2014年02月

森元首相はなぜあれだけ叩かれるのか 医師との共通点 実るほど頭を垂れる稲穂かな

選手達が感動をくれたソチオリンピックが終わりました。

みてられないくらいのSP失敗の後の見事なフリーの演技。日本人が全員親として見続けてきた真央ちゃん本当に感動ありがとうございます。

エキジビション終了後の変顔写真も含めて、トラウマにはならないようだと安心しています。でも本当にフィギィアスケートみんな仲がいいですね。(勝負の世界では問題かもしれませんが)

今回の帰国会見も微笑ましいと同時に大人の対応に感謝します。森元首相発言「もう終わったことなので、なんとも思っていない」 - 浅田真央選手が会見

さあ会見にもありましたが、神の国発言での失敗で有名なあの森元首相が、

真央ちゃん、見事にひっくり返りましたね。あの子、大事なときには必ず転ぶんですね

と得意の失言をマスコミにとりあげられました。

彼の発言の全文(森喜朗 元総理・東京五輪組織委員会会長の発言 書き起し)を読んだら、そこまでひどくないとか、マスコミの言葉狩りという擁護論も出ています。

ただしこの方の失言は多分治らないでしょうし、またマスコミも彼に対して言葉狩りをやめないと思います。

森さん、昔の親分肌で、義理と人情の人と言われています。見た目いいかげんな方にみえますが、人としての魅力はすばらしく(そうはみえませんが)、プーチンさんとの仲をはじめさまざまな功績があるかたです。

この方の発言において一番の問題点は、自分はえらいぞという態度で話すことです。だからいろいろ敵を作ります。

マスコミ嫌いでも有名です。だからマスコミにもたくさん敵を作ります。話している内容もある程度間違ってはいないのですが、マスコミの得意技の一部切り取りされてしまうと本当にとんでもないことになってしまいます。

オリンピック招致委員長の時の会見の英語の話もそうです。無難にまとめればいいのに、自分が英語ができないのは時代の所為だなどといらんことをいいます。あんたがその後勉強していなだけじゃないというつっこみがくることを予想していないんです。

時代が彼のように失言はするが、ある程度仕事はできる有力者を許さなくなりました。それは医師、患者関係にも同じものを感じています。

大多数の医師は患者に上からの立場で話す方が多く(医学については仕方ない部分があるんですけどね)、いちどへそを曲げてしまうと患者さんは医師に憎しみを感じます。そうなると結局病を治すという目的が達成できません。
先生、医師、大人、政治家。それなりに正しい行動をおこなわなければいけませんが、失敗を許す環境はあってもいいのかとは感じます。それに甘えてばかりではだめですけど。

実るほど頭を垂れる稲穂かな
 

ただ忙しすぎると丁寧な言葉や、やさしく対応する余裕がなくなるんですよね。反省します。

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救急医療体制のあり方に関する検討会 厚労省報告

救急医療体制検討会の報告書が厚労省から出ました。「救急医療体制等のあり方に関する検討会」
テーマ毎解説します。

1.メディカルコントロール(MC)体制について
 


救急救命士を活用する意味での病院前医療体制に関する提言です。医師の指導のもとさまざまな医療行為ができるようにやっていこうということですが、その医療行為はあきらかなミスでない限り処罰されないという法的取り決めをしないと絵に描いた餅となります。救命士の医療行為はその点においていままでずっと止まっています。

2.高齢者搬送の増加について

iPAD等を使用して情報を共有し、開いている医療施設を素早く見つけることで対応ということだそうです。空いてなければどうするんでしょう。救急車がはやく現場からいなくなることを特だししてもね。

3.小児救急電話相談事業(#8000)について

電話相談で、いらない受診を減らそうという取り組みです。ここでもこの相談医療行為はあきらかなミス以外処罰されないという法的取り決めが必要です。でないとすぐに訴訟がおきます。

4.院内トリアージについて

今現場でおこなわれているトリアージ(重傷者はすぐに診て、軽傷者は待ってもらう)の評価をしようというものです。悪い話ではありませんが、書類等の仕事を増やさないようにお願いします。

