2019年02月

麻疹 やはり感染は拡大 医療者達を守るためにもワクチンを!

わたしが勤務している茨城県も麻疹の患者の報告がありました。海外からの輸入感染もありますが本当全国に広がっています。はしか拡大200人超す…大阪が全国最多に

前回の記事(コメント欄で公衆衛生の専門家と議論しています。よろしければ)のあと、大阪は1名でも公表する方法に切り替えました。そう過剰なくらいの反応があっていいと思います。今の段階で昨年の7割!どこまで増えるのかな。

三重県の宗教団体の研修会で集団感染が発生し、患者数を押し上げた。

本当これはいわゆるバイオテロです。ただ麻疹という感染症、昔は本当に至る所で起き、正直病院にも行かず自宅で隔離してじっと待って治していた疾患です。だから昔の医者のなかには騒ぎすぎだという人もいます。だからこの宗教団体のようなことを行うのです。ただこの三重の患者から4次感染まで報告されていますし、国立感染研によれば

>先進国であっても麻疹患者約1,000人に1人の割合で死亡する可能性
>世界での2015年の5歳以下の小児の死亡数推計によれば、麻疹による死亡は全体の1.2%

と報告されていることからも、やはり唯一の予防法であるワクチンは集団免疫含めて絶対必要と考えます。そしてその現在の予防効率は今の日本でも十分ではありません。

そんな中、麻疹の患者が千葉で救急搬送され、搬送された病院の看護師が麻疹に感染しました。看護師さんはワクチンは2回打っていたとのこと。抗体が低下していた可能性がありますが、正直麻疹患者がいつ運ばれてくるかわからないこの時代医療者の抗体検査は必要になった可能性が高いです。そしてもちろん救急隊員も。

麻疹だけでなく様々なワクチンの病院職員、公務員への強制投与も検討する時期になったのかもしれません。どうか厚労省の皆さん検討してください。でも地域医療のために医師に過労死しろという役所だからきっと無理かな。

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@yukitsugu1963




低線量CTで肺がん検診をやると肺がんで死亡するリスクが51%低下する 有望 ただ確定ではない 日立職員関係者というバイアス 

がんの早期発見は死亡率を下げるとなんとなくみんなが理解しています。ところが実は有効な検診、その検診によりがんによる死亡率を下げるものはそこまで多くはありません。

今後しっかり再確認しなければいけませんが、CTを使った検診で、肺がん死亡者が減る可能性が示唆される論文が出ました。日立市での取り組み、いや会社としての日立の取り組みの解析です。

A population-based cohort study to evaluate the effectiveness of lung cancer screening using low-dose CT in Hitachi city, Japan

日本語の解説サイトから(読めなければすみません)

肺がん罹患リスクが23%増加(ハザード比1.23、95%CI 1.00~1.51、図)した一方、肺がん死亡リスクは51%と大幅に減少した(同0.49、0.34~0.70)。

つまり早期に肺がんを見つける割合が増え、肺がんで死亡する割合が減るというという結果です。早期に見つけることができ対応できたというのが一番妥当な理由ですが、いわゆる甲状腺がんで言われた過剰診断の可能性もあるかもしれません。

>また、CT検診群では全死因死亡も43%減少していた(同0.57、0.52~0.62)。

他の病気(血管系等)を早期に見つけてくれたのでしょうか。詳細な分析はされていません。またCT検診を受けた人は基本日立の関係者。そこそこ生活レベルが高かった可能性もあります。

もちろん放射線誘発がんのリスクも当然考えなければいけません。日本のCTの放射線量はX-Pに比べて高いのは事実ですからね。ただがんを誘発して生存率が上昇するというのは理屈は合わないです。CTによる誘発がんの可能性は低いと論文には記載されています。

>今後、症例対照研究を行い、適切な検診対象や検診間隔について検討する予定にしている。

このままでは残念ながらエビデンスは低いので、高いエビデンスのために臨床研究を行う計画とのこと。期待しています。

ただもう一度書いておきますが、CTとXーPでは実は日立の職員関係者とそれ以外というバイアスがあるのです。これが実は1番大切な違いかもしれません。

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NHKスペシャル 大往生~わが家で迎える最期~ “患者と家族両方診るのが在宅医療” これを理想とするならシステムを

以前BSー1で放送された番組だそうです。(大往生 ~わが家で迎える最期~

80歳の医師が行う在宅医療、そうまさに“老老医療”です。新座の医療を守っています。病院が紹介している記事です。

最初は医療を拒否し、罵声を浴びせる患者から番組は始まります。血液検査もできない。それでも診なきゃいけない。少なくとも病院では行えません。この患者は番組ではこれだけでした。(最後また会話の場面があったかも?)

