2009年06月03日 14:30 [Edit]

クビになった方がましかも - 書評 - 戦略的 クビにならない技術

著者より献本御礼。

うむむ。

本blogでは、以前にも著者の「部下を動かす教え方」と「生き残る上司」を書評しているのだが、本書は両書と比べて格段に評しにくい。

なぜなら、本書に書いてあることは合っていて(correct)、それゆえに誤っている(wrong)という一冊だからだ。


本書「戦略的 クビにならない技術」は、タイトルどおり「本書どおりに行動すれば、会社はあなたをクビにはしない」という一冊である。それがどのような行動かは、目次からかなりの程度読み取ることが出来る。

目次 - アマゾンキャンペーン 戦略的 クビにならない技術 会社はあなたのココを見ているより
【第1章】「サラリーマン」は気楽な稼業!?
大リストラ時代がやってきた!
昔はみんなサラリーマンにあこがれていた
サラリーマンが危ないなんて嘘っぱち
起業ギャンブルに勝てる人・負ける人
人生最大のギャンブルに参加できるか?
「転職でキャリアアップ」というのも幻想?
どんなに不満があっても、入社した会社が“あなたの器”
サラリーマンとして生き残る技術を身に付けよう
【第2章】 経営者の頭の中を覗き込め
経緯者の本音を探る努力があなたを助ける
オーナー経営者は人情味のある「中小企業のオヤジ」
社長の一番憂鬱な日は給料日だと知っているか?
社長は、社内のありとあらゆるものを“所有物”と思っている
現役経営者の思う「理想の社員」とは?
経営者に嫌われたら得することは何もない
経営者はいつも「ひいき」したがっている
バカな夢を語る若手社員はかわいがられる
「有給休暇は使ってほしくない」が社長の本当の気持ち
資格勉強をするなら、「退職してからにしてくれ」が本音
経営者の自慢話はじっと聞け
【第3章】不況型思考方法をインストールせよ!
「プラスαの努力」が、サラリーマン人生の必要条件となる
昇給は断れ!安月給があなたを救う
こんなご時世だから給料が上がらないことを喜べ
ほんの少しの労力で評価にレバレッジをかける
残業についての賢い考え方
不平不満が言えるのも会社あればこそ
サラリーマンには2種類ある
会社のルールには黙って従え
社内で小さな正義を振り回すな!
パソコンオタクはヤフーで働くな
サラリーマンの価値は相場が決めている
お金をもらいながら勉強させてもらっていると思え
【第4章】義理と人情はあなどれない社内営業のススメ
自分の居場所を自分でつくる
「うちの社長、バカだから」は、「私はバカ」と言ってるのと同じ
会社のファンだと公言せよ!
熱いあなたは得している!?
やや唐突でも「熱さ」を見せろ
インフルエンザになった時こそ会社に行け!
人脈とは名刺の枚数ではなく「誰に知られているか」である
ひとつ上の役職の目線を持て!
上司と論議などやるだけムダ!
上司が無能ならラッキーだと思え
自分の手柄は上司に譲れ
飲みニケーション”も社内営業の場として活用すべき
おごられたら、お礼は3回言う
相談事を持ちかけて上司の懐に飛び込め
社長、日曜日の引越し、喜んでお手伝いいたします!
葬式は誰でも行ける
経営者の奥さんに気に入られれば安泰!?
お中元、お歳暮には妻の一筆をつける
信用は一日にしてならず
【第5章】「そこそこ使えるヤツ」と思わせる社内ブランディング術
社内ブランディングがサラリーマンとしての価値を高める
会う人によってキャラクターを変化させろ
小さな長所の組み合わせがあなたの強みになる
主役を演じるサラリーマンは短命になる!
社内では名脇役が評価される
「小さなプライド」は百害あって一利なし
小さなことにこだわらず、大きなプライドを持つ
仕事を振られたら「ぜひ、やらせてください!」
今すぐ取り掛かる姿勢を見せる
楽しそうに単純作業をするとあなたの株が上がる
陰の努力より、頑張っている姿が共感を生む
スピーチは上手は一目置かれる
財布に1万円しかなくても2万円おごる勇気
アルコール、どんな下戸でも乾杯くらいは付き合え
女性社員を大事にする自分を演出しろ
【第6章】「できる社員」から盗む 会社にしがみつくテクニック
仕事テクニックを盗んで、リストラ候補から脱出せよ!
「できる社員」からは「かばん持ち」で盗め
電話に積極的に出るだけで“やる気のある社員”と判断される
新人だったら一番出勤は当たり前
台風の日こそ10分前集合
元気な挨拶は最良のパフォーマンス
失敗してもいいからチャレンジする姿勢を
“宣言”実行があなたの価値を上げる
どんなときも報告は、結論ファースト!
「あなたの話、聞いています」をアピールするメモ戦略
できない理由はバイトでも言える
できる社員は共通する「教える姿勢」をコピーせよ
政治家に学ぶ飲み会・パーティーの出席法
どうせマネするなら勇気をもって“FTTP”
おわりに

