2006年11月16日 14:30 [Edit]

ガキは熱いうちに打て

以下をまとめると、次のようになる。

シロクマの屑籠(汎適所属) - いじめる側のメリットが大きくコストが少ない限り、いじめ発生は不可避だろう
まず、いじめが現代の子ども達にとってどのような適応促進的メリットを持っているのか、また逆にいじめる事によるコストがどのような状況下で上昇するのかにもっと着眼すべきではないだろうか?
分裂勘違い君劇場 - 実際には、いじめる側のメリットは小さくコストが大きいのだが、その損得勘定ができないからいじめが起こる
実際には、いじめる側は、トータルではすごく損なのだけど、世間知らずな上に頭が悪い子供は、その辺の損得勘定ができないのじゃないかと思います。

  1. いじめることは人生を連結決算すれば損である。
  2. しかし、子供は単期決算までしか頭がまわらない

まず1であるが、分裂勘違い君の指摘にもあるとおりこれは事実である。まず「いじめっ子」(the bully)であるが、これは目立つのでその後の人生を待たずにその場で「処分」されることも多い。教師の叱責だけならまだよいが、進学でも不利になり、就職でも不利になり、ましてや就職段階までいけばかつて暴力で教室を支配していたことなど屁のつっぱりにもならない。

そして傍観者(the bystanders)であるが、いじめに加わった者も含めて、これらは社会に対し付和雷同しか出来なくなる。結局社会に出てから、「強い大人」にアゴで使われるようになるのがヲチだ。

その意味で、実はいじめられっ子(the bullied)が、人生の連結決算では一番得をすることが多かったりする。自殺してしまえば話は別だが、「生き残った」場合社会的に前二者よりも勁く(robust)なる場合が多い。ましてや、そもそもいじめられるきっかけが、成人においては才能と評価されるものであることも多いのだ。blogosphereを見れば一目瞭然である。

誤解して欲しくないのだが、これはいじめ礼賛ではない。実は「いじめで得をする」いじめられっ子とて、別にいじめでなくても成長のきっかけとはなるし、むしろいじめを通して人生を学んでしまった場合、立場を転じればいじめっ子になってしまう可能性は増えてしまう。「人生を連結決算」なんて大人だって無理に近いのだ。いじめられっ子が長じて勁くなるというのは結果論にすぎない。

さすれば、答えはおのずと明らかである。

その場で決済すればよいのだ。

これは、実はいじめに限ったことではない。人間に限ったことですらない。犬をしつけるには、粗相した犬をその場で叱責しなければならない。三日後どころか三時間でもだめなのだ。行動に対するフィードバックが、頭の中でつながらないと駄目なのだ。制裁は行動の記憶が新鮮なうちになされなければ意味がないのだ。

それでは、いじめに対しては、どのような制裁が最も効果的だろうか。

厳しいようだが最も簡単かつ効果的なのは、「立場交換」だろう。いじめが起こったら、それを直ちに再現するのだ。ただし、立場を入れ替えて。

例えば、服を脱がすといういじめがあったら、それを直ちに行う。いじめられっ子が受けた体験を、まだいじめた記憶が新鮮なうちにいじめっ子に体験してもらうのである。

「それではいじめがエスカレートするだけなのではないか」という声もあるだろう。短期的にはそれもありうる。いじめっ子がいじめられっ子を逆恨みして、さらに凶悪かつ陰湿ないじめを行うというわけである。

しかし、逆恨みを恐れてはならない。逆恨みが恐くて制裁が出来ないというのであれば、刑法も成り立たなくなってしまう(現行の刑罰がうまく行っているかはさておき。これは別のentryをあてて考察することになるだろう)。これが起こった場合は、まずいじめられっ子の安全を確保した上で、さらに厳しい制裁を行うべきであろう。

