2009年01月06日 14:30 [Edit]

SF - 狂ったマザコンもの4種+1

実はあの「ハイペリオン/没落/エンディミオン/覚醒」もそうだったというのはさておき....

もうそろそろSFで突然攻撃してくるロボットとか、狂ったマザーコンピ
なんなんだよ、このマザーコンピュータのせいだったの黄金パターンは。いつまでやり続けんだよ、マジで。もう、2001+8年だぞ。2061年とかになってもやり続ける気か。この設定をみんなそんなに求めているわけ? 僕は誰もそんなに求めているとはどうしても思えないんだけどな…。

「狂ったマザコンもの」をちょっと分類して、代表作を上げたくなってきたので....


分類法は、オチで分類すると意外と簡単。

                  人類がそれを自覚
                      |
                      |
                  (2) | (1)
マザコンの勝ち--------------人類の勝ち
                  (3) | (4)
                      |
                      |
                  人類無自覚

あとこれに「分類不能」の(5)を加えれば、それぞれ代表作を挙げられる。

ここからはネタバレ注意!なにしろオチがばれてしまいます。

知りたくない人は、ここでcmd/ctrl-wってことで

0. 双方が互いを認め合い、共に未来に向かって歩む

理想と言えば理想だけど、ご都合主義といえばご都合主義。代表作はなんといってもこれでしょう。

「未来の二つの顔」。見てのとおり、漫画化もされています。今新品で手に入るのはこれだけみたい。漫画の方も原作にすごく忠実なので、漫画だけ読んでも悪くないのですが、やはり機械が知性を獲得するところは原作の方がじわじわとキていい感じです。

もう少しクラシカルだと、「月は無慈悲な夜の女王」 (Robert A. Heinlein)もこれ。

あと、「マザコンご乱心」が主題ではないけど、人工知性と「天然」知性が共存しているといえば、神林長平敵は海賊シリーズも。海賊と海賊課の戦いは、カーリーとラジェンドラの戦いという、人口知性どおしの戦いにもなっています。

1. 人類が自覚のうちに勝利

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地球へ…(新装版全3巻)
竹宮 惠子

やはり一番多いのは、これ。「地球へ…」も「ハイペリオン/没落/エンディミオン/覚醒」もこれに相当。これ相当の場合の一つの特徴は、人類が超人類になることで勝利するというもので、それ以外の勝利パターンって、長編クラスだとないんだよなあ....短編だとアフター0( 岡崎 二郎)の中の短編とか結構あるんだけど....

「人類が」ではなくて、「人類が発展させた別の天然知性が」という関節技を使うと、「導きの星」(小川一水)もこれに分類できるか。

3. 人類が自覚のうちに敗北

SFはあくまで(今のところ)人間が読者なので、オチとしてこれを取り入れている作品は以外と少ない。人類逆転勝利というオチのための出発点としてなら、「ターミネーター」から「マトリックス」から、それこそいくらでもある、というか、第一象限の話のほとんどがここを出発点にしてたりするんだけど。

というわけで、「強いて」ということでこれ。マザコンちっとも狂ってないし、そもそもポリスはマザコンじゃないし、でも結局肉滅は免れませんでした、と。

ちょっと変わり種で、個人的にかなり好きなのが「宇宙船∞号の冒険」(川又千秋)。これ、最後の人類が死ぬところから話が始まる。それを看取った機械知性が、もう死んでしまった人類のコピーを携えて冒険の旅に出るという....復刊してくんないかなあ.....

3. 人類が無自覚のうちに敗北

意外に多いのが、これ。なにしろあのAsimovさまがやっちまったからなあ。全てはR. Daneel Olivawのインボーでした。いや、R. Giskard Reventlovの亡霊か。ロボット工学第零原則、ばんざーいってか。

そうそう。ここではごく一部の人物、たとえばロボット-ファウンデーションものにおける Seldon や Trevise にだけこっそり真実を教える(ことを通じて、読者に真相を伝える)はここに分類されます。

イチオシは、やはり「声の網」。マザコンが「そんなにすごくなさそう」なところが、すごい。今のところ一番ありそうなシナリオかも。Are you feeling lucky?