問題です。これらの項目をすべて実行に移している人を、二文字で何と言うでしょうか?

正解は、どうみても「社畜」であろう。形容詞を足していい、ということであれば、「古き佳き」だろうか。

仕事ぶりが一人前な人ほど、これを見て幻滅するだろう。KISS原則(Keep it simple, stupid)が出来ている人ではなく、社長のケツにKISSするのがいいのか、と。

しかし悲しいかな、これは現実である。それも現代日本だけではなく古今東西において。技能を持つより太鼓を持つ方が、会社に限らず上下関係のある組織では生き残りやすいのだ。むしろ上司もかなわないほどの技能を持ってしまうと、その技能ゆえにクビが危なくなったりもする。史記三国志も、そんな話でいっぱいだ。

本書の主張は、だから間違っていない。

会社生き残るのが、至上命題であれば。

そして、それ故に誤っている。

会社生き残るのが、至上命題なのだとしたら。

社長になったつもりでよく考えてみよう。本書の主張どおり行動する社員ばかりがあなたの周りに残ったとしたら、あなたの会社はどんな会社になるのかを。

それは、Mr.スポックがいない初代エンタープライズであり、オーベルシュタインのいないローエングラム朝であり、トリューニヒトが実現した自由惑星同盟政府である。内側から朽ち果てるのは、目に見えている。

そんな会社で生き残った末に、会社ごとなくなるというのでは、耐え難きを耐え、忍びがたきを忍ぶ意味などあるのだろうか。

著者は、こう主張する。

P. 23
この先どうなるかわからない時代だから「サラリーマン」の価値を再認識すべき。

一見、もっともだ。確かにサラリーマンは労働基準法をはじめとする各種法規で守られている。会社がつぶれたときでさえ、労働債券というのは租税公課の次に優先される。公務員の次に強いのが、サラリーマンである。

そんな強いサラリーマンと、さらに強い公務員を生き残らせようとして、世界はどうなったか。

ビッグ3のうち2つは、その重みに耐えかねてつぶれてしまった。

そして親方日の丸も白蟻に食い荒らされた木造家屋のようなありさまになっている。

「法人はゴーイング・コンサーン」ということになっている。個人は死んでも、法人は死なない、と。

しかし実際の法人の平均寿命を見れば、実際には個人の寿命よりもずっと短いのだ。

国家ですら、個人の寿命を上回るのは当然とは言えない。かつて超大国がもう一つあった頃の超大国の寿命は75年だった。

本書のとおり行動して、沈み行く船に居残るか、それとも放り出されるのか。

それは、あなたの自由だ。

私は、放り出される方を選んだ。いや、放り出される前に自分の船を持った。

私が欲しかったのは、クビにならない技術ではなく、いつクビになっても大丈夫な技術だったのだから。

あなたの欲しい技術は、どちらだろうか。

いずれにせよ、目を通しておくだけの価値はある。ただし、よく咀嚼すること。前者を選ぶにしても「インフルエンザになった時こそ会社に行け!」のような地雷もあって、たとえ社畜道を選んだとしても、どのみち100%そのままでは使えないのだから。

