2010年02月11日 05:00 [Edit]

Google Buzz がただの buzz で終わる(かも知れない)理由

こんなお題を振られたので。

Google BuzzはTwitterキラーとなるか:CNET Japan オンラインパネルディスカッション - CNET Japan
GoogleがTwitterと同様のリアルタイムコミュニケーションサービスを開始した意図、そしてGoogle Buzzの成功の見通しについて、パネリストの皆さんの意見を聞かせてください。読者の皆様もぜひコメント欄でご参加ください。

最初に結論を言ってしまうと、Google Buzz は Twitter キラーではない。どころかこれで私は Google には Social Service は作れないと確信を持つことが出来た。

Google は Communication というものがわかっていないのだ。


その証拠が、ここにある。

Sergey BrinがGoogle Buzzを半年使った経験を語る(ビデオと記者会見記事)
“情報のS/N比を上げることがうちの強みの一つだ。検索でも毎日、それに努力している。個人のコミュニケーションも、今では検索なみのスケールに達しているから、やはりS/N比の向上が何よりも重要だ。”

ちがうんだよ Sergey.

Communication is not signal processing.

もちろん Signal Processing は重要だ。「生の声」のS/N比は低すぎる。だから我々はWebがない頃から本を読み、新聞を読み、ラジオを聞き、TVを見て来た。足りないSをそれらで補完してきたわけだ。

そしてWebの登場により、声の絶対量のみならず、流速が格段に増えた結果、古典的な「濃縮手段」では間に合わなくなって来た。処理量はもとより、何より処理速度が。そこに登場したのが Google だった。己の価値がどこにあるのか彼らは実によくわかっている。

しかし無価値の価値を知るには、彼らはあまりに聡明すぎた。「S/N比を向上すれば、人生の価値(QOL)も向上する」というのは聡明な人がもっともよくする勘違いでもある。

404 Blog Not Found:大前研一はなぜ都知事になれなかったか?
しかし、彼には理解はとにかく体感は出来なかったようだ。パレートの法則は、「生み出さない8割を取り除いても」なお成り立つのだということを。そう。残った二割がまた二割と八割(取り除く前から見ると4%と16%)に分かれるだけなのだ。そして彼の指南する「勝ち方」は、残り八割について来れるものではないのだ。

なぜtwitterがあれほど心地よいか。

ノイズがあるからだ。

「○×なう」なんて、つぶやいた本人にすらノイズにすぎない。しかしノイズを流すことに寛容であることによって、シグナルなのかノイズなのか本人にもまだわかっていない「何か」をそこに書くことにも躊躇しなくなる。そのうちのいくつかは誰かにとってのシグナルとして扱われ、それがRTを通して共鳴することでシグナルは増幅される。

余談だが「Amebaなう」にはノイズしかない。よって論外。

そしてここがさらに重要なのだが、twitterのシグナルは自然減衰する。

twitterには、二つしか「掟」がない。一つは一つのつぶやきは140字以内であるということ。そしてもう一つは、つぶやきは時系列で表示されること。この二つはtwitter.com直であれ専用クライアントアプリを通してであれ変わらない。

シグナルの自然減衰は、この二つ目の掟による。SであれNであれ、Timelineの彼方へと消えていくのだ。

Google Buzzには、このtwitterをtwitterたらしめている「量の制約」と「時の流れる方向の絶対性」の二つが決定的に欠けている。だからSignalがものをいう社内連絡には最適でも、SなのかNなのか意識しないことが重要なつぶやきには不快で不適だ。

Google Buzzは、ビジネス用途としては大変結構なものだと思う。gmailの一機能として組み込んだことは大正解だ。業務連絡用のプラットフォームとして多いに受け入れられるのではないか。それだけで Google Buzz は成功だ。

