2012年12月

池上さん正論 ノロウイルス猛威 病院にいってできる事

昨日の池上さんのTV。本当にあの方勉強されていますよね。

『ノロウイルス感染症に対する特効薬(飲めばすぐに治る薬)はない!抗生物質は効かない!家で安静にしているしかない!(でも高齢者や新生児等は点滴が必要になる事も)』
 
今ノロウイルスに対して、手洗いが無効(間違い!!)だとか、すぐに病院に行こう(微妙)だとかよくマスコミやネットで流れています。

しかし現実は彼の言う通りで病院に行っても大した事はできません。家で安静にしておくことが、まわりにも感染を拡大せず一番社会的損失を少なくさせます。俗にいう隔離です。

「吐いて、何も食べれないんです。」
「なんとか水分はすこし取れますが、下痢がひどくて」

一昨日も救急車が10台です。そのほとんどがノロウイルスによると思われる感染性胃腸炎。重傷者はなし(入院させる程ではない)。

治療として点滴、吐き気止めなど対症療法しかできず、根本は家で安静にしてもらうだけです。(これが一番)

救急受診する事で医療費は高くなり、病院は儲かるかもしれないけど、当直は1睡もできず36時間連続労働になります。そこで2次感染の危険もまた上がります。

まあ栃木の救急体制が悪いんですけど(3次救急に救急車で感染性胃腸炎!!!)、すぐに医師の診断をという啓蒙もこの時期は問題なんですよね。

インフルエンザは特効薬が出ましたので、つらい症状をすぐに緩和できるようになりましたが、いまだに欧米では、「そんな薬を使うなんてもったいない。寝ていろ!」が主流です。

必ずしもそれが良いかどうかは、新型インフルエンザ流行時に日本が一番死亡者が少なかった事例が証明していますが、感染性胃腸炎(ノロウイルスを含む)は耐えるしかないんですよね。

感染症は本当に一つ間違えば大変危険なものです。どういうタイミングで病院に行く必要があるのか、救急車はどういう時に使えばいいのか。正しい医療の啓蒙が必要です。

参考にですが、今回のノロウイルス報道について非常に良い記事をみつけました。宮崎の医師出身の県議会議員 清山知憲さんのブログ記事です。今回の宮崎の病院での事故について良い記事です。ノロウイルス集団感染について 

今年も残りわずかです。明日当番で大学で働きます。

ブログをみてくださっているみなさん。本当にありがとうございました。すこし早いですが、感染症を予防して、良いお年をお迎えください!

 

東通原発について意見の違い(2) こんな学問に根拠をおいている原発建設

前々回ブログ東通原発について意見の違い;昔はこうだったと言ってもで楽しみにしてました、東北電力の反論がありました。

学問的には専門家ではないため不明ですが、規制委員会の反応をみていると予想通りの結果でした。

専門家は全て活断層、東北電力は採取したサンプルから活断層ではない。

今専門家は信じられない時代ですので、こうなったとき東北電力とどちらを信用するのか楽しみでしたが、マスコミは概ね規制委員会の判断を是としたようです。

ただ一般の人間は本当にどちらが正しいのかわかりません。

医学に置き換えます。病院側が医療にミスがないと判断したのに、弁護士側が別の観点からは医療ミスがあったに違いないと言いました。

善意の第3者委員会がやはり医療ミスはないといっても、いや法律の面ではではあるに違いないと弁護士達が専門家の意見を聞かないで答弁を続けます
。こうやっていると裁判官は道義的責任かなんかを言い出します。結果灰色で決着です。

医学を含めた学問に、100%は存在しません。その場、その人によってかわります。真理はそう簡単なものではありません。

活断層の上に原子力発電所は作らないという規則があるにもかかわらず、活断層の定義が専門家と事業者で異なってしまってはこの規則になんの意義もありません。学問で定義できないのなら、多数決でもとるしかないでしょう。

