2016年06月

医療は受けるべき? 最近の週刊誌について スタチン:一部有効をもってして全体に有効とする医療のずるさ

今まで雑誌に対し文句ばかり書いてきましたが(やっぱりとんでも医療記事 エビデンスレベル6以下)、本当マスコミの方は医学を勉強して記事を書く気は無いようです。

患者さんからも外来中最近何度も質問を受けています。しっかり薬のメリット、デメリットを答えた後、

「あとは週刊現代(講談社)に質問してください」

と最近言うようにしています。いい加減なことの否定のために本当時間がかかってしょうがない!損害賠償請求できないかな?

それこそHPVワクチン問題(HPVワクチンアンケート 名古屋市の対応は仕方ない)、いい加減な医師がデマカセばかり流すとんでも医療に関してもそうですが、学会や医師会はこういう問題を放置しっぱなしです。まあ、効果がはっきりしないニンニク注射や細胞療法などの自由診療は法律違反ではないため取り締まれないと厚労省が言っているそうなので、このようないいかげんと思われる発言に対する対応も仕方がないのかもしれません。

「法的には違反でないが不適切!」とマスコミ得意分野で叩いてよ。

少し一般論を書きます。

なぜ医療を受けるのか。それは受けることでのメリットがあるからです。ところが少なからずデメリット、副作用が出現します。100人中99人にはメリットしか出ませんが、1人にデメリットが出る薬があったとしましょう。それを分かった上で患者さんが説明を聞いて薬を飲むかどうかなのですが、週刊誌はこのデメリットをもって医療を受けるな、つまりメリットを享受するなと書きます。

そしてそれだけでは大衆の心が動きませんので、医師や製薬会社の陰謀論を入れてきます。

「自分たちはモルモット!巨悪組織が自分たちを利用して金を儲けている!それを善意の医師が第3者である週刊誌を使って教えてくれた!」

と雑誌の代金を払って洗脳されていきます。なぜでしょう。それはメリットとデメリットが一般の方にははっきりしないからです。そして現在の医療的において、一部有効をもってして全体有効に当てはめてしまうという少しずるいところがあるからです。そして新しい薬ほどこのことが多くなります。

あのスタチン、クレストールを例に説明します。

スタチンと言われるコレステロールの薬。 悪玉コレステロールを下げてくれて動脈硬化(心筋梗塞、脳卒中の原因)を予防してくれます。ところがはっきりとエビデンスをもって飲んだほうがいいという患者さんは、190以上のLDLを持つ先天性の高コレステロール血症患者と、動脈硬化性心疾患(心筋梗塞、狭心症)既往後の患者さんだけです。

ガイドラインです。(少し古い?)
(1)動脈硬化性心疾患を有する患者(二次予防)
(2) LDL-Cが190mg/dL以上の患者
(3) LDL-Cが70-189mg/dLの一次予防糖尿病患者(40-75歳)
(4) LDL-Cが70-189mg/dL、一次予防非糖尿病患者(40-75歳)で10年間の動脈硬化性心疾患リスクが7.5%以上(10年の動脈硬化性心疾患発症リスクはPooled Cohort Equationsによる)

検診で悪玉コレステロールが140を少し超えたぐらいでは薬飲まなくてもいいかも、つまり糖尿病などがなければ10年後ぐらいまではあまり薬を飲んでもメリットがないということを表しています。

ではなぜ医師は飲むように推奨するのでしょうか。先ほど述べた一部有効をもってして全体有効を予想しているからです。それこそ20年後に差が出るのではと医師と製薬会社は思い続けています。それが正しいかどうかはわかっていません。メリットとデメリットの比較証明ができていないのです。その部分を雑誌はついてきています。 

私はガイドラインに当てはまる患者さんには絶対飲むようにすすめます。そしてそうでない人には必ずこの説明をします。
「10年ぐらいでは差が出ません。そして実はよく分かっていませんが20年後に病気に差が出るかもしれません。なんとも言えないのが実情です。それを分かった上で飲みます?それとも運動頑張ります?(最近食事のコレステロールは否定されました) 」

私の血液内科分野とは全く違う内容です。医療とはこのようなことを分かった上で投薬を決めていかなければいけません。患者さんもこのことを知らなければいけません。

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年金もらえる65歳以上が26.7%! そして子供は12.7%!60%以下しか働いて稼いでいない

まあすごいことになってきました。平成27年国勢調査 抽出速報集計結果 結果の概要が報告されましたが日本の高齢化世界1ダントツです。2014年には人口推計で言われていたことですが(生産人口、32年ぶり8000万人割れ 65歳以上25%超す 総務省調査)予想が現実になるとまた違います。

>総人口に占める割合を平成 22 年と比べると,15 歳未満人口は 13.2%から 12.7%に低下,15~64 歳人口は 63.8%から 60.6%に低下,65 歳以上人口は 23.0%から 26.7%に上昇となっており,65 歳以上人口の割合は,調査開始以来最高となっている