すぐやる、必ずやる、わかるまでやる。

はっきり言って泥臭いが、これが一番の近道だ。

とはいっても、これはいじめが起こった場合の対策であり、いじめを少なくする工夫は出来るし、行うべきである。過去に何度も書いてきたが、いじめは閉鎖空間であれば必ず起こる。逆に閉鎖度が低ければ低いほど起こらない。

学校は、もっと娑婆に対して開いているべきなのではないか。

しかし現状はむしろその逆で、学校をより安全にするという名目で、学校の閉鎖度はより上がっている。これこそ安物買いの銭失いなのではないだろうか。池田小の悲劇は悲惨だが、いじめによる損害はどう考えてもそれを上回るし、池田小のような出来事は学校を閉鎖的にしなくても、学校警察を置くなどの措置である程度対処できるのである。

これだけは確かだろう。

学校が日帰り刑務所である限り、いじめはなくならないどころか減りもしない、と。

Dan the ex-Bullied


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まず最初に言っておくと、おれと来たら小、中学校といじめられっ子でした。でも、お陰で私、今、とても幸せです!(オリンピックの腕力勝負系競技で金メダルな笑顔)  日本人ってば、リセット下手な人...
いじめは社会の処方箋な気がする【sside.net】at 2006年11月17日 10:54
それぞれの考え方を述べて論じあうことを議論と呼ぶのなら,いつまでたっても答えの出ない千日手のような話し合いも議論と呼べるのだろう.
千日議論【貝は冷蔵庫でうまれない】at 2006年11月16日 18:05
この記事へのコメント
そうだね、ご立派な誤説ありがとう。でもね、実の双子の弟が食人鬼で基地外の場合、どれだけ、一般論を並べても、意味ないじゃん。そんなものが、何でガキ大将なわけ?向こうは俺の脳みそを食べた。俺はあいつを部活でケツしばかせただけ。一番突拍子もないことが、現実であることを見てとられない、宅ワーカーになんにも決め付けてほしくないわけ。人の家庭はお前らに何の関係もない。いい加減にしろ。お前らのいっているガキにわからすというのが大人の虐待だろ。主張できるやつは生き残るが、できないやつは何の落ち度もなくても虐待されてるジャン。て言うか、お前らの立ち位置で5年命が持つと思うなよ。
Posted by ヤマモトブープーブー at 2007年01月22日 17:21
鉄ならもっかい溶かせばいいだけなんだけど。
あまり熱いとたたいても無駄だし〜。
あの諺使い出したのは鍛冶屋(エンジニア)じゃないとおもう。
Posted by 不思議なことわざ at 2006年11月18日 11:29
「カノン」の記事のところで、トラックバックができない旨をお知らせしましたが、「TBを送る際には、本entryのURLを記事のどこかに含めるようにして」も(元々「言及リンク」は含んでいました)

'Your TrackBack Cannot Be Received'

というエラーになります。

TBを送ろうとした元の記事
Voice of Stone #1465 立場交換
Posted by hidew at 2006年11月18日 07:20
>ましてや、そもそもいじめられるきっかけが、成人においては才能と評価されるものであることも多いのだ。

そういう子はしぶとく生き延びてるよ。きちんとした大人による評価というサポートも学校外では(数は少なくても)受けてたりして。自殺とかまでいく対象は才能という面で言えばそんな秘めた才能もないか、いったん標的にされたらなかなか抜け出せないのでは。
まして、相当に不潔、相当にぶさいく、相当にのろまで頭の回転が悪い、ちょっと知的障害とかは、奇跡的に社会人でリセットできない限り連結決算も損だと思う。
しぶとく抵抗できない子が死ぬんじゃないの。どうせならそういう子のための解決策を論じてあげてほしい。「立場交換」に名を借りた立場交換されることのないイジメがそういう子に降りかからない様に願う。
自身は、自殺までいくケースは新聞でしか見たことはないが。
Posted by tsk at 2006年11月17日 09:54
>いじめられっ子(the bullied)が、人生の連結決算では一番得
というのは特殊なケースだと思います。いじめられることで、積極性を失い、結局社会にでても大きなことが出来なくなるという場合の方が多いのではないでしょうか。
弾さんには自分がごく一部の成功者だということを考慮してもらいたいところです。
Posted by at 2006年11月17日 09:29
いじめっ子の末路→某都知事
いじめられっ子の末路→『国家の罠』の著者