こういう根拠が砂上の楼閣がじつは官僚が作る文章によくあります。気をつけなければいけません。

そのことを理解させてくれた規制委員会。良い仕事でした。 

医学部面接0点 人間の差別?和田秀樹先生てどんな人

本日の朝日新聞の記事です。入試面接0点、なぜ 今年医学部不合格「採点基準は」

秋田大学の医学部入試において、筆記試験は問題なかったのに、面接が0点であったため入試に落ちたのはおかしい、差別だという記事です。

現在は日常生活で問題がないこの生徒が面接で0点にされたのは、この生徒が体調を壊し中学、高校時代に学校に通えず、高校卒業程度認定試験で受験したから差別されたにちがいないという、いつもの朝日の切り口です。

この記事の信頼を増すためのコメンテーターが、あの安倍さんをうつ病と診断した和田秀樹先生。彼の最新のブログにもこの内容に対する記事が書かれています。 ゆとり教育の遺物の医学部の入試面接

彼の新聞記事のコメントをみてすごい違和感を感じましたが、ブログをみてさらにその感覚は強くなりました。

調べてみると、彼は自分のブログで以前自身がアスペルガー症候群であることを告白されていました。私の違和感はこのためだったようです。

非常に優秀だからこそ今の地位を築かれている和田先生。アスペルガーであるからこそ、あの秋田の教授を劣等生呼ばわりすることに悪気はまったくありません。彼はまわりの雰囲気は読みませんし、自分が絶対正しい方です。

多分秋田の教授は、面接をしたことでこの生徒が医師として医学教育を受けるに適さないと判断されてのでしょうが、その判断はあきらかな間違いだと自分の価値観を新聞とブログに書き示した和田先生。どちらが正しいのかは、その時代の価値観の問題です。

ただこの記事を書いた記者も、この人が医学部に入学する事はおかしいとは思わなかったようです。その意味では朝日新聞というマスコミは和田先生の意見を正しいと考えているのでしょう。

個人の自由と権利と社会からの制限。どこに線を引くのか、どこに正義をおくのか、今の時代は混沌としているようです。その原因がマスコミにあると思うのは思い込みでしょうか。

 

東通原発について意見の違い;昔はこうだったと言っても

東通原発について、今回の原発報道では非常に面白い構図が出来上がっています。いままで民間の人間が危険だといっても、原子力委員会や保安院の専門家がことごとく否定してきました。ところが今度の規制委員会はそうではありません。

東北電力は昔の専門家がいった膨潤という専門用語を用いて活断層ではないという。しかし原子力規制委員会の複数の専門家が膨潤はあり得ない、今のこの地層を調べる技術で活断層であると断言できると宣言する。

  ほとんどの学者が活断層と行ってしまうこの状況は、ある意味東北電力としてみれば勘弁してよでしょう。でも学問的には仕方がありません。当時はそうでなくても今は活断層として証明できているんです。 

 医学に置き換えてみます。今まで診断できなかった病気が、新たな検査法等で診断ができるようになりました。でも医者に昔診てもらった患者さんが、いや以前その診断はできなかったのだから自分はその病気ではないと言っているものです。

 

刑事事件に置き換えてみます。今のDNA鑑定技術は、1/1000人の確率で判断できる検査から1/4兆人の確率の検査に精度が上がっています。最近そのため否定された足利の事件がありますが、新しい検査で否定されているのに以前の検査が正しいにちがいないからこいつは犯人だと言っていることと同じです。

 

廃棄物処理、事故後対応の予算を考えなければ安いかもしれない原子力を維持するために、今の専門家に、昔のデータをもって反論しようとしている東北電力。規制委員会の専門家も楽しみにしている12月26日の対決見物です。

 

リスクマネージメントとしてどうかんがえるのか。活断層の上にあっても原発は安全なのか、それとも最初の基準が間違えなのか。脱原発等も含めて考えなければ行けません。でも選挙では自民党の進める完全なる脱原発ではないものが支持されました。

だいたい基準なんて後で決めたものですからどうとでもなりますし、また活断層でなければつづけていいのかも一つの問題です

 

リスクをどうとるかは、中国経済を活用するために日本企業は中国で操業を続けるべきといったことと同じにおいを感じますが、それは学問ではなく調整と言われる社会的対応です。

