既に前編書いてから3週間くらい経ってる気がするけど気にしない
(これはひどい)
というわけで、4月にあったナナシス3rdライブの感想の後編です。
前編はこちらから
相変わらず長ったらしい上に実のない感想だがいいのだ。こういうのは書き留めておくことに意味があるのさと自分に言い聞かせつつ、ご覧になりたい奇特な方は続きからどうぞ。
17:TRIGGER(The QUEEN of PURPLE)
18:Fire and Rose(The QUEEN of PURPLE)
4Uの興奮覚めやらぬ中、暗転とともにナレーションが入ったわけですが、先の4Uのコールでへろへろになっていた私はナレがまともに耳に入らず、肝心なことを思い出すのに時間がかかりました。
今回のライブにはロックバンドがもう1組存在することを
ナレーションでユメノ姉さんの「めんこい」発言が来るまで完全に忘れたという体たらくw 生バンドによるノンストップの楽曲連発でいい感じに脳がやられてきてます。まだ中盤なのに。
そんなわけで、今回初参戦となるユニット「The QUEEN of PURPLE」が登場。4Uの圧倒的なパフォーマンスにもかかわらず「私たちは私達の歌をやるだけさ」というベーシストのファーブの大胆不敵な言葉とともに4人のメンバーが姿を表します。そして開口一番
「弾くよ"TRIGGER"」
とボーカルのムラサキ。かっこよすぎ。コレは孕む。この一言だけで会場は一気にQoPの色に染まりました。
MCを挟みながら歌われるQoPの2つの楽曲。どちらも4Uとは一線を画す曲調ですが、その差異は楽曲にとどまりません。
言うまでもなくQoPは4人構成のフォーピースバンド。4Uと異なり、ボーカル専門のムラサキが独立し、他の3人はそれぞれの演奏に専念することになります。ですがそれぞれが自分の作業に専念するメンバー構成である以上、演奏も歌唱も「できて当たり前」であり、彼女たちには「それ以上の何か」が常に求められます。
そんなフォーピースバンド故の課題を、しかし彼女たちは実にアイドルらしい方法で解決していました。
QoPの4人はメインステージに陣取り、出島も花道すら使用しませんでした。ドラマーを出島に配置し、ファンと一帯になってグルーヴを作りにいった4Uとは対照的です。マイクスタンドを握るムラサキとドラマーのマツリはともかく、ファーブとユメノがある程度袖付近まで出向きますが、それ以上は決して観客に近づかず、むしろムラサキと寄り添うような形を取ります。
しかしこれこそがQoPのパフォーマンス。この姿を見せられた我々は、しかし彼女たちに近づくことはできず、目を見張り続けるしかなくなってしまいます。
それは彼女たちが「ロックバンド」である以前に「アイドル」だから。その場に立つだけで華のある存在。そこにいるだけで周囲を魅了する存在だから。
「もっと近くで彼女達を見たい」という、我々がアイドルに抱く最も原始的な欲求。それを呼び起こす「立つだけで華になる自分達の姿」そのものを、彼女たちは「演奏以上の武器」として120%活用したわけです。ムラサキはMCで「私はファーブの歌を歌うだけだよ」と言っていましたが、実にその通り、それだけで十分過ぎるパフォーマンスだったのです。
もう私たちはメインステージ上の4人から目を離せません。ちょっとでも袖に近づいたファーブに身を乗り出して食い入るように見つめ、ベースをかき鳴らすその姿に歓喜する。もはや前座も後座も関係なく、今そこにいるQoPしか私たちには見えない。
初めてのライブにあって、あの4Uの後座に収まりながら、たった2曲で圧倒的な存在感を放っていました。今後の登場に期待が高まらずにいられませんね。
ちなみに、ムラサキの中の人は幕張どころかライブイベントで歌うことそのものが初めてだったそうで。あの堂々とした歌いっぷりを見てると「まじですか」という単語しかでてこない。コーラスを入れつつ並び立って歌うファーブとムラサキの姿が実に絵になってました。
なお、3日目の私はステージ下袖側の二階席だったので、なまじアリーナよりも近いところでファーブ役の広瀬さんを食い入るように見つめることができました。あの時の俺、広瀬さんの半径10m圏内にいたね(謎の上から目線)あと、個人的MVPは袖への去り際のマツリ姉さんの「ナンテコッタイ!」3公演目を見た人なら分かるであろうw
19:セカイのヒミツ(サンボンリボン)
20:さよならレイニー&レディ(SiSH)
21:SAKURA(WITCH NUMBER 4)
22:Girls Talk!!(NI+CORA)
怒涛の勢いで続いたロックバンド系ユニット2連続の後に、再び777☆シスターズの4ユニットによる楽曲が続いていきます。やっと一息つけるというのは自分だけじゃなかったのか、このパートは他の支配人諸氏も割と落ち着いてペンライトを振ってたように思います。まあ、それも「Girls Talk!!」で一気に大騒ぎになるわけですがw