5.救命救急センターについて
6.高度救命救急センターについて
7.二次救急医療機関について
8.初期救急医療機関について

9.ドクターヘリについて


現在の救急体制に関する見直し評価です。認定の適正化についても言及しています。特に2次救急についてしっかり分析してほしいですね。救急と言いながら、救急車を受け入れないところとか、医師数の状況等分析必要です。認定取り消しなどかなり踏み込んでいます。

10.高次医療機関からの転院搬送について

これはとても大事な問題です。移送における費用をあげていますが、転院先が儲かる体制でないから引き取らないことが多いことをわざと?書いていません。そこの点数を上げればみんなひきとりますよ。

11.小児救急医療における救急医療機関との連携について
12.母体救命に関する救急医療機関との連携について
13.精神疾患を有する患者の受入れ、及び対応後の精神科との連携体制の構築について

現在の救急における問題点です。特に今まであげられなかった13番の精神科関連の提示はとても重要です。十分な整備ができていないとはっきり書かれています。

そしてその他の部分に出ている文章です。

救急医療を担う医療従事者の確保や育成に関して、国、地方自治体、さらには医師会等関係団体や関係学会等が地域住民と協力し、取り組んでいく必要がある。また、冒頭でもあげたように、救急搬送患者の約半数が、軽症患者である現状を踏まえると、国
民に対して救急医療体制を適正利用するために必要な啓発をしていくことが必要である。


患者さんの意識改善について述べています。地域毎の必要性もふくめかなり入り込んだ提言です。

そしてまとめに出ている文章です。

地域における救急医療を成熟させるためには、行政機関だけでなく地域住民、医師会等関係団体、医療機関、介護福祉機関などが連携して実情に合った、きめ細やかな取組が必要となっている。地域住民も救急医療への理解を深める必要があり、行政機関や医療機関はその支援をしていかなければならない。

つまり今は救急医療は成熟しておらず、各機関の連携がなく、実情にあった取り組みをしていないし、各機関の支援は適切でないということです。

改善するために何をするか、具体的なお金、法整備、組織構築まで言及してくれたら最高なんですが、まあ、参加者がほとんど医師ばかりで、救急部門がオブザーバーの状況からもそこまでは難しいですね。 

医師会を含めた医師だけでは絶対に改善しません。各既得権益とかの話でもありません。

救急、地方自治を含めて共通の認識を教育し、
24時間の安全な医療を維持(もう崩壊している?)するために何をするべきなのか、今の国民皆保険と言う世界でもとびきり安い値段で受けられる医療を維持していくためには何が必要なのか。今回の提言を踏まえながら具現化していただきたいと思います。

厚労省さん。いいっぱなしはなしですよ。 

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自治体危機管理能力 想定外にいつまでも対応できない前例主義

前回の記事をアップした後、様々な情報が出てきました。

安倍さんの天ぷらはどうでもいいですが、埼玉県上田知事が秩父市長からの自衛隊派遣の依頼を断ったという事実があったようです。埼玉県、秩父市の自衛隊派遣要請を断る

県を通して自衛隊から『助けたいが除雪設備がない』と断られた。そこで新たに『孤立集落を助けてくれ』と要請を出したところ『それなら物資を届ける』と自衛隊が要請を受ける方向になった 

断ったのではなく、人命救助が必要な切迫した状況に至っていなかった。県と自衛隊で協議し、総合的に判断して、要請しなかった

災害派遣の時の基準は具体的にまとめられています。大規模・特殊災害などへの対応 平成23年版防衛白書、そして埼玉県の計画もちゃんとあります。災害応急対策計画

つまり今回自衛隊派遣を断ったのは、県庁がその基準に至っていないと判断したからです。し
かし結局自衛隊派遣を決めたことを含め、県の対応の稚拙さが言われています。

大雪の災害対策は、今回叩かれている気象庁の大雪警報が出ることが前提になっています。つまり今回みたいに1日で降ってしまう大雪では派遣要請する前例、つまり根拠がないのです。

