2007年08月30日 11:15 [Edit]

書評は営業力より企画力

当然といえば当然ともいえる。

萌え理論Magazine - 感想サイトが流行らない理由
今月から書評を始めた。一日一冊ペースでラノベを紹介したが、記事を書く手間も意外と大きく、結構時間が掛かる。だがアフィ的には、紹介した書籍は全然売れてない。

期間:最低半年、100冊は続けよ

まず、書評している期間。書評blogとして認知されるには、1ヶ月ではとても足りない。blogは典型的な「そろそろ本気で継続力をモノにする!」によれば典型的な「ためる系」で、そしてためる期間は「クチコミの技術」などによれば「最低3ヶ月」とあるが、書評blogに関してはこれはさらに厳しくて、「毎日書いて最低6ヶ月」というのが実感。少なくとも100冊は書評しておかないと、書評blogとして認知されるのは難しいと思う。

分野:ラノベや漫画はレッドオーシャン

次に、ラノベという分野。これは、典型的なレッドオーシャン。あなたが何もしなくても10万部、100万部単位で売れるものをわざわざ紹介しても、あなたはblogosphereに埋もれてしまう。同じ事は漫画にもいえる。

私自身、漫画が大好きなので、もっと漫画の書評をしたいと思う一方、営業的には悪手だというのがよくわかっていることもあってか、漫画評は少ない。むしろ、漫画の場合は、すでに読者がそれを読んでいるという前提、すなわちentriesの「背景」として使うのがよいようだ。書評メインの記事ではなく、脇で言及するという感じ。

その上悲しいことに、これらは単価が低い。10冊売ってやっとオライリーの本一冊分なのだ。余談だが、点数ベースでは8月であるにも関わらず今月はすでに新記録更新が決まっているのだが、高額本の紹介が少ないこともあって売り上げベースではどうやら前月比マイナスで終わりそうだ。売るのであれば、blogというのはちょっと「ヴィークル」としては小さい。ミニポータルぐらいでないと。

もちろん漫画やラノベでも、そこまでまだ売れていないものは別。例えば本blogだと、「榎本俊二のカリスマ育児」や「人類は衰退しました」あたりがそれに相当する。双方とも「売れていなかった」とはとても言いがたいのだけど、それでも例えば「さよなら絶望先生」と比較すると、「打てば響く」感は大きい。

ロングテール:間接技を身につけろ

それでは、ラノベや漫画は儲からないので取り上げるべきではないかというと、それもちょっと違う。それらがない書評blogは、いわば付け合わせのない焼き肉やステーキのようなもので、読む方も胸焼けしてしまう。いくらステーキが儲かるからといって、パンもご飯もメニューにないのでは話にならない。

このあたり上手だな、と思うのが「わたしが知らないスゴ本は、きっとあなたが読んでいる」、略してスゴ本の人。確かに「売っている」のはカタいスゴ本が多いのだけど、やわらかい本もちゃんと読んでいることがわかるような書き方をしている。だからやわらかい本しか知らない人に、スゴ本を売る事が出来るわけ。SOS団しか知らない人にカラマーゾフの兄弟を買わせるというのは、blogの醍醐味の一つである。

自分の得意分野以外も混ぜるべきもう一つの理由としては、それによって紹介した以外の本を買ってもらうチャンスがそれによって増えるということがある。本blogで今まで紹介した本はまだ1000に届かないが、売れた種類であればすでに1万を超えている。この「紹介していないのに売れた」という部分があるからこそ、売りが立つのだ。

まとめ:書評は営業力より企画力

萌え理論Magazine - 感想サイトが流行らない理由
感想サイトを流行らせたいと思ったときに、文章力より営業力というか、実は記事の良さ・面白さはあんまり関係なくて、読者の需要の大きさが重要なのかもしれない。1万部と100万部の作品では、既知の読者の分母数が違い過ぎる。

ここまで書けばおぼろげながら明らかになったと思うのだが、書評blogとしての狙い目は、100万部の作品を読んだ人に1万部の作品を紹介することにある。本blogだと、「不完全性定理」や「生物と無生物のあいだ」がそれに相当するだろうか。後者に至っては、すでに10万部を超えたそうで、著者からも出版社からもお礼のmailを頂いた。こういうことがおきると、書評blogger冥利につきる。

100万部の作品を今更売ってもしょうがない。が、100万部の作品を読んでおかないと、その読者に届く言葉を手に入れられないのだ。その上で紹介するに足りる1万部、あるいはそれ以下の作品を読んでおかねばならないのだから大変だ。

繰り返しになるが、アフィリエイトとして売り上げを優先したいのであれば、書評は真っ先に避けるべき商材だといえる。レッドオーシャンもいいところなのだから。それでもよく目をこらせば、海は均一に朱に染まっているのではなく、ところどころに青い珊瑚礁が見つかる。このブルーラグーンを見つける醍醐味があるからこそ、私は書評を続けられるのだと思う。

Dan the Bookworm


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この記事へのコメント

末は博士かエジソンか 海を渡って武者修行

気がつきゃバナナの叩き売り

あれまあかあさん 見てごらん

バナナがバナナを売ってるよ
Posted by :p at 2007年08月30日 13:52
まあムリにアフィリで・・・ってのなんですが・・・「あなたが手に取る参考になれば」ってな自分の趣味の延長上にある方がよいのではないでせうかね。10冊くらいで「はあ〜」と断ずるのはいかにも。修行中の身ですが・・・「あ〜買っていただける奇特な方もいたものだ、感謝」という感じですかね。
Posted by blog49 at 2007年08月30日 12:05