2015年11月

歯学部の定員検討? 予防がうまくいった例だが、予想は外れ

毎日新聞記事です。子供の虫歯激減:20年余で4分の1 歯学部の定員検討も

というか検討していないわけないでしょう。それでも一度作った歯科医はそう簡単には減らせません。需要の読み間違いといったらそれまでですが、供給過剰にした当時の厚生省、文部省は何をしていたかです。ただ医療関係の予想は外れて当たり前と感じています。ここまで子供も減り、虫歯も減るとは想像できなかったのでしょう。血液内科領域なんて、治せる薬の出現とその高い値段に伴い、ある病院の年間予算は予想から大きく外れています。

しかし歯科医が余っているのは事実です。しかし歯科医が余ったからといって大学歯学部をそう簡単に潰すわけにはいきません。学生数を減らそうにもなかなか運営予算を含めてハードルが高いです。それこそ医学部においてすら旭川医大の2年連続の赤字の発表がありましたが、だからといって地域医療の問題もあり潰すのは難しいです。

現在口腔ケアをがん医療において行うことで、高齢者を含めてのがん治療において歯科医のニーズは高まっています。それこそ獨協の歯科口腔外科は大忙しですし、足利の近辺の歯科医の先生には足利日赤と協定を結んでいます。少ししんどい領域ですが、頑張っているところは頑張っています。ただ開業してるだけではもうダメで、この間のインプラント事件も勉強しない歯科医だったからでしょう。

今後新設医大が2つできます(新設医大開学と小児科、産婦人科減少、そして血液内科 この国は医療をどう考えている)。また歯科医と同じ失敗を医師に繰り返したいんでしょうか。

防衛医大の義務年限を果たさずに辞めた時の償還金、つまり医師を一人作るための税金は5000万ぐらいです。他大学も歯科医、医師を作るための6年間の授業にかかる額はほぼ同じですので、かなりの税金がつぎ込まれているわけです。それもこれも国民の健康と命を守るためのものですが、医師の仕事や歯科医の仕事をしない医師や歯科医師を作っていったいどうしたいのでしょう。

専門や地域の偏在をなくさない限り、一部の医師たちは医師以外の仕事をすることになってしまう、つまりそれは税金の無駄遣いになってしまう恐れが高いと感じています。

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子供は親を選べない ただとんでも医療をする人間に罰を与えられないのだろうか

栃木県でまた痛ましい事件が起きました。(インスリン投与させず糖尿病男児死亡 殺人容疑で逮捕)それこそ獨協のすぐ近くです。

時間経過をまとめます。子供は11月にIDDM(1型糖尿病)と診断。12月に母親がとんでも医療の容疑者祈祷師に会い、注射を嫌がる子供のために彼を信じて2月にインシュリン注射を止める。3月に状態が悪化して緊急入院。インシュリンを投与して命を救い、落ち着いたことで一旦退院。なのにまたインシュリンを打たずに、今度は心肺停止。病院で死亡。一体何なんでしょう。 

巷で考えられている糖尿病と違い、IDDM(1型糖尿病)はインシュリンを打ち続けるか、膵臓移植を行わないと命を落とすことが必須の自己免疫疾患です。自分の体からインシュリンは出なくなっているので、インシュリンを打たないとすぐに高血糖になり、糖尿病で命を落とす糖尿病性ケトアシドーシス(DKA) を引き起こします。2回目は心肺停止で運ばれたそうですが、DKAがあった時はまず蘇生できません。

さまざまな報道を聞いていると、数回助けるチャンスがありました。学校がインシュリンを打っていないと気付いた時。この時学校側は母親にちゃんと話していますが、親がもうインシュリンは打たないと介入を断ったそうです。そうした場合学校側は親に強制はできません。これを虐待と捉えることができれば保護も可能だったのでしょうが。

また入院した時、退院した時、医療者側もしっかりと話しているはずです。でも医療者よりこのとんでも祈祷師を母親は信じていました。入院して息子を死なせる直前までの事象を経験したのにです。本当に何度でも助ける機会があったのにと悲しい限りですが、洗脳とはこんなものです。病院は虐待であれば警察に届けるなどの介入ができるのですが、インシュリンを打たないのは息子を思っての行動。親の馬鹿さ加減を責めたいところですが、刑法上罪に問うのはかなり難しいでしょうか。

また同様にこの祈祷師を処罰しようにも、自分が本当に治癒させる能力を持っていたと信じていたとすると、少なくとも刑法上は殺意等を含めて殺人剤は難しそうです。そんなこんなだからこのようなとんでも医療が今の日本に蔓延しているのでしょうが。

