2010年10月

病気の種類

 現在3つの病院で外来診療を行っています。血液内科の患者も診ていますが、大部分は一般内科といわれる部分の患者です。病院によっては90%が70才以上です。高齢者は私が医者になったころから比べると本当に元気になっています。今の70代は昔の60代と同じくらい元気になっている印象です。すぐに命を落とす可能性がある大きな病気のない人には、「神様がいつか連れて行くでしょうけれど、少しでもおくらせて、心配して生きるより、いつ死んでも悔いのないようように楽しく100まで生きようね」と声をかけています。
 一般の病院に来て頂いているほとんどの方は、高血圧、糖尿病、高脂血症に対し投薬を受けている患者さんです。そしてほとんどの人は症状がありません。高齢者の方は特に病院にきて薬を渡され病院に言われるまま通院を続けています。症状がないため薬だけもらい、その後今ひとつ病識がないままコントロールが今ひとつの方が多い印象です。またその逆に血圧、血糖、コレステロールの数字に一喜一憂し、かえって気持ちから体の調子を崩す方がいます。
 私の外来において診る患者さんを病気として分類すると、
  すぐに治療を行わないと命にかかわる病気(血液疾患はこの部分にあてはまるものが多いです。もちろん全部ではありません)
  治療を行わないと10年後ぐらいに命にかかわる病気になる確率が上がる病気生活習慣病といわれるものが多いです)、
 3 精神的な影響が強く、症状はあるが臓器からくる生命には影響がない病気(心療内科領域といわれる分野でコントロールすることは難しい部分があります)
以上3つが挙げられよく合併しています。
 特に3番目の患者さんは最近若い人を中心に増えてきています。私が行っているのは、不安から来る症状をいかに除くことができるかです。体の異常がないことが確認できれば、患者さんの症状を否定せず、しかし精神的な影響からおきて不思議ではない、体にが隠れているわけではない、このまま様子を診ても問題ないということを納得させるように持って行きます。カウンセリングが主体ですが、もちろん精神的薬剤も短期的であれば使います。しかし大事なことは患者さんに自分の症状の原因を理解して頂くことです。これができるとだいぶ症状が改善します。これはのひとにもあてはまります。なぜ自分が病院にかかっているのか、なぜ薬を飲んでいるのか、以上の理由を時間をかけて説明します。看護士さん、栄養士さんも病院として説明します。それが患者さんのために医学的になると思っているからです。(おかげで外来時間はのびて、予約患者さんにはあやまりっぱなしですが)。これが理解できると数字が安定することが多いです。ただ診療をしていて、このタイプの疾患へのお金のかけ方、証拠のレベルには少し疑問はありますが。
 現代の医療は様々な対応が必要と同時に、医師として憶えることも増え続けています。そのため本当に大変な部分がありますが、責任をもってプロとしての仕事をしなければと思っています。

朝日新聞のその後の対応

 前回の記事の後、様々な反論が朝日新聞宛に出されています。特に家族会がおこなった記者会見における引用記事において、前回も述べた切りはりがおこなわれました。一番伝えたかったマスコミの対応について、丸々削除し、自分たちの都合のいい部分だけを記事にするというある意味暴挙が行われています。ワクチンの開発会社からも抗議文が出されているようです。
 前回のブログにも書きましたが、自分たちの意見を拡げるために記事を書くことはある程度仕方がないでしょう。しかし報道という力を持ったものが事実を取捨選択し、相手の主張と異なることが連想される(今回は新聞の報道が正しいという家族会にとっては反対の内容)記事を書くことはプロとしてどうなのでしょう。自分たちにに不都合な全ての事実までを明らかにし、それでもなお国民を納得させる記事を書く能力を求めます。
 共同通信の記事を丸ごと写したことで、朝日新聞大阪は謝罪を行うそうです。それよりもこちらのほうが重要ではないですかね。(少なくとも嘘は書いていない分) 