そんな「Girls Talk!!」は曲の入り方が印象的でしたね。出島に1人立つムスビが電話の仕草をしてから、曲の入りに合わせてメインステージ奥のスースにスポットが当たるという。
この曲に限ったことではないのですが、ムスビ役の高田さんは歌う時に本当に底抜けの笑顔で歌うんですよね。見てるこっちからすると「ムスビがあんな可愛い顔して歌うの!?」という新鮮な気分でライブを見ることができるとともに、ライブが終わった後にみんなからそれを言われて恥ずかしがるムスビの姿がアリアリと想像できます。
こういう演者さんの歌いこなしと演じているキャラクターとがシームレスにつながっていくのがナナシスライブで特に印象的に思うところです。前の記事で述べたクルト役の黒瀬さんにしてもそうですが、演者さん達がきちんと「ライブにキャラクターを連れてきてくれている」のが本当に良かったです。
他のユニットについても、サンボンリボンは3姉妹揃ってのジャンプが実に可愛らしかったですね。バラバラなようでしっかり息のあってる晴海三姉妹かわゆす。SiSHについては前半同様、文句のつけようながない安定観でした。言及が少ないからって軽視してるわけじゃなく、ほんと今までと比べても非の打ち所がなかったんですよ今回のSiSHは。
そしてSAKURAを歌ったWITCH NUMBER 4ですが、カルテットでの出島での立ち回りが本当に見事でした。ラスサビ前のメロでは4人がぐるぐると回転しながら一人ずつソロパートを歌っていきましたが、見ていて惚れ惚れしましたね。ハルの「つぼみになって…」が個人的にグッと来るポイント。もうねこの娘は、いつの間にこんな顔でこんな歌い方ができるようになったのよと支配人面したくなってくるエモさでしたね。これはウメちゃんも惚れる。間違いないね。個人的には一番好きなユニットです
23:ハネ☆る!!(はる☆ジカ(ちいさな))
4ユニットの歌が終わってMCはニコラとSiSHが担当。その途中でハルとカジカが新衣装でもって登場します。改めてハルの中の人のつぶやきを読み返しつつ、本当によくまあこんな可愛い衣装をこの一曲、1ユニットのためだけに作ったもんだなと感心してしまいます。Le☆S☆Ca同様このコンビも底抜けに可愛らしいし、曲も歌詞の通りでぴょんぴょん跳ねるしもうたまんねえ。
ちなみに衣装の一部が光るということに気づいたのは2人がはける瞬間、舞台が暗転し始めたタイミングでしたw こればっかりは仕方あるまいw
24:Sparkle☆Time!!(セブンスシスターズ)
「SEVENTH HEAVEN」がセブンスシスターズの初期の楽曲ならば、この曲は円熟したシスターズの象徴といえるものか。ライブ冒頭とは一転して笑顔で互いの肩を抱きながら仲良く花道を進んでいく6人の姿も見れました。観客を圧倒するパフォーマンスではなく、観客と一体になる楽曲。あの「SEVENTH HEAVEN」からこの曲に至る間に、この6人に何があったのかというのも興味がありますね。
個人的には4Uのような激しさはないけど、ド安定のグルーヴでみんなで楽しめる曲です。この曲にはペンライトよりも両手を挙げてのクラップが合うと思っているのは俺だけか。
曲が終わると、ここでようやくセブンスシスターズの6人のMCに。3rdライブということもあって、6人ともMCも安定してましたね。なお3公演目では「俺達がふちがみまい」案件も発生。みんなして氷の歌姫ハミイ閣下・・・ではなく渕上さんを笑かしにいってるのは今後の定番になるのだろうか。あと噛み王子
いや、渕上さんも川崎さんも歌ってるときはホントかっこいいんですよ。いやマジで
25:FUNBARE☆RUNNER(777☆SISTERS)
26:僕らは青空になる(777☆SISTERS)
「ここから次のシスターズへとバトンを渡す」というニコ様の言葉とともに部隊は暗転。そして「私達も誰かの光になりたい」という歌詞に基づいたナレーションからおなじみの12人が再登場して「FUNBARE☆RUNNER」に突入。更にそんな思いを誰かに向かって励ますように伝える歌詞が印象的な「僕らは青空になる」へとノンストップでつないでいきます。こういう「作り手側の意図を明確に感じ取れるセットリスト」なのが今回のライブはほんといいですね。レジェンドのセブンスシスターズから、今(2034年)の777☆SISTERSへと、引き継がれているものが確かにあることを、楽曲でもって見せてくれます。
この2曲は曲調に加えて振り付けもかなり激しい部分があるため、ダンスの上手い人はそれがより際立ちます。特に印象的なのはシズカ嬢のキレキレっぷり。中の人である麻夏さんは12人の中では決してタッパのある方ではないのですが、動きの止めが非常にしっかりしてましたね。
