2008年04月04日 00:10 [Edit]
4つのすごい - 書評 - 勝間式「利益の方程式」
著者本人より献本御礼。
初出2008.04.02; 販売開始まで更新
勝間本の中で、最も面白くて役に立つ一冊。
「10倍」シリーズを揶揄する人も、これを読んだら著者が「本物」であることを納得するしかないのではないか。
本書〈勝間式「利益の方程式」〉は、文字通りまるごと一冊利益の本。
目次 - 私的なことがらを記録しよう!!: 勝間式「利益の方程式」、目次入りましたを大幅増補- 第1章 なぜ、利益の概念が必要なのか
- 第2章 利益はどう計算するのか
- 利益 = (顧客当たり単価 - 顧客当たり獲得コスト - 顧客当たり原価) × 顧客数
- 第3章 利益を上げる方程式の解き方
- 第4章 原則1 どうやって顧客単価を上げるのか
- 基礎知識1 顧客単価が利益に最も影響する
- 基礎知識2 顧客単価と潜在顧客数は相反する
- 基礎知識3 顧客が増えるほど、平均顧客単価は下がっていく
- 基礎知識4 顧客の持つニーズ、とくにコンプレックスの大きさに応じて顧客単価は決まる
- 基礎知識5 プライシングとは、顧客が気持ちよくお金を支払ってしまう仕組みのことである
- 第5章 原則2 どうやって顧客獲得コストを下げるのか
- 基礎知識1 商品力が顧客獲得コストを下げる
- 基礎知識2 顧客を積極的に選択することが顧客獲得コストを下げる
- 基礎知識3 顧客獲得コストはちょっとした工夫で大きく変わる
- 基礎知識4 顧客の獲得も重要だが、ロイヤル顧客の維持はもっと重要である
- 基礎知識5 口コミは究極の顧客獲得手段である
- 第6章 原則3 どうやって顧客原価を下げるのか
- 基礎知識1 原価には業種ごとの相場がある
- 基礎知識2 過剰な品質、過剰な設備投資、過剰な人員投資が原価高を招く
- 基礎知識3 価格以外の軸を原価に持ち込むと原価引き下げのアイデアが生まれる
- 基礎知識4 仕入先を工夫すると原価は下がる
- 基礎知識5 結局は地道なベンチマークが決め手になる
- 第7章 原則4 どうやって顧客数を伸ばすのか
- 基礎知識1 何はなくとも「S字カーブ」の法則は理解をする
- 基礎知識2 顧客セグメンテーションの基本はやはり年齢・性別・所得にある
- 基礎知識3 潜在顧客数の規模は事前にほぼ把握できる
- 基礎知識4 団塊世代、団塊ジュニア世代が重要である
- 基礎知識5 客寄せビジネスと受け皿ビジネスの両方を用意する
- 第8章 明日からできる行動習慣
- 顧客単価を上げるための行動習慣10
- 顧客獲得コストを下げるための行動習慣 10
- 顧客原価を下げるための行動習慣10
- 顧客数を増やすための行動習慣10
- お薦め参考文献
マーケティングや初版数については、東洋経済新報社さまから、言葉をそのまま引用しますと東洋経済新報社史上、"過去最大規模の販促対応"で臨んでいただけることになりました。
という割には、特設ページもないようなのだけど、大丈夫か東洋経済新報社?
本題に戻る。
理由がすごい
実はすべての勝間本に共通していることなのだけど、まず「なぜこの本を著したのか」という理由をきちんと定めていることがすごい。勝間本を揶揄する人が一番見落としているのがここ。確かに"How"に注目すると、「勝間メソッド」は「そんなの当然」「全然楽じゃないじゃん」ということにもなる。ベテランほどそう感じるだろう。そういう彼らほど"Why"を見落としている。
本書が書かれたわけ、それは以下に凝集されている。
P. 14すなわち、売り上げを上げるために利益を度外視して、無理な働き方や、必要もない仕事を作ってしまっているのです。
実は本書に限らず、すべての勝間本は、「無理な働き方や、必要もない仕事をなくすにはどうしたらよいか」という"Why"にそって書かれている。すべての"How"はこの目的を達成するために書かれている。「年収や効率を10倍アップ」というのは、実のところ単なる手段であって目的ではないのだ。
なぜか。著者には無理な働き方や必要もない仕事をしている余裕などなかったからだ。子供が三人いる離婚歴二回のシングルマザーが尊厳をもって生きるには、残業にかまけている閑もないし、ましてや必要のない仕事をこさえている時間なんてないのだ。
本書に書かれていることは、その道のプロであれば知っていて然るべきことであるのに、なぜ彼らに書けないかといえば、それが理由なのである。
応用範囲がすごい
次にすごいのが、本書の応用範囲。本書の「利益の方程式」は、小は個人のアフィリエイターから、大はトヨタクラスの企業まで、利益を必要とする者全てに応用が利く。方程式の醍醐味がここにある。すぐれた方程式ほど応用範囲が広いのだ。「ゾウの時間、ネズミの時間」が紹介したアロメトリー式の応用範囲の広さにも驚いたが、本書の方程式はそれに勝るとも劣らない。
簡潔さがすごい
では、その方程式はどんな形をしているか。目次にも引用してあるし、オビにも出てくるが、ここで改めて見てみよう。
項目、わずか4つである。しかも四則演算しか出てこない。これならば我が家の九歳の娘でも覚えられる。それでいて、現代における利益を大づかみするのに充分なディテールが含まれている。
もちろん、この項目は、減らそうと思えば減らせる。たとえばこんな具合に。
間違いではない。しかし、これではディテールが不足している。最も恐いのは、この荒さだと簡単に
となってしまうことで、日本人のあまりに多くがこの呪縛から逃れられないでいることは本書も戒めているとおりである。
