2009年08月19日 13:30 [Edit]

擬人化はこうでなくっちゃ - 書評 - 元素生活

化学同人栫井様より献本御礼。

流石化学同人。本業だけあって正しく擬人化してある。「萌えて覚える化学の基本」で多いに萎えた後だったので、本書が出てほっとしている。

萌えるのは難しいが。


本書「元素生活」は、イラストレーター寄藤文平による、擬人化元素本。擬人化といえば今日日の流行は「萌え本」だが、作者は「萌え本」を描かせるにはあまりに個性的。あくまで寄藤文平の、寄藤文平による、寄藤文平と読者のための本になっているところが素晴らしい。

目次
1章 リビングと元素
2章 スーパー元素周期表
3章 元素キャラクター
第1,2,3周期:原子番号1-18
第4周期:原子番号19-36
第5周期:原子番号37-54
第6周期:原子番号55-86
第7周期:原子番号87-118
4章 元素の食べ方
5章 元素危機

それでは寄藤文平の擬人化とは何か。

オヤジ化、である。

しかもたたオヤジ化したのではない。作者のルールにのっとってオヤジ化してある。たとえば、属は髪型。はいいのだけどハロゲンだからハゲってどんだけぇ〜

正直、元素の擬人化にあたってオヤジを使うのにはかなり違和感がある。萌え云々はさておき、「母なる」元素は女性のはずだからである。もっとも、ロマンス語的には元素は男性のようで、スペイン語で el elemento, ポルトガル語で o elemento, イタリア語で il elemento, フランス語で le élément ではある。中性のあるドイツ語では das Element.うーむ。

しかし、作者によるオヤジ化は、かわいいので許す(by ドクター秩父山)www。ちんこ付きだがそれすらかわいさに一役買っている。女子受けもよさそうだ。

404 Blog Not Found:萎えたよコレ - 書評 - 元素周期 萌えて覚える化学の基本
敗因は、イラストレーターを複数用意してしまったことにある。これでは「絵」は出来ても「世界」が出来ない。周期律表は、それぞれの元素だけではなくその元素どおしの関係こそ萌え要素なのに、「同族元素は姉妹」程度の設定すらない。

本書でこれらは全て逆である。単一著者が、あくまで自分の世界観で、しかしきちんと事実をふまえた上で描いたのが本書。「元素111の新知識」が種本になっているのもいい。各元素の中国語一文字があるのもいい。本書は擬人化度の原器としても使える。おすすめです。

Dan the Compound Blogger


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twitterだけでは飽き足らないので。
一文字周期律表【404 Blog Not Found】at 2009年11月15日 23:56
この記事へのコメント
夢見たいな話というより基地外みたいな話ですが、酸素からネオンやクリプトンを低コスト高収率で製造できるとか、シリコン(珪素)からガリウムを製造できるとか、原発の廃棄物のトリウムをつかってウラニウムを再生できるとか、窒素を分解して重水素を製造できるとか、石炭や鉄や銅を原料にしていくらでもほしいレアアースがじゃんじゃん製造できるとか、そういう技術が実現する社会が来てほしいです。

そういうことができれば、小飼さんのおっしゃるような、貧困がなく、人身売買のない世界の実現が可能な世の中にできると思います。ただ、貧困がなくなっても、なんらか、人間の尊厳に間する社会問題は根絶できずに残存し続けるとは思いますが。おそらく、児童の性的虐待の問題は、経済や産業技術だけでは解決できないように思います。
Posted by enneagram at 2009年08月21日 06:40
文字化けしてしまった……
ローマ字表記にすると"u'ns_r"ですね。
Posted by すいません at 2009年08月20日 00:32
ちなみに錬金術など大いに流行ったイスラームのアラビヤ語では"العنصر"で男性ですね。
Posted by أنس at 2009年08月20日 00:24
なぜかは解らないが、カートに即入れた。

あとウンココロも。

直感...
Posted by edry(えどりぃ) at 2009年08月19日 21:44
>多いに萎えた
大いに

>たたオヤジ化した
ただオヤジ化

でしょうか。
Posted by rin at 2009年08月19日 21:33