2009年11月05日 15:00 [Edit]

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洋泉社より献本御礼。

Twitter本が旬だということもあって、私の手元には何冊も届いているのだが、その中でも最もハードボイルドな一冊が本書である。

「つぶやき」に関する筆頭書が「ツイッター 140文字が世界を変える」なら、「つぶやきが織りなす社会」に関する筆頭書が本書。下手な単行本を一冊買うより、両書を併読した方が、twitterへの理解は広くかつ深くなる。


本書「Twitter社会論」は、本entry執筆時点で17,000 followersを超える日本有数の Tweeter であり、「Tsudaる」というTwitterならではのジャーナリズム手法を確立した著者による、硬派のTwitter論。

目次
はじめに
第1章 ツイッターとは何か?
1 ツイッターで今、何が起きているのか?
2 ツイッターとは何か?
第2章 筆者のツイッター活用術
1 筆者のツイッター個人史
2 「tsudaる」技術
第3章 社会に広がるツイッター・インパクト
1 ツイッターとジャーナリズム
2 ツイッターと政治
3 ツイッターとビジネス
スペシャル対談 勝間和代(@kazuyo_k)×津田大介(@tsuda)
つぶやく力??ツイッターの可能性を探る

それでは「つぶやき」と「つぶやきが織りなす社会」とは一体なんだろう。

それは、「ヒト」と「人間」の違いと相似している。

「全体は部分の総和より大きい」ということである。

別の言い方をすれば、社会の価値というのは、全体から部分の総和を引いたものである。このことは拙著「弾言」でも指摘した。この差が大きければ大きいほど、社会としての価値は大きく、またこの差に何があるかを見ることによって、その社会の特長が見えてくる。

Twitterというのは、この差が実に大きな社会である。一人のtweetだけ見てもただのたわごとにしか見えないが、Timeline (TL)を通してみたとたん、がぜん価値を帯びてくる。「自己完結型」のtweetもないわけではないし、「140字の物語」の元となった#twnovelはまさにその一例であるが、これは短歌や俳句が一般書物ではないように、一般的なtwitterの用法ではない。つぶやきのほとんどは、TLという社会の俎上に乗せられてはじめて意味を持つ。

それは一体どんな社会なのであろうか。是非本書で確認の上、自らも参加して体験してほしい。

一つありがたかったのは、社会インフラとしての twitter を、中の人々がどう捉えているのかに関してきちんと言及していること。

PP. 45-46
ジャック・ドーシーは09年6月3日に行われた Internet Week New York のプログラム「Future of Media (メディアの未来)」にパネリストとして登壇した際、以下のような発言をしている。
人々がツイッターについて語ることをやめ、このような会のパネリストに呼ばれることがなくなり、人々が電気のような公共インフラとして津言ったーツイッターを使用するようになれば、われわれにとってそれが成功であると思う。単なる通信の一部として裏方へ消えていく。我々はツイッターを電子メール、SMS、電話等、あらゆる通信手段と同じレベルのものとして考えており、ツイッターがそうなることを目指している

これはある程度、私が以前投げかけた

404 Blog Not Found:#twitter と #blog の一番(大きく|見落とされる)違い
このまま行けば、twitterはWeb、いやインターネットにおいて最も独占度が高いサービスになる、と。

という懸念に対する答えになっている。

とはいえ、"Do No Evil"を掲げているはずの Google も、「Google八分」は平気でするし、中国当局の求めに応じて検索結果を検閲している。引き続き、というより今後もずっと「信じつつ監視」が必要であろう。

もう一つ重要なのは、twitterというのはそこだけで閉じた社会ではない、ということである。著者も私も、それ以外の社会とのつながりがあるからこそ安心してつぶやける。twitterのプロフィールにブログなどのURLへのリンクがない人たちを見ると、実にもったいないと思う。単なるログ置き場でもよいから、ブログは開設しておくべきだろう。

最後のスペシャル対談では、筆者や私を上回る「マルチメディアの覇者」勝間和代が登場する。彼女のメディア利用は、まるでエア・ランド・バトルを見ているようだ。TVからTLまで抑えている彼女は、実に各メディアの特長をうまく利用し、自らの「社会」も「個の総和」よりずっと大きなものにしている。

それにしても、個人で複数のメディアを持てる時代になったとは。

なんとすごい時代ではないか。

Dan the Man in the Media

追記

とはいえ、typo箇所は引用部でもあるので、消さずに<strike><del> & <ins>で対処しました。

追^2記

確かに decolative なタグより semantic なタグの方がこの場合相応しいのでそのとおりにしました。


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この記事へのコメント
津言ったー→ツイッター
Posted by もり at 2009年11月05日 17:05
コミュニケーションの進化が社会の進化を促すわけだけれど、Twitterが流通をどれだけ今後動かせるか、今後の最大の問題点はここのような気がします。
Posted by enneagram at 2009年11月06日 10:08