2010年05月

2010年05月31日

過去も現在も未来も


 Blogを書かなくてはと思いながら、もう5月が終わってしまいました。
 
 現在は 5月ゴールデンウィ−クあけから始まった「第17回ヴァリエーションの会」の練習が新しい顔ぶれで始まっています。月、水、木の夜20:30〜平常レッスンの後、土曜日の13:00〜15:00平常レッスンの前、みな熱心に御稽古に励んでいます。
 この会を始めた当初は JAクラス在籍の5、6年生ほとんどの子供達が参加するこの会で、一人ずつ踊る指導を 平常レッスンを行った後の限りあるレッスン時間の中で 舞台に立てるまでに指導出来るのか、不安が一杯でしたが、子供達の情熱に励まされ、保護者の方々の御協力により 毎年メンバーは変われど もう16年間このように継続をして来ました。でも私は今回初めて出演する生徒と同様、毎回新しい気持ちで取り組める事にとても感謝しています。

 また、残りの火曜日や金曜日の課外時間も一人の生徒が 3月末に行われた四国バレエコンクール予選で上位入賞だったため、全日本コンクール代表に選ばれたので、練習を始めました。この生徒は*宇和教室の生徒で遠く大洲からほとんど毎日通って来ています。毎日部活に勉強にと両立を念頭に据えながらの厳しいバレエの練習の日々、、。その生徒自信の努力と共にご家族のバレエ教育に対する深いご理解に頭が下がる思いです。そういえば、立脇バレエの歴史の中で初めて全日本コンクール(その時はアジアパシフィック国際コンクールでした)に選ばれた生徒は宇和教室の生徒でした。(*宇和教室は松山市より高速道路を使って1時間程の所に位置しています。)

 立脇バレエに子供さんを預けて下さるほとんどのご家族の方がそうなのですが、子供が夢や目標に向かって頑張る姿を、たとえ その結果が目に見えないものであっても 惜しみなく愛情を持って応援され、その時期、その瞬間を懸命に生きる事の大切さを経験するチャンスを子供達に与えて下さる保護者の方々、そして それに十分答え見事に成長してゆく立派な子供達に私は長い間恵まれています。


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卒業国家試験の舞台より

1ヶ月前の事になってしまいましたが、先日私は3年前に国立モスクワバレエアカデミーに入学した生徒の卒業国家試験の公開舞台を観にモスクワに行きました。
 学校公演で ソリストやメインのお役をもらって踊ったりしても一度も見に行ってその晴れ姿を応援出来なかったのですが、今回多くの皆さんの協力のおかげで スケジュールを調節出来、3日間に渡って行われる公開試験を見に行く事が出来ました。
 「クラシック」,「クラシックデュエット」、「キャラクター」と学校の授業で履修する科目を それぞれのクラスの担任教師が公開用にまとめ、クラスごとに舞台で発表されます。
 学校卒業最終時に どれだけの事が身に付いているか一人ずつ成績がつけられ 評価されます。大学入試や就職活動と同じく(それよりずっと狭き門ですが、、、)ロシアの生徒には 内定があったり、その舞台によりプロのバレエ団からオファーが来たり、、、というような感じです。客席にはロシアのバレエ界の歴史的な人物やバレエ団などの重鎮が審査などの為に座られていました。学校の校長先生も審査員の一人ですが ロシアを代表する歴史ある芸術のレベルや品格を決める重要な国の教育機関の責人者として 緊張して舞台を見守られている様子でした。

 そんな中、私もそういった方々と同じ席に座って 開演を待ちました。(しかもお忙しい中 イリーナ先生に席までとっていただき、、、!)「幕が開いたら あの私の生徒が 本当にそこにいるのだろうか」と信じられなくもあり、誇らしくもありでした。
 
 舞台でのバーレッスンも、この世のものとは思えない程に開いた(=アンディーオールの出来た)かつ長い脚を持ったクラスの生徒さん達、容姿端麗かつ多くのカリズマ性を持ったグループの集まりを観ました。
 でもそんな中でも 私の生徒は舞台のどこにいても 私の一番でした。当たり前と言えば当たり前なのかもしれませんが、こちらでは 弱かったテクニッックもしっかりついて 緊張の試験舞台の中でも 高度なテクニッックを難なくこなしていました。また特に音楽性に優れていると私は感じました。舞台終了1時間後くらいに発表される成績は どの科目もオール5でした。本人は6月に筆記試験が残っていると言っていましたので今頃また頑張っていると思います。
 中学を卒業し 初めて親元を離れたのがロシアというなじみの無い国。英語はほとんど通じず いきなりロシア語の生活。それだけでも心細いだろうに、いきなり 厳しい競争の世界へ。舞台での全ての動きに彼女の汗と心の葛藤が浮かび 胸が熱くなりました。

 彼女は副校長であるイリーナ先生担任の、学校で最高レベルのクラスの中で 劣等感も屈辱感もそしてバレエ、芸術の深さや素晴らしさも かけがえの無い多くを学んだと確信します。

卒業試験の本番の前に「先生お団子(ヘアースタイルの”おまげ”の事)して下さい。」と彼女が言って来てくれて(もちろん自分で奇麗に出来るのに)「最後の卒業試験の舞台を先生のお団子で、、」というかわいい心使い、、。また、キャラクターの試験日は 白鳥3幕のイタリアンのソロを踊っていました。私達には「キャラクター科目は私は劣っていてほとんど踊らせてもらわないから、、、。」とソロを踊るなんて一言も言わずサプライズで!!すごく感動しました。忙しい中 私達への粋な計らいも忘れていませんでした。彼女はそんな子で、そんな所は小さい時と変わっていません。
 それぞれの試験の舞台の最後は観客の拍手の中、生徒がみなレベランスをして 舞台で担任の先生に花束を渡します。この学校では 何人もの子が 落第してゆきます。彼女は3年間、ロシアの生徒達は9年間、退学を言い渡される事無く頑張り、厳しいレッスンと競走に耐え抜き 生き残って来た精鋭の子供達の努力の日々が目に見えるようで惜しみない拍手をしました。最終日は幕がしまると緊張の長い日々が終わった安堵感からなのでしょう、幕の後ろから「わー!」と生徒達から歓声が上がったのが聞こえました。
 
 イリーナ先生やクリコワ先生にもお忙しいのにすごく親切にしていただき、時間を作ってお食事を共にさせていただいたりして とても楽しい素晴らしい5日間でした。教師としてまた色々勉強になり 色々考えさせられる旅でした。これも このチャンスを与えてくれた彼女の才能と 卒業試験の日取りが急に変わった為、一度はあきらめかけていたモスクワ行きを快く送り出してくれた立脇のスタッフ、協力して下さった皆さんのおかげです。本当にありがとうございました。

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