Dan the CEO of His Own


この記事へのトラックバックURL

この記事へのトラックバック
「問題です。これらの項目をすべて実行に移している人を、二文字で何と言うでしょうか?正解は、どうみても「社畜」であろう。『404 Blog Not Found:クビになった方がましかも - 書評 - 戦略的 クビにならない技術』」 http://blog.livedoor.jp/dankogai/archives/51220035...
クビになった方がましかも - 書評 - 戦略的 クビにならない技術【こどくびと.com】at 2009年06月04日 19:06
この記事へのコメント
もう1ついいことを教えてあげますよ。斉藤一人社長は、「変な人の書いた成功法則」(総合法令)で、「色を好むほどの人でなければ英雄にはなれないのです。」とおっしゃいました。

確かに色好みの英雄は多いけれど、英雄も超一流になると、間違いなく身ぎれいな人たちばかりのはずです。

最近の例で言えば、田中角栄氏と橋本龍太郎氏は色好みの権力者でした。でも、2人とも失脚して、死ぬまで権力を保ち続けられませんでした。中曽根康弘氏は、女性問題については何も煙の立たない人です。そして、そういう中曽根氏が死ぬまで権力をなんらか維持し続けることができることはおそらく間違いないでしょう。まあ、ご子息にまで権力を継承させることはできないにしても。

女で失敗したり、女の問題を起こしたりする英雄は、おそらく間違いなくたいした英雄ではありません。「権力の権化」のような英雄は、まず間違いなく女で失敗したりなどしません。

小沢一郎氏の西松建設事件を「昭和の残照」といったのは、アルファブロガーのfinalvent氏です。わたしはそれを、「田中角栄の昭和の残照」と言い換えました。このあとに、たぶん、「中曽根康弘の昭和の残照」の「季節」がやってくるはずだからです。たぶん、「中曽根康弘の昭和の残照」の時期は、残暑の終わりのひどくまぶしい西日が照りつける、目につらい、少し息苦しいような「季節」だろうと思っています。

斉藤社長、自分だけの了見で、超一流の英雄、超一流の権力者まで見くびらないようにしてください。
Posted by enneagram at 2009年12月03日 14:45
また、妙智会の宮本ミツ会主様の法話集を読んでいたら、こんなことが書いてありました。


口はお経をあげることができるようにと、神様が人間に与えてくださったのです。イヌは口はあるけれども、ものはいえない。前世にためにならないことばっかり言ってたから口のきけないイヌになってしまった。人間と生まれても、口のきけない人もいます。


こういうことです。斉藤一人社長たちも、世の中のためにならないことばかり言っていたら、来世は人間に生まれられなくなるかもしれませんよ。気をつけてください。

知りもしないのに立ち入ったことを言うのは気が引けるけれど、斉藤社長さま、もし女性のお弟子さんたちに手をつけて、何回も妊娠中絶なんてさせていたら、いま金持ちだから来世も金持ちに生まれかわるどころか、来世は羊か豚に生まれて、幼いうちに去勢されて睾丸を抜かれ、いつも腹いっぱい貪り食った挙句、屠られて自分が晩御飯のおかずになるかもしれませんよ。まあ、たぶんそんなことはないだろうけれど。

現世の自分のような恵まれた来世を本当に望んでいるのなら、船井幸雄先生たちのばかばかしい話を真に受けず、今からでも遅くないから、お弟子さんたちと、毎日御燈明をあげて、改心ざんげして、妙法蓮華経を唱えるようにしてください。いきなりお経を唱えるのがむずかしかったら、最初は念仏か題目でもいいや。「ついてる、ついてる」なんてくりかえし口にするより、ずっと霊験あらたかなのは間違いないから。
Posted by enneagram at 2009年12月03日 08:59
ここまで斉藤社長を攻撃すると、こっちが偏執狂なのですが、広く世の中のために申し上げます。