人口は1.1%減少。そしてついに65歳以上が1/4以上!子供の割合1/8も大変ですが、実際に生産年齢割合は60%以下になっています。給料をもらっている人は間違いなくこれより少ないわけですから、本当になんとかしないといけません。税収アップさせるには働く人数を増やさなければいけないのですから。

今行っている経済を好転化して少子化を防ぐというやり方は中長期的には一番いい方法でしょう。P13を見ればわかるように、産業の発展している地域は65歳以上の割合が少ない。(それにしても秋田、島根、山口、高知、和歌山は高いな)鶏と卵の話はありますが、地域に産業を作ることは間違いなく少子高齢化を防ぐ意味で必要なことです。

しかしここに何か加えないと短期的に持たなくなりそうです。 女性の働く率だけは上昇しているのですから、保育園の充実を図ることでの女性の労働力活用は絶対に必要なことです。でもそれだけではなく、結婚し子供を産む環境を整えないと出生率の増加はありません。不安を取り除くという意味での産婦人科、小児科の充実もやはり必要なはずです。

沖縄がなぜ出生率が高く高齢化率が低いのかも分析しなければいけないのでしょう。貧困率などもパラメーターとして分析する必要があるとは思いますが、それでも子供を育てることが可能な県。発想の転換が必要でしょう。

また65歳以上の方の健康寿命を延ばすことを目的として働いてもらうことも必要です。(すいませんが現役時代の給料からは落とさせてください)そうすれば体力的には低くても知的、能力的には高い労働力が低い人件費でまかなえるはずです。給料は低くなっても年金が補ってくれますし、認知症予防、フレイル予防にもなります。

経済的に医療をどうするか。仕事として雇用の場としての病院を含む医療は魅力的ではあります。しかし健康寿命とは病院にかからないことが一番と個人的には考えています。それには薬もできる限り減らすなども必要です。そうすると残念ですが儲からないから、ビジネスとしては育たない。 色々な意味でトータルに考えなければいけません。

どちらにしてももう止まらないと悲観的にならずに、短期、中期、長期の策をこれでもかとつぎ込むことが大切です。日本はもうだめだ何て思う必要はありませんが、手を打たないとジリ貧です。政治家の方、官僚の方お願いします。

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やはり医師という仕事はやめれない

大学病院を辞めて3ヶ月。いろいろ予定外のことが重なり決して順調には行っていませんが、いろいろ企画を考えながら実行できないかを模索しています。

日常診療の一コマです。

ある人から外来に電話がありました。看護師さんが対応しますが、なかなか説明に納得がいかないようで、電話を代わってほしいと言われ診察中でしたが対応しました。ちなみに2回の大学病院勤務時代もこういうことはよくありました。

「先生に確認しないと答えられません! 」

それ言ったら絶対医師が対応しなければいけないことにならないw

まあそういう看護師さんの発言は置いといて、相談内容は以下の通りです。

検査の数字がいつもと違う。そのことを検査した医師に言ったら、「自分は専門でないから、知りたければ専門の科に行ってください」と言われた。

自分が出した検査の異常に関して説明できずにこの言葉を患者に言うなんて驚きしかないのですが、患者さん側だけの言葉なのでおそらく脚色は入っているでしょう。

心配している内容をしっかり聞き(診察は当然できていません)

「そんなに心配しなくていいと思いますよ。少なくともすぐに何かをしなければいけない病態ではないと思います。ただご自身が不安だからといって、医師からの情報も何もなく新しいところに駆け込むことはお勧めしません。無駄な検査が続きますし、実際あなたの病気にとっていいこととは思えません。いやかもしれないでしょうが向こうの医師に情報をもらってきてください。そうすれば必ず診察させていただきます。あと電話での問い合わせも本来正しい行動ではありませんよ。こちらの外来業務を意図的ではないにしろ妨害しています。しかも無料でw」

と笑いながら対応すると、「一番心配していた部分が解消されました」と安心していただけました。医師の言葉も役には立ちます。

まあ今の医療においてこの医師の態度は反省しなければいけない部分です。でも一度も診たことのない病院に突然電話されてくる患者さんもどうでしょう。ただこんな医師の態度にだけではなく、患者さんが不安を持った時に相談できる病院以外の何かがあればいいんでしょうが。実際私のブログにもよく相談のコメントが来ていました。(これも無料ですけど)

本当はこの不安部分の解消(前医が答えないという医師の行動は置いといて)はかかりつけ医やセカンドオピニオンの役割になるのですけど、セカンドオピニオンは値段は高めですし、かかりつけ医の候補となる開業医の先生は、いい医師もいるんですが丸投げの医師も多くて。最近いい加減な患者紹介の返事に毒舌ばかり書いていますw

この所見はどうでした?(もう少しちゃんと診療しましょう)
最低でもこの情報くださいね(紹介状読んでもさっぱりわからん)
お薬出すのなら受診日までは出してくださいね(薬出した意味は何なの)

