2012年06月

医療と消費税 複雑にしても良い事はない

 民主党が分裂しそうですね。次の政権がどうなるのか。

 だいたいネットを使って前首相が元代表の人格を否定するツイッターを流す時点で、この政党、いや集まりは価値がないようです。有権者の方々はしっかりと判断してください。

 石原新党、維新の会、みんなの党を含んだ第3極が主役になり、自民党が連立を組んでの政権ですかね。でも「たちあがれ日本」には前回ほとんどだれも賛同しませんでしたが。石原さんが入るだけで変りますかね。

 今回予定通り、消費税アップ後の医療の話です。

 皆さんご存知かどうかわかりませんが、病院などで受ける医療の値段、つまり診療報酬には消費税がかかりません。昔医師会が主導し、最初の消費税からそのようになっています。

 おかげで、今まで消費税が上がる度に厚労省から保険診療点数の上乗せ等が決まり現在に至っています。

 ところが薬品、医療機器等は買う時に消費税がかかります。そうなると
保険診療点数
が変らなければ、病院側は増税分損をします。

 ちなみに、輸血、ある薬の点滴、重症患者の処置等は今の点数でもやってもやってもほとんど儲からないということがまかり通っています。
また抗癌剤を使う化学療法は入院より外来の方が点数が高くなっています。


 そのため多くの病院はめんどくさいこのような医療は避けて、簡単に点数がとれる医療を主体に行い、利益をあげているところが多いのが実情です。

 そんなこんなも含めて手間のかかる血液内科領域患者はあまりひき受けてくれません。

 少し話がズレてしまいました。今回消費税が上がるに従って、私は医療費にも消費税をかけるべきと思ています。そのメリットは

1 国の税収が増える可能性。今の医療費に8%かかるのですからかなりです。

2 中途半端な厚労省との折衝で保険点数を決めるより、一律あげることで病院側の対応も楽ですし、利益も確実に上昇する事で病院がつぶれる危険も減ります。

3 使った材料をそのまま赤字なしでコスト計算できる。つまり大変な症例を受け入れても赤字にならなくなる可能性を秘めている。結果患者受け入れがスムーズになる可能性があります。

 薬を含めて、食品にもかかる消費税。なぜ医療だけ別。

 医療からは税金はとりませんといい子ぶっている国の尻拭いをいままでのように病院側に押し付けているのは、会社は赤字にもかかわらず経費で払いをまかせて好き勝手やっている勘違いの社長にすぎません。部下は疲弊してやめていきます。

 もちろん、患者負担が増えるのではという意見はあると思います。しかし今までも消費税が上がった時は診療報酬がアップされ、結果として患者さんは多く払う事になっているわけですから、そんな子供だましをするよりも単純に連動する方がさすがにいいと思うのですが。

 私は本当に必要な医療は究極的には患者負担を無償にすることが望ましいと思っています。ただその予算をどうするのか、その医療はどのように決めるのか(胃ろう等の延命治療適応もここに入ってきます)などまだまだ整理しなければいけないことが山積みです。

 目の前の患者を大事にしつつ、将来にわたって一つ一つ解決していかなければなりません。

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黄門様の言葉が民主党そのもの

 消費税増税法案に民主、自民、公明3党がほぼ合意しました。そして国会は延長です。

 小沢さんが党首時代に、福田自民党と大連立を組もうとした時があります。その際次の選挙で民主党が政権与党になる可能性が高かったため、当時の民主党執行部は小沢さん以外はみんな反対し大連立は流れました。

 今回消費税増税が必要ともともと言っていた自民党が、自分達の政策をほとんどまるのみさせて民主党と手を組みました。あのとき反対していた民主党の人間が今度は自民党と組むという手のひらを返した行動をとっているんですよね。

 本当におかげで民主党と自民党の違いがわかりません。(それでもまだ自民党のほうがましですよ)私にとって政党というものがなんか馬鹿みたいに思えて仕方ありません。

 結局官僚が全てを握っていて、それに政治家がもてあそばれているだけなんでしょうか。

 東電の事故報告書をみてもそう思ってしまいます。政府の対応が悪く自分達は想定外だから悪くないといった内容でしたね。(まあ確かに危機管理上最悪の政府でしたが)

 選挙の時も感じていたんですが、本来2大政党制を目指した以上、両者とも互いに区別できるしっかりした政党であって欲しかったのですが、どうしても選挙に当選するためなのか政策の違いがみえませんでした。

 あの米国でも2大政党の支持率が低下し、無党派層が増えているそうです。 本来の政党が政策で論ずることはないのでしょうか。

 黄門様こと渡部恒三議員が、この法案に反対するであろう小沢、鳩山さんに対して、反対しても無駄だと馬鹿にしたと思ったら、すぐに挙党一致なんてことを翌週には喋る。残念ですが政治家のくせに言葉の責任がないんですよね。