亡き今東光和尚がおっしゃっていたのですが、吉川英治の「宮本武蔵」には、臨済宗の沢庵和尚の道場が、天海大僧正の道場と間違えられていて、その天海大僧正は天台宗の聖職者なのに、天海大僧正の曹洞禅の道場とまで間違っている歴史的事実の事実誤認があるそうです。

吉川英治の知性なんていうのは、そんなものなのだそうです。その吉川英治が心酔していたのがかの安岡正篤大人だそうです。

その吉川英治の作品を読むように広く世に薦めるのが斉藤一人社長であり、安岡正篤大人の宣伝を打つのが斉藤社長の盟友の一人である池田光氏です。

文化破壊者たちの戦列に加わらないためにも、斉藤一人社長やそのシンパたちの言うことを真に受けるべきではありません。斉藤社長たちの側に正当な言い分があるのなら、このブログに反論のコメントが入るなり、私、enneagramの自宅に警告状が届いてもよいはずですが、そういうことはありません。

あちらさんがわは、これまでのところ、だんまりを決め込んで、駄本を出版し続けるしかないのです。
Posted by enneagram at 2009年10月28日 15:31
斉藤一人社長は、かつて著書の中で、
「神様はあなたを見捨てません。あなたが神様を見失うのです。」とおっしゃったと記憶しています。
別の人が、似たようなことをおっしゃっていて、
「あなたが神様を信じれば、神様もあなたを信じてくれる。あなたが神様を信じられなければ、神様もあなたを信じられない。」というようなことが物の本に書いてありました。

斉藤社長が神様を信じるのなら、神様も斉藤社長を信じてくださいます。斉藤社長が神様を信じられないなら、神様も斉藤社長を信じることができません。

天照大神様は、よほどのことでもない限り、皇室の血を強く引く方か、伊勢神宮の神職の方でもないかぎり、神がかりになることはまずありえません。

どんな事情があろうとも、神様を持ち出した悪質なうそはつくべきではありません。
Posted by enneagram at 2009年09月29日 14:31
↑比較するとよくわかると思いますが、流行で終わるものと、時代を超えて持続できるものの違いです。
Posted by enneagram at 2009年09月20日 08:09
 小俣貫太監修、清水克衛著「斉藤一人のツキを呼ぶ言葉」(東洋経済新報社)より
 斉藤一人さんは、よくこう言います。「人生は後出しジャンケンなんだ。ズルあり。だから負けない」
 負けた者がどんなに美しく見えようが、負けは負けです。それをよいものだと思うから、「たとえ失敗しても、おれは自分の信念を貫いたんだ。俺の失敗は美しいんだ」などという勘違いが起こってしまうのです。このため、それまでのやり方では負けるとわかっているのに、それを変えることができなくなってしまうわけです。でもここで、自分の心に、こう聞いてみるべきではないでしょうか。「本当に美しければそれでいいのか?失敗し続けていても、本当にスカッと生きられるのか?そんな人生が、本当に自分の望むものなのか?」私には、人生はやはり「後出しジャンケン」だと思えるのですが、皆さんはいかがでしょうか。

 倉前盛通著「悪の論理」(日本工業新聞社)より
 中世の軍記物に「河内に楠木という悪党ありて」と述べているが、足利尊氏を相手に健闘した楠木正成は、当時としては珍しいほどの戦略哲学を持った「したたか者」であったので、東国の武士団を相手にあれだけの活躍ができたのである。そして、討ち死にするときも、「罪業深き悪念なれども、七度人間に生まれ変わって朝敵を滅ぼさむ」と言い残し、自己の正統性を後世の大衆に浸透させるだけの心理工作まで残していった。
 足利尊氏は悪念の深さにおいて、つまり、荒ぶる魂の振幅の強さにおいて楠木正成に完敗したといえる。
Posted by enneagram at 2009年09月20日 08:07
昨日、妙智会の宮本ミツ会主様の本を読んでいたら、会主様が、

