2013年11月

努力と運 Hayato Ikeda氏のブログと60年前の新生児取り違えから

BLOGOSのHayato Ikeda氏のブログ記事日本の「芸能人」たちに絶望的に欠けているものと、60年前の新生児とりちがえ事件60年前の新生児取り違え、病院に賠償命令 苦痛認定と合わせて少し書いてみます。

Hayato Ikeda氏によれば、「人間努力をしようとしてもできない人がいる。その時点で運が作用している。それを自分が努力したから今の地位があるという芸能人達はけしからん。彼らは運がよかっただけだ。」と芸能人をDisることによって以下を強調しています。

努力できるかどうかも運で、努力しないことを責める事は許されない。

その根拠ではないですが、60年前の新生児とり違い事件が話題です。病院側に3800万円の支払い請求が病院側に東京地裁でありました。

まちがって貧乏な家にいった男性は、性格はいいそうですが現在独身で、父親の介護をしているそうです。就職先は一流企業ではありません。苦労して生活していましたが、なんとか元気に生きていました。

それに対して間違って裕福な家にいった男性は、教育環境も良く大学卒業し家業を継いでいます。しかし父親の介護の問題なので兄弟喧嘩をおこし、今回のDNA鑑定がおこなわれたそうです。

片方が裕福、片方が貧乏。どんなに勉強等の努力しようにも環境がゆるさない。これはHayato Ikeda氏のいう努力をしようにもどうしようもない事実です。

この運が良かった間違い裕福さんは、父母、兄弟と仲違いをしてしまいました。自分を犠牲にしてきづなを強くしようなんて努力をとらなかったのかもしれません。今回このようなDNAの違いが証明された今、遺産管理を含めてとてもつらい立場と思われます。これは努力をしなかったと責めてもいいのかもしれません。(因果応報)(また性格を規定するDNAのためかもしれないので運だと言われるとつらいですが。)

またこの運が悪かった間違い貧乏さんは、生活保護を受けながらもしっかりと家族を維持し、働きながら彼なりの努力をして生きてきました。そして今回の事象で今までの人生をとりもどすチャンスをつかみました。

最初運が良くても運が悪くても、最後まで性格改善を含めて努力をしつづけなければ最後のいい結果は得られないと結論付けたいですけどだめですか。

Hayato Ikeda氏には、努力には程度があるけれど、やはり努力し続けるべきだと言いたいです。

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肥満症治療薬薬価収載見送り これではお金が払えません

少し古い記事です。【中医協総会】武田の抗肥満薬、薬価収載見送り‐有効性に疑問相次ぐ

武田の肥満症治療薬オブリーン(セチリスタット:リパーゼ阻害薬)の薬価収載が中医協で見送られました。新有効性分含有医薬品(現在似た薬品がない薬)においては極めて異例の事です。

製造承認(厚労省が薬として認める)が認められた薬が、薬価収載(値段決め)ではじかれる事は、値段が高すぎるとかで会社と中医協がもめる事はありますが(今回中外の乳癌治療薬「カドサイラ」も薬価収載されていません)、今回のように全くの新薬でおきることは本当に極めて異例のことです。

まあ、でも効能、効果をみると仕方ないかなとも思えます。

2%の体重減少!と血糖の改善。少しダイエットとして食事制限と運動ができればただなのに、そこに1日140円前後(保険であれば3割40円、1割14円!)の料金。月4200円、年50000円を支払い、ほぼ毎日の下痢を引き換えに薬として認可させる事は、今ちまたに売っている売薬と大きな差はないように思えます。

飲んだ人で、有意差をもって体重50kgの人が1kgやせた。その結果血糖も少しよくなった。でも心臓疾患予防ははっきりしない。

であるのなら「民間の薬で構わない、そもそも肥満は病気か」という中医協の対応も素直に理解できます。

今ある高血圧薬や高脂血症薬などは、検査値の改善以外すぐに出る効果は少ないですが、副作用は少なく、20ー30年後のより良き生活のために薬が投薬されています。

すぐの効果も弱いし、長期の効果も少ない。

中医協はいい仕事だったのではないでしょうか。武田も厚労省も常識的な価値観を少し認識してほしいです。

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徳州会政治献金問題 病院はもうかる?

