2006年02月13日 16:54 [Edit]

アドセンスは21世紀の奴隷貿易だ

フルブライト上院議員も、草葉の陰で悔し涙を流しているに違いない。

圏外からのひとこと 避難所 - アドセンスは21世紀のフルブライト留学制度だ
数十年後、発展途上国のエリート層の多くが、「アドセンス」(的なもの)によって身を立て、勉強し、人脈を築き、自国をリードするようになるだろう。彼らの背景としては、彼らの後を継ぐ「アドセンス留学生」の厚い層がある。そして、彼らは、自国をリードするようになった後、集団知から多くのリソースを動員するだろう。

フルブライト留学生が、ある日突然逮捕拘禁され、容疑すら教えてもらえず、弁護士もつけてもらえず、わけもわからないまま国外追放された例があっただろうか?私も含めて、Google AdSenseではそんなことは日常茶飯事である。

むしろ、AdSenseの実体はこちらに近い。

Yamagata Dojo in CYZO 2005/10
そして奴隷についても、ガーナには奴隷取引の資料がたくさん残っているから調べればいいのに。このあたりでは白人がアフリカ人をかりたてて、黙って無料で連れ去ったんじゃないんだよ。アシャンティ族が鉄砲を買うために、自分たちが仲間を西洋人に売りとばしてたんだ。

アジャンティ族をアフィリエイター、仲間を自サイトのスペースと言い換えれば、西洋人はそのままGoogleとなるではないか。その「売り飛ばした」スペースにどんな広告が載るかがわからないという点でも、その点は似ている。鉄砲の値段の価格交渉権はどちらにあったのだろうか?西洋人のいいなりだったのではないか?

その点においては、Amazon Associatesとは決定的な違いがある。

大西 宏のマーケティング・エッセンス:Googleの広告ってどうなのかな?
amazon のアフィリエートなどは、商品を吟味して、つまりこちら側の意志で掲載できるので違いを感じます。愛読しているブログで書籍などが紹介されていると思わずクリックして、そのままカートにということもしばしばあり、ブログを書いている人の意志が入っているかいないのかで大きな違いを感じます。

そう。AdSenseが奴隷貿易なら、Amazon Associatesは出稼ぎに当る。広告を表示するか否か、そしてどの製品を広告するかの決定権はコンテント提供側にあるのだから。ただし、権利があるということはその責任を問われるということでもある。広告選択の手間を惜しみ、結果としてその責任を放棄したところに、貿易商がつけいる隙が生じる。

Amazonの場合、なぜコンテント提供側が広告を選べるかといえば、商品カタログそのものがAmazonに載っているからだ。AdSenseにはそれはない。貴方のキーワードを買っている人はあなたの敵かもしれないのだ。少なくとも、AdSenseには「この広告の出稿者について」に関してアフィリエイターが知る仕組みが必要なのではないか?

また、奴隷貿易を公正な貿易に転化するためには、競争が不可欠である。

[を] アドセンス狩りの被害が減らないわけ
この契約破棄が大手Blogでいまだに見受けられるのは、
日本のコンテンツ連動広告の分野において
Google AdSenseの実質的なライバルがいないからでしょう。

独占は独断を生み、そして独断は独善を生む。"Do No Evil"が"Do you evil because it does us good"への一歩でもある。いつかAdSenseが独禁法で訴えられることはあるのだろうか?

しかしその前には、そもそもライバルそのものが出現しなければならない。その意味において、

圏外からのひとこと 避難所 - アドセンスは21世紀のフルブライト留学制度だ
もちろん、そういう人を日本語のネット圏に勧誘するってのは難題ではあるけど、これは金で解決できる難題だろう。ODAをちょっとだけここに向ければ、いくらでも、このような次世代のエリート層をWinWinの関係で我が国に引きつけることが可能だと思うし、それが国のやるべきことだと思う。

AdSenseに対する心情は正反対でも、導かれる結論はessaさんと一致するのである。

Dan the Excommunicated Man


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Japan.internet.com Webテクノロジー - 化粧品の...
links for 2006-02-15【editorial】at 2006年02月16日 00:18
さらに恐ろしい可能性に思い至った。 圏外からのひとこと 避難所 - 明け渡し=奴隷化なのだろうか?いずれにせよそれは市場では解決しない奴隷を買う側だけでなく、奴隷となる側の心性や態度についても問題すべき点があるという意味だと思う。
言葉の奴隷化【404 Blog Not Found】at 2006年02月14日 19:50
[http://d.hatena.ne.jp/essa/20060213/p1:title=アドセンスは21世紀のフルブライト留学制度だ]というエントリーに小飼さんから、[http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/50370689.html:title=404Blog Not Found:アドセンスは21世紀の奴隷貿易だ]という批判をいただい...
明け渡し=奴隷化なのだろうか?いずれにせよそれは市場では解決しない【圏外からのひとこと 避難所】at 2006年02月14日 10:58
Googleのパワーは、梅田望夫さんの「ウェッブ進化論」を読めばなんとなく解ると思います。昨年の業績の概要が発表されましたが、想定したよりやや多い61億4千万ドルの年間売り上げがあったようで、伸び率は年々落ちてきているのですが、それでも対前年比で192.5%という結果....
Googleの広告ってどうなのかな?【大西 宏のマーケティング・エッセンス】at 2006年02月13日 17:37
この記事へのコメント
>鉄砲の値段の価格交渉権はどちらにあったのだろうか?西洋人のいいなり
>だったのではないか?

アシャンティではないですが、ダホメーは、奴隷の“平価切上げ”を実施してたりしたと、クリシンの『パンツをはいたサル』にありました。
Posted by t_f at 2006年02月14日 00:02
mitz_777さん、
>取引しない、という選択肢がある時点で「奴隷貿易」とは言えないのでは。
補足します。ここでアフィリエイターが、奴隷ではなく「アジャンティ族」となっている点に留意してください。奴隷(slave)ではなく奴隷狩人(slave-hunter)なのです。
Dan the (ex-)Slave-Hunter
Posted by at 2006年02月13日 23:52
Dan様

はじめまして。突然失礼します。
一点だけ、どーしても気になったので。

取引しない、という選択肢がある時点で
「奴隷貿易」とは言えないのでは。

もちろん正当な取引ともいえないのですが。

ちょっと気になったのでコメントさせていただきました。
Posted by mitz_777 at 2006年02月13日 22:28