2017年03月

講演からわかるPD−1免疫治療の混乱

私は昔研究していたこともあり免疫治療が大好きです。今までたくさん記事も書いてきました。(例:オプジーボ 1年前からどこまで進歩した?本当のがん免疫療法の進歩 

今回ネットでPD−1の講演会を視聴しました。肺がんの先生と病理の先生がお話ししてくれたのですが、まあ今後も臨床現場の混乱は続きそうです。

今現在、そして将来PD−1ーPD−L1系路をターゲットにした薬は次から次に出てきています。
(写真参照。)
IMG_3175そしてそれが誰に効くのか予想するためのバイオマーカーが検索されています。今一番可能性があるのが腫瘍が発現しているPD−L1。ところが発現なくても効く人がいる。なぜ?その答えが実際の標本を見てわかりました。

今回の話を聞いてわかったこと。正直PD−L1は臨床では使い物にはなりませんね。診断する抗体は治療薬ごとに異なり、また染めた抗体と病理医で結果が異なる。そして1%というなんか誤差範囲で勝負するなんて、治療が効くかどうかをこのPD−L1で決めるのは客観的に無理でしょう。

と言うよりPD−L1は治療などでおそらくガンに誘導されるのではないかと思っています。放射線や抗がん剤でPD−L1が誘導されればそのあとの免疫反応が起きないためすぐに再発するというメカニズムがあると妄想しています。実際アメリカでは局所の治療とPD−1抗体の併用が行われています。

そして演者が喋っていましたが、PD−L1の発現が腫瘍で安定していないことが一番の傍証です。出ているガンもあれば出ていないガンもいる。それでも効果があるときはガンはどちらも消える。つまり診断時のPD−L1はマーカーにはならないことをある意味表しています。

ただやはりいい薬です。(写真参照)IMG_3176抗癌剤で治療するより、明らかに予後を改善しています。でも誰に効くかわからない。昨日の花粉症薬ですかw

研究は続きます。そしていつかガンも免疫で治せる時代が来ることを夢見ています。
 

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花粉症の薬 究極の対症療法 トライアンドエラー

タバコと酒と風邪の話。なんかたくさんの人が見てくれました。

その中のコメントで「文章の内容からきっとこの記事を書いたのは若い先生に違いない」と言われてガキと思われていることに何か少し元気が出ましたw

少し風邪とつながりがあるので、今回専門ではありませんが花粉症について耳鼻科医に聞いた話と自分が経験した内容で書いてみます。

もともと花粉症の薬(抗ヒスタミン薬等)、症状を緩和するだけで治癒させる薬ではありません。それは風邪の薬と同じで対症療法と言われます。ただ風邪と違うのは自然にはほとんど治りません。

そして抗ヒスタミン薬には眠気の副作用があります。それゆえ車の運転には注意という文章がほぼ全ての薬の能書に書かれており説明するよう指導されています。第2世代になった今少なくはなったのですが、やはり人によって副作用として出てしまいます。

今ドラッグストアーで市販されている花粉症の薬、局所に効く目薬、点鼻薬、また内服薬はアレグラ、アレジオン、ジルテック(ストナリニZ)、小青竜湯、クラリチンなど、TVでのCMがいっぱいです。ではどの薬を飲めばいいのでしょう。結論から言うと、副作用と作用を天秤にかけて自分に一番合った薬、治療法を選ぶということになります。そしてそれは投与してみないとわかりません。一発でうまくいけばいいのですがどうしても下記の4通りが出ます。

1 花粉症の症状を止めて副作用がない
 みなさんこれを望みます。うまくいったらこの薬覚えておきましょう。季節になったら銘柄を指定してください。それで季節に一回の受診で終われます。
2 花粉症の症状を止めて副作用がある
 鼻水や目のかゆみは止めたけど、眠くて仕方ないといったものです。今眠気が少ない第2世代の薬が多いのですが、それでも眠気が出てしまう方がいます。
3  花粉症の症状を止めないで副作用もない
 まあ飲んでる価値がない薬です
4 花粉症の症状を止めないで副作用がある
 毒ですね