「人間は謝ってもなかなか許してくれませんが、神様や仏様は、謝れば人間をすぐに許してくださいます。だから、懺悔しなさい。」

とおっしゃっている一文が目に留まりました。

銀座まるかんの斉藤一人社長様、神様は謝ればすぐに許してくださいます。宗教家に何かを話して懺悔する必要はないから、神様には自身で心の底から謝罪してください。そうすれば、天照大神様は社長を許してくださいます。

それから、土下座までする必要はまったくないけれど、いままで自分が旅行にうつつを抜かしていた間、こきつかってきた目下の社員の方々にも懺悔して、こころから悔い、お詫びしてください。

斉藤社長さまにとって、いま、何より必要なのは、感謝して開運することではなく、素直に自身の非を認め、お詫びしなければならない方々に素直にお詫びすることです。感謝できることと同様、自身の非を認めて懺悔できるのもまた人間の特権です。何も悪いことをしないでこの世をわたって生きて死ねる人など誰もいないからです。
Posted by enneagram at 2009年09月13日 08:12
↑金光教の神様の名前を書き間違いました。


×「天地金之神」 →○「天地金乃神」です。


とんでもない間違いをして大変申し訳ありません。
Posted by enneagram at 2009年09月05日 17:54
また、斉藤一人社長の話題。

斉藤社長の近著、たしか、「二千年たってもいい話」と記憶しているけれど、斉藤社長は、天照大神さまからご託宣をもらったそうです。斉藤社長は、神様の「火の鳥」なんだそうです。

もし、斉藤社長が神様のお言葉を受けていないのに、そんな作り話を撒き散らしているなら、斉藤社長には、間違いなく天罰が下ります。神様はそんな甘いものではありません。

斉藤社長の話が本当だとしても、斉藤社長が遭遇したのは、本当に大神さまなのかしら。神道のきちっとした鎮魂帰神の儀式でも、依り代のひとに神がかりする霊体は、審神者(さにわ)が質問していくと、自称は金光教の天地金之神さまでも、正体は、タヌキやキツネの低級な動物霊であることがしばしばなんだそうです。

だいたい、富士山のふもとの、大神さまをおまつりする日蓮宗の名刹の住職でさえ、大神さまの霊夢をみることなんて、一年のそう何回もないんです。斉藤社長の遭遇した霊体もたぶん、低級な動物霊だと思います。

斉藤社長は、すぐにでも、深見東州先生の浄霊を受けるべきです。そして、自分勝手にでっち上げたくだらない開運法に見切りをつけて、深見先生に気学を教えていただくべきです。私が気学に開眼できたのは、深見先生の「ネコにもわかる気学入門」を読んだからです。

斉藤社長、たぶん、大変な事態ですから、モタモタしないで、しっかりした対策を採ってください。
Posted by enneagram at 2009年09月05日 10:51
銀英風にいうなら、戦術レベルの話ではなく、戦略的に問題がある?
本のタイトルも戦略的ではなく、戦術的が正解か。
Posted by 田辺 at 2009年06月12日 01:20
「一時雇われたら」ではなく、「一度雇われたら」の誤りです。訂正します。
また、銀座まるかんの斉藤一人社長の話題で申し訳ありません。
「日本一の大金持ち!斉藤一人のツキを呼ぶ言葉」(小俣貫太監修 清水克衛著 東洋経済新報社)のなかで、斉藤社長に「出る杭は打たれる、と言うよ。だから、斉藤さんも気をつけなさいよ」と言う方がいても、斉藤社長は、「おれは杭じゃない。おれは、おれなんだ。杭といっしょにするな」と言い返し、「月が満ちれば欠けるものだ。だから、斉藤さんも、今はいいけれども、そのうち欠けるときがくる」と言われても、斉藤社長は、「満ちたり欠けたりするのは月だ、おれは月じゃない。欠けるわけはないんだ」と言い返していたそうです。この考え方の源泉も、斉藤流の「言霊」理論のようです。
こういう論理の進め方は、状況を少し変えると、
斉藤社長と性交渉した女性が、
「社長、社長の子供を妊娠してしまいました。責任を取ってください。」
といっても、斉藤社長は、
「おれは性交渉をしただけだ。妊娠などさせていない。お前の子供は俺の子供じゃない。」と強弁する論理にもすりかえられるし、
「安心しなさい。ついてる、ついてる、と、一日千回唱えれば、無事に楽に流産できるよ。」という回答も解答にできてしまうわけです。
もちろん、現実の斉藤社長は、たぶん、善良な人で、私が話をすり替えたような外道ではないはずです。
でも、斉藤社長の行使する論理というか、こねる理屈というかは、すごく、一面的で、無防備なんです。斉藤社長の推論は、少しつつけば、そこらじゅうからぼろが出てきます。
ホリエモンは官憲が摘発してくれたけれど、斉藤社長や背後の船井幸雄先生は野放しです。粗雑な虚構論理を使って、普通の人の常識的でまともな判断を妨げて自分に服従させようとするこういった種類のアジテーターたちにはぜひ気をつけてください。
Posted by enneagram at 2009年06月08日 06:19
こちらでははじめまして。お騒がせします。