そして、恐らく情報の収集が今ひとつだったのではないでしょうか。秩父市長があげた内容をまともにとりあげなかったのか、それとも県で対応できると判断したのかわかりませんが、ツイッターを活用し情報を収集した佐久市長とは明らかに違いを感じます。ツイッターで集めた写真から状況確認して指示 大雪被害、佐久市長の活用法に称賛の声

今回の雪の状況をイメージできない関東の人間は、情報をたくさん集める必要があります。集めた後問題ないと判断するのならいいんですが、所詮雪ぐらいという思い込みがあったのではと感じてしまいます。私も前回のブログは反省しなければいけません。

今回、自治体公務員の前例至上主義が出てしまったようです。でもやりすぎると何でも自衛隊とか、お金の問題とか難しいところではあるんですが。(それとも上田さんは個人的、経済的に自衛隊を出したくなかったのでしょうか)

官は計画作っただけで、満足しちゃうです。そして実際は使いにくいことが結構あります。(原発事故のときも結局そうでした)危機管理は特にそうです。だから合同訓練しつづけなければいけないんです。そうすると応用という想定外に対応できるようになるのです。

でも
『助けたいが除雪設備がない』と断られた。は本当でしょうか。自衛隊(恐らく大宮32普通科連隊)のコメントほしいですね。
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災害派遣対応 正義の味方はいいですが今回の状況を正しく分析をしてください 日本を信じて

雪で各地が被害を受けています。自衛隊を含めみなさん大変ですがよろしくおねがいします。

今回SNS上で、山梨地域が孤立している報道があまりされていないと、あの上杉隆さんが記事を書いています。なぜNHKは山梨の大雪災害を報じないのか?

その他ツイッター等でも、自衛隊はどうした、官邸の対応がおそすぎる、NHKが報道しない等、政府系組織が悪人で、全員が正義の味方となっています。

災害派遣において、自衛隊出動を要請できるのは県知事です。そして県知事に上申するのが各自治体の長になります。

今回のような災害時、自衛隊は知事からの要請がまだない時も前もって駐屯地に集合して待機し、情報を収集するため、隊員を自治体に派遣したり、ヘリを飛ばしたり、いつ出動してもいいように準備しています。

でも正式に出動するのは、知事の要請があってからになるのです。それが文民統制されている自衛隊の動きとなります。

まして官邸は情報を収集はしますが、知事を含めた要請がない以上、非常事態宣言を出すことはできません。一番近い現場の判断、情報を優先します。

大変な災害ですが、決して対応はおそくはなかったと感じています。(後の分析は必要です)

今回実感したことは、やはりツイッターを含めたSNSの情報はテレビ一般より早いということ。そして一部はテレビよりやはり不正確であるということ。つまり情報の精度と速度は反比例するという当たり前のことです。

またもう一つ、SNSを使いこなす日本人はすぐに正義の味方になり、政府系組織を攻撃するということでした。そして不正確な情報は一般に不安を引き起こします。

すぐに他人を攻撃することは感情の生き物ですから仕方ありません。まして自分が正義ですから。

目の前に困った人がいるわけです。また前回の震災のように助け合いがおこなわれていて、山崎パンのような素敵な美談もでています。立ち往生ドライバーに「好きなだけパン持ってって!」 山崎パン運転手の英断に賞賛の声

そんなことを一般の人間がやっているのにもかかわらず、政府は何してる、すぐに動かない自衛隊はけしからんでは、目の前の情報だけに振り回されるただの烏合の衆に過ぎません。

ちゃんと災害派遣の流れに従って、自衛隊を含めて動いています。 少し遅れはあったかもしれません。ただ今回の雪は120年間で初のものです。考慮していただければと思います。

デマに惑わされず、日本という国を信じてほしいと思います。

追記
埼玉県知事の秩父地区への自衛隊要請拒否の記事がでました。もしかすると地方自治体の危機管理能力の問題だった可能性があります。もう少し調べて第2弾が書ければと思います。