また、ノノヒメは実に彼女らしいアグレッシブな動きを随所で見ることが出来ました。中の人である中島さんはやはり小柄な方なのですが、そう思わせない激しさはまさに男勝りのノノヒメそのもの。
27:ハルカゼ(777☆SISTERS)
28:Star☆Glitter(All Cast)
誰かの光になろうとする楽曲から、実際に777☆SISTERSが誰かの背中を押した未来の象徴である「ハルカゼ」へと繋がり、ライブはクライマックスへ。そしてラストは全ての始まり、セブンスシスターズの象徴である「Star☆Glitter」を全員で歌ってくれました。
セブンスシスターズはこのナナシスというゲームにおけるアイドル達の全ての始まりであり、今(2034年)では既に消えてしまった「一瞬の激しい輝き」でした。それを体現しているともいえる「Star☆Glitter」が今回のライブで歌われたのは「ハルカゼ」の後の大トリ。それも「花は散ってもきっと誰かの心に残る」というPVのモノローグに続いて全員で。この一連のセトリの流れには、1stライブのラストで謳われたときとはまた異なる意味が込められているように感じます。
セブンスが星の瞬きであるなら、777☆SISTERSは散っていく花。どちらも一瞬の美しさを象徴するものです。セブンスシスターズが良くも悪くも多くのものをいろんな人に残していったように、777☆SISTERSの12人もハルカゼを通して何かを残すことができたのか。このライブにはそんな問いかけも見え隠れします。セブンスシスターズと777☆SISTERSが同じ場所に立つということについて、ハルの中の人もこんな呟きを残してくれています。
かつて777☆SISTERSの12人が臨んだ1stライブ。今はLe☆S☆CaやQoPのようにシスターズではない、しかしいずれ劣らぬアイドル達が彼女達の後に続き、それぞれの輝きを見せています。そしてハルカゼへ。私自身はハルカゼのMVをまだ見られていないのであまりハッキリしたことは言えませんが、セブンスシスターズがかつてしてきたことを、777☆SISTERSもまた、彼女たちなりのやり方で成し遂げようとしているように思います。
ナナシスを象徴する重要なキーワードは「永遠ではない」ということだと思っています。ライブで凄まじいパフォーマンスを見せつけるセブンスシスターズも、ゲームの中では「もう存在しない過去のアイドル」なのですから。
そして永遠ではないからこそ「アイドルには何ができるのか。アイドルとは一体何なのか」ということについて、ナナシスではゲームの中でも再三問いかけられており、ハル達はその答えを模索し続けてきました。
これらはレジェンドとの対戦エピやエピソード4Uでも触れられていましたが、今回のライブではそれが特に強調されたものであり、その答えとなりそうなものが随所に散りばめられたものとなっていたように思います。
そして次回「メモリアルライブ」と銘打った武道館で、今度は何を見せてくれるのか、今からとても楽しみです。
・・・というわけでセトリ数28。全公演での曲数34曲というボリューム満点のライブでした。以下、セトリ以外の余談
前にも触れましたが今回のライブは生バンドによる演奏でした。曲と曲の間もバンド演奏で繋いでくれたりと、ライブでしか出来ない演出ばかり。当たり前のように聞いてましたが、後から考えるとすごいことですね。
4Uの「Lucky☆Lucky」の最後のコール連発も、普通の音源なら絶対できない演出でした。こちらの方々が裏で演奏してくれてたそうで。感謝感激ですね。
QoPのところでも触れましたが、3公演目の私の席は舞台の下袖スレスレのような場所だったので、メインステージ中央の階段裏にある生バンドのスペースがチラ見できたんですね。ライブ中もバンドの方の腕の影が確認できましたw 4UのヒナちゃんとQoPのマツリ姉さんのアバターというべきか本体というべきかw この2ユニットのバリバリのバンドを生で聞けたのは本当に幸福でした。
それと、下袖から裏にはけて行く演者さん達を最後に見送れるポジションだったのもよかったですね。最後に全員がメインステージに並んだとき、メモルンの中の人がヲタ芸めいた動きで煽ってくるもんだから、こっちも反応せざるを得なかったw
今夏には新曲の発表。更に4Uはミニアルバムと単独ライブと、ナナシスは更に加速していきそうです。そして武道館では、直近のメインエピソードであるエピソードKARAKURIの主役であるヒトフタちゃんも参戦してくれるでしょう。まだまだ目が離せないナナシス。当分はその行く末を追いかける日々が続きそうです。
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