1と2の中間とかもいて綺麗に分かれるわけではありません。そして医療者は効果が出るように3や4の人にいろいろ薬を試します。私は最初7日ごとに処方し効果を確認し、それこそ人によっては4−5種類変更するのが当たり前の時もありました。それでもダメな時は局所治療を交えながら3剤併用なんてざら、それでも効いてくれたらまだよしです。どうしても抑えきれない人には、患者さんと相談して副作用は無視してセレスタミンなどの強めの治療を行ってました。

また先ほど述べたドラッグストアーの薬は病院で出される薬とほぼ同じもので、短い期間の投薬なら病院とドラッグストアーで払う値段はあまり変わりません。(長期処方だとやはり病院が安くなります)

また表題とは異なりますが、今は対因(原因)療法として減感作療法なんかも行われています。ただ全員が治癒するわけではありません。そうアレルギーは奥深いのです。

私も花粉症にこの季節なりかけましたので患者さんの辛さがやっとわかるようになりました。みなさん自分にあったいい薬を見つけてください。

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03300736一部修正しました。

医療政策;尊厳死を解決することが必要 そして生きているうちに死を見つめる

まず栃木県那須でお亡くなりになった若い8人のご冥福をお祈りします。親御さんの気持ちを考えると本当悲しい。

今回の記事は東京では放送されていない「そこまで言って委員会NP」医療特集についてです。(そこまで言って委員会NP 【番組まるごと配信】緊急医療SP!!現役医師ら8人が参戦

医療問題、医療費、サイコパス、尊厳死など多岐にわたって番組は進みました。ただまあ喋る医師の思い込みが激しい。特に長尾先生と森田先生の思い込みからくる話が冷静な議論を妨害していましたが、全体としてはいい問題提起でした。

番組で話された「働き方改革」において導入される予定の残業100時間制限を実行したら、ほとんどの病院は崩壊になる恐れがある。つまり医療者のボランティアで今の日本の医療は成り立っているとかはもっと広報されるべき内容です。ただ保険医療費はほとんど固定性なので、自由診療以外病院のマネージメントやリスク管理を努力しても利益はあまり上がりません。それこそトップを文系にしてもある意味人件費の高騰をさばけません。医療の値段を上げないと残業代は出ません。

コメンテーターの中田さんは健康寿命を医療費抑制の最善策とやけにあげてましたが、でもみんな最後は病気になるし入院して死亡するから。医療費を削減するのなら、そこからくる延命治療、尊厳死問題を解決しなければ無理だから。みんなピンピンコロリじゃないから。

また薬の問題を自動車保険のように2段階性をとることで抑制しよう、つまり高い薬は年齢等で制限しよう、お金で医療を変えることはある程度仕方ないとも提案していましたが、みんなに等しく医療をという理想が幻想になります。これはハードル高そうです。

まあざこばさんの誰が一番儲かってんねんという質問の答え
「一番儲かってるのは製薬業界や医療機械メーカー。医者じゃない!」
これも絶対広報しなければいけませんw

5人と1人どちらを救うかのサンデルの代表的質問を出してサイコパスの話は少し突拍子もなかったですけど、長尾先生が死ぬまで抗がん剤を使う医師がいるというあの発言もいい加減にしてほしい。あなたが知っている医療だけじゃないよ。ただ前回の風邪と同じように、老いは薬で治らないという長尾先生の話にはある程度同意します。でも本当うるさい。本と協会への勧誘?もうざい。他の医師にももっと喋らせればいいのに。

その中でやっぱり梅村先生。尊厳死、リビングウイルについて本当冷静に解説してました。

救急車で運ばれたら救命処置は絶対行う。その時点では救命治療。そこから回復に向けた治療になるのか、回復の見込みがない延命治療になるのかはその時にはわからない。だから尊厳死決定が必要だけど、難病協会などが反対しているし、法律化するとまた問題が出てくるととても奥が深い話でした。

結局倫理観高い医師が患者と向き合うしかないという結論がこの問題の難しさを表しています。

人間がどういう最後を迎えたいか。その中でできる医療は何か。そして患者はその内容をどこまで教育されるべきか。サンデル含めた哲学の教育が必要です。死を見つめましょう。
 
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検査会社のミス そのミスを病院がただでカバーするの?

