年金が2000万足りない あまりに仮定の条件が多すぎる ただ政府は忖度要求しちゃだめ

90まで生きるには年金だけでは2000万足りないと大騒ぎになっています。
「老後2000万円報告書」の炎上で隠れる本当に必要な議論

まあいろいろ考え方はありますし、厚労省試算の年間5.5万足りないからが根拠だそうですが、少し個人的疑問点を分析します。

1 平均値が正しい?
 一番人の数が多い中央値がこの場合例としてはいいのでしょう。それでも1500万ぐらい足りないそうですが。

2 COI
 この報告書をあげた人たちは、投資マネーを増やしたい人たちですので、この報告書の数字の信憑性はやや間引かなければいけません。
 でもこの人たちは真面目に報告書を作っただけなんですけどね。

>「現状確認のために盛り込んだ冒頭の部分だけが独り歩きしていて、審議会が時間をかけてまとめた本論の部分は完全に置き去りにされている。本論の部分こそ、世の中に問いたい内容が入っている。冒頭の部分だけをもって、報告書がずさんであるといった指摘があることは不本意極まりない」

本当その通りでしょう。

3 90になっても60の頃と同じ生活をするという過程
 みなさん想像しましょう。認知症も発症せず、いつまでもしっかり歩けて、死ぬ直前まで元気な食生活を過ごしている。大多数はそんなことはないと思いません?絶対生活パターンが変わるはずです。この点でも絶対2000万はいらないでしょう。

4 平均寿命は伸び続ける、いや今より低下しない?
 今回日本の管理職は世界に比べ短命である事が報告されました。今の日本の生活パターンと、仕事に対する不安の薄かった昔を比べた際、今回年金をもらう予定の今の人たちがどこまで生きるのかは不明です。
 まして社会保障費も低下する今後、果たして日本人の平均寿命が90までいくのでしょうか。そうすると年金の不足はほとんどないかも。

5 年金額は今後さらに低下する可能性
 少子化、人口減少から考え、今の形式ではまず年金の額は低下することは10年以上前から言われています。(それを選挙前だから今更隠しても。)それゆえ長生きすれば2000万では足りなくなるかも。

これだけの多変量を考えると、正直なんとも言えないなというのが私の感想なんですが。

あと素人に投資させたいなら、国が責任を持って投資する部署を作り、そこに預けて増やしましょうというのなら、今の人たちは預けると思うけどな。まあ銀行みたいなものに結局なるんだけど、リスクは優秀な官僚が最小にしてくれるでしょうから。

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老衰という死因 生理的な高齢者の反応 弱っていく時間が死因名を定義

前回の記事含めて、高齢者医療のリアルが少しずつさらけだされてきています。高齢者医療の専門家高山先生はご自身のFBで6月9日辛辣なコメントをされています。

そんな中の死因で老衰が第3位となった記事が2つ出ています。
死因病名に「肺炎」ではなく「老衰」と記載する医師が増加か? 三大死因に「老衰」が初ランクイン

2018年、日本人口は44万超の減少、「老衰」が死因第3位に浮上―厚労省
(日経メディカルは会員専用です。すいません。)

日経メディカルからです。

>同ガイドラインは、「易反復性の誤嚥性肺炎のリスクあり、または疾患終末期や老衰の状態」の場合には、「個人の意思やQOLを重視した治療・ケア」を行うこととし、患者背景を考慮した上で積極的な治療を行わないことを初めて推奨した。

>死亡診断書の死因病名が「肺炎」「誤嚥性肺炎」とされていた症例の多くは、実際には肺炎が直接の死因ではなく、加齢性変化による衰弱などによって死亡しているといわれていたが、同ガイドラインの発行を契機に、誤嚥性肺炎で死亡した場合にも、死亡診断書の死因病名に「肺炎」ではなく「老衰」と記載する医師が増えてきていると推測される。

そう、見た目の死因は「誤嚥性肺炎」。でもその原因は不可逆的な老衰という今の医療では改善できない生理学的反応での往生。そう、高齢化社会、人間いつかは病気でなくても死んでいくという当たり前のことを書くようになっただけの話です。

もちろん高齢でも急性の疾患で命を落とす方の死因はそちらを記載します。だからがんの病名は減らないでしょうし、心筋梗塞、脳梗塞でも短期間になくなれば(数ヶ月前後)もちろんその病名がつきます。肺炎もそうです。誤嚥ではない肺炎で急速に死亡すれば(インフルエンザ、緑膿菌など)、たとえ入院していてもやはり肺炎の死因はつけると思います。ある意味弱っていく時間が死因名を定義するかもしれません。

