2011年03月

原発作業員の幹細胞採取

 血液医が提案した原発作業員の幹細胞採取を行なうことが、昨日虎ノ門病院で発表されました。また学会を通じてさまざまな病院が協力すること本日さらに宣言されました。ただし造血障害に限定して有効で、必ずしも全ての障害を助ける万能薬ではありません。東海村原発事故患者のレベルでは、3人中1人しか助けられません。(その1人は他人の幹細胞で助かっています)
 前回効率の問題からあまりおすすめできないと書かせていただきましたが、医師の善意から始まったことで動いた以上、スームーズにいってくれればと思います。(副作用等のトラブルがなければいいのですが。それよりも使われないことが一番ですが。)

 まだまだ原発事故対策そのものでも色々なことが提案されています。最初の頃しっかりしたマニュアルがあるに違いないと思い信じて応援してきましたが、フランスやアメリカに頼んでいる今の状況をみると、一体委員会の人たちはなんで給料をもらっていたんだと少し腹立たしく思っています。まあ仕方ありません。福島のために人の力を借りてでもなんとか抑えてください。お願いします。

復興支援...医療支援はどのように

 まず現場で働いている自衛隊時代の同級生をはじめ、医療関係者皆さん方の御貢献に感謝いたします。ご自身の体もいたわってください。

 医療支援はDMATを派遣しておこなわれてきた救急医療体制から、慢性期の医療体制に代わってきています。避難所にはチームが派遣され、精神科も含まれた手厚い医療が行なわれているとの新聞記事も出てきています。一見安定した医療体制が出来ているようにみえますが、地域毎の格差が顕在化しているようです。ある地域では民間の組織が医療支援を手伝いたい申し出をしたところ、現地で展開している大学派遣DMATチームから必要ないと断られる等、需要、供給のバランスがうまくとれていないようです。(個別にうまくいっているところはあるようです)本来自治体がその統率を行なうべきなのでしょうが、自治体の人々も被災者であるため人員も少なく、電気、水道、仮設住宅を含めたインフラ整備が優先されており、仕方がない部分が出ています。自衛隊の医療チームも頑張っているようですが、民間の災害医療チームとの完全なる協力はまだ難しいようです。平時からの訓練、協定が大事です。(東京都は消防、警察、自衛隊がよく訓練していましたが...)舵取りをだれかが嫌われながらも行なわなければなりません。適材適所配置をうまくおこなえるよう頑張っていきましょう。縄張りあらそいは無意味です。
 また3大被災県にとどまっている被災者と、避難所を他県に移した被災者との待遇の違いもマスコミ報道から明らかになってきています。今回の災害では、本来初期からこうした避難が個人的には一番よかったと今でも思っています。後に検証されることが必要です。

 少し安定したこの時期(原発は全然ですが)、組織、政府の不備を非難するマスコミ記事も多く出てきています。あるマスコミは、福島の原発事故で避難した病院において、医師が患者を放置して逃げたと県職員からの勘違いから発した言葉をもとに誤った記事を載せました。その後それは誤りであったことがわかってもその訂正記事を出しません。つられてあるマスコミ出身民主党衆議院議員がテレビ番組で「医師はけしからん」と言い、医師の掲示板では総スカンを受けています。(その議員も訂正しません)また3大被災地ではない県において、運ばれた救急病院が停電のため適切な医療が受けられず交通事故患者が死亡したとの記事を出していました。だれを責めたいのか、今責めることが適切なのか、何をすることが望ましいのか、マスコミのみなさん日本国民のためよろしくお願いします。

放射線防護...患者の治療法

 本日無事患者さんは放医研を退院されました。火傷は出るかもしれませんが、幸いそこそこ防護できていたのでしょう。良かったです。  本日の朝日新聞ではやや平時の時のトーンで記事が書かれ、東電を責める方向で動き出しています。まだまだ落ち着いていないのに責めるのは早すぎます。責めても解決しません。(ただ米国のいうがままに防護行動しだしたのは情けないですが。)  昨日の読売新聞に、東電職員の自己幹細胞を保存して放射線事故に備えるべきだと血液内科の医師がコメントしていました。移植医として日本で第1人者の方です。患者を助ける為からでた医師からの発信として間違ってはいません。しかしあえて問題点を述べさせてもらいます。 1.自己幹細胞をとった人ととってない人に仕事の差が出る可能性がある。 (細胞のある人が危険な作業に従事する割合が増える) 2.細胞をとったことで全体の基準が増えてしまう可能性がある。 (世界的に認められている部分で基準はすでに100から250に上げられています。それでもさらに上げる可能性が否定できません。あげなければ移植細胞は必要ないはずです。) 3.細胞を保管する場所等整備しなければ行けない部分がある。 (500人分の保管はまあまあ大変です) そして一番大事な点は 4.本来の放射線防護をしっかりと行なえば幹細胞移植をおこなう患者は出てこないはず。 (つまり0人か1人。これなら東海村でも他人の細胞の移植でまかなわれました。もしそうでなければ原発をコントロールできていないこととなります。そうすると100人以上が一気に移植が必要となってしまいかなりの混乱が予想されます。  放射線災害患者の治療法は米国の研究施設でまとめられており、今回の自己細胞の保管は最先端の話です。(すこし実験的なもの)病気を治したいと思うことが医師の本分ですが、この案は余裕がある時の施策と思います。それよりも防護の徹底です。

安全管理...特に有事において

 ついに原発作業員(下請けの人みたいです)にまあまあ多めの被曝が生じ、患者として搬送されました。3人中2人が搬送されていることは、言いたくないですが安全管理が不十分だということです。1人は長靴を履いていたため皮膚の傷害は認められず、その他2人は皮膚が直接汚染された水に接してしまったそうです。作業場の当日確認のなさ(水の量)、防護の徹底不足(全員に長靴)、緊急時(足が水にぬれたとき)対応教育の不備等残念です。(現地にいないのにえらそうにミスを指摘することは本意ではありませんが...)
 有事において、たびたび人は無理を強いてしまいます。総理の東電や通産大臣の消防に対する発言もそうですが、そんなことをしてもいいことは何もありません。今行なわなければいけないのは作業員の安全をしっかりと確保し、貴重な戦力を維持しながら、しっかりと原発を安定させるという目的を達成することです。いまこそ安全管理マニュアルを徹底してください。

 まだまだ放射線災害は続きます。しっかりとした対応を続けていきましょう。平和だった安全基準とは少し異なっていますが、ある程度政府の発表する情報を入手して判断していきましょう。その情報を信じるかどうかは各自が決定することで、自己責任ということとなります。医療とかなり似ています。

 作業員の方のご無事、ご健康をお祈りします。(短期的には問題ないはずですが)

飲料水にも放射能検出

東京23区等の飲料水が乳児飲水禁止になりました。おそらく雨水が流れたことの影響でしょうが、今一喜一憂すべき時期ではありません。野菜の出荷停止など本当に心配させることが続きますが、原発事故処理がまだまだ続いている限り、多かれ少なかれこのような事象がおきるのは当然です。
今まで空気中の放射線量問題を大丈夫と政府は言い続けてきたのですから、今回の野菜、水も同じように立場を継続していただきたかったです。検査をしっかりと行なった後に出荷を続けて、出ている野菜は健康にすぐには被害がないと言っていた方がよかったのではないかと思っています。そのくせ甲状腺への影響予測プログラムでは30km以上の地域にも危険域が出たのに、避難地域を拡げないで特に心配はないという対応はぶれています。今こそぶれないで日本を救いましょう。
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