2018年07月

幅の広い病気の余命宣告 まして新しい治療法が出てきた時には常識は変わる 多分コミュニケーションの問題だろうけど、医療者だけが悪い?

前回書いた愚痴。同様のことがやはり医療現場で起きているようでヤフーで取り上げられています。(余命宣告トラブル 医師から「1年」、それから5年…仕事や財産手放し困惑

この患者さんの病名成人急性T細胞性白血病/リンパ腫(ATLL)。超急性のタイプから症状のほとんどないキャリア、くすぶりといった慢性のタイプが存在します。どのタイプも診断はATLです

それこそ超急性期は数日から週で命を落としますし、急性期でも数ヶ月のことが多いことは事実です。でも慢性期は数年から数十年ととても余命に広い幅がある疾患となります。

>顔と上半身に紅斑

正直どのタイプかは今ひとつ不明ですが、キャリアからの発症で皮膚への病変タイプでしょうか。病変は皮膚だけ?、それともリンパ節?、また白血病?それによって予後予測は全く異なります。

>「医師から『次の誕生日は120パーセント迎えられない』と説明を受けた」

記事にも書かれていますが、医師は普通こんなふうには絶対言わないと思います。まして皮膚だけのタイプだとしたら、微妙です。

>「ATLというのは誤診だったのでは。納得できない」
>「診断に誤りはなく、治療が奏功して症状が改善した」

簡単にいうとこの時点で医療者と患者の間に大きな齟齬があります。診断はATLでしょうが、どのタイプかの説明にズレが生じたのでしょう。そして患者自身もどこかで思い込んでしまったかもしれません。

またもう一つ、新規治療薬(モガムリズマブ)を使った可能性があります。そうすると今までの常識が正直通用しなくなります。予後について今までの歴史から少しきつめの話をしたけど、新規治療薬に反応した結果現在のいい状態があるのかもしれません。財産を処分していなければとてもいいことなんですけどね。

>「どんな患者でも動揺する。医師の説明を、自分が理解しやすいように楽観的に解釈する場合もあるし、悲観的に捉えて頭に刷り込むこともある」

その通りです。でも治療終了後?数年いい状態が続いているわけですので、その間に医師、患者関係はできるはずなのにそのような会話はなかったのでしょうか。そうあなたの誕生日がまた今年もきましたね。よかったです。結構奇跡的なことなんですよ、とか普通外来で会話するけどな。

>「患者は医師の説明をうのみにせず、最終的には自分で判断しないといけない。患者自身も賢くなる必要がある」

これも人生決定に置いてその通りなのですが、医療における部分に関してここまでズレていることは専門家の医師として少し恥ずかしいことです。でも前回の記事のようにいくら話しても患者が覚えてない、いや理解しようとしないことはあるんですよね。

医療者だけが悪いわけではないとこの記事見て思いました。

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セカンドオピニオン 個人の希望をかなえるために ただ戦う気持ちがないと血液疾患は前へは進めない

患者さんは自分の病気の治療を決める権利があります。そして正しい説明を受ける権利も。しかし最近の医療は難しく、ご自身の希望をかなえるためには最低でも医療者と意識、知識の共有をする必要があります。

医療者はその疾患の予後、治療法、副作用などを説明し、患者さんに治療の選択肢を提示します。その説明の場所はどうしても外来、そして現在の医療費体系ではほとんど説明のコストは取れません。30−40分順序立てて説明しても再診料のみ、5分診療と値段は変わりません。そして患者さんの精神状態が不安定だとどんなに説明しても現実を理解できない方もいます。

その時こそセカンドオピニオン。疾患に対し一般的なことを話していただくことで、主治医が言っていたことが大きく間違っていないことがわかります。

ただそれはあくまでも患者が精神状態が冷静な場合。完全には治らない疾患ということを受け入れず、原因がわからないこの疾患の原因にこだわり、症状緩和の治療と生命予後改善の治療の区別ができないことがあります。

「抗がん剤ではいやだ、副作用がない治療がいい」「食事で治らないのか」「今後どうなっていくのか」患者さんから聞く話はセカンドオピニオンで聞いたはずの説明の大事なところを無視してしまうことも多々あります。(文章にはしっかり書かれています)そして患者さんの間違った考えからくる間違った治療希望の提示。こちらとしてはもう一度間違った思い込みを否定する作業が必要となります。40分、またセカンドオピニオンと違いタダで説明が要求されるのです。

本当手間がかかる。だからもう対処するのは大変。だけどこんな患者さんがとんでも医療にひっかかってしまうことは本当に避けたい。だから一生懸命説明するんですが、正直外来で行うのは限界です。カウンセラー、説明者のシステムが欲しい!