これの特徴は、あくまで人工知性が人類を庇護するために人類より強くなってしまうという、とっても自然な道筋がしかれていること。「アンドロイドお雪」 (平井和正)に至っては、「母争い」だもんなあ....平井作品としては、「サイボーグ・ブルース」の次に好きな作品。「「幻魔大戦」や「ウルフガイ」よりずっと好き。


神は沈黙せず(上・下)
山本弘

4. 人類、無自覚のうちに勝利

これ、穴ですよ穴!ぽっかり空いている。

そりゃそうだよなあ。ただでさえ人類より遥かに強そうなマザコンを無意識のうちに倒しちゃうというのはなあ....短編にはなりそうだけど、長編ともなると....強いて言うと、これか。

神は沈黙せず」これ、なにしろ「登場人物は作者に勝ちうる」という、すごい話だからなあ。ここで人類はマザコンと「対等に戦う」相手でなくて、マザコンの中の「夢」だもの。それでも勝ちうるってのはすごい。

むしろ(5)に分類すべき話かも知れないけど、こういう落とし方があるってのはすごい。

「ショートショート」だと、こんなのもあったり。

Original: Animator vs. Animation by ~alanbecker on deviantART

で、人類が脾臓物、じゃなかった被造物だったといえば、「強殖装甲ガイバー」っていつになったら完結するんだ!?

まとまってないけどまあいいや

もうそろそろSFで突然攻撃してくるロボットとか、狂ったマザーコンピ
もうそろそろそういう設定のSFを復刊してもよくないっすか?

でもそれをいったら、冷戦まっさかりの頃にはあんなにあった人類滅亡モノがすっかり影をひそめたのはどういうことなのだろう。SFも結局現代を反映するものなのかしらん.....

あ、伊藤計劃がいるか。「人類」を残したまま「人間」が滅亡するってのは新機軸かも。核ボタンは各自の脳の中に。

熱もぶりかえしてきたようなのでこのへんで。

Dan the SciFilia


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この記事へのコメント
地球爆破計画がないな。でそれをぱくった手塚治虫の火の鳥・未来編とか
Posted by み at 2009年01月06日 15:00
やはりマザコンは狂ってないですが、「百億の昼と千億の夜」は「人類が自覚のうちに敗北」に分類できそうですね。
Posted by Baatarism at 2009年01月06日 17:02
人口知性どおしの→人工知性どうしの
Posted by typo? at 2009年01月06日 18:24
ベンフォードの「銀河の中心」シリーズは?
Posted by Heinrich at 2009年01月06日 20:34
強殖装甲ガイバーってまだ続いてるのか・・・。
Posted by スズメ at 2009年01月06日 21:14
この人のいつもパターンだけど、
こう言うのはもっと本読んでから書かないと。
最低でもニューロマンサーとか。
「神は沈黙せず」の前にディックも新井素子wもリングも
そしてウルフラムもあるんだし。コメントにあるベンフォードも。
ディアスポラも挙げてあるけど、読んでないでしょ。
Posted by そん at 2009年01月07日 02:03
・・・スレタイに釣られたのって俺だけなの?
Posted by   at 2009年01月07日 15:43
最近(とは既に言えないかも知れませんが)ハヤカワSFから出ている「ゴールデンエイジ」3部作もありますね。これは人類勝利エンドですが、自覚のうちに入るのかな。
まあ機械知性モノは「人類と敵がなんやかや」というより大きなカテゴリの一部ですし、敵の一つとして広く認知されてて使いやすいってこともあるんでしょうね。
ところで敵は海賊のカーリー・ドルゥガーはマザコンに入りますか?
Posted by 本の山、星の海 at 2009年01月07日 22:40
5.人類、量子論的並行世界からマザコンに勝った世界を選択して大勝利!

というのがあってもいいかも。
殆どの世界では敗北するんだけど一つでも勝利した世界をMODで選択できれば勝ちです。

あ、これじゃ自覚的に勝利のパターンか。
Posted by YOSIZO at 2009年01月08日 02:05
「宇宙船∞(メビウス)号の冒険」はパピレスにありますね。

http://www.papy.co.jp/act/books/1-340/
Posted by numa at 2009年01月09日 12:15
どうでもいいけどこのブログ見づらい。
なんでこんなごちゃごちゃしてんの?
Posted by 茂名 at 2009年01月10日 16:18