朝日新聞 東大医科研癌ワクチン

 2010年10月15日付朝日新聞に、医科研で行われた臨床試験において病院側が事実を隠蔽し患者さんを実験道具にしたという構図の記事がのりました。天下の朝日新聞が大々的に一面に出したのだから一般の人は、また医師が悪いことをおこなったと感じたことでしょう。 記事の中でワクチン投与による消化管出血が重大な副作用であると書かれています。しかし末期のすい臓がんの場合、消化管出血はその経過の中であたりまえにおこることを医療従事者であればほとんどの人が知っています。また驚くべきことに医科研の人は朝日新聞の記者にそのことを繰り返し説明したそうです。にもかかわらずなぜ朝日新聞はこの記事を新聞に載せたのでしょう。医科研の担当者によれば都合のいい部分だけを切りはりされたと述べています。自衛隊のイラクから帰ってきたときの医官の言葉を思い出しました。
 「砲弾が落ちたときに恐怖を感じたが、訓練を行っていたのでしっかりと行動することができた」とのべた言葉が、前半部分の恐怖を感じたという部分だけ記事になり、イラクは怖い、隊員も怖がっている、だから間違っているというまとめになっていました。その後上層部からこの医官はおとがめを受け、これからイラクに行く隊員にマスコミには気を付けろと教育がなされました。
 医療崩壊と言われているこの状況はこのようなマスコミの影響はあります。自分の意見、主張を伝えたいことはわかりますし、彼らの主張である臨床試験では法的な縛りがないので、患者に伝えられるべき重要な副作用情報が開発者の利害関係によって患者や医療関係者に伝えられないことがあるから一律に法規制を掛けるべきだということも間違ってはいないと思います。しかしそこでサンゴのときのように事実の歪曲を行うことは間違っています。その後、朝日新聞の記事は、法的には違反がないが道義的責任が存在する。混合診療の可能性がある。研究者としての良心が問われるといった内容にすり替え、トーンダウンしていきました。その後様々な分野から反論が出ていますので、前述のトーンダウンにつながったのですが、残念ながら訂正記事はでていません。マスコミの良心をお願いします。
 

ノーベル化学賞受賞

 日本人がまたノーベル賞を受賞しました。すばらしいことです。しかし昭和の時代の功績であることが少し不安な点ですが、2人とも科学者としてだけではなく人間としてすばらしいコメントをしていたことは素敵でした。
 その中で北海道大学が鈴木先生がノーベル賞を受賞するために様々な活動を行っていたことが新聞に出ていました。学会、講演会に鈴木先生の功績を知らしめるために海外の先生を招き、業績集を英文で作り配布するといったプロパガンダをおこなったと書かれていました。No1でなくてはだめなんですかといった政治家の方がいましたが、No1であってもこれだけのサポートをしてはじめていただける最高の賞がとれ、国益につながることを理解していただきたいですね。

 また根岸先生が、資源のない日本は技術を高めて国力を高めることが必要だと述べていましたが、日本という国を世界において一流の国であり続けるために何が必要であるのか考えさせられる言葉だと思います。

小沢元幹事長起訴

 小沢元幹事長が検察審査会の決定で起訴となりました。ちまたの声では当然というマスコミの映像が流れています。検察が有罪といえる証拠がないと判断し2回不起訴としても、一般の人は起訴して裁判の場で明らかにするべきであると判断を下したわけです。
 十分な資産がありながら利子を払う必要のあるお金を借りることは道義的にはおかしいでしょう。あきらかにグレーな部分が存在しています。(政治資金、税制の問題?)しかしここで法律上無罪になった場合、この起訴を行なうことで小沢さんに生じた損害に対する責任はどうなるのでしょう。プロである検察の判断(偽造事件でその信頼もなくなりましたが)をアマチュアがくつがえす。現代の問題点を感じます。医療においても同様のことがおこなわれているため強く感じました。
 人間はいろいろな意見に流されていきます。まわりが正義と唱えれば、法律では問題なくても悪であると。推定無罪という原則は守られる必要があると思います。(別に私は小沢さんを擁護しているつもりはありません。一般論としての意見です。)
 
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