2008年10月12日 22:30 [Edit]

読書から用書へ - 書評 - 読書進化論

著者より献本御礼。

著者の作品の中で、最も利用できる人が多い一冊。

年収を上げることに興味がない人も
効率を上げることに興味がない人も
利益を上げることに興味がない人も

読む力と書く力を上げることに興味がない人は、およそいないのだから。


本書「読書進化論」は、「人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか」と副題されているとおり、Web時代における本の利用術を、日本で最も有名な本の利用者がまとめた一冊。

目次 - Amazonより
第一章 人を進化させる読書がある
ウェブ時代の本と書店の再定義/自分を進化させる本とのリアルな出合い方
読者が進化して著者になると、上場株(=パブリックな人材)になる
ウェブで発見され、約1年で150万部の売り上げに
再現性が高い本は読者に“ご利益”をもたらす
勝間式 書店ぶらぶら歩き(1) 「リブロ青山店」編
第二章 進化している「読む」技術
フレームワークがない読書は身につきにくい
本選び基準のひとつは「ウェブや友だちの話より質が高いかどうか」
良書との出会いが読書体験を豊かにする秘訣
自分の読書レベルに合った読み進め方がある
多読や速読など、「読む」技術について
「読んでおしまいにしない」が究極の技術
第三章 「書く」人も進化する
深い話を広く伝える手段として、本は最もリーズナブルな流通形態
文章力はブログやメールで進化させることができる
書店は宝の山。“本のコンシェルジュ”を活用するのも手
勝間式「相手がわかりやすく読みやすく書く」ための4つの技術
技術(1)「自分の事例」「アンソロジー形式」を利用して、親しみを持たせる
技術(2)「役に立つフレーズ」を必ず入れ、読書だけに体験を閉じない
技術(3)「共通体験」や「流通していることば」を使って行動を促す
技術(4)「コンテンツ力」と「編集力」で進化していく
ウェブで発見されて著者に進化するには
第四章「売る」仕組みを進化させる
出版業界は「プレイス」と「プロモーション」が弱い
好循環を生む基本的な仕組みは「まじめに作って、まじめに売る」
「著者ブランド」を最大限に活用する
リアル書店とネット書店の特徴を生かした「売る」仕組み作りを
ウェブの活用、チャネルの再考…まだある、出版社にできること
勝間式書店ぶらぶら歩き(2)「丸善丸の内本店」編
終章 これから「読みたい」「書きたい」「売りたい」と思っているみなさんへ
読書の進化形、印税寄付プログラム
すべての人にフェア(公平)な可能性を秘めている「読書」の世界
私を進化させた20人の著者
巻末資料
おわりに

そう。利用者。「読」書に留まっていないことこそ、本書が単なる「読書本」でないことの証であり、そして「ベストセラーの書き方」本でないことの証なのである。

著者より多くの本を著した人は少なくない。著者より多くの本を売ってきた人も少なくない。そして著者より多くの本を読んできた人はさらに多いはずで、私もそのうちの一人である。

その私から見ても、著者ほど本を多面的に使っている人を知らない。著者にとって、本は単に読むべきものではなく、そして書くに留まるものでもなく、積極的に買って売るべきものなのである。

軍事用語で、「エアランドバトル」というものがある。陸は陸、空は空としてばらばらに戦うのでなく互いに連携して戦うやり方のことで、多国籍軍が圧勝した理由がそこにあるのだが、まさに著者の本の使い方を彷彿とさせる。

本かWebかではない。

本もWebも、なのである。

単に読むだけでも面白い本であるし、きちんと元が取れる本ではある。しかしそれだけで終わらせるのがあまりに惜しい本でもある。是非「使って」いただきたい。新書なので単に安価であるに留まらず、携帯しやすいのも利便性を高めている。

実は本書が最も役に立つのは本屋においてだろうと思う。本屋もさることながら、これを片手に本屋を練り歩くというのに最適なのだ。これの問題は、そのままだとすでに購入したものなのか、これからレジに持っていくのかわからないこと。「購入済み」シールを用意するといいのではとちょっと思った。いかがでしょう>関係者各位。

そうそう。本の使い方がうまくなると、人の使い方もうまくなるかも。私もきっちり使われております。

ただし、継続的に人を使うには、使われる相手の利益もきちんと考慮せねばならないことを、著者ほどよく知っている人も少ない。というわけで本entryはちょっとしたクイズで締めくくることにします。上のリンクにおいて、著者がそのためにやった工夫とはいったいなんでしょうか?

正解者の中から抽選で一名、同様の工夫でお返しすることにします。

Dan the Book User


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読書進化論‾人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか‾ (小学館101新書
読書進化論〜人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか〜【蔵前トラック供at 2011年11月23日 13:10
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書評リンク - 読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)
読書進化論~人はウェブで変わるのか。本はウェブに負けたのか~ (小学館101新書) (小学館101新書 1)【書評リンク】at 2008年10月13日 09:54
気をつけろ、これは「勝間和代流読書術」の本ではない。 本は、あなたの人生を豊かにし、あなたを進化させていきます。 読書と出版が人を進化させるということを、勝間さんの読書体験・出版体験を通し、自ら証明を試みる本でした。 人間「勝間和代」論 期待....
【本】読書進化論―勝間和代という成功者の告白【企業法務マンサバイバル】at 2008年10月12日 23:55
この記事へのコメント
日本総底上げ化?
Posted by takahiro1608 at 2008年10月19日 21:15
弾さんのアフィリエイトIDを使われてますね。
こういう使い方もあるんですね。
うまく使うといろいろ応用できそうです。
Posted by 絵本大好き at 2008年10月14日 12:45
「向上」「改善」の意味でEvolutionの訳語を使ってしまうあたり,著者の見識に非常に違和感を覚えますが…。
Posted by A at 2008年10月13日 14:10
聞きましたよ、BOOKLOVERSおもしろかったです。

骨太な感じは、ストリート育ちだったのですね。

そりゃタフだは、、。 水糸から五セン下がりでテンバ。。

こんな感じですね。 コンタクト読んでみようと思います。
Posted by マエムキ大吉 at 2008年10月13日 11:18
>上のリンクにおいて、著者がそのためにやった工夫とはいったいなんでしょうか?

書籍紹介でのAmazonへのリンクURLに、弾さんのアフィリエイトIDを使っている!!で確定!!
Posted by TS at 2008年10月13日 00:45
>上のリンクにおいて、著者がそのためにやった工夫とはいったいなんでしょうか?
書籍紹介でのAmazonへのリンクURLに、弾さんのアフィリエイトIDを使っている!!に1票!!
Posted by かみたに at 2008年10月13日 00:30
> 上のリンクにおいて、著者がそのためにやった工夫とはいったいなんでしょうか?

書籍紹介でのAmazonへのリンクURLに、弾さんのアフィリエイトIDを使っている!!
Posted by Toc at 2008年10月12日 23:07