大田口カフェで、新聞の記事を見ました！
またまた高知県大豊町です。
（クリックで字が読めるくらい拡大するよ
）これから見に行こうとする橋の、昔の写真が見れるとは！
これは神のお導き（*´艸｀）
この新聞の頃は97歳だけど、明治44年に生まれたので
今年でちょうど100歳！1世紀！
そんな橋が残ってるなんて・・・
鉄橋 なのに、橋桁と欄干が木！
高知県大豊町の吉野川に架かっています。
そう、あの徳島を流れる四国三郎一級河川吉野川。
その名も 「吉野川橋」
場所はｺｺ
今は、少し下流に国道32号線の「吉野川橋」が架かっているので
これは旧吉野川橋となってしまった。
近代土木遺産に認定されています。
しかも、国指定文化財クラスＡです！
新しい吉野川橋ができて、車道の役目を終えた後は
鉄板を橋桁とし、フェンスをつけて、
歩行者と自転車が通るほどの幅に狭まっています。
新しい橋ができるまでは、ここを車も通ってたのですねぇ。
明治時代に造られた鉄製トラス橋で現存するのは、国内で１０ほどしかありません。⇒高知橋梁会
この橋はおもしろい概観で、上の写真を見ても分かるように。3連トラスになっています。
中央支間長は51mで、
明治時代に造られた鉄製トラス橋としては、これほど長いものはないそうです。
横から撮った写真がないのでわからないけど(つд・)
上の新聞にも書かれているように
「現位置に現存する道路トラス橋としては国内最古」
そんなすばらしい橋が、100年の月日を越え、今や廃橋となってしまい、
命を終えるのを待ってるように、生まれた位置に佇んでいます・・・
新聞に書かれているように、残念ながら保存の動きはないようだ。
このまま崩壊するのを待っててはだめだ！
今の姿を少しでも多くの人に見てもらい、できれば保存への活動につなげたい・・
それはできなくても、この朽ちゆく橋のすばらしさを伝えたい。
そう思ってたところ、優しいマフラー巻きさんが
「俺の写真をｱﾙﾌﾟ日記で使ってくれ！」
とありがたいお言葉(ﾟ▽ﾟ)
まーまー、いいんですか！
遠慮なく使わせてもらいますよﾍ(ﾟ∀ﾟﾍ)
ｱﾙﾌﾟ日記初！
全部、人様の写真(￣▽￣）
貴重な写真を使わせてもらいます〜m(__)m
真ん中のトラスの右岸側にある銘板。
なんて美しいんでしょう！
右から「吉野川橋」とあります。
左岸側も同じようにありましたが、判読できないほど朽ちてました。
近年立てられたフェンスでさえも、ネジが外れてこのような状態・・・
ここはレンガ橋脚の上ですが、草が生えています。
朽ちてあみあみのように見える鉄・・・
石でもぶつけたら、簡単に折れてしまいそうです。
どこの鉄が外れたのでしょう。
鉄でも、100年も野ざらしなのだから錆びて朽ちていくのは自然なことです。
ぶ〜らぶ〜ら。どこが外れたのか。
手でポキっと折れそうです。
鉄骨が押し広げられているのが分かります。
この橋は、美しい煉瓦の橋脚なのですが
国道と反対側の、北側の橋脚がコンクリートになっています。
これは、ものすごい被害をもたらした、昭和29年の台風による洪水で
地盤ごと橋脚がずれてしまって、コンクリートで補強したようです。
橋脚が、自然の岩の上に乗っていたため、
地すべりによって橋脚がずれてしまったようです。
おそろしい・・・( ; ﾟДﾟ)
ピン接合部の鉄が外れてしまってます。
下の5つの丸いとめ具がとまっていても・・・・
鉄自体が錆びて破断してしまったら元も子もない。
これがこのままいくと・・・
浮いている・・・・・
こんな状態なるわけです。
信じられない。
この橋が、遠くからの見かけは普通に存在していることが信じられないほどの朽ちようです。
煉瓦と石を取り混ぜた頑丈な橋脚。
上部は石で仕上げているようです。
これはわざと曲げてるんよね？(；・∀・)
・・・いや、違う！！
これも、鉄骨と同じ方向に押されたことによって、鉄が曲がってしまったのだ・・・
橋と垂直にある鉄骨の方が強かったのだろう。
そこを支点として、熱を加えることなく、ここまで曲がってしまった鉄骨。
トラス部分は浮いてるのか？
いつ崩れてきてもおかしくない状態。
強風が吹いたら、ぐらぐら揺れていることだろう。
こんなところに銘板が残っていました( ﾟ□ﾟ)！