 仲間を仲間とは思わず、弱いものをあざけり、人を大事にしないで、言葉が軽く約束を守らない。まさに今の政府の行動と同じですね。

 すこし愚痴っぽくなってしまいました。 

 次回は医療における消費税について書きたいと思っています。

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子供の脳死判定:放射線に似ている? ご両親の英断を尊敬します。

 事故で心肺停止になり、心拍は回復したが低酸素脳症をきたした子供が、6歳未満として初めて富山大病院で脳死判定を受けました。

 心臓、肝臓は病いに悩む子供達へ、腎臓は60代女性へ両方とも(小さいから?)、肺は該当者がおらず、小腸、膵臓は医学的理由で断念されました。

 突然自分の息子さんをなくしたご両親の気持ちを考えると、このご英断は尊敬に値します。息子さんのご冥福をお祈りするとともにご両親に感謝します。

 報道のなかで、小児の脳死判定に反対の方のコメントが取り上げられていました。

 一連の放射線の時と構図が同じです。

 医学は進歩しましたが、まだ残念ながらわからない部分がたくさんあります。ただ脳死は個体の死と医学的にほぼコンセンサスが得られています。(宗教的にはまだ論争のまっただ中です。)

 ただし子供の回復力は大人より強く、様々な報道も含めて脳死後?の反応の復活が報告されています。

 そういう大人と小人では脳死の状況が異なる可能性が高いということをわかった上で、今の医学界は現在の小児の脳死判定基準を便宜的に作成し運用しているわけです。

 ここで放射線基準を思い出しましょう。大人は年間100mSvまでは安全だと基準があるのですが、子供にはどうか、本当に危険は0ではないのではないかと反対される人が当然います。(ちなみに平時は年間1mSvですが、この数字はかなりの安全域なのは間違いありません。)

 がれきの問題、食品の問題等いまだに結論がでていません。どんなに低確率でも危険を排除するために予防すべきだという意見も当然一つの意見です。

 できる限り子供を守るという意見には賛成です。しかしどんなに策を講じても危険を0にする事なんてできません。

 子供の脳死判定の基準が今のままではだめだと言っている方も、リスクをどの部分にとって、ベネフィットをどうとるかの問題です。

 0.001%以下(もっと低いかもしれません)の奇跡の復活を期待すべきで、困っている子供達に移植のチャンスをなくすことはしかたないという結論を導きだすのも一つの意見です。

 医学は残念ですが不確実なものです。だからこそ発展するようみんな努力しています。その当時の最善の判断を行った上で基準を作成し、(例えば各疾患のガイドラインもそうです)それに基づいて医療を行います。

 本当に正しいかどうかは未来にしかわかりません。

 専門家を呼んでなんとか実施する事ができた脳死判定に、現在の日本の医療状況の地域差が垣間見えますが、病院関係者にはおつかれさまでしたと言いたいと思います。

 本当にブログ更新できなくなってすいません。現場はやはり大変です!

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再生医療 リスクのない医療はありません

 読売のヨミドクター内に再生医療ルネッサンスシリーズとして臍帯血移植を含む再生医療の問題点、展望などが連載されています。以下のような記事で、その医療に対する肯定・否定の立ち位置はすべて異なります。

 1 事故による下肢麻痺に対して、今後の未来のためへの出産時の娘の臍帯血保存
 2 神経の病気であるALSに対するES細胞、間葉系幹細胞投与の実例における患者の苦  悩。
 3 現在の再生医療の現状と問題点を専門家からの解説。
 4 韓国のRNLバイオで、日本のベテスダクリニックで投与し生じた死亡事故における  様々な国際的問題。それに伴うビジネス、医療界の動き
 
 そして以前もブログに書きましたが(脳性麻痺に臍帯血移植:自己臍帯血幹細胞を残す時代)今回また高知大の記事が出ています。臍帯血を使って脳性麻痺治療へ

 再生医療は、これまで治療法がなかった病気を治す大きな可能性を秘めていますが、現在、その多くは安全性や効果を確かめる臨床研究の段階です。

 臍帯血移植
の脳性麻痺の有効性も米国で検討されていることは事実ですが、結果は出ていません。またこの高知大の話もまさに研究段階です。

 そして、現実に有効性が認められた再生医療はそんなに多くはないにもかかわらず、全ての病気を治せるかもしれないというイメージが膨らみ、医療バブルの様相が世界中で広がっているようです(特に中国)。あの韓国ではうつも治ると言っていたそうです。

 幹細胞移植にともない、病気が治る、病状が改善するといった治療効果が現状はっきりとしていない病気に関しては安易に治療を受けるべきではありませんし、全例に効果があるわけではないと認識すべきです。

