2008年01月17日 13:00 [Edit]

ネット遺産の傾向と対策

というわけで、考えてみた。というより時々考えることを少し言語化してみた。

もしも、ブロガーが死んでしまったらブログはどうあるべきなのか?*ホームページを作る人のネタ帳
ここは悪気があっていうわけではなく、あくまでアルファーブロガーという影響力を考えて書きますが、例えば90万PVを誇る404 Blog Not Foundの著者、dankogai氏が亡くなられた場合、あの方のブログというのは、ある意味『財産』になるのではないだろうか。

blogに限らず、ネット上に個人が築き上げて来たものが遺産化するというのは、(悲しいこと)にいくつも事例がある。以下、私にとって比較的身近に事例を二つ取り上げる。

Nick Ing-Simmons

現在私がメンテナーをつとめるEncodeも、元はといえばNick Ing-Simmonsがはじめたものだった。その突然の死は驚きと悲しみをもって受け止められていたが、CPANの仕組みは相続をもある程度想定したものであり、それによって関連するプロジェクトが突然死することはなかった。Encodeのように「生前相続」の事例も多数あり、私自身、いくつかのプロジェクトを相続する一方、別のプロジェクトを「贈与」した経験もある。

縁起でもないことを承知で言うと、たとえ Larry Wall が亡くなっても、Perlはなくならないと言い切れる程度にはPerl Communityというのは成熟している。

その一方、Nick Ing-Simmons の個人ページはすでになくなってしまった。実に悲しいことである。

itojun

itojunこと萩野純一郎の訃報は、昨年のネット界の訃報の中では最大級のものだった。私自身、まだその死を完全に embrace しているとは言い切れない。

ネット界の巨人だけあって、itojunのネット遺産(と書くと「グロス遺産」の反対という感じがするが、ここでは「ネット空間における遺産」の意)の保全はかなり良好であるように見受けられる。たとえば、itojun.org ドメインは、whoisによれば村井純先生その人が管理人となっており、http://www.itojun.org/は現在でもアクセス可能である。

弾が死んだら

で、私自身である。まずは主なネット資産を列挙してみる。

dan.co.jpドメイン
事実上の個人ドメインだが、法的な所有者はディーエイエヌ有限会社であり、妻も取締役となっているので、財産部分の相続にはほとんど問題はない。
技術部分であるが、DNSやWebサーバーなどは、私の一家が家族ぐるみでおつきあいしている友人の管理下にあるiDCに設置しており、たとえばrootパスワードの再設定などもこの友人経由で行える状態にある。
本blog
現在パスワードは私のみが知っており、管理者アクセスが出来るのは私のみである。
CPAN:DANKOGAI
これまた管理者アクセスができるのは私のみであるが、前述のとおりCPANではすでに相続の仕組みが確立されているので安心感がある。
はてなアカウント
現在パスワードは私のみが知っており、管理者アクセスが出来るのは私のみである。

というわけで、本blogとはてなアカウントに関しては、相続にやや不安が残る形となっている。これに関しては、「管財人」をあらかじめ指定しておきたいところではある。具体的な作業は、フリーズ、すなわち「消す」のではなく、「中の人」の死亡告知およびコメントおよびトラックバックの閉鎖ということになるだろう。livedoor blogに関してはわずかではあるが料金も発生しているので、それに関する手続きもある。

というわけで、弾のネット管財人となってもよいという方は、私宛までご連絡を。

Dan the Mortal


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http://anond.hatelabo.jp/20090116234230 うわー、これはとても難しい質問です。 定期的にバックアップをとっています。昔、MTを使っていたことがあるのだけど、海外カジノからのトラックバック消すのがつらいとか、あとは脆弱性みたいなものが発表された時に自力で対応す
バックアップは定期的にとっているけれど、とても難しい質問。消すか残すか自分で決めたいから、ログを保存しているのだと思います、たぶん。【どんなジレンマ】at 2009年01月17日 02:18
以下の記事を読んでみて、考えてみて書いてみました。 404 Blog Not F
ネットでの活動遺産とその対策【Syunrou】at 2008年01月18日 12:08
この記事へのコメント
「愛しのサザビー」は遺族の方が更新されて、昨年には書籍化もされたようですね。
毎年クリスマスには予約投稿のシステムを使って亡くなられたご本人からの投稿もあるという、ブログならではの展開も。
http://blog.livedoor.jp/sazaby_9966/
Posted by blogger at 2008年01月18日 12:01
>siroutoさん
ある意味同じ気持ちですね。
自分もある程度ネット上で残したことをの対策として遺言を残す身としてみれば・・
公のところがネットでも出来てほしいものです。
確か国会図書館がそれらの準備をしていると以前話しとして伺いましたな・・・
引用をしているサイトがいつの間にか無くなっているのでそれらがなくさないように欠落をしないようにするための対策らしいですが・・・
Posted by Syunrou at 2008年01月18日 11:16
>siroutoさん
ネット上の著作物も著作権に関しては書籍と一緒ですよ。
目に見える内容(文章とか絵とか)が対象なのであって、元のデータ自体は著作権の対象ではありません。
ソース云々は信用性(裁判の場面では「証拠能力」)の問題であって、著作権の有無とは全く別問題です。
Posted by ケケケ at 2008年01月18日 10:35
きちんと「blogの墓場」を作るべきかも知れませんね。
Posted by blog49 at 2008年01月18日 09:03
昔、その企画提案は、したことがある。

プロバイダーにいたころ。



「永代ホームページ」

一笑にふされたけど。
そりゃ、10年も前の話なもんで。


通常のプロバイダや、ポータルは、
無反応の時期が一定の期間を経て、
アカウントを閉鎖するようですので。


閉鎖されると、
そこで、集っていた人たちの、
コミュニケーションプラザが、寸断される。


皆に、愛された人のページは、
そのままで、
亡き人を忍ぶページになるはずだから。

本人のレスは、得られるわけではないが、
本人の写真、書いたものが、どこからでも見れる場所だから。
アルバムと日記の合体。

全員が全員、出版化されるわけでも、
バックアップとってくれるわけでもないので。



Posted by higekuma3 at 2008年01月17日 23:49
ネット上の遺言遂行サービスって成立するかも。
Posted by tommie at 2008年01月17日 23:38
書籍が作者の死後、著作権が切れたりすると
青空文庫みたいに公共財?として自由に見れたりするんですが
ネット上の著作物(物語だけでなく記録物や批評等)はどうなんだろう?
勿論、本人が消して欲しいならしかたありませんがそれをソースにしてたら
論戦や検証が出来なくなってしまうような(コピペして引用だけでは嘘扱いされるしw)
国会図書館みたいに国家が保管して欲しい(証拠になるなら有料使用でも)
ネット上に公開してる作品って作者死後の著作権っていつまでなんだろう?
有名な人のだったらつべやニコニコとかに無断転載されて残ってるだろうけど
フラッシュ全盛期に面白かった作者さんの作品とか観たくなっても消えてるし
ましてや作者さんがなくなったらニッチな名作は観れないよな・・・
Posted by sirouto at 2008年01月17日 19:46
アフェリエイトで利益が発生するブログは、相続税の対象になるのかな?
法人所有にしとかないと(笑)

Posted by すがちゃん at 2008年01月17日 18:46