2014年04月

糖尿病新規薬 いろいろ出てきます コントロールできる病気です。がんばりましょう

SGLT2阻害剤イプラグリフロジンが4月17日販売開始されました。今後も同じ系統の薬がたくさん出る予定です。

尿での糖吸収を抑え、細胞への糖のとりこみを抑え、尿に糖を出させる薬です。アステラス製薬とMSD SGLT2阻害剤「スーグラ」を発売(まさに尿中の糖は悪化しますが、血糖値は低下します)

糖尿病薬も次から次に出てきています。DPP4阻害薬も低血糖が少なく、使いやすい薬です。膵癌の発生などが言われましたがやや否定的なようです。糖尿病と癌に関する委員会報告

アクトスの膀胱癌訴訟も話題ですが、以前書いた(糖尿病薬 アクトスの副作用)ようにまだはっきりとはしていません。

昔は薬の数も少なく、食事、運動ができずに悪化してしまう人はインシュリンの注射にすぐ移行しました。

薬が効かなくなる前にインシュリンの導入のタイミングは早くとか、昔の薬であったメトホルミンが復活したとか、しっかり厳密に血糖をコントロールして低血糖をおこすよりすこしゆるめの方がいいとか、血糖のコントロールも基準が変わってきた歴史があります。

本当に次から次に薬が出てきています。それだけ手段が増えれば病気をコントロールする手段が増え患者さんが糖尿病で命を失わなくなります。

ただその時代に周富徳さんや佐野実さんが若くしてお亡くなりになったことは、糖尿病の本当の怖さを表しています。

ちゃんとできれば病気を悪くする事はないのに、症状がないため、気がついたら取り返しのつかないところまで悪化してしまったのです。それこそ白血病よりたちが悪いです。

新しい薬が出ると医者が儲けるためとか変な反応する方がいらっしゃいますが、いいコントロールをするために糖尿病医と協力しながら、糖尿病に打ち勝ちましょう。

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大塚さん 寛解維持してテレビ復帰 おめでとうございます!急性リンパ性白血病の流れ

大塚範一キャスターがテレビ復帰されました。おめでとうございます。大塚さん 1年ぶりテレビ出演「仕事をしないとつまらない」

白血病治療終了後(白血病からの生還と終戦 大塚範一さんと市川團十郎さん)、2013年3月、急性リンパ性白血病が再発し(大塚さん 白血病再発 残念です)、臍帯血移植を6月に行ってずっと寛解が維持されているそうです。大塚範一キャスターが8ヶ月ぶり肉声 さい帯血移植で「A型の女の子になりました」

私の友人も白血病になり、現在幹細胞移植後元気でいます。

今回一般的な急性リンパ性白血病の流れを提示します。(大人と子供、急性骨髄性と慢性骨髄性、慢性リンパ性全て異なる事はご理解ください)

まず急性リンパ性白血病の症状(貧血、出血、発熱、骨痛、リンパ節腫脹など多彩で無症状もあります)で病院で診断を受けます。(骨髄検査は必須です)

診断確定後、抗がん剤の治療1回目(寛解導入療法)を受け、約1ヶ月で寛解というほとんど正常の状態になります。(
80から90%。もちろんこの時点で効果がないこともあります)

その後、2ー4回の追加治療(地固めと言います)を受け抗がん剤治療は終了し経過をみます。これで再発しないで治癒する方は種類にもよりますが、2−3割ぐらいでしょうか。

間を空けず、抗がん剤治療終了後そのまま幹細胞移植をする方、今回の大塚さんように再発して移植を受ける方がいらっしゃいます。全国的には、急性リンパ性白血病の場合そのまま移植をする事が多くなっています。(4割から6割が治癒。残念ながらGVHDという合併症が出ますが)

前回大塚さんが復帰し、再発し、今回さらに復帰していただいた事は、白血病の患者さんにいい例をみせていただきました。感謝します。

もちろん残念な結果になる方が多いのもこの病気です。(治療しても寛解にならない、移植をしても再発する、GVHDがひどく元の状態にはもどれていないなどある一定の確立でおきます)

