2008年07月22日 00:00 [Edit]

この夏休みに読むべき本2008年版前編/10作品

初出2008.07.19; 連休明けまで更新

早くも夏休み突入です。

東京の公立学校では。

読書の夏、到来です。

というわけで、この夏休みに読んどくとよい本をまとめました。

といっても、夏休みは長い(はず)なので前編と後編に分けます。

後編は、盆前後に上がる予定です。


休みに休み方を学ぶ

とはいっても、この国には休み方を知らない方も多いかと思います(自分も実は人に言えた義理ではないのだけれど)。というわけで、休み方を知るための本をまずは紹介しておきます。

まずはなんといってもこちらです。なぜ休みが必要なのか、そもそも休みとは一体なんなのかをまず知っておきましょう。

404 Blog Not Found:この夏の日本に最も必要な一冊 - 書評 - 「残業ゼロ」の人生力
0x20 = 32歳以上の人は、必読です。本書を読めばわかりますが、休暇の使い方は閑になってからではわかりません。
「学生のオレにはまだ早い?」そんなことはありません。著者は大学卒業後から定年退職するまで、一年も欠かさず一ヶ月のバカンスを取っていたのです。今から始めれば、著者を凌駕する人生力を手に入れることが出来るはずです。
著者と同じ団塊の世代のみなさん、今からでも遅くありません。あなたがたが成すべきことが ここにあります。
そして、定年離婚を予定している「企業戦士」の妻のみなさん、本書を読んだ後で、本書と一緒にラストチャンスをあげて下さい。それでもわかってもらえないのであれば、もう捨てて構いません。人生力がわからない人に旦那の資格なんてないのですから。

本日(7月19日)発売というのが理想だったのですが、大変申し訳ないことに、実際に出るのは8月3日。お盆に間に合ったという事で許して下さい。

ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力

「なのにビジネス書とは何事か!それもよりによって勝間本かよ!」、まあまあまあ。

このフレームワーク力というのは、実のところ「きっちり働く」よりも「きっちり休み」、「きっちり遊ぶ」ときにこそ役に立つのです。たまたまビジネスにも「役立っちゃう」かも知れませんが、むしろそちらがおまけかも。アーミーナイフのようなものです。オフィスでもキャンプにも役立ちます。

404 Blog Not Found:型の力で肩の力を抜け - 書評 - ビジネス頭を創る7つのフレームワーク力
知的生産においても、「人間か人間でないかの違いは『フレームワークを使うか使わないか』」という時代が、すでに来ている。

休み方にも型があった方がいいのです。というか、一ヶ月の夏休みを有意義に過ごそうとしたら絶対に必要になります。「まずは休みの予定からスケジュール帳に入れよ」というのだけでも実践してみましょう(これはどの勝間本にも書いてある)。

ラクをしないと成果は出ない

「理念」「概念」ときたら、今度は実践。「休み重要」「休みもフレームワークで」と言われても、具体的にどうしたらよいのかを知りたかったら、やはり実践例が必要で、その実践例として最適なのが本書。

404 Blog Not Found:これぞ真打ち - 書評 - ラクをしないと成果は出ない
P. 2
 硬派ジャーナリズム(なのか)の世界で書いてきた者が、経営コンサルタントが書くようなビジネス書を出していいのでしょうか。  もちろん、いいのです。「できる経営者」が「普通の社員」に向けて「ああやれこうやれ」と言っても、参考になるのは二割程度でしかありません。  私は普通の働き手であり、独立自営業者でもあり、友人や知人に真顔で頼まれて、倒産しかけた会社を再建した"偶然"も何度かあります。売文というのは、生産者でもあり、消費者でもあり、試行錯誤の結果、私は自分で自分のメディアも同時にもって生活を安定させています。

ただし、よく学びよく遊びすぎて、「よく休み」がちょっと足りなかったのか、著者は先日入院したようです。無事退院されたようですが、どうしてもフリーランスは「遊んで」も「休まない」傾向が出てしまいますね。ご自愛とご自戒を。

日本を感じる

夏休みといえば、旅行のシーズンでもあります。国内旅行であれば、是非これを携えて行きましょう。

日本という方法

「一途で多様」というのは、日本の方法にして「日本のフレームワーク」。それを意識しながら散策するだけで、ものごとの見え方がだいぶ変わるはずです。

404 Blog Not Found:この手があったか! - 書評 - 日本という方法
優れた本というのは、そのほとんどが自己相似的な構造をしている。書名を「展開」すると目次になり、目次を「展開」すると「本文」になる。本書はその点においても実に優れた本で、「日本という方法」という書名だけでも「わかる人はわかる」し、「わかる」にも関わらず、いや「わかったからこそ」読み進めずにいられないのだ。本書のすみからすみまで、そして本書を越えて。

本書を「書き足しながら」旅行してみましょう。

夏休みこそ、大人買い!