このブログでも銀座まるかんの斉藤一人社長の話題で恐縮なんだけれど、斉藤社長が、著書の中で、

「一時雇われたら絶対クビにならずにすむ会社って、この世にあるんですか。」

って、うれしそうにおっしゃっていたんです。

でも、雇われる側にすれば、

「斉藤社長、絶対倒産しない会社って、この世のどこかにあるんですか?社長のところは個人事業だから、倒産したら、カマドの灰まで持ってかれますよ」

って、注意してあげられるんです。

なんでも、一方的な議論というのは、ひどく愚劣なものだと思います。

面白いエントリーを書いてくださってありがとうございます。
Posted by enneagram at 2009年06月07日 08:04

非常に読み応えのあるエントリーありがとうございます。
完全な大企業病だと思います。

社長はこのような社員を切るだろうが、
部長は切らないだろうというのが感想です。

派閥闘争に負けたら一緒に左遷されそうなサラリーマンです。

書かれている社員を部下に持つ部長は派閥闘争に負けると思われます。
そして最後は、「まさかうちの会社が・・・」


そんな社員は部長(駄目な社長)の価値はあるが、
社会の中にある会社としての生産性に1mmも付与することなく、
終わるでしょう。


あと、

労働債券→労働債権 です。

Posted by まっする at 2009年06月06日 08:49
この本には基本的には同意しかねますが、会社に入社して、ここまでゴマすれとは言いませんが、仕事で最低限協力が必要なときにKYな奴が多い、とは感じます。
そういう奴には読んでほしいなと。

仕事をする上で、ほっといてもKYでも役に立つなら良いんです。役にも立たない、足は引っ張る、KY。ならゴマの擦り方でも憶えろと思います。場の空気を害されると、その集団のパフォーマンスが落ちますから。
Posted by pc4beginner at 2009年06月05日 13:42
勉めていた会社が倒産
見苦しい位 社長のご機嫌うかがいが多数
自分の好きにやりたい事をやって来た自分

経営者なんて調子がいいときは偉そうで間違うと怒り やばくなったら 潰す
自分がこまらなけりゃどうだって良い連中
だから まさに会社をクビにならない方法より クビになっても困らない方法がありです
Posted by のら at 2009年06月04日 22:27
全員がこんな社員になったら、会社が潰れる? 経営者をバカにしすぎでは? そんなことは承知の上でしょうよ。誰が全員腰ぎんちゃくにするんだよ。企業の存続が顧客が満足してなんぼってのは、他人にし言われずとも経営者が一番理解してるっツーの。
よいしょするしか能がないけど、会社で給料がもらえる? それでいいじゃないか。それも才能だろーが。それを会社にぶら下がるだけの人をどうするか重要問題だ?  人の食扶ちにけち付けといて、新しい仕事も見つけられないなら、黙ってろ。こういうやつは、任天堂は必要ないから潰してしまえとか、世界中の人間は任天堂と同じ仕事をしろとか言い出すんだ。なくても困るし、ありすぎても困るんだよ、こういう仕事は!!!
Posted by jk at 2009年06月04日 13:16
みんな起業しちゃえというのもどうでしょう、
戦後の高度経済成長で
田舎から出てきて機械1つで独立した町工場は沢山ありますが、
下請け孫受けで某世界一自動車の奴隷企業になってしまったりするのを見ると起業も地獄、社畜も地獄です。

