2009年08月28日 18:00 [Edit]
超凡の限界 - 書評 - 東大×ハーバードの岩瀬式!加速勉強法
著者より献本御礼。
惜しい。
内容ではない。
著者の経歴が、である。
東大在学中に司法試験をパス。
ハーバード経営大学院を上位5%の成績で卒業。
スゴ腕経営者たちが注目する「岩瀬大輔」の勉強法を初公開!
という、その経歴が。
本書「東大×ハーバードの岩瀬式!加速勉強法」は、ふつうに出来る人が、とても出来る人になるのに最適な勉強法。
目次- はじめに 飽きっぽい僕の勉強法
- 第1章 全体を眺めて構造を見切る
- 第2章 実践を通して肌感覚を身につける
- 第3章 対象から離れて助走をとる
- 第4章 一点突破で強みを活かす
- 第5章 「借りる力」を身につける
- 第6章 直感に従って決断する
- 第7章 対立する概念を受け入れる
- おわりに 学び方を学ぼう
著者の勉強法に異論はない。著者の「まっすぐ」な経歴とは真逆の私でさえ、著者の勉強法がうまく行くことを、本blogの成長とともに体験したのでそう言い切れる。その勉強法は、強引にまとめると「オセロで勝ちに行くように勉強せよ」ということになる。
ご存知のように、オセロというのは初盤ではころころと白黒が入れ替わる。この段階で白黒を数えてはいけない。狙うのは四隅だ。一旦そこの一つを抑えてしまえば、あとは一挙に形成が自分の方に傾く。そうすればもう勝ったも同然だ。
私はbloggerとしては後者である。blogという言葉が誕生する以前から「Web日記」をつけていた人に比べれば、bloggerとして5年弱のキャリアしかない私は後輩もいいところである。そんな私があるふぁだなんだと言われるようになったのは、「四隅の一辺をとって取って」しまったからだ。「しまった」と書いた。私の場合、それを狙っていたわけではないが、振り返ると結果的にそう行動していたということになる。著者はそれを大学に入る前から自覚的に進めてきた。だから本に落とし込めたのだ。
著者と私ぐらいかけ離れた事例でうまく行ったのだから、この勉強法はただの運ではないはずだ。
しかし、人が求めているのは、「誰がやってもうまく行く」方法論ではない。
「だめだった私が、うまく行くようになる」方法論なのだ。
著者に欠けているのは、この「だめだった私」である。そのことを知ってか、著者はなるべく自分のだめだったところを強調して書くように務めているが、しかし著者の「だめだった頃の自分」、すなわち「出発点」は、「ふつうの読者」にとって「到着点」になれるほど高かったのだ。英語圏で育ったことを差し引いても、「加速勉強法」前の英語の偏差値80というのはこの手の本では逆効果である。
もっとも嘘も隠し事もできない著者が、「あえて伏せる」を選ぶのもまた無理な話なのであるが。
そんな著者の人なりが端的に現れたのが、以下だろう。
国民年金の空洞化: 生命保険 立ち上げ日誌年金はちゃんと払っておけ!「国民年金破綻」は誤解だ: 大切なことは意外とシンプル : J-CAST会社ウォッチ
公的健康保険制度にせよ年金制度にせよ、制度が健全に持続する上では多くの課題があることは否定しませんが、だからといって、制度自体を否定したり、その利用を拒むことは、決して望ましいことではありません。自分自身の大切な将来に関する事柄、きちんと理解して意思決定をしたいですね。
著者の主張は、論理的で正しい。
だから、駄目なのである。
確かに国民年金は払った方が得で、払わぬ方が損なのかも知れない。しかしそれは自分だけを比較の対象とする場合である。しかし、上の世代よりも下の世代の方が損だというのは今や誰もが知っている。そして上の世代に生まれるか下の世代に生まれるかは、本人の選択とは全く関係ない。
そう、理不尽。
著者に最も欠けているのは、理不尽体験である。
本人に何の落ち度もないのに、奪われてしまうという体験の欠如と、そこから来る、理不尽の「犠牲者」に対する共感である。

ハーバードビジネススクール
不幸な人間の製造工場
Philip Delves Broughton
/ 岩瀬大輔監 / 吉澤康子訳
[原著:Ahead of the Curve: Two Years at
Harvard Business School]
HBSは一番大事なことを教えそびれている。本書を読んだ限りではそう思わざるを得ない。
この違和感を、同じく著者より献本された「ハーバードビジネススクール 不幸な人間の製造工場」が見事に言語化してくれたのだが、なぜ同様の疑念を抱き続けてきた著者が Broughton の視点を持つに至らなかったかと言えば、逆 Aha! 体験とも言える理不尽体験(orz.体験?)を欠いているからだ。