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超高齢者の悪性新生物医療 生活の質と生命維持 まだ答えはない

病院当直中です。雪の影響か静かです。

今までにも何回も書いてきたテーマです。

平均寿命が男性80才、女性85才となった日本では、何歳までどこまでの治療をおこなえばいいのか本当に医療者は悩みます。

悪性新生物(癌、血液腫瘍、肉腫等)は遺伝子変異で発症します。

長生きすればするほど、細胞は分裂回数が増えます、そうすると分裂する時におきる遺伝子変異は年をとれば回数が多いわけですから確率が上昇し、その結果発症する悪性新生物の頻度は上がります。

この遺伝子の傷をつける原因、つまり悪性新生物になりやすい原因はいっぱいあります。タバコ、放射線、薬物、ストレス等が有名ですが、実は一番は加齢です。

人間は必ずいつかは命を落とします。正しい医療を施してもそれはかわりません。

そして今まで大きな死因であった脳卒中や心筋梗塞などの血管病変のコントロールがかなり進歩してきた今、つまりそれが原因ではかなりの確率で命を落とさなくなったきました。

その結果まだコントロールできない悪性新生物は高齢者の重要な死因となります。(若い人はあまり死なない肺炎などもありますが)

だから、なるだけこの悪性新生物の危険性を避けながらも、例え悪性新生物ができても正しい治療を受けれるように外来で指導しています。

規則正しく生活し、適度に運動し、質の高い睡眠をおこない、生きがいをもって生活しようと。(見た目よりも若くいようというアンチエイジングの考え方ですね)

前回の記事でも書きましたが、厚労省をはじめ時代は在宅での治療を主体におこなおうとしています。しかし在宅と病院における医療の違いを一般の人達はあまり知りません。

まして悪性新生物治療は在宅ではまずおこないません。そうなると医療費のかかる悪性新生物医療はある程度制限をかける、つまり受けさせないのかもしれません。

高齢者は認知症や様々な随伴症を持っています。そして環境によってその症状は悪化します。

自分の家では元気だったのに、入院したとたんにせん妄という精神的混乱をおこし、協力が必要な悪性新生物治療ができないことがよくあります。

いや治療をおこなったとたん、精神症状が悪化し、拘束され寝たきりになり、悪性新生物がコントロールされても、今までの人間としての生活ができない状況になることも良くあります。

家族、本人を含めて治療を希望しているか。この治療をおこなったらどれくらいの確率で改善し、どれくらいの確率で悪化するか。推定も含めてお話ししますが正しい数字、エビデンスは実はあまりありません。

日本の臨床データも少しづつ出てきました。超高齢の大腸がん患者に手術は有用か:国内での検討

ただこの論文では悪性新生物なしで生きているという情報はありますが、手術を行ったことで今までの生活の質が保たれているかは書かれていません。(生きていても寝たきりになってしまっては意味がないと考えています)

手術をしてもしなくても、実は命の長さは変わらないかもしれません。むしろ生活の質はいいかもしれません。答えはまだありません。(だから近藤先生の話がまかり通るのです。)

ちなみに高齢者の白血病では、化学療法をしてもしなくても全生存率はかわりません。治る人は長期生存するのですが、治療で早期に命を落とす方が多いため相殺されてしまうんです。

また悪性新生物の種類でも異なります。癌は年単位で悪化しますが、血液腫瘍は月、ひどい時は週単位で命を落とします。よく考えましょうと言っているうちにどんどん悪くなって、結果治療ができるチャンスがなくなります。

悪性新生物と戦っても今までの生活は望めそうだという見た目があり、そして本人、家族がまだ生きていたい、症状を取ってほしいという希望が強い。様々な状況を鑑みて治療をおこなうかどうか決めています。

この治療決定は、話をするだけでもとても時間がかかる事を含め、先程述べたようにエビデンスも乏しいため、現場は各自が工夫しているとても難しい状況です。いや全国的、全世界的にも解決されていません。

そういうことを無視して、点数だけつける厚労省が確信犯として嫌いです。

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