大中小零細も含めてみんな食える状況をなんとか作り出せないものでしょうか?そしてそれはいわゆる自由競争では成しえないのだと
思う今日このごろいかがお過ごしですか。

Posted by 仁 at 2009年06月04日 12:18
ガツンと来る書評でした。
確かに会社にぶら下がるということは今後ともいいことだとはちょっと私も思えません。しかしそれしかできないと言う人も存在します。

能力も低く、独立も出来ず、転職も出来ない。出来ることは会社にぶら下がること、こういう人をどうするか?結構重要な問題じゃないでしょうか。
Posted by 松本孝行 at 2009年06月04日 12:01
 貴殿の「愛され社員でいこう」の書評とは、正反対の書評だが、両書とも言ってる事は同じだと思う。「社畜」が流行ってるので言いたいだけだ。
Posted by jk at 2009年06月04日 12:01
ポジション的に上にいる人が、
「あの人、無能なんじゃない」って
言い始めると、
この本を読んでる人は、一斉に、
「そうです」と言い始める、
会社イエスマンのすすめですね。

ちゃんとした能力を磨いて、
どこでもやっていける技術や戦術を
身につけるほうが、
いまいる会社がつぶれた時に、生きていけると思うけど。

いまいる会社が、つぶれないことを前提で
すべて、定義されてます。
Posted by higekuma3 at 2009年06月04日 03:49
百万回生きた猫さんのコメントを読み、百万回生きた猫の絵本を読んで、このエントリーとの対比に考えさせられました。
Posted by a researcher at 2009年06月04日 02:14
いつでも逃げ出せる人というのは何も愛せずどこにも属する
(成仏する)ことができないのである。

Posted by 百万回生きた猫 at 2009年06月04日 00:02
>社長になったつもりでよく考えてみよう。本書の主張どおり行動する社員ばかりがあなたの周りに残ったとしたら、あなたの会社はどんな会社になるのかを。
社長がすべてを変えれるわけではないとしても、そのような社員ばかりになる素地をつくった、そのような管理職を選んだ結果といえるでしょう。

>しかし実際の法人の平均寿命を見れば、実際には個人の寿命よりもずっと短いのだ。
倒産を別にすれば、合併・吸収ならそのままサラリーマン続けれます。
Posted by zzz at 2009年06月03日 21:55
クビになっても大丈夫な技術が欲しいですね。
あるいは、クビになっても大丈夫なくらいのお金。
Posted by JUN at 2009年06月03日 21:31
一つ言えるのは、世の中「自分の船を操れる」人だけじゃないってことでしょうね。
Posted by R at 2009年06月03日 20:13
銀英伝で超理解、オーベルシュタインは実はイイ奴。
Posted by キノコ at 2009年06月03日 19:57
これって、誰かに好かれる技術では? 一番優れているものだけが生き残るわけじゃない。誰かに好かれた事が生き残った理由ってこともあるでしょ。
うまいラーメンでも店長が愛想がわるければ、こんな店二度と来るか〜! ってなるじゃん。
社長に媚をうる社員が技術ゼロという設定もおかしいよね。似たり寄ったりのレベルの中で、誰にしようかなと社長が思ったときに、この本の技術が有効になるだよ。
Posted by JK at 2009年06月03日 19:20
確かにこの目次を見ると「皮肉なのか?」と思ってしまいますね。
この本通りに行動していればクビにはならないでしょうがが会社が倒産しそうです。
その意味では看板に偽りなしですが・・・・。
Posted by bob at 2009年06月03日 17:26