SRLという検査会社が2002年から検査の数字を間違っていたことが発表されました。(白血病治療効果、検査の不備発覚 検査会社が公表)少し不思議なんですが、医療を叩くのが大好きなマスコミがあまり取り上げないんですよね。あれだけ医師のミスは叩くくせに。

本当少し失礼な会社ではあります。この検査の間違いで医療がどれだけ変わるかの自覚があまりないんですよね。以前も患者の取り違えなんかあったのですが、担当施設に謝るだけでおそらく厚労省等には届けていません。そう、検査のミスの意味に対し責任が軽いんですよね。

SRLの発表です。(白血病キメラ遺伝子検査における低値化傾向について)その中のこの一文。

>※なお、診療に関するご相談等については、弊社に患者様の診療情報がございませんので、 受診されている医療機関にご相談下さいますようお願い申し上げます。 

そう情報がないのはその通りだろうけど、施設側との調整済んでるの?おたくの会社のミスを病院等が肩代わりするの?こんな丸投げ文章流すこと自体、検査を提出した施設は損害賠償すべきだと思うけど。ましてこの検査の不備で再発したとか、不適切な医療をしたとかきっとあるはずだから。 

昨日のブログ含め少し怒っています。 

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追加です。ブログ発表後以下の文章がHPで追加されました。対応を待ちたいと思います。
白血病遺伝子検査 お問い合わせ窓口 フリーダイヤル開設のお知らせ
白血病遺伝子検査事案に関する第三者評価委員会設置と第一回会合開催について

再度追加です
最終報告が出ました。検査自体は問題なさそうです。
  

何度でも書くけど タバコ吸ってアルコール飲んでいるのに調子悪いって病院来るな

今日は医師の過激記事です!

ある患者さん。
「病院に6週間通って薬飲んだけど、風邪が治らない。そして医師からそろそろ薬止めませんかと言われたので、この医師はヤブだと判断して病院を変えた。次の病院はしっかり話を聞いてくれたが、時間がかかってしょうがない。特に2時間待ったこともありそんなとこでは治療を受けたくないと判断した。そして3軒目としてこの病院に来た。」

もちろん紹介状はなし。幸い検査と診断名は理解していたため問診で大体病状把握。前医での血液検査はほぼ正常。胸の写真も問題無し。そう症状はあるけど慌てる必要はない状態。そしてしっかり話を聞くと、悪くなった今の状態でもタバコを20本毎日吸っているのはやめてないし、毎日500CC前後焼酎をずっと飲んでいる。

「ストレスがあるから酒、タバコは止めれない。自分としては医者の薬が合っていない気がする。この薬を出して欲しい」

と患者さんは希望を述べるけど、まず、

「風邪は薬で治りません。あなたの診断で薬は出せません。私が判断するに、アルコールとタバコをやめると、あなたが感じている風邪の症状(喉が乾く、イガイガする)などは改善すると思いますよ」

と伝える。しかし

「いや私の考えでは…」

と意見を変えそうにない。そのため直接生活態度改善しないと無理と伝える。

「ごめんなさい。風邪が治らないのは薬や医師がヤブなのではなくあなたのその生活態度が問題です。それを改善する気がない。自分のストレスを病院や医師にぶつけても何も変わりませんよ。もしどうしても自分の欲しい薬がもらいたいならドラッグストアーに行きましょう。今みたいにコロコロ病院変えても全く意味がありません」

こんな風に30分話しても、5分話しても病院の利益は変わらない。いや初診料とか考えると本当保険の無駄遣い。

今回それでもいやいや納得はしてくれたようだけど、本当いい大人が甘えなさんな。いや甘えてもいいけど、病院に来たら少しは医療者の言うことに耳を傾けなさい。病院はあなたの間違った医療に対する思い込みを肯定する場所ではないのだから。

まあ患者様の意見を傾聴するだけではやっぱダメと実感する今の医療状況です。

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