それでは、
だとどうか。これなら確かに利益と売上を混同することはない。実際ここまでならどんな経営者でも意識しているはずである(していないなら即刻廃業せよ)。実際、右肩上がり、というよりモノ不足経済化においては、これで充分である。作れば作るだけ売れる時代においては、顧客はすでにあなたが作るものを知っており、欲しており、納品はいつかと首を長くして待っている。
しかし、経済がそうでなくなって久しい。そんな時代はバブル経済の崩壊とともに終ったはずなのである。生きていくのに必要なものなら、すでに皆に行き渡っている。ハイテクの粋を集めて作ったケータイでさえ、市場は飽和してしまっているのだ。製品も広告も街にはあふれている。だからこそ[顧客当たり獲得コスト]をあえて[顧客当たり原価]から分離する必要があるのだ。
これは一般相対論の宇宙項にも匹敵する大英断なのではないか。等式としての「美しさ」は、この項がない方が美しい。しかし、それでは現実に即さない。だから
なのだ。これが、現代における必要にして充分な利益の方程式なのだ。
実践ががすごい
この方程式をかかげるだけであれば、本書にはこれだけのページ数は不要である。しかし本書はこの方程式の各項にそれぞれ章を割いて、著者自身の体験も含む豊富な実例を紹介している。方程式を導くのは簡単だ。しかしそれを体で会得するには、実践を重ねるしかない。それもただやるのではなく、計画→実行→反省のサイクルを重ねるしかない。
一般相対論だって、アインシュタインが方程式を導いただけではだめで、エディントンの観測で裏打ちされてはじめて「本物」となった。著者のアプローチは、この点においてきわめて科学的であり、そしてそれを会得していくという点において工学的なのである。著者がギークの支持を集めるのもある意味当然なのである。
さいごに
これを書いている私も、そんな著者の「利益の方程式」の一環である。また著者も私の「利益の方程式」の一環を占めている。なぜ著者がランダムに献本するのではなく私に献本するかの理由も、また私が本書の書評を書く理由も、この方程式の解なのだ。
「お互いを利用している」だけ?その通りといえばその通り。しかし、相手を最大限利用するには、相手を最大限尊重しなければならない。そして相手を利用する前には、相手に「利用する価値」があると思われなければならない。だから、自らの利用価値が高まれば高まるほど、友人も増えるのである。
友人というのは、親戚と違って相互の自発的な意思により関係が築かれる。なぜ自発的に関係を結ぼうとするかといえば、それが利益をもたらすからだ。そして、関係を継続させるためには、お互いがお互いに利益をもたらし続けなければならない。友情とは、相互利益の尊重なのだ。
利益とは、それほど大事なものなのである。今は友人である著者より本書をいただいて、そのことを改めて確認した次第である。
私があなたの利益でありますように。
Dan the Man for Profit
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ていねいな紹介と、また、エントリーの購読、ありがとうございました。著者の勝間です。
この本は私自身もたいへん楽しんで書かせていただいた本です。出てくるケースも、自分で体験したことばかりですので、読者の方たちにもいっしょに、疑似体験して、楽しんでいただけると思います。
どうか、よろしくお願いします。
というかダメになりつつあります。
○ヨタ方式の類はもううんざり
どっかになかったっけ?
私は、とにかく残業と仕事拘束時間を短縮したい、効率良くしたい!と思っていろいろ読んでる中で10倍シリーズも読んでみたのですが、まず「情報をシンプルに伝えるのに適した文体」に好感が持てました。ここは参考になるなーというところも多かったですよ。通常は、コストと売上から、利益を算出するのが会計なのに、はじめから利益と人をベースに考えるという発想は、経営者やインディペンデントな職業の人にとっては理にかなっていると思いました。
勝間和代氏、提案があります。
この献本によるマーケティングはやめていただけないでしょうか?
どうみても悪習です。
書評もすごいですよ。弾氏がわざとやってるのかどうか不明ですが、
いかに内容がないことがばれてしまうような書評になってると思う
のですが、作者としては、作者の思いよりも、売り上げのほうが
大事でしょうか?単に、すごい、すごい、すごい、すごいで
要約される書評のどこがすばらしいのでしょうか?
たとえば、この書評のどこがすばらしくかけているかというコメントも書かないのなら、わざわざ出てきてここに書く価値ないと思いますよ。物書き屋としては評価してもらえないんじゃないかなと個人的に思います。
まあ、売れれば、こんな小さい批判なんか吹っ飛ぶので大丈夫ですけどね。売れます売れます、良かったですね。
私は愚痴がいえてすっきり、勝間和代氏は本が売れてすっきり・・。
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私があなたの利益に仮になりえても、
あなたが私の利益にならないのは残念です。
勝間さんの行動で言えば献本とか。
弾さんがすごいと言っているのは本の内容じゃなくて
とにかく書いてバンバン宣伝するバイタリティ。
もちろんその秘訣すら本にするあたりがすごい。
褒める所はそれくらいってこと。
すごいすごいと連呼する割りに内容には触れず
お茶を濁す弾さんの書評もさすがですね。