その著者は今、保険という理不尽を癒す商品を売っている。著者が凄いのは、東大に入ったことでも在学中に司法試験に通ったことでもHBSのBaker Scholarを得たことでもない。そんなの非凡な者から見たら "Not Bad" 程度のものであって、"Great"ではないことは本人が一番よく知っている。理不尽体験がないにも関わらず、理不尽を救済する職を選んだことである。
「痛みを知らないエリート様」と著者を揶揄するのは簡単だ。しかし痛みを知らない者が、痛みを勉強--そう、まさに勉強--するのは、痛みを知る者よりも遥かに困難なのだ。そもそも誰がどんな理不尽体験をするかは、理不尽に決まるものである。著者の体験の欠如を責めるのは、著者の無邪気な言葉以上に無情というものだろう。
体験。こればかりは加速できない。著者はそれをどう勉強していくのか。今後がますます楽しみだ。
Dan the Random Achiever
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なんの体験か良くはわかりませんけど。
…ある喫茶店のマダム
目次紹介しか有益な情報が得られなかったのが、残念です。
毎回、それなりに期待して見にきているのですが…。
>しかし、人が求めているのは、「誰がやってもうまく行く」方法論ではない。「だめだった私が、うまく行くようになる」方法論なのだ。著者に欠けているのは、この「だめだった私」である。
根拠くらい示してください。恐らくワイドショーが受ける理由と同じようなところに根拠がありそうですが。
あなたの、根拠のない断定にひどい不快感を覚えます。ファシズムに似ている。
のところで、
「日本の最高学府と世界の最高学府の頭脳が結集。」
などと書いてあるのだけど、「最高学府」の意味を間違えて使ってる気がしますね、これ。
普通に「大学(院)」の意味でわざわざつかうわけないでしょうし。。
http://d.hatena.ne.jp/keyword/%BA%C7%B9%E2%B3%D8%C9%DC
とあります。
いま、弁証法についての本を読んでいます。理性的推論の方法には、類推、帰納、演繹がありますが、優れた人は、弁証法的な思考法も駆使できるということでしょうか。また、
「第6章 直感に従って決断する」
とあります。
弁証法の前に、まず直感(直観)なのでしょう。
けっきょく、この方も、論理というのは、 愚鈍なものである、と考えておられるのですね。
少しでも進路のことを考えて今から勉強したいと思いました
大学って楽しいものですか?
すべて、
「だめんずウォーカー」ってことですか?
ただ、
穴ボコに落ちたことのない人が、
穴ボコに落ちまくった人に
道の歩き方、
教えられるんですかね。
ノウハウ本で、いままで役にたったのは、
「めくりマン」っていう、豆単の偽物。
経歴はヤーサンみたいな人だったと思うけど。
TOEICが850あたりに伸び悩んでるときに、
ばきっと
TOEIC910になったのは、
「めくりマン」のおかげだったな。
ま、100回くらい、最初から最後までめくったからですかね。
ただ、
指4本しかない人のピアノ演奏。の人の自叙伝とかも、
ある意味、
ノウハウ本にならない。
ノウハウ本にならない自叙伝的なものは、
「自慢本」にしかならない。
それでも売れて、「ウハウハ本」ですか(笑)
なんか、最近著作の多い、女史の話にシフトしてるかも。
ダンさんの指摘する著者さんの経歴もごもっともなんですけど
それに対するダンさんの主張に対して気になるのは
「結果」を求めてることかもしれないなと思いました
いま楽しくてモリモリ勉強ばかりしてますけど、あくまでホビーであって遅ればせながらそれをそれを使って「勝ち組」ワールドに行きたいとかそういった気持って全然ないんですよ、少なくとも僕は
本当にやりたくてやりたくて仕方がないぐらい渇望するぐらいの物を見つけてやることができるって、その結果えらい人にならなくても金持ちにならなくてもその人は幸せ者だとおもう。
だからたぶん必要なのって「哲学って、数学ってこんなに楽しいんだぜ!」とかそういうことがひしひしと伝わってくるような本じゃないかと僕は思うんですけど
たぶんそれはそれで売れないんでしょうね。。。
以前は、そういう人は、歴史小説でも書く著作家にならないと生活していく方法がなかったのかもしれないけれど、これからの時代、どんな分野のオタクでも、食ってくくらいは稼げるだろうと思います。
まあ、本当に困るのはニートなんだろうけれど、それも、そんなに動機付けが難しいのだろうかとおもいます。すぐれたインターネット・ゲーマー候補はたくさんいるのでは?
なんにせよ、心身の健康が一番。若いうちから糖尿病にならないように、お酒を控えて、極力歩くように努めることだろうと思います。それから悩みすぎない、劣等感にさいなまれないことかな。でも、世間にはびこるいじめのひどさの現状を考えると、そんなにのんきにもしてられないのか?
凄い経歴の持ち主で、俺スゲー光線を隠せないという。
