2007年03月17日 00:00 [Edit]

書評 - Make: technology on your time vol. 2

初掲載2007.03.15;発売開始までトップページ掲載

オライリージャパンから Vol. 1 と一緒に献本。あ、ありがとうございます。

こ、これだよこれ!


本書「Make: technology on your time」は、一言で言うと「子供の科学」ならぬ「永遠の子供の技術」。合州国で強いて競合を探すと、Popular Mechanicsということになるのだけど、Popular Mechanicsが主に既製品の紹介メインでDYIサブなのに対し、こちらはDYIがメイン。Makeの名前はだてじゃない。

目次 - oreilly.co.jp -- Online Catalog: Make: Technology on Your Time Volume 02より
  • Makerフレンドリー(デール・ダハティ)
  • News From The Future(ティム・オライリー)
  • ライフハック: 退屈より死を!(ダニー・オブライエン、マーリン・マン)
  • Made on Earth
  • Maker: エンジニアたちのリーダー(インタビュー: ディーン・ケーメン)
  • Maker: ハイテク遊牧民として生きる(インタビュー: スティーブン・ロバーツ)
  • エアルームテクノロジー: 沼地に生きる技術(ティム・アンダーソン)
  • 実践:エレガントなイノベーション(ブルース・スターリング)
  • 歴史への裏切り者(コリィ・ドクトロウ)
  • Calculate This!―百計の所産を見よ!(ロバート・ルーン)
  • Makerのための究極ツール(ソール・グリフィス)
  • PROTO: ガレージ・バイオテック
  • 特集「バックヤード・バイオロジー」
    • 低温における生と死
    • 崇高な機械
    • キッチンカウンターDNA研究所
    • 家庭の分子生物学
    • 植物をハックせよ
  • Project: ホームメイドストロボフォトグラフィー
  • Project: ジャム瓶で作るジェットエンジン
  • Project: テンセグリティモデルを作る
  • Project: 空き缶で作るスターリングエンジン
  • D.I.Y: インナーイヤー式イヤフォンのパッド
  • D.I.Y: ネットワーク電光掲示板
  • D.I.Y: ラン・ララ・ラン(ハムスター発電所)
  • D.I.Y: スパイダーライフル
  • D.I.Y: 噛歯類夜間灯とスパイダーライフルの試作メモ
  • D.I.Y: ゼロックスコード
  • D.I.Y: PalmPilotノートブック
  • D.I.Y: 10ドルでできるスードスコープ
  • PRIMER: プリント基板を作る
  • DORKBOT TΩKYΩ
  • TOOLBOX
  • スピンアウト
  • ブリティッシュコロンビアで成長するツリーハウス
  • 1+2+3: 4ビットバイナリカードソーター
  • Homebrew: アインシュタインのアンプをリメイクする

「『子供の科学』ならぬ」と前述したのは、私が真っ先に思い出したが、私が不登校家出少年だったころ図書館で貪っていた「子供の科学」を真っ先に思い出したから。この「子供の科学」、「子供」と書いてあっても、子供だましでは全くなかった。そこで紹介されていた紙飛行機はシリアスな大人がガチで設計していて、マジにちゃんと飛んだ。でも私が追えたのはそこまでで、模型飛行機ともなると貧乏人の私には手が出なかった。「子供の科学」は今も健在だが、今はどうなのだろうか。

もちろん、「学研の科学と学習」も思い出したが、どちらかというとこちらは教材がプレファブしてあるので、設計図だけしか載っていない「子供の科学」や"Make"と微妙に指向が違う。不器用な私には「科学」の教材の方が似合っているようにも思うが、それでもスクラッチビルドの方に強いあこがれを感じていた。

それにしてもうれしいのは、一度は地の底にまで堕ちた「ハック」(hack)という言葉が、ここ数年で本来の意味を取り戻したこと。ふるさとの川にサケがよみがえったほど嬉しい。そして本書。今や「ハック」という言葉は、サイバー世界を越えてリアルにまで進出している。

Tim O'Reillyの一番の功績は、「Web 2.0」という言葉を生み出したことではない。Hackという言葉に本来の意味を取り戻させたことだ。もちろんそれは彼だけの功績じゃない。しかしこの言葉をいい意味で拡大解釈し、一般社会にまで浸透させた一番の功績はやはり彼にある。そんなO'Reilly(ここではTimだけではなく会社としてのO'Reillyも指す)が何をもってHackというのかが一番如実に表れているのが、本シリーズなのだ。

もう一つ嬉しいのは、本書の値段。税込みで1,575円というのは、オライリーの本では最低ラインである。それでいて全ページカラー。動物本もこの値段で出来ませんかね:)

あと、日本語版が単なる英訳ではなく、そのHackが日本でも追えるかをきちんと検証していたり、日本固有の記事があるのもいい。だから本書は本国版とは別ものと考えていただいた方がいい。

ほんと、一ページごとに、手がうずうずしてくるような楽しい本。こんな形で春がやってくるとはねえ....

Dan the Maker


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初掲載2007.09.25;発売開始までトップページ掲載 Vol. 1 & 2に引き続きオライリージャパンより献本。 Volume 3 Make: technology on your time ちょちょまwww
書評 - Make: technology on your time vol. 3【404 Blog Not Found】at 2007年09月25日 10:58
技術評論社より献本。 エンジニアマインド Vol. 5 これまた書評しにくい一冊。
書評 - エンジニアマインドvol.5【404 Blog Not Found】at 2007年07月09日 21:42
この記事へのコメント
hirose31さん、
すみません、すぐ直したのにお礼が遅れました。ありがとうございます。
Dan the HTML Malformer
Posted by at 2007年03月17日 01:32
DYI! DYI!
(失礼しましたm(_ _)m)
Posted by aoix at 2007年03月17日 01:25
冒頭の"Vol. 1"のリンク先が404 Not Found。
というか、その前後のマークアップがおかしいのが原因すかね。
Posted by hirose31 at 2007年03月16日 08:48