メディウォッチ記事から

>2018年には「老衰」と「脳血管疾患」の順位が逆転しました。ここからは、医療・医学等の水準が高まったことが強く伺えます。

まあこの分析は少し微妙ですが、老衰、そう今の医学では治す事ができない生理学的反応は今後死因として増えていくでしょう。

でも老衰は悪い話ではありません。それを昔は大往生と言っていたのですからだから。もちろん無駄な延命治療後ではない事が必要ですが。

いい老衰を迎えるために、適度な運動、年齢に応じた食事、睡眠含む規則正しい生活をおこないましょう。

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介護施設での終末期医療 朝日新聞現在の情報を収集し分析した? 叩くのは現場ではなく政府

朝日新聞記事、介護老人保険施設に関する内容です。
「安い点滴に」理事長が指示 低い栄養価、やせる入所者

またいろいろ怒りが湧いてくる記事ですが、冷静に解説します。
(毎日新聞の時と違うのは、そこに悪意より情報不足が見えるからです。)

>熊本県八代市の介護老人保健施設で常勤医不在の昨年2~5月、入所者計11人が死亡した問題で、県は7日、一部入所者への点滴の量が減らされていたことを明らかにした。複数の施設関係者は「常勤医が不在になり、運営法人理事長の医師が入所者のケア方法を直接指示するようになった」と証言する。

施設で死亡されていますので看取りができる施設なのでしょう。そしてこの理事長が勤務員としっかり話さず、本当にいい介護、看取りというゴールを共有できなかったことが問題なのは同意します。

そう施設関係者の考える介護と経営者・医師でもある理事長の考える介護が異なることがこの問題を複雑化しています。そして看取りができる老健施設と病院の関係、利益を出すための診療報酬の問題などが実は奥底に隠されています。

>複数の施設関係者によると、老健施設「アメニティゆうりん」を運営する医療法人社団「優林会」理事長、林邦雄医師(76)の指示で、入所者に投与する点滴を安くて栄養価の低いものに変更。量も「1日2本から1本にするよう指示された」と証言する。

ここで分析。
施設において可能な医療は制限されています。そして医師以外が治療内容、つまり本数含めた点滴内容を変更することはできません。よって安くて栄養価が低いとかは関係なく、施設における普通の医療における指示です。

そして原則末梢からの点滴だけで長期間生命維持が必要な栄養は与えることはできません。もし本当に十分な栄養を投与する必要があるのなら、中心静脈栄養、胃瘻含めた経管栄養の導入処置が必要になり病院への入院が必要です。そしてそれは老健施設では基本できません。(導入後維持はできる時もあります)

そして本数を減らしたら痩せたと記事になっていますが、正直浮腫が減っただけではと推定されます。それこそ終末期の過剰な点滴は浮腫、痰の増加、呼吸苦など苦痛となることすらあるのです。そうこの状態において点滴の本数を減らすことは医学的にある意味妥当なのかもしれません。今でも医療の現場で議論されていることです。以前の記事です

>職員らは「もっと点滴しないと、入所者が栄養失調になる」と訴えたが、林医師は応じなかったという。それ以降、入所者の床ずれが増えたという。床ずれは、低栄養の状態が続くと発症しやすくなるとされる。

この部分もそうです。まず末梢からの点滴治療だけによる栄養不足改善では、褥瘡、いわゆる床ずれを解消させることはほとんど不可能です。それよりも点滴で浮腫が増えると褥瘡はさらに悪化していた可能性もあります。

そしてこの記事の一番の問題は、条件を考慮せず個別の事例を一般の事例にあわせようとしている、いわゆる因果関係はなんの証明もできていないエビデンスの低い思い込みを記事にして、ある意味の印象操作をしたということです。広い意味でいうとFAKEにもなります。

>ただし、本人や家族への十分な説明と理解が必要とされるが、入所者の家族らは「点滴の量や質を下げることは説明されたことがない」と話す。

この事象で一番問題なのは、家族にその治療、いや患者の正しい状況の説明がなされていたかどうかです。その点において患者家族からは説明不十分であるかもといくらか感じた可能性はあります。ただ家族が今後の施設以外での延命治療を望んでいたかどうか別の問題です。

説明されたことがないといつも出てくるこの言葉。医療者と家族(そしてメディア)の感覚の違いです。この家族の受けた説明はどうだったんでしょう。例えば

「今後良くなることは期待できません。少しでも生命を維持するために、そして苦しまないような医療的な処置を施していきます」

もしこのような終末期という言葉があった説明ならば、この点滴本数の減少は医学的に何も問題となるものではありません。

施設における終末期の患者さんの人生の最後を迎える時、どのようなケアをして欲しいのか、そして家族のケア含めた意思決定をどのようにやっていくのか、この現実が整備されていないのがいちばんの問題で、個別のこのような一施設の事象から入るのは効率がよくありません。

そのことを理解せずメディアが緩和医療における情報分析が不十分な記事を書くことは、何も変えないどころか現場を悪化させていることをわかって欲しいです。そう叩くのは病院ではありません。この状況を放置している政府です。

その意味でまた書きます。

人間正しい治療をすれば死なないという幻想を捨てることが必要

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