とにかく生きてるだけで丸儲け。
Posted by haineko2003 at 2006年11月17日 05:20
>そして傍観者(the bystanders)であるが、いじめに加わった者も含めて、これらは社会に対し付和雷同しか出来なくなる。結局社会に出てから、「強い大人」にアゴで使われるようになるのがヲチだ。
>その意味で、実はいじめられっ子(the bullied)が、人生の連結決算では一番得をすることが多かったりする。

これはちょっと強引な結論です。データがないのは当然ですが、かなり判断を要する意見だと思いますよ。
Posted by   at 2006年11月17日 01:53
うーん。ちょっと現代のいじめがわかってないのでは?
現代のいじめでは、クラスの39人がいじめっこで、1人がいじめられっこなの。ひどい場合は教師もいじめっ子なの。
昔のガキ大将の時代とは違うの。
いろいろな人がブログでいじめ問題を語ってるけど、肝心の教師が語らないのはなぜなのか?語れないからでしょう。
Posted by IJIMEKKO at 2006年11月16日 23:51
精神的苦痛はどうやって入れ替えるんでしょうか?
「デーブ、デーブ」と言われたら…
誰がやったか分からず上履きを隠されたら…誰にやり返せば?
手口が巧妙化されてしまいそう。
Posted by lba at 2006年11月16日 18:19
> いじめが起こったら、それを直ちに再現するのだ。ただし、立場を入れ替えて。
誰が? 教師にはそんな能力も暇も無いわけですが。
「閉鎖空間」を無くすべきという主張にも賛同出来ない。まず、そんな健康なところではいじめられっこのような心性を持った人間は居心地が悪い。次に、そもそも社会生活を続ける限り絶対に「閉鎖空間」は無くならないし、減ることも無い。
ついでに、シロクマさんのエントリは「いじめることは人生を連結決算すれば損である。」ではなくて、「〜損になるようなシステムを作らない限りいじめは減(無くな)らない」とまとめるべきであり、「損である」というのは分裂勘違いのテーゼで、実は両者は対立しているのに、何で並列させているのでしょう? 上手くまとめてやった、というつもりなのかな?
Posted by 774RR at 2006年11月16日 17:36
raisanさま(あとTakahashiMasaki@はてぶ)さん、
あ、「らいさん」を「れいさん」していたかも知れません。
というのか、「礼賛」を「らいさん」と読むのは知っていたのですが、
なぜか「れいさん」で「礼賛」が出ないのが変と感じるというのか....
「早急」とあらかじめかいてあれば「さっきゅう」に読むけど、
「そうきゅう」と書いて「早急」が出ないのがおかしいというか、そんな感じです。
Dan the Typo Generator
Posted by at 2006年11月16日 17:10
「らいさん」と正しい読みを入力すると「ことえり」でも「礼賛」に変換されます
Posted by raisan at 2006年11月16日 17:01
「日帰り刑務所」って表現良いですね。
オリジナルですか?
Posted by トリル at 2006年11月16日 16:54
「その場で決済」「立場交換」に賛成です。
というか、私はかつて、そうやっていじめっ子を制裁していたことを
思い出しました。

(自分には圧倒的な腕力があったからこそできたのだけれど)
Posted by かつて子供だった at 2006年11月16日 16:35
最後のDan the ex-Bulliedが一段と説得力を加えていますね。
Posted by てつ at 2006年11月16日 15:58
佐藤さん、
ありがとうございます。ますますコメント礼賛!
#ことえりは「礼賛」を知らなかったようだ。
Dan the Typo Generator
Posted by at 2006年11月16日 15:10
礼参⇒礼賛
Posted by 佐藤秀 at 2006年11月16日 15:04