103歳の軽度認知症患者。認知が進み、家族が疲れ、ショートステイ、施設入所。がんが見つかり病院で死亡。よくある話です。でもこの家族本当に頑張りました。この患者さんの入所前の言葉も素敵です。やっと安心した。認知が出ても本質はかわらないです。ただそれこそがんを治療する必要があったかも実は問題です。

盲目の娘に介護される男性。食べることも徐々にできなくなり点滴もせずに静かに眠る。家族が集まりみんなが声をかける。しばらくの間医師はずっと居る。そして娘に看取ってもらい、亡くなったあと家族全部が本当最高と言える大往生。まあ理想です。医療者も家族も大変だったでしょう。

>患者にかける言葉は友人同士のようであり、時にハッとするほど厳しく、時に深く共感しつつ、等身大で向き合う。その人らしい最期の時間を患者や家族たちと話し合いながら作っていく。

先生の言葉です。
「年なんだからそれに食べ方を合わせなきゃ」
「もうすぐ最期だよ」

さすがですね。このようにそれこそ本音で喋らなければ家族、患者と意思を共有できません。私も自慢じゃないですが、少し丁寧さを入れて似た感じで喋っています。気にいってくれればはまりますが、嫌いになるとトコトン嫌われますw

>そこには「わが家での大往生」を妨げるさまざまな困難と、それを乗り越えようと奮闘する家族たちの姿があった。

その人ごと、家族ごとに最期は違います。“患者と家族両方診るのが在宅医療”。その通りですがそれは正直病院外来では不可能です。いくら喋って世話してもコストになるだけでペイしません。そうシステム上病院外来での在宅医療はそぐわないのです。

いかにいいシステムを構築しないと無意味で続きません。この先生も名誉院長といういわゆる少し余裕のあるポジション、そして病院のバックアップがあるからできていることでシステムのハブがまだ元気でいるから成り立っています。

もう一つの代表例として医療法人社団悠翔会を紹介します。ここは医師たち、看護師たちをしっかり集めてシステムを作り利益を出しながらうまくいっていると聞いています。ただこれも東京近辺だから。田舎でここまでうまくいくかどうかはわかりません。

地域医療連携は地域に合わせてしっかり継続できるシステムを作らなければいけないのです。そこに医師だけ働かせるシステムは無意味です。

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セブンイレブンと医療 社会インフラ ビジネス? 誰かの強制的な犠牲はダメ

前回の記事、少しわかりにくいと自分でも思います。そう怒りが前面に出てしまいました。すいません。

地域医療を守るために今現在10%の医師が行なっている年間2000時間近い(自主研修という名の待機含む)残業。そこに連続勤務に時間制限を決め、インターバルなどの休みを絶対に入れるという基準をおき、休みを絶対に確保するといったもので実を取るという施策であることは理解しています。

ところが今まで研修医等が過労死した際に組織が行なったことは隠蔽とまでは言えないまでも、自主研修という名の組織の責任逃れでした。この部分に組織の労働管理、安全管理の責任感は見えません。

まして残業を増やせば増やすほど、2人を雇った方がかえって人件費上安くなることを本来であれば知っているはずなのに、このような残業の強制施策は、組織が正確に払う気がないということが見え隠れしてしまいます。

会議の中で出るもっと医師を働かせろという組織の言葉は医療安全という学問を軽視した、いや無視した利益優先の感覚しか見えません。人を増やすという医療安全施策はお金がかかり利益を落とすこそは間違いないからですが。

そして一番大切なこと。もし2000時間が認められ、過労が原因で体を壊すことが起きた場合、しっかりちゃんと労災等は認められるのかということを心配しています。そしてその基準となる時間管理は現場で担保されるのかも信用が置けません。

利益を優先し、そしてインフラを保つために無理をするのか。今回の労働問題は医療がそれこそ利益を得る為のビジネスなのか社会保障としてのインフラなのかの問題に集約されるのではと感じています。

そんな中セブンイレブンの24時間問題が出てきました。夜中の掃除、納品効率など仕事における今までのコンビニの理屈はあるでしょう。そんな中人手不足などが出てきている今の日本の状況を考えると、契約を縦にごり押しして24時間強制しブラック企業のレッテルをはられることは企業の利益になるのでしょうか。

誰かを犠牲にして成り立つ社会形態を変えなければいけないと思うのです。まして組織から地域のインフラのためにというのなら、この人手不足において本部が人を補充する施策も考えなければいけないのでは無いでしょうか。これこそ今回の地域医療のため人間の働き方としては考えにくい残業を強要しようという病院と同じ考えです。

利益は大切です。そうしなければ社会もよくなりません。ただ本人同意の無い強制の犠牲はダメです。それは長続きしません。情勢に合わせて変化させないと結果ダメになります。

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患者の命を人質にして神風特攻隊に行け 医師の働き方改革に関する検討会

厚労省の第19回「医師の働き方改革に関する検討会」の詳細です。m3の記事になります。(「働き方改革」への姿勢で激論、厚労省検討会「上限引き下げ反対」「現状維持と経営者の視点ばかり」

医師しか見れない記事ですのでなかなか全文は見れないと思いますが、正直現場医師の命を守ろうとせず、医療安全のエビデンスを無視して、特攻隊を編成して地域医療を守れという精神論の押し付けだったみたいです。関連する以前の記事です。

