2006年01月22日 12:57 [Edit]
ゼロから育てるって言われても
真の「即戦力」とは、雪かきだろうが便所掃除だろうが鉄砲撃ちだろうが、その時必要な業務を自律的に理解し、そのうち自らが最も効果を発揮する場所に自主的に移動し、同僚に任せられるところは任せられる人の事を指す。
もちろんそんな人は滅多にいないし、いたとしても上記を許すためには社内でも相応の地位が必要なので椅子の数だってそうは用意できないのだが、これくらいでないと「即戦力」と呼ぶのには抵抗感がある。
「即戦力」即「専門家」という誤解は日本だけではなく世界中にあるが、専門家は「専門場」を用意して始めて力を発揮する。砲台が出来て始めて砲兵を呼べるのだし、飛行場なしで空軍の運用は出来ない。本当の即戦力はよってむしろジェネラリストになる場合が多い。
「即戦力」の役割は、「専門家」のために「橋頭堡」を築くことである場合が多い。一旦「橋頭堡」が出来てしまえば、あとは「専門家」が「専門力」を発揮する環境が整う。そして「専門家」に陣地を明け渡したら、「即戦力」は即次の現場へと向かうべきである。たとえその現場がもうその社内に残っていないとしても。
前掲の「アメリカ海兵隊」には、海兵隊員は専門職でもライフルマンとしての訓練を受けさせるとあるが、海兵隊の機能を考えれば当然とも言える。
雑種路線でいこう極言すれば、事業が汎用的専門スキルを必要とし、熟練による生産性向上が著しく、継続性が低く、収益性が高ければ即戦力を雇うべきである。ITの場合は結構な割合でこれが当てはまる。
そういうことであるが、この場合の「即戦力」というのは専門家が「即専門力を発揮できる環境」がすでに整った状態なので、「見かけ上の即戦力」ということになる。
もじれの日々つまり、何ら「殻」を持たない非「即戦力」の方が、企業にとって「使い勝手がいい」というだけのことだ。個人にとっての是非ではなく。
そして組織に「育てられ」、組織に「過適応」した者は、組織の異変に対してあまりに脆弱だ。ざっくばらんに言うと「つぶしが効かなく」なってしまう。
これが多細胞生物の細胞なら、不要になったらアポトーシスしてしまえばいい。アリなどの全社会性動物なら、そのまま静かに死んでしまえばいい。しかし人間にとっての「組織」はそこまでの存在ではない。あくまで人間にとっての組織というのは、「そこにいた方が今はよい」程度の相対的な忠誠の対象でしかない。「育てる」というのはこと組織に関しては、あまりに傲慢な言葉に私には思える。
組織が内部で行う「教育」は、あくまで「習熟」レベルに留めるべきだと私は考えている。それ以上の「教育」は、人それぞれが行い、その成果は人それぞれがプールするべきなのだ。過剰な「教育」投資は、いざその人が組織から離れるに当ってはその人から見て「負債」として働いてしまう。そこまでする権利が今の会社にあるのだろうか?
ゴーイング・コンサーンとはあくまでも組織に対してのスタンスであって、その中にいる人は常に入れ替わっていてよいのだ。またそれが出来ない組織は早かれ遅かれ自滅する。そこには長くいる人も入れば、一瞬しかいない人もいるだろう。それもまたそれぞれの人の役割であって、長くいるものが良い人だという考えは組織にとっても人にとっても有害である。
組織の方が人よりも大事なのだというのであれば、全く別の主義主張を構築すべきであるが、少なくとも民主主義では「人あっての組織」であり、「組織あっての人」ではないはずだ。
また、会社という組織の役割を限定する以上、「会社外」の重要性は「会社」に優るとも劣らない。大学というのはまさにその場の一つであるはずなのだが、そこで「組織あっての人」をやられてはたまったものではないのではないか。
Dan the Inidividual
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いろいろ人が死んでるみたいですが
昔から一般職志向が強く、それがどうしてなのか自分でもよく分からなかった
のですが、自分は結局のところ現場の「即戦力」になりたかったのですね…。
全然関係ない分野で仕事をしていますが、なんだか勝手に納得できました。
「何で僻地へ?」と聞かれて、自分でもその理由がうまく説明できなかった
のですが、即戦力志向という言葉は医者の取るスタンスの一つとして「あり」
になる気がします。
「即戦力」を一般論で論じて、果たして議論がかみ合うのだろうか?
世の少なからぬ人が「即戦力」と聞いて思い浮かべるのは、プロ野球の「ルーキー」と「即戦力」でしょう、で、その定義をなぜ今いじるのでしょう?ピッチャーとして補強した選手を今サードが穴だからと言って使うのはある意味失敗でしょう、年俸は投手としての評価だったはずですから。
と、釣られてみました。最近大漁ですな。
『即戦 力』
人によってここらへんの解釈がちがう場合もあるのかなと思います。

