2009年06月18日 22:00 [Edit]
梅田望夫がオープンソースを語っても残念でない理由
人使い荒いなあ。まだ徐行運転中なのに。というわけで、
- [OSS] 梅田望夫さんはオープンソースを不当に貶めている / M. Mochio Umeda injustement diminue le crédit de l'Open Source. - ふぇみにん日記(2009-05-19)
- 梅田望夫にオープンソースを語るなとガツンと申し上げたい - ひがやすを blog
に関する、弾の見解。
いいじゃん、言わせておけば。
今更梅田望夫がオープンソースに関して何を言おうが、オープンソースはびくともしない。こういういい方もなんだけど、梅田望夫に貶められるほど、オープンソースはやわじゃない。
童貞にセックスについていくらあることないこと言われても、セックスがびくともしないのと同じ。
オープンソースというのは、やっているものにとってさえ、それがなんだか説明するのは難しいものだけど、やっているうちにわかってくるもの。いや、弾言してしまおう。オープソースをやらずして、オープンソースは分からぬ、と。
そしてオープンソースをやるのに必要なのは、ネットに繋がったパソコンのみ。それを発表する場は無料でいくらでも手に入る。blogだって構わない。blogにペーストしたコードだって立派なオープンソースだ。しかしそれだけでは確かに何度も直しを入れるのはまんどくさい。「書き続ける」のであればリポジトリがあった方がいい。が、これまた無料。SVNサーバーが欲しければYappoがCodeReposに速攻でアカウントを作ってくれるし、Yappoが信用できなければSourceForgeだってGoogle Codeだってgithubだってある。
もし、梅田望夫によるとんちんかんな「オープンソース」に対する見解によって、これらの状況が悪化するというのであれば、私だって「梅田望夫よ、口を慎め」ぐらいのことは言うだろう。しかしそんな状況はどう考えてもありえない。ありえるとしたら、オープンソースをやっている者自身が、その言葉を真に受けた場合しかありえず、それは梅田望夫が将棋で七冠になるよりあり得ない。
だから、梅田望夫 on オープンソース(笑)に関しては、私は今まで特に何も言ってこなかった。梅田望夫が何を言おうが、オープンソースのじゃまにはなりそうになかったから。
梅田望夫 on Webに関しては、事情は異なる。梅田望夫はオープンソース童貞であるが、Webに関してはそうではない。「ウェブ進化論」のおかげで、「『あちら側』にも『こちら側』にも声が届く」、一流の目利きと見なされている。だからそこで「残念」と彼が言えば、私も「残念」と言い返す。
しかし、オープンソースに関しては、二歩すら知らないただの傍観者だ。二歩を知らないものが将棋についてとんちんかんなことを言ったら、あなたは怒りますか?そりゃ指してる最中に耳元で騒がれたら私だって怒るけど、そうでなければむしろそこは笑うところじゃありませんか?
で、ここまではオープンソースをしている人の、梅田望夫対策。ここからは、オープンソースをしている人にも結構ある誤解に対する反論。
イノベーションはなぜ起きたか(上) 「指さない将棋ファン」がとらえた現代将棋の「もっとすごい」可能性著者インタビュー 梅田望夫氏 JBpress(日本ビジネスプレス)例えば、インターネットが社会にもたらしたインパクトのひとつに「オープンソース」という考え方があります。これは元々ソフトウエア開発に端を発した概念なのですが、いまやそれにとどまらず、世の中をより良い方向に導くと思われるテーマがネット上で公開されると、そこに無数の知的資源が集結して課題を次々に克服していくといった可能性を含む、より広い応用範囲での思考や行動原理を意味しています。
サブカルチャー領域への応用は少しずつ進んでいるのですが、全体として、こうした動きがいまだに日本では根付いていません
オープンソースは米国だとか日本だとか、国とか地域に根付くものではない。
個人に、根付くものなのだ。
個人も環境に生きる者である以上、国とか地域とかが全く関係ないとは確かに言えない。そもそも世界中に開いた場所で何かを見せるだけでも処罰される国や地域が今もなおあるのだし。しかしその制限がない国や地域というのは、「十分よい」場所であり、そしてその中に日本が入っているのは疑いない。ひがさんも私も、コードを晒したかどで逮捕なんてのは心配していない(だからこそ、金子勇氏に対するこの国の扱いは看過できない。が、これは本entryには収まらないので改めて)。それどころか、賞賛され、あちこちの集まりに呼ばれ、有形無形の利益を確かに受けている。日本、特に東京は、オープンソースをやる者にとっては天国に一番近い場所であることには違いない。YAPCを開けば世界最大、毎日のようにやってくる勉強会。世界一安いブロードバンド回線....毎年YAPCの時期になると世界中からやってくるオープンソースプログラマーたちは、自分たちのホームを「第三世界」と読んではばからない。
が、その「第三世界」でも、ここ日本でも、オープンソースをやる奴はやるし、やらない奴はやらない。そしてオープンソースにおける「場所」とは国や地域ではなく、参加者どおしのつながりそのものである。この世界において、Larry Wallと私との距離は、ひがさんと私よりも「近く」なる。そして miyagawa が今どこにいるかは「どうでもいい」。そして、リポジトリサーバーが世界のどこにあるかも「どうでもいい」。CodeReposが日本にあるのは確かだが、オーストリアのhanekomuがそれを気にしている様子は微塵もない。
オープンソースは属人的なものである。属地性は、ほとんどない。あえて属地性を語るのであれば、むしろオープンソース界における中国のプレゼンスの異様な低さの方が語るべきことである。が、これはentryを改めて。
こういったことは、やれば、わかる。
というわけでどうだろう。やってみては>梅田さん。とりあえずCodeReposにアカウントを作ってみては?
