2006年03月17日 02:01 [Edit]
急がば微積 - 書評 - 新しい高校物理の教科書
督促も来たので:-)、まずは物理から。
404 Blog Not Found:いっそ合冊に出来なかったかな?-すべりしらずさんのコメントなれなれしくて申し訳ありませんが、「地学」と「物理」のレビューはありますでしょうか?
本書を読むのは実はちょっと辛かった。
執筆者の手が縛られていることがびしばし伝わって来たから。
どう縛られているかというと、学習指導要領という奴である。おかげで物理の教科書なのに、微積分を使えない。発砲できない自衛隊員に通じる苦悩を感ぜずにはいられなかった。
本書は、数式からは逃げていない。わざわざ第一章で「数式にも慣れよう」という項を設けて、数式がどれほど物理の理解を簡素化するのかをきちんと説明した上で、要所要所に数式を入れている。それも、公式がいきなりばーんと出るのではなく、きちんと公式の導出もやった上で提示している。
大変良心的なのだが、しかし、微積分を端折ってしまったため、この導出過程がかえって難しくなってしまっているのである。例えば等速円運動が、何で進行方向とは直角の力、すなわち遠心力によって生じるのかすごくわかりにくい。実はこの部分の証明は微分そのものなのだが、微分として定式化されていないため、それこそ甲冑の上からいんき....失礼、水虫をかきむしるようなもどかしさだ。
これが微分を使えば、回転運動:wikipediaのように実にすっきりと解ける。
これの極めつけは、ニュートンの万有引力の法則をケプラーの法則から導出するところで、式は間違っていないものの、肝心の楕円の扇形の面積の導出を端折ってしまっているのである。これでは「鈍い」(悪口ではない)学生は「わけわかんない」し、「鋭い」学生は「ずるい」と感じてしまうのではないか。
そもそも、ニュートンが微積分にたどりついたのは、こうした物理の解析過程であった。本当は一緒に教えるべきではないのか?
微積分を封じられている故に、等加速度運動しか扱えない。これではよほど物理が好きな人でないと、「たかが落下」と侮られてしまうのではないか。これが、微積分さえ「解禁」すれば、ロケットの公式にも容易にたどりつけるのに!
時事を考える: 新しい高校理科の教科書シリーズ@ブルーバックス個人的にはあと数学を入れろよなとは思いますが
というより、やはり一緒に学ぶべきなのではないか。ベクトルは臆面もなく使っているのだから、代数幾何と微積分は物理と一緒にやった方が効率がいい。だいたい、高校で学ぶ物理というのは、まだ物理学者と数学者が分かれていなかった「古き佳き時代」の発見ばかりである。
その意味で、私自身はそもそも理科を高校の段階で物理、化学、生物学、そして物理学にわけるべきではないと考えている。特に数学と物理のシナジーは抜群で、分けて学ぶのは(少なくとも高校レベルでは)時間の無駄だとも思う。
本書は、遠山啓の「数学入門」(上下)あたりと一緒に読むことをお薦めする。そう。この「数学入門」も書評の対象なのだけど、体調不如意につき今晩はこれまで。
Dan the Physical (thus Mathematical) Being
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とは言えわたしの高校時代の物理の先生は授業で微積を使った解法を教えていました。「受験では答案用紙には書くなよ、点がもらえないから」との注意つきでしたけど。
数学というより算数の苦手な5号館でした。
三ヶ月程、人間界を離れておりました?
お題は数学、というか物理に関わる辺りですね。
panicsは大変苦手です。
なにせ小学校もギリギリの出席日数だったもので…。
τ(タウ)と云う奴が出てきますね。
x=dτ/d*…なんぞと云う…。
ずっと以前に弾丸と音速の議論がありましたっけ。
物性の理解に必要な実感と云ふ奴をどうしたら縦割りの教科の縛りの中で教えて行けるものか、と下手な考えを巡らせております。
ともあれ、これからもよろしくm(__)m