2012年05月

倫理的 道義的 社会的責任;河本氏の生活保護問題 教育が重要

 昨日次長課長河本氏が今回の生活保護問題について会見をおこないました。

 母、姉ともに法的な問題はないという事でテレビ出演していたことを含めて、全て不正受給はないとういうことで説明されており、あくまで倫理的、道義的、社会的責任の甘さということでまとめられていました。

 私も参加させていただいているBLOGOSの各ブログでも、責任問題、個人情報管理、お金を返還すべきかなど討議がさまざまあがっています。

 母親、姉の何も間違った事はしていないというコメントが全てをあらわしています。法的には問題はないのでしょう。

 だからこそ小宮山大臣が、
「生活保護制度の信頼を失わせる。扶養義務者には責任を果たしてほしい」
「扶養ができるのにしない明らかなケースは、家庭裁判所への調停申し立て手続きの積極的な活用を図る」 
 
 という答弁を国会で行い、現状での明らかな違反はないということを認識していることを表しています。ついで厚労省担当が生活保護法の改正をマスコミに発表していることも、今の法律的に違反は問えない事を証明しています。 

 週刊誌から始まり本人の会見で一段落を迎えたこの問題、実は法律を改正させるためのきっかけを作ろうと、個人情報保護法の危険を顧みず自民党議員がツイートしたのではないかなと個人的には感じています。よけいなお世話ですが確信犯ならそれはそれでいい仕事だと思います。

 今回の問題もそうですが、法的に問題なければなにをやってもいいという行動基準がまかりとおり、行き過ぎに対し個人攻撃を行い、必要ならば規則を改正して罰を与えるという流れが出ています。

 人をだましてはいけない、だますということは恥ずべき行為だと小さい頃から教育を受けたはずの日本人が変化し、人にだまされてはいけない、言い換えるとだまされるやつが馬鹿という価値感が強くなり、バレなければいいし、みんながやっていれば罪悪感、恥もなくなるという、親からの教育の問題に行き着くのではないかといつも感じています。

 なんだか人を裁く基準が曖昧になり、曖昧になったところを強く言ったものが正しいといった明らかにおかしい状況ができている気がします。

 今回のきっかけの法律改正、現物支給、居住固定、ボランティア義務化などさまざまな提案をして、絶対に抜け出さなきゃという気持ちにさせる提案欲しいです。少なくとも働いている人より、遊んで楽に暮らせる状態はなくすべきでしょう。

 でも生活保護より安い給料の今の労働環境が問題なんですよね。

 コメント頂ければ幸いです。Facebook、ライブドアメールを使っても結構です。

  人気ブログランキングへ 人気ブログランキング。順位をあげる事で皆さんに見てもらう機会がふえます。応援よろしくお願いします。 
  

手術は完全勝利 陛下が模範的な患者さんでした。治すのは患者です

「手術は完全勝利」 天皇陛下の執刀医・天野教授 
 
 朝日新聞の記事です。日本最高レベルの天野先生でも、手術後の胸水のコントロールが報道されていた時は、問題ないと思っていてもプレッシャーは大変だったと思います。

 「政府専用機のタラップを笑顔で降りる姿を見たとき、やった。手術は成功した。完全勝利だと思った」と安心されたとの事です。

 ネットでは登録しなければみられない部分なんですが、天野先生が陛下の患者としての対応にコメントしています。

 「陛下は模範的な患者でした。手術を前向きに受け止め、リハビリにしっかり取り組み、次の生きがいを示された。手術させていただいてよかった

 リハビリ等をしっかりとこなし、水がたまっても医師に信頼をおき、しっかり自分のやるべき事をおこなった天皇陛下。テニスができるようになった時のサーブのスピードが欲しいのコメントは泣けてきます。

 私の専門とする血液疾患も患者さんの協力なくして寛解させる事はできません。

 医師は血液疾患の患者さんに抗癌剤という毒を入れて悪性部分を叩きます。そして入れた後、患者さんとナース達と協力して感染を予防する作業をおこないながら過ごし、いざ感染がおきたらすぐに抗生剤を入れて感染をひどくならないようにして、貧血等がおきれば輸血を行い全身状態を悪化させないようにして、自然に正常の血球が立ち上がってくるのを待ちます。