Dan the Open Source Activist
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>あのー日本語云々っていうならそれは「属言語的」では?
言語って属地的なものでしょう。国際公用語が例外的なだけで。
オープンソースコミュニティって、結局は、コミュニティの参加者のために活動します。オープンソースソフトウェアが日本語に対応するのも、コミュニティに日本人がたくさんいるからです。
オープンソースの利益を得ようとするならば、そのコミュニティに入らないといけない。つまり、「日本人」というコミュニティがオープンソースの利益を得ようとするならば、「日本人」がコミュニティに入らなければならない。これは梅田氏のいうオープンソース的なものについても同様です。アナロ熊のうたが日本語なのはそれを生み出したコミュニティが日本人だったということです。
みんなで建設的ないい知恵を出し合って、その結果がみんな実質タダで使い放題になって、建設的な目的に利用できるんなら、そんないいことない。単純にそう思います。
日本がオープンソースの最先端国なんていうのはひどくもったいない話で、アジア、アフリカ、ラテンアメリカにオープンソースを「布教」して歩く、オープンソース「伝道師」になるような日本人がたくさんいてくれるくらいで、世界中、世の中バランスが取れてくるのではないかと考えるくらいです。
こんな汚い言葉を使って梅田さんを罵って嬉しいですか?
自分と違う意見を持つ人をムキになって徹底的につぶす。
やめたほうがいいです。
何が正しいかなんて、そんなの誰にも決められないですよ。
あのー日本語云々っていうならそれは「属言語的」では?
ただ、東京が天国であり、その理由のひとつに勉強会(=オフライン)も挙げられるのならば、それは「属地」だけどね。「属コミュ」と言うべきかも知れないけど。
#わたし最近Uターンしたもんでして…
とんでもない。オープンソースにしてもブログにしても、リアクションしてくれる人がいるから公開するんでしょう。さらに、このブログが日本語なのは、それが一番リアクションが得られる言語だからでしょう。つまり、日本人という属地的なコミュニティを前提としている。したがって、属地的な要素は無いとは言えません。
>とりあえずCodeReposにアカウントを作ってみては?
て、弾も意地が悪いw
びくっともしないセックスなんて気持ちいい訳ないだろバーカ
これ早く読みたいです。
これ早く読みたいです。
ってことでしょ要するに
いや、こんくらい原始的なところから立ち位置計り直してみた方がいいんじゃないの梅田さんは
このデブ梅田のストーカーだなwww
暗号関係は、既存ソフトの競合が問題なのではなくて一定の強度を超えるものを公開するのは違法。
米国の表向きの理由はテロ支援等を助長するため。
>オープソースをやらずして
s/オープソース/オープンソース/
です。
脱力しますw
犯罪もしくはマナー違反でしょうけど、
【他人の】という時点で、
【オープンソースではない】と思うのですが・・・
暗号関係のソースを晒すときは、
既存の暗号ソフトと競合しないかを
調べてから晒すように・・・って無理やん!!
っていうか
暗号関係は、自作でも捕まるんですか。
気をつけないと・・・マジで?
調べよっと
何度も修正する作家も居るしね。
勝間和代十夜とかも入れて欲しいなあ。
青空文庫も全部入れてしまえ。
「自分の発言に対するレスポンスを逐一チェックするようなことはもうやめた。数万は見てきたけど」
みたいなことをつぶやいていた気がするんだが。
まだ各所で叩かれたりそこにわざわざ乗り込んで反論し合ったりしてんのか?
人格否定や中傷は嫌いだからしたくないんだけど、最近少々神経症気味なんじゃないかと思ってしまう。ちょっと偏執的すぎ。
暗号関係のソースは外為法ほかの輸出管理法、
他者の知的財産権(著作権、ソフトウェア特許など)
に抵触すれば逮捕される可能性はあります。注意しましょう。
だなんて、そのまんま梅田望夫書籍からの引用だよな?
育った国が違うことで英語を労せず使えたり使えなかったりするし
>個人に、根付くものなのだ。
これは思わず唸りました。
大事なのはソースよりも、いかに自分自身がオープンであるかですね。
オープンソースを本気で語る上で、心の余裕は必要不可欠だと思いました。