2008年03月11日 01:30 [Edit]
スイーツ(笑←ってる場合じゃない) - 書評 - 彼女があのテレビを買ったワケ
ミーツ・コミュニケーション・デザインの福嶋様より献本御礼。
「実はそういうことか」という驚きよりも、「やっぱりそういうことか」という共感に溢れた、本書自体が女性心理の反映のような一冊だった。
本書「彼女があのテレビを買ったワケ」は、主婦マーケティング(マーケティングリサーチ):ハー・ストーリィ社のチーフプロデューサー、木田理恵が女性に対するマーケティングを説いた一冊。
目次 - X-Knowledge HOME PAGEより抜粋- はじめに 買物は会議室で起こっていない
- ■CHAPTER 1 男女の買物行動
- テレビ購入、決意の真相
- コラム:売れっ子家電量販店販売員は機械が苦手!?
- スペックにこだわる男性、イメージにこだわる女性
- 勝負にこだわる男性、共感したい女性
- 結果がよければいい男性、買い方にこだわる女性
- あなたの買物価値感は?
- コラム:ショッピングタウンと秋葉原
- ■CHAPTER 2 モノが売れない時代
- どうしてモノが売れないのか?
- 消費の鍵を握る女性
- 二極化する買い物
- 「売り方」次第でモノは売れる
- ■CHAPTER 3 女ゴコロをつかむ8つのキーワード
- ◇キーワード1 【幸せ】
- ◇キーワード2 【育む】
- ◇キーワード3 【選ぶ】
- ◇キーワード4 【共感】
- ◇キーワード5 【誠実】
- ◇キーワード6 【特別】
- ◇キーワード7 【ご褒美】
- ◇キーワード8 【学ぶ】
- ■CHAPTER 4 女性のココロをつかんだ注目商品
- ディズニープリンセス
- ネピア 鼻セレブ
- Wii
- 大地宅配
- ABCクッキングスタジオ
- ■CHAPTER 5 五感
- 女性は五感に優れている
- 感情を揺り動かす「五感」
- 「五感」を刺激するしかけ
- コラム:意外と気になる、不自然な匂い、音…etc.
- ■CHAPTER 6 企業の女性視点マーケティング
- 活躍が期待される女性マーケター
- デキル女性マーケターになる!
- デキル男性マーケターになる!
- ■付録 女ゴコロをつかむ習慣
一口に「女性心理」「男性心理」とは言うが、実際のところ我々は生理学的にさえ「100%女性」「100%男性」ということはない。これは心理に関してはより真理に近い。
試しに本書に載っていた買物価値観テストをフォーム化してみた。なるべく考えないでやってみて欲しい。ちなみにデフォルト値は私の答えだ。
- 商品のスペック表や比較表を見るのが好きだ
YES NO - 自分がなぜその商品を買ったかをきちんと説明できないことが多い
YES NO - いくつかの商品を比較し、一番優れているのはどれかを検討する
YES NO - 衝動買いすることが多い
YES NO - こだわって集めているコレクションがある
YES NO - 販売員とおしゃべりするのは楽しいと感じる
YES NO - 友人が自分より優れた機能の商品を持っていると悔しい
YES NO - お気に入りの商品や店の話で友だち盛り上がる
YES NO - 買う目的もないのに、ウィンドウショッピングに出かけることはない
YES NO - 欲しいものがあったのに、店や店員の雰囲気が嫌でやめたことが何度かある
YES NO - 費用対効果を考えて、もっとも価値のある賢い買い物がしたい
YES NO - ストレス発散をするために買い物に出かけることがある
YES NO
あなたの答えはいかがだっただろうか。自分の性別と比較してどうだっただろうか。
私は、買い手の行動の長期的変化に、男性的(masculine)になったとか女性的(feminine)になったというより、男女を問わず男性的判断と女性的判断のいいとこどりをするようになったと「感じて」いる。
そう、「感じて」いる。これ、女性的買物心理に関する重要なキーワードだ。本blogの書評でも、私はこの言葉を以前よりよく使うようになった。放っておくと「考えて」としてしまうところを、「本当に考えた結果なのか、実際には感じた結果なのか」と自問して、「感じた」場合にはそう書くよう心がけている。アフィリエイト売り上げの向上がその結果なのかどうかはわからないが、後で読み返した時により気持ちよくなったのは確かだ。