少しでも率を上げながら、患者さんがいい状態になるように血液内科は頑張っています。

今回大塚さんが仕事をしたいという気持ちが、少しでも治療に影響したと思います。何度も言いますがおめでとうございます。

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◯◯が足りない 内需拡大

最近のNHKをみていると、自動車整備工が足りない、建築作業員が足りない、バス運転手が足りないなど、昭和の時代に経済発展を支えた職種人口が足りないと伝えています。

ピーチでは機長が足りず便を減らすという報道もありました。

ユニクロが正社員化を唱えたり、すきやのアルバイトがやめる事で店が臨時休業になったり、アベノハルカスでバイトの奪い合いがおきているなど、求人環境は売り手市場に改善しているようです。

いままで、コンピューター、機械の進歩で、誰でもいい人間を使う事で人件費を削っていた企業が、優秀な人材の抱え込みを行う、つまりまた昭和の時代の人事、人の力が組織を強くする時代にもどろうとしています。

いろいろアベノミクスは言われてきましたが、結果は出ているようです。

さあこれからどれだけ日本の業績が伸びていくでしょう。国内は発展する傾向が出てきました。

ただそんな時、いい物を作りさえすれば結果はついてくる。ガラパゴスでいいという発言と、その末路といった記事を思い出しました。まあ少なくともこの内容の職種はグローバルとは関係ないでしょうが。

安倍外交は着々と進んでいます。海外は中国、韓国の行動を含めて予断を許しませんが、米国の力を借りながら、インド、東南アジアの協力を得て包囲網を作成し、概ね体制は出来上がっているようです。

尖閣諸島は安保と言質をいただいた外交は見事です。そして共同宣言の延期も辞さない覚悟でがんばっているTPPも今までの日本の外交にはなかったパターンです。

ただその後の従軍慰安婦の発言を聞くと、オバマさんはうまいことごまかしているのにマスコミの伝え方に作為があるんだなと確認しました。

そしてオバマにはTPPのまとめはできないと麻生さんがまたいらんこと言ってます。

TPPについて他紙とちがい読売の分析では大筋合意しているが、鹿児島の選挙まで公表を控えているという分析がありました。なるほどするどい分析です。本当かどうかは月曜以降わかります。

どちらにしろ中国、韓国への対応含めて、日本政府のハンドリング楽しみです。

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人間ドック学会 正常値のまやかし 「健康」は仮説

以前出た記事で、週刊現代のネタにもなっていますが、人間ドック学会が提案した正常値変更のプレスリリースです。わかりやすいまとめと学会プレスリリースを引用します。

「健康」の基準が変わる? 日本人間ドック学会の「新基準」に反応続々 
 新たな健診の基本検査の基準範囲 日本人間ドック学会と健保連による 150 万人のメガスタディー

この中で一番大事な事、基準個体、いわゆる健康な人の設定です。
米国のNational Committee for Clinical Laboratory Standards
(NCCLS、現
Clinical Laboratory Standard Institute(CLSI))の定義にのっとって決められているとなっています。

1)既往歴に悪性腫瘍、慢性肝疾患、慢性腎疾患などの疾患のない者、ないし入院歴のないもの。
2)退院後1ヶ月以上経過しているもの
3)現病歴で下記の事象がないもの
 薬物の常用(高血圧、糖尿病、脂質異常症、高尿酸血症などの疾患の治療のため)
 B型肝炎あるいはC型肝炎
4)BMI値25未満 
5)喫煙なし
6)飲酒1合未満
7)血圧130/85mmHg未満
 
この7つ全て満たす者がNCCLSの健康人の定義で、今回4)と7)をあえてはずして健康人を定義したところ、約150万人から34万人が抽出されました。

そしてその34万人の人間を、ドックでおこなわれている検査の数字を分析し、項目毎の分布上限:下限±2.5%の検査値を取る人間を排除し、4.4万人を最終的に「健康人」として定義したのです。

そうすると「健康人」が示す、血圧、LDL、HbA1c、TG、γGTPなどの数字が緩和されたとの事です。



中日新聞医療サイトより引用

私も以前製薬会社、学会が作る病気というタイトルで記事を書いた事があります。
医者、製薬会社がつくる病気

今回変更されようとしている検査はあくまでもあまり症状を呈さないものばかりで、検査の異常だけが指摘されるものです。そして究極の疾患である心筋梗塞や脳卒中といった動脈硬化を引き起こすリスクを下げるものと言われています。

