2017年05月

2017年05月31日

想いが繋がって PART 2  〜幸せとは「感じる」もの〜

 その後、その少年はどうなったか、前回のお話の続きです。想いが繋がってPART1〜ひたむきであること〜
 偶然読んだその方のSNSの投稿から広がり、個人的にメッセージを頂いた時、証拠写真(笑)も添付されていました。(写真説明は末尾にあります。)何せ40数年前のこと、当時、私も5歳から11歳の間だったので、「僕のことを忘れているかもしれないから」ということで。
 
その写真を見た瞬間、次々と当時の思い出が蘇ってきました。私も一緒にバレエのお稽古をしていた事。私より1学年、年上だった事。すごく体が柔らかかった事。ジャンプが高く軽かった事。紫のレオタードを(多分)着られていた事。母の振り付けで一緒に踊った踊りも思い出してきました。
 
 小学6年生までバレエを続けられたそうですが、中学生になると学校で全員坊主を強制され、「坊主頭でバレエをする(舞台に出る)」というのが、どうしても本人の美意識に合わず、泣く泣く断念されたそうです。今では考えられません。
 
 その後、踊りたい気持ちをずっと持ち続けながら約20年間、その情熱を封印していたそうです。
教師となって26年目の私の経験から、記憶にある当時の彼を照らし合わせても、相当優秀なダンサーになられていたと確信します。

 でもそこで終わらない素敵なお話は続きます。
 東京の大学を卒業後、就職をされましたが、夢を叶えたい!と何かが弾けた30歳の時!仕事を辞め 1年間ミュージカルの養成所に通われたそうです。夜はコンビニ、昼はドラマのエキストラ、ほとんど睡眠も取れずの毎日。
 そしてまた、バレエを始めた頃に似た周囲の反応。
『馬鹿なことして!30過ぎて無理だよ〜』

 
 以下、彼のメッセージを紹介します。(本人の了承を得ています。)

〜オーディションに一発合格、夢が叶いました!32歳の時です。審査員のジャズの大御所、名倉加代子先生にジャンプ力を気に入って頂いたことが、合格の要因でした。憧れの鳳さんとご一緒できたこと一生の宝物です。歌い、踊り、お芝居、大澄賢也さんとのダンスシーンも楽しみました!全国ツアーもあり、夢のような3ヶ月でした。
 その後数年、CMの仕事、少しテレビの仕事、レビューの仕事を経験しましたが、なかなか生活が安定せず、困窮していきました。
 15年前、バッグ店で働かないか?とのお誘いがあり、まだまだ、ステージに未練タラタラながら勤めることになりました。それから現在に至ります!
 今はお店が僕のステージと思っています。いつの日か、ひとりミュージカルをやってみようと企てます!また、周りから、いろいろ言われるでしょうか⁈ 〜


 現在、立脇紘子バレエには7人のちびっこ男子がバレエを習っています。『バレエを習っている』というと「カッコえ〜!」と言われる子もいるようです。少ない男子卒業生の中でも2名がプロのバレエ団に所属するチャンスを得ています。
 このお話の彼のような「純粋な魂」「踊りに対する想い」が繋がって今の子供達がいる。私がいる。立脇バレエがある。のだと思います。

今回の不思議な奇跡を経験して感じたこと。

今この瞬間を生きる事の大切さ。
幸せとは、「なる」ものでなく「感じるもの」であること。

好きな事がある。情熱を傾けるものがある。心が喜ぶ事を持っている。
それは、現実の世界とは結びつかないかもしれない。でもそれが現実。
そのバランスで、人は生きていくのでしょう。
どちらに重きを置くかという事こそが、その人の個性であり生き方だと思います。

写真1: 彼と私が映った集合写真。当時の発表会は学校の体育館だった。(この私の化粧、今なら、助手の先生に怒られて直される(笑))
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写真2: 第8回「愛媛バレエ祭」の看板の前で。この3月で47回目を終えた「愛媛バレエ祭」。今でも子供達が出演している。
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写真3:彼が踊ったトレパック(ロシアの踊り)振り付けを今でも覚えているそうです。(母:涙)
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写真4: 彼が32歳でオーディションに受かった時の公演のチラシ。
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2017年05月30日

想いが繋がって PART 1 〜ひたむきであること〜

「昔につながっていたご縁が、何十年の時を経て、再び繋がる」という奇跡。
経験されたことのある皆さんも多いのではないでしょうか。
お互い、最初の出会いの時には 思いもよらなかった現在の環境や心境。
それぞれの人生を重ねた後、再びふっと繋がった不思議。

時に、「一期一会」の精神が、「一期二会!?」を導いてくれるような、一人一人の人生の営みの尊さを改めて感じさせるような、そんな出来事がありました。

一つのことを長く続けていたり、何かを愛する気持ちを心の奥に持ち続けていると、時々起こる奇跡があるのですね。

 先日私が、あるSNSの投稿を何気なくチェックしていると、偶然下記のような投稿を見つけました。(本人の了承を経て、その投稿の一部と写真を紹介します。)