 その時に頑張ってくれる患者さんは本当にありがたいです。本当に治療をする機会を与えてもらいありがとうと言う気持ちでいっぱいになります。でも努力してくれない方は、いろいろなことがおきてきます。

 残念ですが、医者のやれる事は限られています。だから一緒に頑張りましょう、一緒に戦いましょうと患者さんに説明させてもらいます。疲れて動こうとしない人には少しでもおきていましょうとハッパをかけますし、今までの努力を無駄にしないで、あきらめないでと言い続けます。

 病気を治すのは患者さんです。医療従事者はお手伝いをするだけです。

 そしてどうしようもなくなったそのときは努力をしないことを認めます。治る事をあきらめない限り、応援団を演じます。

コメント頂ければ幸いです。ライブドアのメールを使っても結構です。

  人気ブログランキングへ 人気ブログランキング。応援お願いします。 
 





医療が原因の生活保護 血液疾患患者の具体例

 生活保護受給者が毎月増え続けています。

 片山、世耕参議院議員がブログ、ツイッターでとりあげている、次長課長の河本さんの母親問題は、親の面倒はだれがみるのかという扶養義務の問題、そんな息子がいるのに生活保護を認定するという実際の行政の手続きの問題、個人の情報を芸能人の親戚と言う事でオープンにしていいのかという問題、本当にたくさんの問題が出てきています。

 私も今まで生活保護についていろいろ書かせていただきました。生活保護患者生活保護患者の医療生活保護の通院過多:医療費の無駄遣いで開業医のお得意様?大阪橋下市長は食い込める?

 あくまでも事例ですが、血液疾患に関する患者さんにおきた具体例を紹介します。

1 最新の治療を行うため、診断されたあと生活保護申請を行った人。
 新規薬剤を使う治療は、高額療養制度が基本可能で、4万〜8万以上は戻りますが(今は最高4万〜8万だけ払うように改正)患者さんは一旦全額払わなければいけません。しかもほぼ一生です。そのためこの患者さんは血液疾患と診断された後、最初から役所に相談し、役所は生活保護を認定してくれました。ご本人は今後の医療の心配がなくなったと安心されています。

2 入院していたが、生活保護の申請が終わるまで患者の退院を延ばそうとしたした家族
 今にも死にそうな状態で入院し、化学療法で元気な状態に戻ってさあ退院となった時点で、家族が引き取りを拒否。生活保護を申請するまで入院させつづけてくれとのことで病院がケースワーカーとともに対応。さすがに行政側は申請を受けませんでした。本人がかわいそうでしたね。

3 移植が必要と診断された時点で、生活保護申請。申請後に移植実施
 数年前ですが、幹細胞移植が必要な疾患と診断された後生活保護を申請。申請後移植を行い、以後の外来治療も無料。でも交通費がなく、よく外来をスキップしていました。外来で働いたらと聞いたところ、いろいろあるんですよと言われました。

4 身体障害申請
 生活保護ではないですが、会社や第1人者の先生がある薬を使う際の身体障害申請の手引きを講演していました。輸血を頻回に行うと言う理由で、障害のイメージとすこし違うんですけど。

 再生不良性貧血、特発性血小板減少性紫斑病等は特定疾患ですので、申請が通れば医療費はかかりません。そのため患者さんはどんなに高い薬を使っても気にしません。むしろ使う事が当たり前のような態度をとるかたもいらっしゃいました。 

 でも今の他の血液疾患(悪性リンパ腫、多発性骨髄腫、骨髄異形成症候群、慢性骨髄性白血病等)の外来治療費は、3割負担で一時払い10万を超える薬がざらになってしまいました。これからもさらに新しい、そして高い薬が出てきそうです。

 病気は選べません。だから今の医療制度にいつも矛盾を感じています。でも高くても確実に治るのであればなんとか説得しようとしています。 

 コメント頂ければ幸いです。ライブドアのメールを使っても結構です。

  人気ブログランキングへ 人気ブログランキング。ポチット押して応援してください。 
 

スポーツ中の突然死 NHKの医療のまとめ方

 本日夕方、NHKの夕方ニュースをみていたらスポーツ中の突然死の特集をしていました。

 実際に心肺停止になった症例を出演させ、マラソン前にかなり体調を崩していた点にもかかわらずマラソンに参加して、ブラックアウト等の症状が出現したことを説明していました。