患者に厳しい医師で、どうしても正直に言ってしまうから(あなたは悪性新生物の一つで、完全に治癒する治療はありませんなんていつも言っています)仕方ないんだけど、この手の患者をどのように対処するかは医師だけでは無理なんだよな。でもいい大人なんだからちゃんとして欲しい。

注(前向きに治療すればいいことがあると信じて治療しませんかという希望的な言葉も必ず伝えてます)

たまに出る愚痴です。すいません。

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「生産性」 丁度あの事件から2年 日本という国をどうしたいのか

自民党杉田議員の話が大変です。(「LGBTは生産性が無い」の杉田水脈氏、過去には「日本に女性差別はない」発言も

この杉田議員の言葉、全文を読むと全面否定からはほんのいくらか個人的には怒りはトーンダウンしています。ただやはり言葉がよくない。政治家は言葉を切りはりされるのを覚悟しての発言が必要です。まあ今回の文章も炎上芸としての彼女の方法でしょうが、彼女が他の自民党議員を巻き込んで自分を正当化しようとしたのは正直潔さを感じません。自分の正当性は自分で守りなさい。

「生産性」という言葉。以前の政治家の「産む機械」発言を思い出しました。人口問題、多様性の問題、様々な部分において相手の立場を理解し調整し合うことが政治の役割です。それこそマイノリティーを排除するだけでは何の解決にはなりません。そんなことは当たり前なのに言葉が軽すぎる。勇ましいだけでは何の生産性も産みません。

乙武さんもツイートしています。本当にその通り。ただやはり言葉を切りはりするだけではなく、彼女のこの汚い言葉の裏に隠れている日本の問題、「生産性」についてしっかり話し合いをしてほしいと思います。

丁度あの相模原の事件から2年です。大口病院の事件(老人問題とこの殺人事件を絡めるのはよくないとの指摘は理解しています)含めて、この「生産性」という言葉に、日本という国を司る政治家たちは、中途半端にタブーを隠さずどうすればいいのかを議論してほしいです。

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熱中症 子供と老人 閾値が違う! 治療より予防

暑いです。以前の記事でも書きましたが、熱中症なんとかしなければいけません。

それこそあの川越救急クリニック含めて医師達がいっぱいテレビに出ていますが、治療よりも予防、そう災害としての対応をしっかりすべき問題です。

そう思っていたら気象庁がはっきり災害と言っていただきました。報道により少し数が違いますが、全国で熱中症の死亡者は94人、これを災害と言わずになんと言いましょう。そして熱中症、確実に予防ができる!ということが普通の災害と異なるんです。

前回気温35度以上、WBGT31以上はそれこそ外に出るなとかなり過激に言わせていただきました。それでは生産性が保てないとの意見もいただきました。その通りです。だからといって生命に無理をさせてはいけません。

今行われている高校野球予選、正直自殺行為と思っていますが、選手は滅多に救急車では運ばれてきません。そう彼らは鍛えているからなんとかなるようです。でも普段運動していない応援の生徒、家族はどうしてもダメで、よく病院に運ばれてきています(注:救急隊員の話では特に試合に負けた関係者が多い?精神的ダメージも影響?)

そして子供と高齢者、なぜこれぐらいの温度で体調崩すと思いますが、閾値が全く異なるんです。若い元気な人なら耐えれる温度、湿度でもダメになってしまう。そうちょっとしたことに耐えれないんです。そして重症化するときは突然で致死的、本当医者泣かせです。

結局一番弱い人に合わせることがこういう災害予防では大切なことになります。水分をとる、体を冷やす、この2つを行えば少なくともそう簡単には死にません。だから強く言わせてもらいます。だって自衛官でも熱中症になるときがあるんだから、普通の人は無理をせずしっかり予防してください。

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フジテレビ報道プライムサンデー 医学部裏口入学の舞台 勉強なりました 裏口入学と官僚の犯罪は分けるべき問題

自分のブログを見てくれたそうで、医学部裏口入学についてフジテレビ報道プライムサンデーから、医学部の現実などの取材を受けました。高須先生の発言なども含めて多分報道内容確認のための意見収集だったと思うのですが、実際の番組を興味深く拝見させていただきました。(特に私のブログ紹介等はありませんw)

放映された内容です。
1 文科省の官僚の犯した行動は絶対に許してはいけない
2 政治家の関与はもしかしたらあるかも
3 受験予備校含めてブローカーが今でも裏口入学に関与している可能性がある
4 医学部の学費が下がって偏差値が上がったことで優秀な生徒が入学するが、代わりに寄付してもらえるお金がすくなくなり、医学部が裏口入学をやめれない理由となっている?
5 アメリカにはオープンにされているある意味優先枠、レガシー枠というのがある
6 国家試験、留年を考えると医学部裏口入学はあまり効率的ではない

2はあまり根拠ないなと思いましたが、その他の内容はとても納得できるものでした。特に1については一貫して強く批判されていました。裏口入学と官僚の犯罪は分けるべきという結論は全く同意です。

4に関してはなるほどと再確認させていただきました。入学後しか寄付は要求できないので、払わなくなった学生が多くなっているのは知っていましたがそれが原因の一つかもというのはなるほどです。

5に関しては推薦含めて私立医大であれば推薦入学の拡大解釈としてありなのではと強く感じました。なにせ国家試験に受からない限り医師にはなれませんので、裏口入学させてもそこまでとんでもな医師を作るわけではありません。もちろん親の財力の意味で不公平ではありますが。

今回の番組勉強なりました。

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