手の平に乗る小さなバレエシューズ。
僕は5歳の頃バレエを習い始めました。
女の子達はピンク、僕だけが男の子で…白い革のバレエシューズ、ホントはピンクがよかった
でも今では特別な物。
「あの子がバレエやってる子!」
いろいろと残念な言葉、浴びせられました…
まず、
「男女」
そして、ある日
「おかま」
なんか嫌ーな響き!だな〜と幼いながらにも気づきました。
母は職場の人に
「息子さん、変態⁉︎」と悪気もなく?
自然に⁇言われたと…
「あの悔しさは一生忘れん…」と
大人になってから教えてくれました。
ずっと僕を応援してくれた母
40年以上も前、男の子がバレエを続けるという事は、純粋にバレエを好きと言うことよりも、差別、偏見との闘いでした…
それでもバレエを続けた自分の強さが
僕の原点!
(以下省略)


「へえ〜」と他人事のようにこの投稿を読んでいると、個人的なメッセージが入りました。
 その方は、何と“立脇紘子バレエ研究所 初の男性生徒”さんでした。現在75歳の母が30代の頃の生徒さんです。懐かしいのと驚いたので、それはそれは心が震えました。

 50数年前、母は近永(北宇和郡鬼北町)という場所にある実家に、現在のバレエ教室を創立したのですが、その頃の方です。こんな田舎(近永の皆さん、ごめんなさい)で「バレエ」なんて、知っている人も少なかった時代です。
 
 投稿の様な状況は容易に想像できます。バレエ、踊り、舞台に対する気持ちが、彼を強くしたのだと思います。
 
 何か打ち込める事を持つこと。自分の価値観にないものを認めることが出来る誰かが居る事。自分を信じてくれる誰かがいる事(彼のお母様のように)。そういった状況は 幼少期には特に大切ですね。
 
 今日も、子供たちのレッスンを前に 私は改めて考えさせられました。
 大切な事を思い出させてくださってありがとうございます。

PART 2 に続く。
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2017年05月09日

「変化」を味方につける!

「環境の変化」の大切さ、、。子供達と毎日接していて、4、5月の此の時期になると特に感じます。

 就学前のリトルクラスの子供達(3歳〜6歳)は、ゴールデンウィークのお休み後、たった1週間会わなかっただけで、目で分かるほど背が伸びていたり、顔つきが変わっていたりします。
 急にスクスク伸び始めた部屋の観葉植物や、一斉に咲き始めた桜や藤の花のようです。
 幼い子供達は、春の変化、自然の変化と同調しているかのよう。

 子供達の中でも、一番大きく変化するのは小学1年生のグループ。クラスが始まると、目を大きく見開いているのが、はっきりわかるんです。
 新しいことを学ぶ事、新しいクラスメート、先生の使う新しい言葉遣い、新しい雰囲気、、への好奇心や驚きで一杯。
 目は心を表すというのは本当ですね。
 それで一層集中力が増す子と、それにあまりにも心を奪われてキョロキョロ、、。すっかり授業内容が頭に入らない子とがいますが、それもお愛嬌でしょう。(暫くは、、)

 クラスが変わらない学年の生徒達も、自分より年下のお友達が入ってきた事で、やはり「変化」を感じているようです。
 「自分達は先輩なんだ。」という意識、「甘えてられないぞ、かっこいいとこ見せたい。」などの意識が高まり、新しい変化への反応が必ずあります。
 先輩としてお手本になることを怖がらず、その責任というのも少し感じるようになる、そういう心の変化があります。
 考えてみれば、「学年が上がった」と言っても、周りが3月で区切りを付けただけ。前の学年から今の学年への移行は、新しいクラス編成の1日目に起こっただけなのですが、その日から、「ピピピ」って子供達の脳が動いているのをいつも感じます。

 残念ながら、環境の変化に対応できない「大人子供」のような子供も増えてきていると言います。が、それは、大人が、大人の考え方で、子供にプレッシャーを与えたり、「できなくてはいけない」と脅したりする事も原因の一つではないかと考えます。
 私は、子供達にとって、「環境の変化」はとても大切だと心底思います。
 
「5月病」とかいう言葉もあり、「環境の変化」は、歳をとってくると、それがストレスになったり、鬱になってしまう要因にもなるとも言われています。
 年齢を重ねるごとに環境の変化が怖くなり一歩踏み出すのが億劫になったり、環境を変えてみたものの、対応できなくなったりすることもありますが、私は(無理はしないにしても)こういう勇気と希望に溢れた子供たちにいつも励まされ、人生どう生きるべきかのヒントを学ばせてもらっています。  

 「子供」に関しては、または、「若く強い心」関しては、その変化に驚きと期待と喜びをもって、その時を楽しむ「今を生きる強さ」があるのでしょう。
 それは、シワやシミや、体力の衰えや、という変化にあまり惑わされず、新しいものに感動する心を持ち続けること。
 私も子供たちのように、「環境の変化」を味方につけて成長したいです!!

 写真は立脇紘子バレエ研究所庭、藤の花とバラ。DSC_0097



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