 しかし日本では幹細胞移植治療は法律で禁止されているわけではないため、しかも患者自身が受けたいと言う強い希望があるのなら受ける権利はあると思われますし、日本の専門家もそういう意見です。

 だからわらにもつかまりたいというこの記事のALSの患者さんの気持ちはわかりますし、未来のために自分を犠牲にしてもという立ち位置は医療のためにはありがたいことです。このかたはリスクをしっかり認識されています。

 また細かい事ですが、幹細胞の種類でも効果は異なります。

 現在米国等で行われている間葉系幹細胞移植(脂肪吸引等)に伴う病状の改善、治癒等が考えられている対象疾患は
 1)拡張型心筋症
 2)造血幹細胞移植後GVHD
 3)クローン病
 4)心筋梗塞
 5)1型糖尿病
 6)膝関節炎
等です。

 また日本、中国などではアンチエイジング領域にも使われているようです。

 獨協医科大学病院も、附属病院に「再生医療センター」を新設し、脂肪由来のの間葉系幹細胞を使った再生医療を実施予定です。(女性の乳房再建、前立腺がん手術後の尿道括約筋の再生、心筋梗塞治療後再生等)

 また骨髄等の自己血液幹細胞移植にて、ASO等の血管病変の改善も日本から報告されています。

 このように効果が期待できる領域は多いのですが、繰り返しになりますが、患者さんに幹細胞の採取法、有効性、副作用の情報を詳しく伝え、透明性を確保した上、患者さんにリスクをしっかり認識させることで 初めて再生医療の実施が望まれると思います。

 個人の臍帯血の幹細胞を民間臍帯血バンクに保管する人たちに理由を聞いたところ
 1 「将来子供や家族が病気になった時のための保険」
 2 「再生医療に期待」
 3 「お守り」
だそうで10年保管で20万円以上かかるそうです。

 私は知りませんでしたが、民間臍帯血バンクで実際使用された例も6件あるそうで、姉の小児白血病への移植1件、水頭症1件、脳性麻痺4件にすでに使われているようです。(日本のステムセルより)

 白血病は当然の事ながらうまくいったそうです。年上の子供が白血病になったら、次の下の子の臍帯血を残す事はリスクの分散でいいことですね。

 脳性麻痺も効果があるとすれば、子供が生まれたら全ての臍帯血を一旦保存するという事業もリスクの管理として魅力的なことになるでしょう。

 再生医療と同じで、効果が1割にも満たない癌の免疫治療等に大金を払ってわらにもつかむ思いで自費の治療を受ける人がいらっしゃいます。医療者は患者をだましてはいけません。でも患者もリスクを認識しなければいけません。

 イレッサもそうですが、副作用も何もなく、全部の病気が治る治療はまだありません。医療は発展はしていますが、リスクはしょわなければいけません。 

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新防衛大臣 森本敏教授 初の防衛民間大臣

 今までの2人の素人から、今度はいきなり本当の専門家、日本でも防衛外交問題の第1人者が大臣に就任しました。ただ政治家ではありません。

  舛添先生は、沖縄基地問題が内政の影響が強いため各部署にネットワークを持つ政治家が好ましいとブログで述べています。ただ今の民主党の政治家にどれだけの方がいるか私にはみえてきません。

 北沢さんは就任後勉強されてどんどん良くなってきたとの現場での評判でしたが(個人的に防衛医大時代の最初の就任の訓示に実は文句はあるのですが)、市川、田中と(あえて呼び捨てにしています)素人を防衛の責任者においた民主党は、北朝鮮のミサイル対応、中国の尖閣諸島対応、ロシアの北方領土対応と、防衛という意味において本当に最低の危機管理しかできてきませんでした。

 大震災後の対応もまさに最低です。自衛隊の動きはみんなが評価していただきましたが、もっと政府は自衛隊をうまく効率的に使わなければいけませんでした。実はあの時、北朝鮮や中国が万が一攻めてきていたら少なからずの痛手を被っていただろうということは軍事上の教科書で明らかな事です。

 森本先生は、自民党時代にも短い期間ながらブレインとして防衛省に入っています。この専門家の足を引っ張らずに、しっかり周りをサポートする、汗かく政治家が政務官や副大臣になれば良いだけだと思うのですが。

 シビリアンコントロールが問題だの、ミサイル発射の決心を政治家以外はどうだろうとか鳩山氏等がいっていますが、少なくとも何も知らない素人政治家よりはいいのではないかと感じています。

 五百旗頭さんに断れたからとかも言われていますが、この残り長くない民主党政権のなか、森本新大臣には頑張って日本の防衛を守っていただきたいと思います。 

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