唯一まともな先生は東京大学大学院医学系研究科国際保健政策学教室教授の渋谷健司氏。それ以外は地域医療を守るために、いや自分たちの利益を守るために医師は犠牲になりなさいという人間ばかりでした。

渋谷先生の言葉の引用です
>「頑張る人が頑張れるようにするためには適切な労務管理が必要で、本来は医療界自らが対策をしなければならなかったにもかかわらず、できていない現状がある。だからこそ刑事罰で抑止しようという方向になっている」

>、医療機関が24時間365日患者のために使命を全うする特殊性と、医師に過重労働させることを「同じ状況で議論すること自体が間違っている。医療機関のキャパシティーを超えて医療ニーズが発生しているのならそれは地域医療計画の話だ。むしろ単独の施設に責任を負わせるのは先生方が強く反対しなければいけない。患者の命を人質にして神風特攻隊的な話ばかり、現状維持と経営者の視点ばかりで、そこには医師や患者の姿がない

あまりにも当たり前の考えだと思うのですが、周りは反対しています。私がおかしいのでしょうか。

日本医師会常任理事の城守国斗氏は「今までやってこなかったから強制的にという意見も分からなくはないが、現場の人間からすると医療提供体制が一度壊れると数十年以上かかるという不可逆性がある。やってみればいいじゃないかという問題ではない」

ならば壊れないように変えなさいよ。死人が出るかもしれない今の働き方はそのままでいいの?なぜ今の医療を変えようと考えないの?

>ハイズ株式会社代表取締役社長の裴英洙氏は「これまで無制限に強制労働させていた実態にメスを入れる。メスを強く入れすぎると当然出血多量になるが、何もせず放置するのが医療界をますます悪化させるのは間違いない

そう変えなきゃもう無理なんですよ。ただこの時間でいいかについては本当にあなたは現場を知ってます?

>渋谷氏は「960時間がゴールだというのは総意だと思う。1860時間に納得できるロジックがあるわけではないので、前に進めるのならば僕ではない人を副座長に選んでまとめていただきたいと思っている」と辞意を示した。

まあ960時間がゴールというのも本当はダメですが、少なくとも体をはってくれています。

>岩村座長は「私個人は最も長時間働いていて過酷な労働条件にある方にターゲットを絞って、医師の健康と生命を守る。他方で地域医療体制の整備、これは政策の問題だと思うがそこに対応していく、その組み合わせで考えていくしかない」

だから1860から2000時間残業させてどうやって医師の健康と生命守るの?本当に今回の時間決定でできると思います?現場を知ってます?

>今村氏は大学病院医師のアルバイトについて、「大学病院が労務管理をしっかりやるようになるとどうなるか。自分の病院を犠牲にして外の病院を支えることはしなくなる。今までも医師を引き揚げて地域医療に大きな影響が出るということがあった」と指摘。また、労務管理が厳格化して大学病院がアルバイトをさせない方向に向かったとすれば、若手医師が収入を得るために「(大学に)分からないところでアルバイトをするようになれば何のための働き方改革かということにもなってしまう」とも述べた。東北大学環境・安全推進センター教授の黒澤一氏も、「大学病院も背に腹は代えられないので、全く出さないわけではないが、絞ると思う」と同調した。

そうこの言葉、自分の病院を守るためには今のまま医師を働かせろという本音が見えます。本質的な地域医療とかは正直どうでもいいのです。実際本当に今の過剰な病床が必要なのかどうかも議論せず、今のままを保とうという人は患者のことをあまり考えていませんし、医療安全を考えていません。まして無給医の問題もここにあります。ちゃんとアルバイトしなくても生活できる給料出せるようにしなよ。

自分たちはやってきた。あくまでこの経験則で全てを判断されています。そして医師がどれだけ過労死してきたかも共感できていません。こんな上司の元で働きたいという若手がいると思っていることが間違いです。

特攻隊のように貴重なパイロットを減らして日本は勝てた?特攻隊を編成すれば今の医療体制を守れる?バカ言ってんじゃないよ。

とこの記事を書いた後バズフィードの記事を見つけました。(医師の残業上限「1860時間」という新たな案に激論 賛否に分かれて激しい議論になったが、「1860時間」を容認する空気も

厚労省の迫井正深審議官の言葉だそうですが
>「渋谷先生は、エビデンスに基づいて政策提言を行うべきという視点から話され、私共も全くその通りだと思います。その上で、医療は様々な要因が絡んでいて、現に動いているものですので、そういうものを断片的なものも含めてしっかりしたエビデンスを出していくことは難しい」

いや様々な要因は今の医療体制を維持するためにどうするかということでの設定ですよね。もちろんインターバルをおく事に意味はありますが、それよりも集約化、予算設定ではないですか?

ついでに坂根みち子先生の記事ものっけときます。難しいけど何を優先するか。特攻では絶対ダメなんです。

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