2010年04月06日 08:00 [Edit]
[謀図諮]るな[測量計]れ - 書評 - ハカる考動学
ディスカヴァーより献本御礼。
2008年、「はじめての課長の教科書」、2009年、「不透明な時代を見抜く「統計思考力」」。同社はこの時期に「これだ!」という一冊を出してくる。
2010年は、間違いなくこれだ。
考動学に、ようこそ。
本書「ハカる考動学」は、まさにタイトル通りの一冊。測り、量り、計ることで、考え、動き、学ぶ。これはビジネスに限らず、我々が意思を持って何かをするときの基本のキでもある。
目次
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著者は、ここまで言い切る。
P. 1世の中の森羅万象すべては、ハカることと一体だ。
物理学的に言えば、「ハカれないもんは無いのと厳密に同じ」。ハカれるからこそ存在となり、意味が与えられる。
何を考えるにも、何をするにも、その前にはまずハカるという行為がある。
極論してしまえば、きちんとハカれさえすれば、思考も行動も自然とそれについてくる。「できる人」は「ハカれる人」といい切ってもいいだろう。
しかし、世の中のほとんどは定規を当てるだけでハカれるものではない。「顧客の要望」なるものを一体どうやってはかればいいのか?ここで「ハカれない」というのは思考停止というものだ。著者は実にシンプルな答えを提示している。
P. 27
- モノではなくヒトをハカる
- 頭で考えるのではなく作ってハカる
- これまでどおりでなく新しいハカり方を創る
デキる人であれば、これだけでもう充分なヒントかも知れない。しかしそれだけでハカれる人は、著者のように本書を読むべき人ではなく著すべき人であろう。そこまでハカれない大半の人には、本書の具体例があってはじめてピンと来るのではないか。わずか200ページの本書には、そんな具体例が41も入っている。5ページごとに一つ。しかし無理矢理詰め込んだ感じは一切なく、むしろビジネス書に慣れた人には本書は隙間だらけに感じるはずだ。著者の要約力がいかにすごいかの傍証である。
その中でも一番感動した一言が、これ。
P. 85ココロではなく、行動をハカろう。
これでヒトがハカれるようになる。
で、実際にハカってみた例が右である。これは本書111ページに出てくる、日経ビジネス「アフターサービス満足度」2009年版のデータをグラフ化したものだ。満足度という曖昧模糊としたココロが、再利用意向という行動と組み合わせることで見事に計れるようになった。R2は0.89。こんな荒っぽいアンケートからでも、ハカれる人はハカってしまうのである。
ここまでくれば、著者でなくとも
(JALがANAに追いつくためには)「最高評価を5割にし、不満評価をゼロにする」
という具体的な目標が自然と引き出される。
P. 5ハカるって、凄いのだ!
ハカれないほど同意である。
考え、動き、学ぶ人々よ。
ハカるだけ意識せよ。残りは自ずとついてくるのだから。
Dan the Ruler of His Own
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測定できたから自然科学が誕生できた。
武道でも、間合いは大事。
ただ、ハカるには、まず、ハカる意図と意志をもたないと、ハカりようがありません。