血圧のエビデンスは色々言われていますが、基本はthe lower, the betterです。下げれば下げるほどきっと長生きできるとの仮説でずっと臨床は動いてきました。

また薬の種類は、腎臓に対して優位性を持つACEやARB以外、おおむね何でもかわらないとなっています。

ただ一度心臓、脳卒中などの病気をおこした方や、糖尿病の方は厳格な血圧管理が好ましいというエビデンスがしっかりありますが、実は健康にみえるかたの血圧に介入しても差がでていません。つまりここでいう血圧が高めの「健康人」に血圧を下げてもメリットはないかもしれないのです。

個人的にはとても納得がいく仮説ですが、あくまで仮説です。なぜなら最初の健康人の定義で、4)と7)をはずしてその方が健康人である定義が成り立つ保証は全くないのです。

曖昧に大丈夫だろうという仮説のもとに一部条件をはずし、その後いくら細かな設定をおこなってもその最初の仮説の証明ができていない以上、やはり「健康人」は仮説にすぎません。そのため
「健康人」のデータも仮説です。

最近のガイドラインは高齢者に対し、副作用も考えかなり基準が優しくなっています。病気になったかたはある程度数字にこだわる必要がありますが、数字ではなく人をみながらの対応がとられるようになってきています。

もう一度言うとこの仮説個人的には嫌いでありません。ただ仮説とも気づかず、医師、製薬会社の陰謀だと騒ぎ立てるマスコミにあいかわらずだなとがっかりしています。

全て医学の発展は仮説をたてそれを検証する事で発展してきました。the lower, the betterもその一つです。

コレステロールもスタチンという下げる手段ができたため、基準を下げると動脈硬化を予防でき寿命を延ばせるという仮説から今の基準を作ってきたのです。高血圧と同じように疾患をおこした方の予防効果は出ていますが、疾患をおこしていないいわゆる「健康人」では薬を飲んでも差がでていません。

この仮説、検証というステップがわかっていないから医師、製薬会社の陰謀論での記事が書けるわけです。結果論です。いいかげん勉強しましょう。

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内科学会でビタミンC点滴治療研究会 医師リクルート活動も

内科学会に先週末行ってきました。

内科学会はどちらかというと一般医師の教育の場のような学会で、現在のコンセンサスをまとめてくれます。と同時に専門外の情報収集の場でもあります。 

今回展示ブースをみてきましたが、製薬会社、雑誌、医師SNS、ワイン、ステレオ、ベッド、検査機器、職業斡旋等会社のブース展示がなされていました。

開業医さん向けなのでしょうか、自由診療の名の下のビタミンC点滴療法研究会のブースがありました。

論文(QOL維持?)、研究会の定款、年次報告書など信頼を得る形式の販促のようなものが置いていました。内容としては、代表者の本の説明、研究会という名の下の組織入会のすすめ(治療のこつを教える等) で、入会金、年会費、出張説明費用などが書かれていました。

内科学会は開業の先生の参加も多く、自由診療をやることで利益を得ようと考えている先生もいると思います。

学会が出店しているブースでも、情報を正しく判断する必要がある時代になったことを確認しました。 

また香川県の医師リクルート担当の方(県職員)もブースを出されていました。その時の会話です。

「地方同士で医師の雇用条件を改善しようにも、
地域奨学金だけでは、所詮他県との奪い合いになってしまう。医師の専門選択、職業地域選択の自由を含めて、根本的に変えないと医師確保は難しい。防衛医大、自治医大は周りがみんな同じ条件ですが、他の医学部では自由に専門、地域を選べる周りの学生との差別化がおきてしまう 」

地域の医師を確保するためにはこのような場も必要なのでしょうか。島が多い香川県苦戦しているとの事でした。

医師を増やすため、いや地域に根付いてくれる医師を増やすためにただ医学部を増やしても難しいことはこの会話からも解ると思うのですが。県職員さんは勉強されていました。

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