2008年05月24日 01:00 [Edit]

ビジネスは数国理社英 - 書評 - 成功の五角形で勝利をつかめ!

大和書房の三輪氏より再び献本御礼。

早い話、本書は「汗をかかずにトップを奪え!」の続編なのだが、私にとっては面白さではこちらの方が上だった。


本書「成功の五角形で勝利をつかめ! 」は、「『ドラゴン桜』流ビジネス突破塾」実践編とあるとおり、「汗をかかずにトップを奪え!」の続編。

目次
STEP1 会社は「教師のいない学校」だ!!
会社を「学校」に置き換えろ
最高のビジネス書はどこにある?
なぜ「教科書」で仕事が変わるのか?
STEP2 仕事力の基礎は「国語力」にあり!
国語に「美しさ」を求めるな!
「正しく読む」力を身につけろ!
「行間を読む」ことは「空気を読む」力だ!
文章の見本は「数学」にある!
STEP3 「数学力」で世の中のウソを見破れ!
文系だからこそ数学力を鍛えろ!
数学で論理的思考を鍛えろ!
あらゆる情報は数学力で読め!
STEP4 理・社・英が「応用力」をつくる!
理科を通じて「仮説と検証」を身につけろ!
社会は「ネットワーク力」を鍛える手段だ!
英語をマスターしようとするな!
STEP5 教科書を極め、教科書から飛び出せ!
インプットしたら次はアウトプットだ!
失敗から学ぶな!  成功から学べ!
「背番号二ケタのキャプテン」になれ!

目次を見ての通り、本書では仕事を国語、数学、理科、社会、英語といういわゆる五教科に「翻訳」して解説している。まずこの視点が面白い。

次に、表現。ドラゴン桜的な身も蓋もなさは相変わらずなのだが、本書では、単に身も蓋もない、というのにとどまらず、剽窃したくなるようなおいしい表現が数多く登場する。ここでは三つだけ紹介しよう。

P. 98
数学は「考えることそのもの」を扱う学問なのだ。
P. 138
社会とは、個々の出来事を暗記する科目ではない。 個々の出来事をつなぐ「ネットワークを見つける科目」なのだ。
P. 166
どんな種類の会話であれ、客観的に「これが正しい」という答えなどない。
しかし「相手にとって望ましい答え」なら、どこかにある。

この点において、本書は前著を明らかに凌駕しているのは、本書の方がドラゴン桜に近いからだろうか。

とはいえ、著者の抱く会社、というより会社の望む(と著者が思っている)社員像というのは、ちょっと古い、というか甘く感じる。

P. 24
答えは「辞めないヤツ」、そして「裏切らないヤツ」だ。

後者は相変わらず真実だが、前者はどうだろうか。むしろ「必要なときだけいてくれるヤツ」になってはいないだろうか。著者が思っている以上に、会社というものの身も蓋もなさは上がっているというのが私の実感だ。

それを差し引いても、本書の自己啓発書としての完成度は高い。まず、本書を読み解くのに必要な知識が少ない。なにしろ例題が「五教科」だ。中卒以上、すなわち義務教育を経験していればいやでも経験していることばかり。それでいて上記のように本質をざっくりえぐりとった言葉がびしばし登場する。本書がいかに読みやすく、それゆえいかに書きがたい一冊であるかを知るためにも一読をお勧めする。

そうそう。本書には本の読み方も登場する。以下を引用して本entryの結びとしたい。

どんな良著でも、読者に読む力がなければ「つまらない本」になってしまう。そして良著であれば良著であるほど、「それを正しく読む」力が求められるものだ。
もっとも悪いのは、本を読まず書評だけ読んで「読んだ気になるパターン」だ。

Dan the Bookworm


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成功の五角形で勝利をつかめ! 三田紀房(著)【Makeup Life! メイクアップ・ライフ!】at 2008年05月31日 15:39
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