徳州会からの政治献金問題が話題となっています。前の自由連合の時もいっぱいお金を使っていましたので、息子さんの徳田毅議員の事件では全然驚いていなかったのですが、まさか現東京都知事猪瀬さんにも出していたとは。

徳州会は、赤字になる離島の医療を守るために、都会に病院を建てて利益を得ている事が言われています。また信念からでしょうが災害派遣なんかも積極的におこなっています。また税金対策も兼ねているかもしれませんが、ブルガリアなんかにも病院を作っています。

でも選挙法では禁じられているお金と人を出して息子さんの選挙をおこなっていました。(個人的には今の時代選挙をボランティアだけでまかなうなんてあり得ないと思いますが)

そんなことは今までみんな知っていましたが、徳田虎雄さんが元気な時は誰一人漏らす事なく、今回のように捜査の対象にはなりませんでした。いっぱいお金を集める事ができる徳田毅議員は、自民党の中でも一目置かれていたとのことです。

どうなるかははっきりしませんが、徳田毅議員は別として、猪瀬さんのお金の動きは証拠不十分で李下に冠というところでおさまるかなと思っています。

では、そんな政治献金ができるくらい病院はもうかるのでしょうか。結論からいうと徳州会のようにここまで大きな組織になると膨大な利益が間違いなく出ます。

特に徳州会の場合、医師等の人件費は普通よりも低いことが言われています。でも救急を含めてたくさん患者さんがみえますので、研修医の人気はまずまずで、人件費の安い研修医が毎年たくさんやってきます。結果人件費はさらに抑えられます。

また薬、機材の卸を同一関連会社でおこなっていますので、中間マージン削減の点からも普通の卸から買うよりも利益は高くなります。

また病院は全国に展開していますから、薬一つについても大量に買うわけですから安く仕入れることができます。結果現在開業医クラスではほとんどなくなった昔で言う薬価差益も大きなものとなります。

また、利益が出やすい科に力を集中することもおこなわれています。ムダが省かれ、検査もたくさんおこない、効率もかなりいいそうです。

ちなみに入院で血液内科をやっているところは、虎雄さんが入院している湘南鎌倉総合病院とつい最近に開かれた札幌のみです。

そして先行していた湘南鎌倉でさえ、2012年にやっと教
育施設としての能力があると言う学会認定施設に認められたばかりです。以前は白血病治療はおこなっておらず、移植治療は今も単独ではおこなっていません。そこには人の問題と不採算があります。

このような利益を得るための様々な施策は全て法律に違反していません。株式会社である福岡県飯塚病院や、千葉県の亀田総合病院等も利益を得るために、薬剤の卸の関係では他の病院と共同で同様なことをおこなっています。また検査や治療が保険で切られないようにするための病名付けなんて、医師ではなくコンピューターがおこなっているところも増えています。

効率化という名目で大きな病院は儲けていきます。しかし零細病院はどんどん非効率となり淘汰されます。そして良心的だったボランティアでやっていた病院はなくなります。

利益を追求することが強くなると、虎雄さんのように「生命だけは平等だ」という崇高なポリシーをもったところでも、血液内科はあまりやらないというようにすこしズレは生じてしまうのです。 

虎雄さんというカリスマは、ある意味確信犯でした。離島の医療、貧しい人の医療を守り改善するという目的のためには、グレーな部分は飲み込む、医師会ともけんかする、そのためには政治をとりこむという信念で動かれていました。

カリスマの力が弱くなりこのグレーな部分があらわにされてきました。徳州会という一つの帝国の終わり、いや徳田家が表舞台から離れる時期なのでしょうか。見守りたいと思います。

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併存症と合併症を評価して血液疾患を治療する 今の時代は難しい

ここ最近、25年前に医者になった時に比べて本当に患者さんの治療決定が難しくなっています。

以前は血液内科病棟に入院する方は、血液の病気(リンパ腫、白血病等)しか悪いところがなく、血液の病気だけを治療すればその他の体を蝕んでいる様々な症状もよくなる患者さんがほとんどでした。(当時は骨髄腫は治せませんでしたが)

そのためいちかばちかの抗がん剤治療をおこなう事で、今にも風前のともしびの生命を助け全身状態が改善するという本当にうれしい事がよくありました。この間も治療しなければ数日の命と思われた患者さんが、元気に歩いて退院できそうです。

