの方に作業の重点を移します。
8月下旬にDMMへ出力を依頼したVK4501(p)ポルシェ・ティーガー、出力品自体は数日前に届いていたのですが、新作原型の3Dプリントを発注する方を優先していたため本日から完成サンプルを作成します。
今回のキットのパーツ構成はこのような感じになります。
ポルシェ・ティーガーは空冷エンジンと発電機を組み合わせた発電ユニットを2基備えており、これによってモーターを駆動するといういわゆるガス・エレクトリックの方式で動きます。
キットではこの発電ユニットもパーツ化し、機関部上面のパネルを別パーツ化しています。
このため、工夫次第で整備中の情景を再現することなども可能です。

まずはワックス状のサポート材を落とすために熱湯(沸かしたてのもの)に浸け、上から中性洗剤を垂らします。これによって熱で溶けて浮き出してきたサポート材を洗い流すことができます。

なお、当方ではこの後超音波洗浄機で更に部品を洗浄しています。
超音波洗浄機には浦和工業 ウルトラソニック 超音波洗浄噐 UL-600を使用。4,000円程度と比較的手ごろなお値段で、レジンキットの離型剤落としなどにも使える(というかそちらの方が主目的ですね
)ので、3Dプリントモデルを組み立てる際には1台導入しておくと何かと便利です。
(更にメガネの洗浄にも重宝していますw)

洗浄が終わって充分に乾燥させたパーツがこちらになります。
初期に設計した3Dプリントモデルと比較すると積層痕が出にくいパーツ構成にするためのノウハウがかなり蓄積できているため、表面がガビガビに毛羽立っているということはあまりないのですが、それでも垂直面には積層時の縦縞が出てしまっている部分もあります。そういった部分は軽くペーパーがけをして、下地を整えます。
なお、3Dプリントモデルの素材はアクリル樹脂でできています。アクリル樹脂はポリウレタンレジンやプラスチックと比べると若干固くて脆い性質があります。このためパーツにあまり無理な力を加えると簡単に折れたり割れたりしてしまうことがあります。
慣れないうちは力加減がわからずに途惑ってしまうことがあるかもしれませんが、細長いパーツや細かいパーツを慎重に扱うようにすれば破損を防ぐことは充分可能なように各モデルとも設計をしています。

また、細かく入り組んでいるパーツの裏面等にはまだサポート材の残り粕がこびりついている場合があります。このようなパーツはラッカーシンナーに浸けてやると残ったサポート材を溶かして取り除くことが可能です。
ただしあまり長時間浸け込むとパーツが脆化する場合がありますので注意が必要です。
さらに以前脱脂油ということでレジンウォッシュでサポート材を溶かして取り除くことを試みたことがあったのですが、パーツを付けるとすぐに表面が真っ白になり、あっという間にボロボロに脆化してしまったので、サポート材落としにレジンウォッシュを使用することはお勧めできません。

下地を整えた各パーツを仮組みした状態がコチラです↓

これからサフ吹き・塗装の工程に入ってゆく予定です。


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今回のキットのパーツ構成はこのような感じになります。
ポルシェ・ティーガーは空冷エンジンと発電機を組み合わせた発電ユニットを2基備えており、これによってモーターを駆動するといういわゆるガス・エレクトリックの方式で動きます。
キットではこの発電ユニットもパーツ化し、機関部上面のパネルを別パーツ化しています。
このため、工夫次第で整備中の情景を再現することなども可能です。

まずはワックス状のサポート材を落とすために熱湯(沸かしたてのもの)に浸け、上から中性洗剤を垂らします。これによって熱で溶けて浮き出してきたサポート材を洗い流すことができます。

なお、当方ではこの後超音波洗浄機で更に部品を洗浄しています。
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(更にメガネの洗浄にも重宝していますw)

洗浄が終わって充分に乾燥させたパーツがこちらになります。
初期に設計した3Dプリントモデルと比較すると積層痕が出にくいパーツ構成にするためのノウハウがかなり蓄積できているため、表面がガビガビに毛羽立っているということはあまりないのですが、それでも垂直面には積層時の縦縞が出てしまっている部分もあります。そういった部分は軽くペーパーがけをして、下地を整えます。
なお、3Dプリントモデルの素材はアクリル樹脂でできています。アクリル樹脂はポリウレタンレジンやプラスチックと比べると若干固くて脆い性質があります。このためパーツにあまり無理な力を加えると簡単に折れたり割れたりしてしまうことがあります。
慣れないうちは力加減がわからずに途惑ってしまうことがあるかもしれませんが、細長いパーツや細かいパーツを慎重に扱うようにすれば破損を防ぐことは充分可能なように各モデルとも設計をしています。

また、細かく入り組んでいるパーツの裏面等にはまだサポート材の残り粕がこびりついている場合があります。このようなパーツはラッカーシンナーに浸けてやると残ったサポート材を溶かして取り除くことが可能です。
ただしあまり長時間浸け込むとパーツが脆化する場合がありますので注意が必要です。
さらに以前脱脂油ということでレジンウォッシュでサポート材を溶かして取り除くことを試みたことがあったのですが、パーツを付けるとすぐに表面が真っ白になり、あっという間にボロボロに脆化してしまったので、サポート材落としにレジンウォッシュを使用することはお勧めできません。

下地を整えた各パーツを仮組みした状態がコチラです↓

これからサフ吹き・塗装の工程に入ってゆく予定です。


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