「役立ち本」はこれくらいにしておきましょう。夏休みといえば、引きこもって普段は読めないような長編を読む絶好の機会。その点に関して、本に勝る娯楽はありません。

DOJIN選書

本読みたるもの、本棚の一列ぐらいは全タイトルを揃えたいものですが、なかなかそうは行かないのが実情。岩波新書だのブルーバックスだのといった「老舗」はもうほぼ完全に無理だし、サイエンス・アイ新書ですら棚が二ついる。こちらのDOJIN選書なら棚一列で済みますし、今のところ外れが一冊もありません。


asin:4488725015
銀河英雄伝説
田中芳樹

銀河英雄伝説

「もう読んじゃった」という人も少なくないかと思われますが、この夏は創元SF文庫版が完結するので、改めて紹介するにはちょうどよい時期かと。

  1. 黎明編
  2. 野望篇
  3. 雌伏篇
  4. 策謀編
  5. 風雲篇
  1. 飛翔篇
  2. 怒濤篇
  3. 乱離篇
  4. 回天篇
  5. 落日編

民主主義国民必読の一作と言っていいでしょう。これが英訳されていたら、イラク戦争もなかったかも知れない。漢訳はされているのになあ。

asin:4861913934 asin:4861913942 asin:4861913950
風の名前(上中下)
キングキラー・クロニクル 第一部
Patrick Rothfuss
山形浩生 / 渡辺佐智江 / 守岡桜
諏訪原寛幸イラスト
[原著:The Name of the Wind]

風の名前

404 Blog Not Found:ハリー・ポッターを落第した人へ - 書評 - 風の名前
えー、マジハリポタファン?「ハリー・ポッター」で満足できるのは、小学生までだよねー
我らが主人公、クォートはそうは行きません。居酒屋の亭主コートとは世を忍ぶ借りの姿、「無血のクォート」「王殺しのクォート」は、マグレとは無縁なとってもマグルな父母の愛と、とびっきりの共感術師のもとですこやかに育っていた12歳のある日、一瞬にしてこれら全てを失い、浮浪児となる。その浮浪児が一念発起し、師の唯一の形見である教科書を質草にして大学に入学し、共感術者として頭角をあらわしていく過程で敵も恋も得て....という本書のあらすじは、実にimprobableにしてreal。

というわけで「ハリポなんぼのもんじゃい」という方は、こちらを是非。

ローマ人の物語

「一夏かかる長編」といえば、こちらでしょうかねやはり。

  1. ローマは一日にして成らず / ROMA NON UNO DIE AEDIFICATA EST
  2. ハンニバル戦記 / BELLUM HANNIBALICUM
  3. 勝者の混迷 / BELLORUM CIVILIUM
  4. ユリウス・カエサル - ルビコン以前 / C. IULIUS CAESAR - ANTE RUBICONEM
  5. ユリウス・カエサル - ルビコン以後 / C. IULIUS CAESAR - POST RUBICONEM
  6. パクス・ロマーナ / PAX ROMANA
  7. 悪名高き皇帝たち / IMPARATORES MALAE FAMAE
  8. 危機と克服 / CRISIS ET AB EA EXITUS
  9. 賢帝の世紀 / SAECULUM AUREUM
  10. すべての道はローマに通ず / OMNIAE VIAE QUAE AD ROMAM DUXERUNT
  11. 終わりの始まり / FINIS PRINCIPIUM
  12. 迷走する帝国 / TERTII SAECUU CRISIS
  13. 最後の努力 / DE ULTIMIS LABORIBUS
  14. キリストの勝利 / DE CHRISTI VICTORIA
  15. ローマ世界の終わり / ROMANI MUNDI FINIS

少なくとも「ハンニバル戦記」「ユリウス・カエサル」「パクス・ロマーナ」の三つは抑えておきたいところ。ただ、後半部、特にキリスト教との絡みは、期待も大きかっただけに不満もかなり大きいのだけど。

cover cover
サルまん 21世紀愛蔵版(上下)
相原コージ / 竹熊健太郎

サルまん 21世紀愛蔵版

残念ながら2.0は挫折してしまったようですが、この「21世紀愛蔵版」までは、漫画読みであれば必携です。

404 Blog Not Found:サルまんぞく
本書には、マンガの現在過去未来がぎっしり詰まった、Encyclopaedia Mangaeである(をを、Mangaeの発音が大変よい)。マンガ好きなら配偶者を質に入れてでも入手しておきたい。いや、両方あわせてわずか3360円。ネズミーランドの一日パスより安いのだ。

「マンガでマンガを書いた」作品はいくつかありますが、これを越える作品は未だにない、というより無理なんじゃないか。

cover
風雲児たち

(全20巻;幕末篇1-13巻以下続刊)
みなもと太郎

風雲児たち

まだ完結していないというのが難点だけど、ま、いいか。

404 Blog Not Found:風雲児による風雲児たち
恐ろしい事に、この物語、現在進行形であり、やっとペリーがアメリカに戻ったところ。安政の大獄はまだ始まっておらず、松下村塾はまだ開塾していない。このペースで行くと、おそらく明治にお目にかかるにはあと10年、いやもう四半世紀ぐらいかかるかも知れない。まさにライフワークである。1947年生まれの作者の寿命が志半ばにして尽きぬ事を祈らずにはいられない。

江戸時代感ががらりと変わります。

まとめ

というわけで、前編はここまで。後編もお楽しみに!

以前にやった「まとめ書評」は以下です。よろしければこちらも。

Dan the Bibliomania


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「夏休みなのにまとめがない」とお叱りを受けたので、不惑をネタに。
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404 Blog Not Found:この夏休みに読むべき本2008年版前編/10作品
404 Blog Not Found:この夏休みに読むべき本2008年版前編/10作品【】at 2012年01月18日 02:17
この記事へのコメント
× → (自分も実は人のことを癒えなかったりします。
○ → (自分も実は人のことを言えなかったりします。)
Posted by yy at 2008年07月19日 11:54
yyさん、
言い換えました。他にも言い換えたかった部分あったのでついでに。
Dan the Typo Generator
Posted by at 2008年07月19日 14:10