今までも波動で骨髄腫を治すとか、プルーンでリンパ腫治すとか、いっぱい変な人を見てきましたが、大人は自分の責任ですので仕方ありません。(免疫療法 適切な治療を受ける権利の障害では

でも子供にその被害を与える親はいったいどうすればいいのでしょう。子供は親を選べないと受け入れるしかないのでしょうか。そして弱いもの、バカなものを騙し続けるとんでも医療者。どうにかしてそのような人間に罰を与えられないのだろうかと憤ってます。


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マスコミの取材は正当?号泣県議に対する行為

久々にあの兵庫県号泣県議の話が出ています。マスコミの攻勢にパニックになり裁判を欠席したとのことです。“号泣県議”野々村被告、初公判をドタキャン

各新聞は事実を淡々と記載していました。ただフジテレビ特ダネの反応が気になりました。「マスコミの取材は正当。それに伴うプレッシャーで裁判を欠席するなんて妥当な理由にならない」と元検事若狭さんが解説されていました。

さあここで仮説です。あの議員がパニック障害、いや非定型うつ病(新型うつ病)の診断書を持ってきたらマスコミの行為は正当と言えるでしょうか。(可能性の話で、診断ではありません)人権上微妙な行為になると思うのですが。

まあ見た目勝手な人間、幼い人間の彼ですが、前回の会見の時と同じようにプレッシャーを感じる状況になると、一般の人間が起こさない行動をとってしまっています。それこそ「聞こえてはいるのだけど理解できない」などありえないと思われる発言をされ、そしてあの号泣だったのですが、「しっかりと賠償したんだからこれ以上責めるな」とマスコミに対しての彼の態度は彼の精神能力上仕方ないのかなと思ってしまいました。

彼の行為はとても褒められるものではないし、裁判に出廷もできない奴がよく県議になったなと感心します。ただはっきりと言っておきますが私は彼をかばうつもりは全くありません。必ず出廷して罪を償うべきです。でも有名税というものでマスコミが取材の正当性を全面的に出すことに少し違和感を感じたため書かせていただきました。

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新設医大開学と小児科、産婦人科減少、そして血液内科 この国は医療をどう考えている

お世話になっている先生の開業15周年祝賀会、そして以前自衛隊で仕事を一緒にした先生への理事長交代就任記念式典に参加してきました。

地域の患者さんのかかりつけ医としての信頼の構築の歴史、365日外来!そして在宅医療への拡大と地域社会への教育!中堅病院の成功例を確認できました。何せ若い事務、パラメディカル等のスタッフの動きがいい。これも働く人たちが組織として訓練されている証です。防衛医大の先生も多数お見えになっていましたが、以前の外科の先生が侍従医になられていたのは驚きました。

このように地域医療を含めていろいろな施策がなされ、各医院や病院が厚労省の指示で生き残りを図ろうとしている中、また新たな新設医大が認可内定のニュースが流れてきました。(成田市:医学部新設 医療福祉大に内定 国の特区分科会 /千葉)千葉地方版です。

国際医療福祉大という栃木を拠点にする大学が唯一開学に手を挙げ、成田市で国際的に活躍できる医師を育てる方針だそうです。まあ東北と違い出来レースなんですが、東北を含めて2校目の医学部新設です。医師会を含め私が今まで言ってきたことは全く考慮されません。 

医学部を医療過疎の千葉に作り医療状況を改善させるということは今すぐに医師が排出されるなら悪い話ではありません。しかし2017年開学とすると、国家試験合格は2023年、2年の研修終了は2025年。あの団塊の世代が75歳になる時です。やっと医師をコンスタントに排出できるようになったと思ったら、今の少子化が解消されない限り医療ニーズ、いや医師の必要性は減っていきます。それこそ歯科や弁護士、シャープの液晶のように在庫がたまっていくでしょう。(まあ医師を過剰にして人件費を下げることを狙っているのかもしれませんが)

また開学にあたり医師の確保は国際医療福祉大で賄うことが可能であろうと書かれていますが、全ての国際医療福祉大関連病院に白血病治療、幹細胞移植などの高度な血液内科臨床はおこなわれていません。(那須、塩屋に医師はおり、リンパ腫などの治療や外来は実施されています。)

私が4年前獨協に来たのは栃木に勤務してくれる血液内科医がいなかったからで、その状況はまだ大きく変わっていません。また若い先生が血液内科医になろうとする方は今まで述べてきたようにやはりまだ少なく、まして田舎に勤務してくれる方は少ないままです。獨協越谷なんて血液医師はわずか2人で毎日朝から夜8時以降まで外来です。

