2009年05月31日 14:30 [Edit]
ひろゆき、自叙 - 書評 - 僕が2ちゃんねるを捨てた理由
週刊SPA!杉原様より献本御礼。
ひろゆきファンには、前著「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」よりもこちらの方が面白いはずだ。前著は「ひろゆきは、世の中をどう見ているのか」という一冊だったが、こちらは、「ひろゆきは、ひろゆき自身をどう見ているのか」という一冊なので。
本書「僕が2ちゃんねるを捨てた理由」も前著「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」も、どちらも「2ちゃんねる」という言葉が出てくるが、本書においての主題は「2ちゃんねるはなぜ潰れないのか?」ではなく、「僕」ことひろゆきである。
目次 - Fusosha 僕が2ちゃんねるを捨てた理由〜ネットビジネス現実論〜にもAmazonにもないので手入力- 「好きなチャンネル」「嫌いなチャンネル」に関するアンケート
- 第1章 2ちゃんねる譲渡
- 第2章 大いなる勘違い
- 第3章 ネットと広告
- 第4章 テレビはもう、死んでいる
- 対談 土屋敏男 x ひろゆき
- 第5章 ルーツ・オブ・ひろゆき
- 毎度おなじみ、あとがきの時間です
それではひろゆきとは何者か?
借力の達人である。
それが最も顕著に現れているのが、以下のフレーズだ
1%のひらめきを、99%の努力ができる他人にやらせてみる
すごい、才能だと思わずにはいられない。
ひらめく方じゃない。他人にやらせてみる方だ。なぜ他人にやらせてみることが出来るのか?それを「自分のものにしよう」という意欲がないからだ。いや、厳密にないわけじゃないのだろう。むしろ「自分のものにしたら、面倒まで自分のものになってしまう。そりゃうざい」というわけだ。
だから、あっさり「2ちゃんねるを捨てた」のだ。
ひろゆきを見ていると、思わずこれを口ずさみたくなる。
あきれて物も言えない - RC Succession山師が大手をふって歩いている世の中さ
汗だくになってやるよりも
死んでる方がましだぜ
「山師、ずるいぜ」と思うか、「山師、やるな」と思うかが、ひろゆきに対する好悪を決めるのだろう。私は後者の方である。汗だくになってやる方であるにも関わらず、いやだからこそ。こういう山師がいるからこそ、私のような山師にも汗をかく場が生まれるのだから。
ところで、この歌の山師とひろゆきの違いが、一つある。
別にひろゆきは「大手をふって歩いている」わけではない、ということ。ひろゆきはそんなに勤勉ではない。ひろゆきの怠惰ぶりははっきり言って哺乳類離れしている。変温動物の域である。遅刻するのも無理はない。体温が上がるのにそれだけ時間がかかるということだろう。私との対談の時には「たった」30分しか遅刻しなかったのは運がいいということだろう。
本書において、ひろゆきと私は対談していないが、なぜか私が一カ所登場している。
P. 228西村 だから、プライドは高くない。でも会議とかで「つまらないですし、その話は乗れないです」って言うと、それがプライドが高いということに置き換わっているんですよ。モデルさんとか芸能人以外の人で、プライドが高くて得をしているのを見たことがないんですよね。小飼さんみたいな「自分に限界があると他人に思われたくない」っていうプライドはアリだと思いますけど。
うむむ、ひろゆきにもそう見られていたか。ちょっと惜しい。正解は「自分に限界があると自分が思いたくない」。実のところ、私にも寿命がある以上、限界は厳としてある。でもそこに行き着くまでにどこまで行けるかは、行ってみないとわからない。
ただ、人使いのうまさに定評があるひろゆきにしてそう見えるというのは当然だとも思う。私は他者をリトマス試験紙として使っているのだから。だからblogを書いているのだろう。しかし、私に「なんとか出来る」のは私だけであり、私が私という名の監獄に死ぬまで閉じ込められている以上、私が「なんとかする」のは私でしかない。しかしこの監獄は一生かかっても探検できないほど広くて、しかも結構快適でもある。
ひろゆきが一枚上手だと感嘆するのは、この監獄を賃貸で貸していることだ。私は汗をかくのが好きなので、どうしても手を入れてしまう。しかしそれでは店子は落ち着かないだろう。良き大家は、怠惰でなければならないのだ。
で、先ほどの続き。
P. 228そうやって、意見や行動が同調できないことをプライドが高いとかKYとか呼ぶなら、意見に同調することが正しいという理由教えて欲しい。そもそも、議論をする場に空気を読んで同調をする人が大勢いると、間違った方向に物事が決まることもあるし。それなら、空気読むヤツなんて必要ないじゃないですか。
この下りは、120%同意だ。
日本という社会は、広い。だからひろゆきが「一匹」ぐらいいても大丈夫。ひろゆきが「2ちゃんねるを捨てて」も、日本を捨てるにはまだ至っていない理由もそこにあるのではないか。もっと広くてもいいと私は思う。わざわざ空気を読んで同調して場を狭くすることが正しい理由教えてほしい。
Dan the Happily Used
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この「○○、いや(むしろ)××」という言い回し、お好きですね。あまりに頻繁に目にするので、最近は食傷気味です。
ただ、KYすぎると立場がなくなるのも事実。
実力と金さえあればいくらでもKYになれるんですけどね・・・。
他人にやらせてますねぇ。
面白いと思ったことを他人にやらせて見せるというのは面白い考え方だ
そうやって、生きて、死んで、それでいいの?と、傍からは思えるけれど、心配するほどの義理もなし。
それが「空気を読んでる」と言うんだよ
そうかな?2ちゃんねるの書込は全て2ちゃんねるのものだから、全部自分のものにしようという貪欲さを感じるけど。削除要請に応じないのもそう。
お前が言ってる時点で、お前の答えは不正解。
ロジックに弱いのではなく、釣り耐性が弱いのでは?
才能があり、かつ上に立たないといけない者には価値の分かるエントリ
だと思います。
ほんの数ヶ月前までは、記事とコメ欄でひとつのモノという感じだったのに、今じゃ揚げ足取りコメが多い
「1%のひらめきを、99%の努力ができる他人にやらせてみる 」
これっていうのは、ある意味あのスティーブ・ジョブズと同じ才能なのかもなと。
ジョン・スカリーがいうように、
あのジョブズ自身は実際何も作っていないのだからw
「仕組み進化論」を読んでいて最近ふと思ったのは、
弾氏の才能の持ち味として、
新しい価値の創出(クリエイト)というよりは、
これまでの価値の再編集(エディット)に向いた資質なのかなぁと。
IT方面で弾氏ならではのもっと凄い仕組み(編集装置)を
リリースして欲しいなぁと楽しみにしてます。
これ、聞き心地はいいけど「自己主張が必要な場」で、という前提がある事を書いてくれないと、勘違いちゃんを量産する事になるよ?
空気を読まない、というのは「自己主張」と「わがまま」の紙一重。
時と場合によって取り返しのつかない事になる。
空気を読まないことを「どの場でも好き勝手な事していい」と錯覚して「俺は正しい、お前間違ってる、反論は認めない」という、お粗末な人が出てこなければいいけど…。

