2006年04月18日 14:29 [Edit]

この記事をクリップ! newsing it! Buzzurlにブックマーク b.hatena.ne.jp/entry Paved by Roger Penrose

いやあ、脱帽。

これはすごい本だ。まだ邦訳はないみたいだけど、オイラーの贈り物を気に入った人ならすぐ注文すべきだ。大丈夫。高校修了の数学力と英語力でちゃんと読み通せるから。騙されたと思って←をポチッとクリックするあるよ。


本書は、理論物理学の第一人者であるRoger Penroseによる、一般ピープル向けの物理および数学の教科書だ。そう。本当に真剣に一般ピープル向け。

The Emperor's New Mindを呼んだ人は、かえって身構えてしまうかも知れない。私もそうだった。ましてや、本書は1000ページを超える大著である。ところが、ページをたぐって見ると、ざくざく読めるのである。この高揚感。この全能感。知的カタルシスを存分に味わえる。「箱根の山は天下の険」だと思っていたらターンパイクだったというこの感覚。景色を味わいながらゆっくりいってもよし。アクセルを思いっきり踏みしめてドリフトしつついってもよし。私はドリフト読みしたが、後で何度でも走りに行くだろう。

なにしろ、冒頭からしてこうである。

Preface
THE purpose of this book is to convey to the reader some feeling for what is surely one of the most important and exciting voyages of discovery that humanity has embarked upon. This is the search for the underlying principles that govern the behaviour of our universe.

このfeelingを、Penroseはすっごく大事にしている。だから図も豊富でわかりやすく、数式もあえて読み飛ばしやすいように入れている。それでいて、じっくり読むとあとで再発見できるところがいくつもある。

「オイラーの贈り物」もその意味での傑作だったが、本書はさらにその先に行く。複素解析、多様体、スピンネットワーク....ピタゴラスの定理から始まる本書だが、さらに「オイラーとアインシュタインの先」までずんずん行く。

前述のとおり、さくさく読むのも本書の醍醐味だが、あとで読み返して再発見をいくつもするのも本書の楽しみだ。例えば....

pp. 102
5.5. Roger Cotes (1714) had the equivalent formula log(cosθ+isinθ)=iθ. Euler's e=cosθ+isinθ seems to have first appeared 30 years later (see Euler 1748)

へえボタンがないので膝を何度もたたいてしまった。吉田先生、ご存知でしたか?

これで、3000円しないのである。即買いである、即買い。読み通せなくても枕としてちょうどいい厚さだし、わけわかめなところは存分に読み飛ばしてちょんまげとPenrose本人も言っているんだから。

それにつけても、欧米(いやな言葉だがあえて使う)と科学の分野で一番差を感じるのは、この「科学の入口」のところである。あちらでは第一人者自らが門前で勧誘しているのである。本書しかり、WatsonのDNAしかり。

せめて第一人者が象牙の塔に引き蘢りがちなら、インタープリターにますますがんばってほしいと、さりげなく薫先生のところに火の粉をとばしておこう。

薫日記: 誤解のないように
あと、私のプチ鬱の原因は、某選考の問題が主であり、本来、B級であることに誇りをもつべきところ、A級の仲間入りができるかもしれない、などという醜い欲をさらけ出したことへの自己嫌悪にあり、他の要因が主ではありませんので、こちらもよろしく。

Penroseはムリでも、GardnerやHofstadterのnicheならまだがら空きだと思いますよ。そうそう。この本、朝カルの教科書とかに使えないですかねえ。

Dan the Reckless Driver to Reailty


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Roger Penrose The Road to Reality 404 Blog Not Found で これはすごい本だ。まだ邦訳はないみたいだけど、オイラーの贈り物 を気に入った人ならすぐ注文すべきだ。大丈夫。高校修了の数学力と英語力でちゃんと読み通せるから。騙されたと思って←を
すげぇのが届いた【opcモナー(´∀` )】at 2006年04月30日 13:26
その原著が3冊まとめて来たのが昨晩。先ほどマッサージチェアで身をよじりながら眺め終わったのがこれ。 Big Bang Simon Singh] 404 Blog Not Found:フェルマーのなぞなぞ原著はまだ読んでいないのでSinghの論評は保留するが 結論から言うと、Simon Singh...
Big Bang of Science Writing【404 Blog Not Found】at 2006年07月06日 07:42
その原著が3冊まとめて来たのが昨晩。先ほどマッサージチェアで身をよじりながら眺め終わったのがこれ。 Big Bang Simon Singh] 404 Blog Not Found:フェルマーのなぞなぞ原著はまだ読んでいないのでSinghの論評は保留するが 結論から言うと、Simon Singh...
Big Bang of Science Writing【404 Blog Not Found】at 2006年07月06日 14:29
その原著が3冊まとめて来たのが昨晩。先ほどマッサージチェアで身をよじりながら眺め終わったのがこれ。 Big Bang Simon Singh] 404 Blog Not Found:フェルマーのなぞなぞ原著はまだ読んでいないのでSinghの論評は保留するが 結論から言うと、Simon Singh...
Big Bang of Science Writing【404 Blog Not Found】at 2006年10月11日 12:36
ちくまと岩波の両文庫で20世紀の原典が読めるようになったのは素晴らしい。のだが、難易度がマチマチな点は要注意。 幾何学基礎論 D. Hilbert / 中村幸四郎訳 ちくま学芸文庫 Math & Science: ホットコーナーの舞台裏 著名人が書いた本が日本語で読めると....
書評 - 幾何学基礎論【404 Blog Not Found】at 2007年02月15日 16:12
The 2,3 turing machineが出たときに紹介しようと思っていたらなんだかんだで後回しになってしまった。 A New Kind of Science Stephen Wolfram 私はこれまで全てのページに少なくとも3度以上目を通した。 が、とても「読了」(read)したとは言えない。せいぜい「...
一年以上かけて読(める|むべき)一冊 - 書評 - A New Kind of Science【404 Blog Not Found】at 2007年11月13日 04:18
この記事へのコメント
voyanges⇒voyages?
Posted by 佐藤秀 the voluntary non-automatic typobuster at 2006年04月18日 18:22
佐藤さん、
Thanks, typobusted accordingly.
Dan the Typo Generator
Posted by at 2006年04月18日 19:42
もう一つミス見つけたけど、数字を見て頭脳停止に陥ったからそのままにしておこうっと。さてどこでしょう。
Posted by さなえ at 2006年04月18日 20:55
さなえさん、
をを、新趣向だ。
これででよかったのかな?
Dan the Frirst One To Misspell
Posted by at 2006年04月18日 21:13
purpuse?
Posted by 佐藤秀the voluntary non-automatic typobuster at 2006年04月18日 22:34
佐藤さん、
Unfortunately, I didn't do it on purpuse so spellchecked.
Dan the Man On Purpose
Posted by at 2006年04月18日 22:59
いつも、TB、ありがとうございます!

この本は、たしかに「買い」でしょうね。私も遅まきながら注文しました。

朝カルは、英語で読む講座が、輪講がむずかしくて・・・社会人の生徒さんは、急に出席できないこともありますから。全部、私が読んだのでは、何やってんだかわかりませんし(汗)

大学の輪講ならつかえそうですね。
Posted by 竹内薫 at 2006年04月20日 00:48