 その後東京マラソンでの1km毎のAED対策等を紹介し、東京マラソンでの事前問診票を紹介して、救急救命師が体調管理の必要性を述べていました。

 予防として心筋梗塞が原因のことが多いから、狭心症等が診断できる運動時の心電図を測定しようというスポーツ人間ドックを勧める説明をおこない、全体のまとめとしては、体調をしっかり整えるようにというものでした。

 詳しい事はわかりませんが、最初の例はペースメーカーを埋め込みしたと言っていましたので、徐脈性不整脈での事例です(心筋梗塞がおきたのかもしれませんが、カテーテル、ステント挿入とは言ってませんでした)。

 そして、壮年から老年の突然死は基本原因がわかるものが多く、
心筋梗塞が確かに多いです。しかし若年(30前後)の
突然死の一番多いのは心筋梗塞以外の心臓病が原因、もしくは原因不明のはずです。またそのタイプは運動心電図ではわからない事が多いです。

 循環器学会が出しているHPに原因として心臓病、その一例として心筋梗塞と書いていますので仕方がないのですが、(突然死はなぜ起こる)多分皆さんが考えている突然死とは厳密には違う印象を感じました。
 狭心症、心筋梗塞がベースの突然死ならまだしもすこし予想できるかもしれません。しかしNHKの放送では全ての突然死は防げそうなイメージを植えつけていました。残念ながらまだ完全に予防できる対策はないはずですが。

 コメント頂ければ幸いです。ライブドアのメールを使っても結構です。

  人気ブログランキングへ 人気ブログランキング。ポチット押して応援してください。 

  

ATLの分子標的薬 全く機序のちがう治療薬 メイドインジャパンの抗癌剤

 昨日新宿で、ATLの新薬の発売記念講演会に参加しました。様々な点で勉強になった会でした。

 幹細胞移植を受けた元宮城県知事浅野史郎さんがATL患者さんとして有名です。患者会の陳情から、菅総理の時代に新たな研究予算がついたことを講演の中でも話していました。

 エイズの原因であるHIVが有名になった後、ATLの研究予算はガクンと減ってしまった事が歴史としてありました。それはATLは母乳を介して伝播するのでそこさえ予防すれば患者は減るに違いないと思われていたからです。

 今回新たに調べたところ、ウイルス感染者はほとんど減少していませんでした(100万人程度で、1割程度しか減っていません)。そして九州に集まっていた感染者は全国に拡散していることも新たな発見でした。つまり厚生省の予想は結果としてはずれてしまい、新たな感染者を増やし続けた事になります。

 ATLを発症してしまうと半年入院し続ける最新の
抗癌剤治療で、2年生存率が31.6%と本当に難治性の病気です。サイトカインを使う等本当に手を変え品を変え疾患をマネージしてきましたが、そこにあらたな抗体治療薬が売り出される事が決まったわけです。

 この薬はALL JAPANの産官学の協力で生み出されたものです。欧米で使えるのに日本では使えないといったドラッグラグがないことも特徴ですし、 いままでの抗体薬とも作用機序がかなり異なる事(ADCC、自分のNK細胞がATLを攻撃することが主体)も興味深いものでした。まだどこまで効くかはわかりませんが、ATL患者には福音になるかもしれません。

 以前論文を読んだ事があった基礎研究がこうして薬になることは興味深いですし、なおしにくい病気がなおる可能性がでてきたこともわくわくします。

 現在ATLに適応が認められているだけですが、制御性T細胞に影響するため、アレルギー制御、担癌状態の改善(腫瘍免疫調節)などをはじめ今後様々な分野にも適応がひろがりそうな雰囲気です。

 効果が期待できそうということの裏返しで副作用はかなりありそうです。重篤な皮膚病変の副作用も出ていますし、90%の人に何らかの注射に伴う副作用が出現します。

 今まで治せなかった腫瘍が、ワクチン療法を含めて免疫という力で新たに戦えそうになっています。もっと勉強が必要です。

 医療だけでなく、経済においてもこのメイドインジャパンの薬がどうなるか見ていきたいと思っています。 

 コメント頂ければ幸いです。ライブドアのメールを使っても結構です。

  人気ブログランキングへ 人気ブログランキング。ポチット押して応援してください。 
Twitter プロフィール
記事検索
プロフィール

dannapapa

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード