2009年05月30日 06:30 [Edit]

Google Wave != Mail 2.0

すごい。

【詳報】Google Waveとは何なのか? − @IT
米グーグルは5月28日、米国サンフランシスコで開催中のイベント「Google I/O 2009」で、まったく新しいメッセージングおよびコラボレーションのためのプラットフォーム、「Google Wave」を発表した。同日、開発者向け早期プレビューとして公開。限定的にアカウントを発行して、外部の意見を取り入れながら開発を進める。年内にも一般向けサービスを公開し、それに続いてサーバの実装も順次、Apache2.0ライセンスのもとでオープンソースで公開していく予定だという。

機能、そして複雑さ。


Waveがどんなものかというのは、このビデオを見ればだいたいわかる。

一時間二十分、400MB弱あるけれども、なかなか楽しい。久しぶりに「やっぱGoogleすげー」という感慨を抱かずにはいられない。

のだけれども....

Exclusive: Video Interview With The Google Wave Founders
But the product is important - not only does it do fantastic new things in a browser care of HTML 5, but it also proposes a new communication paradigm. The founding team behind wave like to say that this is what email would be if it were invented today.(強調は弾)

これは違うんじゃないの、と感じた。

WaveはIMとWikiを「含んで」いるけど、Mailは「含んでいない」。

どういうことかというと、Mailの持つ、「出したらそれっきり」という「機能」が見当たらない。

「出したらそれっきり」。これは 会話 = Conversation に関しては欠点だ。E-mailでチャットするぐらいなら、今でもIMの方がましだし、相手を特定したくなかったらtwitterの方がましだ。Waveにより「e-Conversation」はずっと洗練されたものとなるだろう。しかし、コミュニケーションというのは双方向のものだけではないのだ、「出したらそれっきり」にはきちんとした用途がある。

それは、一旦出したら、差出人にも改変不可能であること。盆にかえってはいけない覆水はたしかにあるのだ。例えば Amazon 注文の確認やサーバーログを Wave で扱いたいかといえば、否であろう。少なくとも私はごめん被る。

私がちょっと期待したのは、SMTPに代わるメッセージ交換プロトコル。それはおそらくHTTPベースで、はじめからSPAMにたいして対策されたものとなるだろう。例えば差出人はメール本文ではなく、開封方法が入ったヘッダーだけを受取人のサーバーに通知する。受取人はそれを使って差出人のサーバーに本文を取りにいく。これには二つの利点がある。一つはmailが確かに届いたという確認が確実に出来ること。もう一つは、差出人サーバーは本文が受け取られるまでメールを保管しなければならないので、SPAMを差し出すコストが圧倒的に高くなること。

実装はそれほど難しくない。blogのtrackbackに毛が生えた程度の難易度だ。しかしそういったプロトコルを起草して維持して、なによりも普及させるのは楽からほど遠い。少なくとも私は個人としてはやりたくない。Googleであればこそ、こういった地味でもありがたい活動もしてほしかった。

とはいえ、Waveがすごいプロダクトであることに異論はない。lingrの果たせなかった夢を、Waveは実現するように見えた。すこし意地の悪い言い方をすると、Waveはlingrのおいしいところをかっさらっていった印象すらある。後の祭りではあるが、どこかに買ってもらうというわけには行かなかったのだろうか。

とにもかくにも、Waveはmailを置き換えるものではないのは、痛いほどわかった。そこだけが、残念といえば残念だ。

Dan the Delighted and Disillusioned


この記事へのトラックバックURL

この記事へのトラックバック
Google Wave の Invitation を頂いたので早速使ってみた、のだが.... 404 Blog Not Found:Google Wave != Mail 2.0WaveはIMとWikiを「含んで」いるけど、Mailは「含んでいない」 うむむ。 現状では、こう言わざるを得ない。 Waveは IM と Wiki の悪いところどりだ....
#googlewave sucks your 3 things and why【404 Blog Not Found】at 2009年10月14日 20:30
こんにちは営業の東です。 週末にGoogle Waveなるサービスの発表があって...
Google Waveについていろいろ【波乗りスタッフ日記】at 2009年06月02日 12:21
サンフランシスコで開催中のイベント「Google I/O 2009」で、「Google Wave」という、Googleの新しいメッセージングとコラボレーションのプラットフォームが発表されました。@ITで詳細なレポート記事が掲載されていま...
Google Wave【語句ログ】at 2009年05月30日 15:04
昨晩、僕のgmail宛にiXUS WEBプロジェクトのチャットシステム担当エンジニアのSomeiさんから1通の電子メールが。件名:はろはろ 5/29 23:19 Somei To K2nd生きてます? こんな記事があったので送ります。 http://japan.cnet.com/news/media/story/0,2000056023,2039...
iXUS WEB プロジェクトのライバルはやはり...:Google WAVE公開【iXUS - イクサス】at 2009年05月30日 11:18
この記事へのコメント
>もう一つは、差出人サーバーは本文が受け取られるまでメールを保管しなければならないので、SPAMを差し出すコストが圧倒的に高くなること。

SPAMってたいがい同じ内容だから保管コストもそんなにかからないような気がするけれど、、
Posted by sakurada at 2009年05月31日 01:32
■動画:Google Wave発表、リアルタイム・コラボレーションの基盤へ―Google Waveはリアルタイムのやりとりを革新する!!
こんにちは。グーグルがGoogle Waveを発表しました。これによって、いろいろな使い方ができますね。たとえば、1つのグループのメンバーが、それぞれの席についたままで、企画書を検討して、最終版を作り上げる、その間に添付資料としての動画や画像も見ながら様々なコミュニケーションをはかることが出来るようになります。チャットをはるかに超えた、素晴らしいコラボレーションができそうです。私のブログでは、Googleのこのようなサービスを社会変革に用いることを前提として掲載しています。詳細は是非私のブログをご覧になってください。
Posted by yutakarlson at 2009年05月30日 10:07