明治四拾四・・・・ つД｀)･ﾟ･｡･ﾟﾟ･*:.｡
よくぞ落ちずに・・・
涙が出ます ・ﾟ・(つД｀)・ﾟ・
1911年ー2011年
100年もの間、なんとかここについててくれました。
反対側にも風化してしまった銘板があります。
「汽車製造合資会社」と書かれてあるようです。
この橋は、鉄道車両メーカーによって造られたのです。
だから、こんな列車の鉄橋みたいな橋なんですね。
この汽車製造合資会社とは、日本で最初の民間機関車メーカーであり
明治26年に、日本の鉄道の父と言われる井上勝が設立。
鉄道庁長官であった井上勝は、公職を辞め、
井上馨や、岩崎弥太郎の息子である岩崎久弥など、
多数の実業界大者に出資を仰ぎ、明治32年に開業。
なぜそんなすごい会社が、四国の山奥のこの橋を造ることになったのだろう？
遠くから見るとそんなにわからないけど
近くで見ると、こんなにもボロボロなこの橋・・・・
100年の歳月によく耐えた、という感じです。
しかし今後は崩壊していくのを待つだけのようです。
どうにかして、保存できないのでしょうか。。。
国道側は、頑丈にコンクリートで通行止めされています。
新聞記事によると、この橋の袂に散髪屋さんがあったらしい。
今はない。
穴内川と合流する手前に、現役の吉野川橋が架かっています。
これは吉野川上流側かな。
自然の川が残っています。いい風景。
岩の上に橋脚が建っています。
ここはびくとも動きそうに見えません。
この橋が今までもっていたのは、この頑丈な橋脚のおかげかもしれない。
かなりの高さの煉瓦積み。イギリス積み。
角は頑丈さを増すためか、石の算木積みになっている。
橋脚は、5段の煉瓦で、間に石の帯を施して、デザイン性にも優れている。
全長１０５ｍもの長さ。
明治時代というと、車といえば、人力車か荷車くらいの時代。
土讃線の大杉〜豊永間は、まだまだ後の昭和9年。
なぜここにこんな立派な鉄橋をかける必要があったのか。
県道側の橋の袂に、同じく錆びた鉄柱が。
なんの看板がかかってたのだろう？
同じく県道沿いは石垣だった。
今では大正時代の橋が残っているのでも珍しい。
この鉄橋は、昭和33年に下流の吉野川橋ができて、国道の役目を終えた。
その後も、人道橋として、住民に親しまれてきた。
明治生まれで、未だその場所に残っている、非常に珍しい道路橋。
現在は通行止めになっています。
＊よく資料に増田淳氏の設計とありますが、間違いだと思います。
彼の設計した橋は、吉野川河口の徳島市にある、昭和3年竣工の吉野川橋です。
彼は明治41年から15年間、渡米しています。
増田氏は、愛媛では、これも土木遺産の長浜大橋を設計しています。
土佐北街道として、徳島、高知を結ぶ重要な道路だとしても、
今のように重機のない時代、またろくな道もなかったこの四国の山奥にて
こんなにすばらしい煉瓦の橋脚、鉄の３連トラス橋が造られたことは
驚かざるを得ない。
当時、この道は「四国新道」といって、
今の国道32号線となる幹線道路が、明治27年に開通した。
私財をつぎ込んで、四国の道路建設に生涯を捧げた、大久保�酣珪�（じんのじょう）。
四国新道が完成したのは、彼の死後でした。
明治時代に、瀬戸大橋の構想を抱いて、周りを驚かせていた、大久保�酣珪隋�
彼の功績は泣けるほどにすさまじい。
大久保�酣珪腓砲弔い討蓮�こちらのページに詳しい。
山奥であっても、重要な幹線道路であったこの道に架けられた
すばらしい橋。
100年もの間お疲れさまでした。
これからも、朽ちるにまかせてこの場所にあるでしょう。
しかし、年々鉄材崩れて、いずれ川に落ちていくのでしょう・・・
この立派な橋を保存することはできなかったのか。
とても残念な思いです。
かといって鉄材を撤去して同じように造り替えても、その価値はありません。
時間が過ぎるにまかせるしかないのでしょうか。
朽ちるからこそ、美しい。
のかもしれません。
まだかろうじて形が残ってる間に見れてよかった(つд⊂)
なかなか行けないところだけど、今後も見守っていきたい橋です。
つづく
土佐岩原より土讃線旧線をゆくありがとう
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ﾏﾌ巻
俺の調査より深淵にせまっとるし。凄いね。