何度も書いていますが、医師が少ないのは本当に勤務医の一部の専門性の強い領域です。そして仕事は忙しく、ミスの危険性は高まり、訴訟の危険性は高く、なり手がさらにどんどん減っていきます。(「しんどい医療」とは ではどうすれば

そして今回小児科、産科はどんどん減り続けていることが厚労省から報告されています。(小児科21年連続、産婦人科24年連続で減少 厚労省)21年と24年!まさに無策です!一部病院が儲からないということも原因の一つです。別の記事(産婦人科設置の病院 過去最少に)からの引用です。

>一方、人口10万人当たりの病院の常勤医師の数は全国の平均で165.3人と前の年より3人増えていました。医師の数が最も多かったのは高知県で234.8人、次いで、徳島県が215.9人、福岡県が208.7人でした。最も少なかったのは埼玉県で114.8人、次いで、新潟県が129.7人、福島県が131.3人でした。

医師全体として増えているんですよ!すでに今!つまり医師数を増やすのではなく偏在を変える手段が必要なのです。なのになぜ新設医大!でも埼玉の医師数本当に酷いな!この記事から少し変わったのだろうけど(埼玉の救急問題;週間ダイアモンドより 上原先生は長島やイチローみたいなもの

出生率を上げようということが今回安倍内閣から言われていますが、安心に産んでくれる産科(コウノドリいいですね!)、病気になった時見てくれる小児科、それがなきゃ安心して働けない、つまり子どもを産めないと思うのですが。保育所をいくら作ったって、いくら新設の病院作っても、一番最初と最後の足りないものを作らなければ、それは税金の無駄遣い、非効率だと思うのですが本当にわかっていないのでしょうか。それとは別ですが、血液内科も含めて悪性新生物を扱う医師もまさに今増やさないと今後難民が増えるだけなのですが。

前回の診療報酬も含めて、安倍内閣、いや自民党の医療政策、本当にダメだと思っています。

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NHKニュースさん!診療報酬は上げるか下げるかを言うのならちゃんと情報を

昨日のNHK夜7時のニュース。医師会代表と健保連代表の意見を提示し、診療報酬をあげるべきかどうかについてニュースとして流していました。(診療報酬の改定巡る議論が本格化

まあその説明の際使ったアニメ。上げたら会社の保険料、患者の窓口払い、国民の税金がみんな上がると言って涙目のフィギュア。下げたとしたら払いが変わらないため泣き顔が変化するという作り。それってNHKは診療報酬下げろって誘導してるじゃん。 

>健保連の幸野理事は記者会見で、「政府は社会保障費の増加分を年間およそ5000億円に抑えるという非常に高い目標を掲げているが、診療報酬本体にメスを入れないと、とても達成できない。われわれの分析では、マイナス改定がそのまま医療崩壊につながるという結果は得られていない」

医療費を減らすことしか考えていない健保連は何を持って現場を分析したの?それでなくても救急を含めた現場は人件費削減を含めて疲弊しまくっているのに。

また三回連続診療報酬増加と言っていたけど、医療費は消費税を取っていないから実質前回は消費税分ほぼマイナスだよ。この間消費税増税後千葉大医学部病院が赤字になったと言われたのはわかっているでしょう。ある有名な先生なんて、小児科は儲からないから総合病院には作らなくていいとか書いてるし。

医療は進歩しています。薬代もとてつもなく上がっています。診療報酬を減らすということは、薬の進歩にはお金を付けるとすると減らすのは人件費等でしょうか。当直体制も含めて今より病院の状態を改善させないということでしょうか。もしかするとあまり有効に働けていない何個かの病院がつぶれるのは構わないと考えているのでしょうか。

国民の負担をというのは簡単です。ただ今の医療体制を維持させる、いや改善させろというのにお金は払いませんというのでは、兵站なく戦えというのと同じなのですが。

どうしても診療報酬を減らしたいのであれば、あのような誘導アニメではなく、病院再編も含めた計画を出した上で、今後自由診療の割合を増やす方向だとか、患者の医療費払いはむしろ増える恐れとか新たな情報をどんどん提示すべきだと思うのですが。まあニュースの中の短い時間だから無理でしょうが、最低でも両論を平等に提示して欲しかった。

国民がどんな医療を望み、その負担はどこまでならということをまず決めなければいけないのです。それを目先のお金を払う、払わないだけの瑣末な情報を出して番組作らないでよ。

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