ただついこの間、今にも死んでしまいそうな状態でこちらに来た紹介患者さんを、診察したのち高度先進病院に後送したところ、患者さんは送り先の病院でしっかりと治療されピンピンしながらこちらの病院に元気ですと戻られてきました。そういう顔見ると医師という仕事をやはりやめれません。
 
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なまぐさ坊主 昔からある言葉です トップの行動はどうあるべきか

善光寺の住職が、自分の部下、信者達から辞職を促されています。(善光寺大勧進の住職 セクハラなどで辞任要求 長野

この方以前も同じような間違いを犯し、裁判に負けています。にもかかわらず今回もほぼ同様の失敗。まさに生き仏ではなくなまぐさ坊主という言葉が当てはまる方のようです。トップがこれでは…

老いては子に従えなどという言葉もありますが、82歳というご年齢。聖職という立場を理解できなくなっているのでしょうか。少なくとも前回の失敗を反省できないほど老いが頭を蝕んでしまっているのでしょうか。それとも天台宗の人間にはこのような人間しかいないのでしょうか。

正直年功序列を含めて、宗教界も考え直さなければいけない時代なんでしょうね。昔から考えると80台で仕事をすることは考えられていなかったわけですから。他の奇行の噂も聖職としての行動ではなさそうです。また一度は辞職するとサインしていることもこの方の人物像が想像できます。

ガバナンスの問題とかテレビで言っていますが、少なくとも宗教は聖人が今現在でも唯一求められている職場です。キリスト教はしっかりその意味で制御されているとロバートキャンベルさんが話されていました。なまぐさでは宗教が成り立ちません。それこそオウム真理教の世界です。

ただ昔は絶対出なかった事象だろうな。どんなになまぐさでも生き仏に普通信者達は逆らわないし、また生き仏がおかしくなってもここまでひどくならなかっただろうし、そしてこんな宗教界という閉鎖的な空間のパワハラが一般に出回ることは絶対なかっただろうし。

 まあ他の職場も絶対はないということを考えなければいけないでしょう。トップは肝に命ずるべきですね。

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HPVワクチンアンケート 名古屋市の対応は仕方ない

またとんでもないニュースが飛び込んできました。(子宮頸がんワクチン調査 名古屋市が結果を事実上撤回)ただ一般の人は間違った解釈をしてしまいそうな内容なので書いてみます。

データ捏造について厳しく書いた前記事。(HPVワクチン問題 少し風向きが 教育者は恥を知ろう )医学的に正しいことを追求すべきと書きましたが、名古屋市が行ったワクチン接種者と非接種者との症状の違いをアンケートで確認した7万人の大規模調査。その解釈を撤回しデータの表示だけ行うという名古屋市からの報告です。

>名古屋市は、去年12月、2つのグループの間に有意な差は無かったとする見解を発表していましたが、今月出された最終報告書では、この見解を事実上撤回して調査の生データを示すにとどまり、今後、データの分析は行わない方針であることが分かりました。名古屋市は、12月のデータの分析方法に疑問の声が寄せられたためとしています。

なぜこのようなことが起きたのでしょう。詳細は想像でしかありません。ただ生データはそのまま記載するわけですから捏造というものではありません。おそらく名古屋市の一般業務に影響するほど疑問の声が多かったのではないでしょうか。

ちなみにこのアンケートのエビデンスのレベルはそこまで高いわけではありませんが、もともとの副作用と言われる低い発症頻度(約1万に1名、重症は10万に1名)を考えると、臨床試験等で有意差を出すことはかなり不可能に近いものになります。(つまりHPVワクチン副作用としてのHANSの証明はほとんど不可能)それゆえ副作用ではないという正しい結果が出ても、この分析方法では副作用の証明ができないからダメだといちゃもんをつけることは可能です。

名古屋市は地方自治体であり、そのような厚生の施策に対し何らか最終的に決定する組織ではありません。まして疑問を呈するグループに対応する義務はありません。正直厄介なことから手を引いたほうがいいと判断することを責めることはできません。

でももし可能でしたら、どのグループがどれぐらいの疑問の声を寄せる行動をしたのか、正義の名の下にどのような行動をとったのか公開していただけると嬉しいです。7万人のアンケートに答えてくれた人のため、また今後正当にワクチンを打つ権利を妨害された人のために。

>アメリカなどでは、病院のカルテの情報などを元にこうした調査を迅速に行える仕組みがあり、日本も同じようなシステムを一刻も早く導入すべきではないかと指摘する声が専門家から上がっています。

正直正しい疾患統計がほとんど取れていないのが日本の医療の現況です。だからこんな言いがかりが許されてしまう。本当今ある電子カルテもこのような病名の統計に対応していないため、一つ一つ人の目でチェックしています。 一括ソートはできません。この部分は全くその通りだと思います。

正しい医療を正しい方法で。私はこれだけを望んでいます。

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