しかしtwitterキラーを開発するのは、Googleには無理。そしてそれはtwitterのみならず、Webの世界にとってよいことなのではないか。

Dan the (Signal|Noise) Maker


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昨日から始まったGoogle Buzz。さっそく、私も使えるようになりました。Twitter対抗という見方がされているようですが、私はそれは違うのではないかと考えています。 まず、Google Buzzがどのようなものであるかを知るには、Google公式の紹介ビデオおよび、Google Japan Blog...
Google BuzzのライバルはTwitterじゃなくてFriendFeedかFacebookだよね【INOCCU】at 2010年02月12日 23:16
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Google Buzzがリリースされて、ツイッターもどき、とか、ツイッター対抗馬とか、騒ぐメディアがありますが。こいつは所詮はビジネスツールにすぎないんじゃないの?ってイメージ。要はさ。ツイッターはなんとなく「軟派」だから、Buzzにしとくべ、みたいな感じですかね。機能...
Google Buzzは所詮ビジネスツール【南雲式】at 2010年02月12日 21:59
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Google Buzzは所詮ビジネスツール【南雲式】at 2010年02月12日 21:59
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Google Buzzは所詮ビジネスツール【南雲式】at 2010年02月12日 21:58
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Google Buzzは所詮ビジネスツール【南雲式】at 2010年02月12日 21:58
ワタシのGmailの画面に遂に現れました。例のGoogle Buzz。まぁとりあ
結論を言うには早すぎるのですが、ワタシ、とりあえずGoogle Buzzってさっぱり解らんのですよ【THE SHOW MUST GO ON】at 2010年02月12日 11:50
ちょっと期待して使いはじめたものの、Google Buzzは流行しないだろうというのが私の印象。もっとも、Twitterを昔々使い始めたころも、こんなのは流行しないだろうというのが私の予測だったから当てにはならない。  恐い 一応、それなりにリアルと連動する形でGmailを使っ
Buzzはネット界隈に鳴り響くBuzzerにはならない【HPO:機密日誌】at 2010年02月12日 00:32
Gooleのつぶやきサービス、出ましたね。その名も「Google Buzz」。Google版Twitterとか、情報集約サービスとか、いや、電子名刺であるとか、いろいろ言われていますけれども、私はこれはGoogleだからこそ必然的に生まれた情報整理サービスだと思います。
Googleバズはプロフィール作成とGmailフィルタリングで万全か?【霧笛望のはぐはぐ電脳小物】at 2010年02月11日 23:42
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タイムライン戦争勃発 #buzz #twitter #gmail【天気晴れのITトレンド】at 2010年02月11日 23:05
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Google が 「Gmail」 にソーシャルネットワーキングの機能を追加する 「Google Buzz」 の発表を行いました。モバイル版も提供されています。
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この記事へのコメント
うんこの中の
ダイアモンドですね。

Twitterは、
誰かが、ある程度
うんこを
よけてくれて、
ダイアモンド含有率の高いうんこを
目立つように取り出してくれてる
イメージがあります。
Posted by higekuma3 at 2010年02月17日 18:21
>twitterには、二つしか「掟」がない。一つは一つのつぶやきは140字以内であるということ。そしてもう一つは、つぶやきは時系列で表示されること。この二つはtwitter.com直であれ専用クライアントアプリを通してであれ変わらない。


この掟を破ったのが、リツイート機能ですね。
クライアントによっては(例えばTweenでは)元の発言の時間ではなく、
リツイートされた時間で表示される。ちょっと困ってます。
Posted by maname_kabu at 2010年02月12日 21:09
私はGoogle Buzzにログインして、まずTwitterとの連携がないのかをまず探してしまいました。今のままではGoogle Buzzを使うことはないと思いましたが、その理由がこの記事を読ませていただいて分かった気がします。
Posted by https://me.yahoo.co.jp/a/ByDg4_JicJIwSptvpnvyoiM1PNjwEZyk#5d636 at 2010年02月11日 07:32
>余談だが「Amebaなう」にはノイズしかない。よって論外。

Amebaなうでノイズすら見ないが、俺が情弱なのか
Amebaなうの「流速」が無さ過ぎるのか??
Posted by http://www.hatena.ne.jp/babydaemons/ at 2010年02月11日 06:37