話を元に戻す。例えば、あなたはこんな買い方をしないだろうか。欲しいものがある。例えばMP3プレイヤーが欲しいとする。その場合、それをiPodシリーズにするところまでは感性で決めてしまう。しかしClassicにするかNanoにするかはたまたshuffleにするかは少し考える。そしてNanoにしたとして4GBにするか8GBにするかは値段と手持ちのコンテンツの量をよく考えて決める。
これが高額商品ともなれば、実際に男女が分業して決めることも珍しくないだろう。例えば今の住まいは、マンションは妻が決め、どの棟を買うかは私が決め、何を付けるかはおよそ本棚を除き妻が決め、そして価格交渉は私が行った。
今や、男性に対してモノを売る場合にさえ、女性心理に対する考察が必要な時代なのだ。
本書の著者は女性である。が、男性心理に対する配慮も見事だ。特に最後に出て来た住宅機器メーカーのAさん(男性)の事例は、AさんもさることながらよくそのAさんを見つけたものだと感心する。
私が考え感ずるに、よきマーケッターというのは、女性心理2に対し男性心理1ぐらいで出来ている。そして日本では労働力不足が叫ばれているにも関わらず、相変わらず寿退社と現場復帰困難という現実が待ち構えている。しかし主婦というのは、マーケッターとしては「新人」ではなく「中途」である。
というわけで、本書はモノが売れないことを嘆く会社の人だけではなく、ヒトが来ないことに悩む会社の人にもオススメだ。
最後にもう一度繰り返す。女性心理への理解がなければ、男にすら買ってくれない時代に、あなたも私もいるということを。
Dan the Relatively Masculine Marketee
追記:こんなページを発見。惰訳には長過ぎるけど。
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ところで「共感」の「感じる」に相当する「考える」ってなんでしょうね。
「同じ考え」?「共に考える」?
> 買う目的もないのに、ウィンドウショッピングに出かけることはない
どっちがYesでどっちがNoなのか迷ってしまいました。
「買う目的もないのにウィンドウショッピングにでかける」だったら答えやすいかと思います。
○女性心理への理解がなければ、男ですら買ってくれない時代に
○女性心理への理解がなければ、男にすら売れない時代に

英語のYESかNOで答えるのって難しいんですよね
特に出題者が英語圏育ちの場合
それだけだおー^^
理性的判断よりも感情に訴えるほうが売れるわな。
もう女に財布預けるのはやめるべき。
でないと内実欠いたクズ商品ばかりになる。
参政権も女から取り上げたほうがいい。
B層(女子供ジジババ)が小泉政権を支えたわけだし、イメージだけのくだらないタレント政治家も増える一方。
私はこのブログを感性寄りで読ませて貰っていますので、こういう使い分けは、(実は気づきませんでしたが)嬉しくなったりします。
私などは、文章を書くとき「〜〜だと思う」と書いてしまっていつも注意・指摘されます。これは上記のどちらに入るのか曖昧過ぎるからでしょうかね。
このエントリの本旨であろう男性的・女性的ってのは、共感を得やすい形容詞としてやっぱり有効だと感じました。私は女性的な物を持ってそれにあこがれる(sexとしての)男性ですな
この度は、書籍の紹介ありがとうございます!
小飼さんがおっしゃっているように、私自身も、「感じること」そして、
そこから「考えたこと」を常に意識し、自覚すように心がけています。
また、一昨年から女性マーケッター養成講座というものをやっていますが、これは、女性が自分の感性や生活感覚、経験を仕事に活かせ、企業から本当に必要な人材だと評価されるにはマーケティングの分野で能力を発揮できるのが一番の近道ではないかと思ってはじめたものです。
なので、小飼さんの“主婦というのは、マーケッターとしては「新人」ではなく「中途」である”というコメント、とても嬉しく思います。
男性VS女性ではなく、
互いを理解し、補完し、発展できる関係は素敵です。
この本がたくさんの方々のお役に立てるとうれしいです。
では!