 

新しい自民党政権が民主党が作り上げたこの規制委員会という組織をどのようにつかいこなすのかみていきたいと思います。

個人の自由 公共の福祉 ワクチン反対と医師のツイッター論議 選挙でバランスをとりましょう

さあ今日は衆議院選挙です。みなさん投票にいきましたか。こんな普通の投票所にも共同通信の出口調査が立っていました。1人ですので全員チェックはできていませんでしたが。投票率が高くなる事を期待します。

今日は個人の自由と公共の福祉について書きたいと思います。

人権、個人の自由は尊重されなければいけません。そしてどのような人権であっても、他人に迷惑をかけない限り認められなければいけません。

言い換えると迷惑をかける人権には制限がかかるということです。この個々の人権調整が『公共の福祉』public welfare と憲法で定義されているものになります。

この定義は簡単ですが解釈、運用は難しく、みなさんここまでが個人の自由、正義だと価値観をお持ちですので、自分の意見を宣言し続けます。それはネットの世界だからこそかもしれませんが、対抗する相手がたとえ専門家であっても他人の意見に従おうとはしません。

日本人の間でもそうですが、国、人種、宗教、性別、仕事、地方など異なれば違う事は当然です。

私はツイッター中村 幸嗣もたまにやっているんですが、最近ワクチンが必要と不要について、日本の感染症の第1人者岩田 健太郎先生と、ワクチン不要論者心ある人は立ち上がろうよさんの熱い議論がなされました。

専門家の意見を聞こうとは考えていないため会話はかみ合いませんが、そこになとろむさんという本当に優れた福岡の医師も参入します。

なとろむさんの冷静な理路整然とした攻撃に対し、彼女の反応があまりにすごすぎる?(最終的には最初の命題から離れ、個人の資質を問う内容に変化)ので、あらたな参戦者、神戸の呼吸器内科医であるDrMagicianEARLさんが登場します。熱い議論がなされたまとめは我が子に予防接種をさせる前に その3:ワクチンと自閉症の因果関係について に載っています。

もちろん私は医師ですのでこのプロの医師3人の論は当然と感じますし、尊敬します。医学的にも社会的にも彼らの説明でワクチンの必要性は理解できます。

でも心ある人は立ち上がろうよさんを説得することは不可能だと感じました。彼女の自由の制限の基準、他人への迷惑の基準、つまり公共の福祉の解釈が明らかに医師達と異なるからです。

ワクチンを個人で打たない事は仕方ありませんが、それを他人に拡げる事で公衆衛生と言う分野の公共の福祉を損なうことや、ワクチンを打つメリットの方がデメリットを上回ると専門家(日本の第1人者)が説明しても、自分はあなた達を信じられないと言い続けられてしまうと議論にはなりません。

絶対に証明できない事を証明しないと専門家の意見は信じられないと言い続ける彼女は、最近よくいらっしゃいます。

医師であれば医学の専門家であるからこそ医学の事を患者に強要させていただかないと、病気を治す、病気を拡げないという目標が達成できません。

新型インフルエンザが流行った時に、海外から帰ってきた方がホテルで足止めされ隔離されましたが、そんな必要はないといって逃げ出すようなものですかね。(これは法律違反になりますし、実際は感染力は大した事はなかったのですが、危機管理は最初過剰な方が良いんです)

でもこの手の方はどんなに矛盾をついても問題点を代えて納得はされないので説得は無理なんです。外来に来られた方が、あなたの処方は私の体には合わないからこの薬を使えと言われると、どうしようもありません。(ちなみに似たようなかたは外来にたまに来ます。私もそんな人と戦います)

政治も同じです。経済、外交、教育と言った分野において全員が納得する事は無理ですので、最大数が満足し、少数の意見も見捨てないこの公共の福祉をしっかりとやっていただける方が選ばれることを期待します。

そうなるようにあきらめずに発言していきたいと思います。
 
Twitter プロフィール
記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

dannapapa

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード