2006年05月06日 02:00 [Edit]
OS自作入門に30分だけ入門してみた
確かに本書を読んで「使えるOSを作れる」かというと、いささか無理がある。そういう人は「BSDカーネルの設計と実装」をお奨めする。「電脳初心者なんだけど、OSって何?」という人には、プログラムはなぜ動くのかあたりをお勧めする。というより、すでにこのblogをお読みだということは、おそらくWindowsやMac OS XやLinuxやFreeBSDを立ち上げて、ブラウザーを起動してということは出来るので、ある意味このレベルは「卒業」していると見なせなくもない。
だけど、「OSを手で感じてみたい」という人に、現時点で本書以上の本は、日本語、英語を問わずないのではないか。ユーモアあふれるソース(18万行のDB命令にwww....(18万回繰り返し))、boot loaderからマルチタスクのWindow環境までカヴァーする本気度、700ページを超える大著なのにも関わらず、4000円を切る良心的価格設定....著者の川合氏と出版元の毎日コミュニケーションズに拍手、である。最近毎日コミュニケーションズは、「入門Haskell」もそうだけど、今までだったら「濃すぎて」本にするのがためらわれるようなテーマの本に果敢に挑戦し、かなりの成功をおさめている。他の出版社もそわそわしていることは、私のところにくる執筆依頼がここにきて急に増えていることからもわかる(笑)。GJ!
この本は、「30日でできる!」という副題がついているように、30日かけて、起動してWindowを出してプログラムを起動できるOS(製作|政策)を実習する本だ。本当に味わうには、ソースを手で打ってmake runしてその結果に一喜一憂するというのがいいのだと思う。あいにく私はズルイ大人なので、30分でナナメ読みした上でParallels Workstationで記念撮影してしまったが、高校生が夏休みにやる課題としては最高なのではないか。
私には30日かけて追わない理由がもう一つある。Perlを移植したくなったりしたらヤヴァすぎるからだ(苦笑)。そうなるとhariboteOSにまだない機能まで書かなくてはならない。特にFile Systemまわりは「使えるOS」ではもう笑い事ではなくなってしまうので。
「ひょっとして、プログラミングって楽しいかも!?」と興味津々の若い子に特におすすめ。楽しいだけじゃななくてためになるよ。仮に読み通せなくてもいい枕になるし。「でも、まだちょっと怖い」という人はとりあえずひげぽんの「MonaOS」あたりを読んで、気分を盛り上げてからでもいいかも。
それにしても、著者の川合氏は1975年生まれ。ほんと、70年代は「勝手」な人が多い。「かって」じゃなくて「かちて」。そう、手が勝つ人。思わず手を動かさずにはいられない人。どうも50年代60年代は、手より頭が動く「勝頭」な人が多くて、それはそれで面白いのだけど、やはり世の中を変えるのは頭でなくて手。なぜか香山リカに言われるとなんかむっとするのだけど、全年代の「勝手」な人たちは、みんな70年代がどれだけ豊穣な世代かを知っている。Keep Getting Your Hands Dirty!
Dan the Man with Too Many OSes to Fiddle With
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MonaOS 面白そうですねぇ…危うし。
Yuki, a typo finder.
> どうも50年代60年代は、手より頭が動く「勝頭」な人が多くて
という一言にどきっ。(^_^)
OS製作には政策が肝要というわけで(|)にしました:)
Dan the Typo Generator
実践されている方がいらっしゃいます。