しかし日本高齢化に伴い、様々な併存症(合併症とは厳密にはすこし違います)をお持ちの方が増えています。

そのため血液疾患の治療(抗がん剤)をおこなうと、治療に伴う寝たきり、認知症の悪化、その他合併症に伴うQOLの低下(腎機能悪化に伴う透析等)など、本人の 命を助けにいって、本人およびまわりの家族をかえって苦しめてしまう状況を作ってしまうことがあります。

かといって治療適応がないと緩和治療をおこなうにしても血液疾患の緩和をみてくれる病院があまりありませんし(血液疾患の緩和医療)、いきなり死の宣告を受けて正常な感覚を維持できる方はそうはいません。

それこそ治るタイプでも、白血病と言われて死の宣告とまだ感じる方がいらっしゃいます。

様々な血液疾患の共通の予後因子(これを持っていれば効果が期待できる)は、年齢と併存症の有無です。年齢にかかわらずピンピンしている人は、そうでない人に比べて治る確率が高くなります。(ですから高齢者は動き続ける事をおすすめしています。)

高齢者でみため元気でも、強い治療に耐えれるかどうかを予測する事はほとんどできません。本人、家族に全てのカードをオープンにしていつも説明していますが、医師が予測できないのに素人が決定できるのは無理でしょう。結果医療者を信じてもらうしかありません。

がんを含む悪性新生物は以前より治せるチャンスが増えています。そのため以前はあきらめていた状況ももしかしたらという医師の患者を助けたい本能が動いてしまう事があります。

本当に患者さんに信じてもらい、一緒にがんばっていくしかありません。


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天然痘治療薬として開発されたサイトメガロウイルス感染症治療薬 様々なものが軍事から転用

すこしマニアックな記事です。

9月のNew England  Journal of Medicineに新しいサイトメガロウイルス治療薬の記事が出ていました。CMX001 to Prevent Cytomegalovirus Disease in Hematopoietic-Cell Transplantationサイトメガロウイルス感染予防にCMX001が有望 造血細胞移植後の患者を対象に行われたRCTの結果

その中に、この薬は天然痘の治療薬として開発されていたとイントロダクションに書かれていました。俗にいう軍事からの転用です。

天然痘の薬
シドフォビルを脂肪でくるんで、副作用を軽くし、薬理作用を強くするという、抗真菌剤のアンビソームのような薬です。

このシドフォビルという薬も、欧米では
サイトメガロウイルス治療薬として使われており、日本でも今ある2剤で効果がない時に並行輸入で使用されているようです。 

アデノウイルス感染症にも効果があり、生命に危険を及ぼす時に、その激しい副作用に係らず使用されています。

実は今あるバイオテロ関係の様々なものは、生物兵器対策という軍事に関するものからほとんど派生しています。

兵士は、それこそ生物剤の攻撃を受けると蓋然性が高い時には様々な予防をおこないます。ワクチン、予防薬、防護マスク、そして治療薬といったミリタリーメディスンの世界です。

そしてNHK BS-1プロジェクト112 知られざる米軍化学兵器開発でも特集されていましたが、軍隊は基本薬やワクチンに対し、効能があれば副作用対策はかなり甘い傾向があります。

おかげで当時の行為で副作用に悩まされている人は今でも国を訴え続けています。とはいえそれで進歩した部分もあります。

何度も書いてますが、ナイトロジェンマスタードは毒ガスで、抗がん剤に転用されました。毒ガスの開発をしていたら、結果抗がん剤ができたのです。

現在、免疫抑制剤としても使われていますし、医療の進歩に応用されてきました。

副作用の強いシドフォビルを、
それでも死ぬよりましなので兵士に使う事をいざという時には厭わないというアメリカの考え方を、研究というものが副作用を改善し、それが移植患者のさらに予後を改善させるという、まずまず美しい流れです。

抗ウイルス薬は、エイズ以来どんどん進歩しています。そして今回のような研究を含めて副作用も減少していきます。それこそ風邪を治す抗ウイルス薬の時代も遠くないかもしれません。

放射線対策を含めて、まだまだ軍事医学も医学の進歩に多分関与し続けるでしょう。 

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