2019年03月

透析中止問題 病院発表とズレ 毎日新聞さん それこそ説明責任ですよ

前回の記事たくさんの人が読んでくれました。ありがとうございます。

そして朝日新聞東京新聞も病院の発表に基づき記事を出しました。再度書きますがこの内容であれば正直ほとんど医療的には問題はありません。
(もちろん倫理委員会の問題はいくらか解釈上あるかもしれませんが)

では今までの毎日新聞記事と今回の病院発表どちらが正しいのでしょう?4点について見なおしてみました。

1 透析を希望していたのに、透析中止の提案をしたのか?

毎日新聞記事をもう一度みなおしていますが、家族の言葉を出すことでの記事構成がメインで、この患者さんの状態とかはほとんど記載されていません。

そして毎日新聞の記事からの引用ですが

>外科医は首周辺に管を挿入する治療法と併せ、「死に直結する」という説明とともに透析をやめる選択肢を提示。女性は「透析は、もういや」と中止を選んだ。

この言葉の順番、本人が拒否したあと透析をやめると死ぬよと言ったという方がスムーズです。だから東京新聞によると外科医は

>自らは「死の選択」を提示していないと主張

しているのではないかと考えます。だってカテーテル準備して今にも刺そうとしていたんですよ。

2 本人は本当に最後透析再開を希望し、それを病院が無視したのか?

ここ大切です。東京新聞によれば

>同日午前の落ち着いた状態で、透析の再開が望みか、痛みの軽減が望みか聞くと「苦しいのが取れればいい」と答えたという。鎮静剤を増し、別の病気で入院していた夫と息子二人が見守る中、落ち着いた状態で同日午後五時十一分に亡くなったとしている。

となっています。苦しくなった時に再開を希望されたのは事実でしょう。ただそのあと鎮静等の投薬で落ち着いた後やはりやらないと言ったとあります。このことはカルテに記載されているでしょうからすぐにわかる内容です。

そして毎日新聞はこの内容についても当時手術を受けたご主人の言葉、ラインなどで記事を構成しています。そうある意味わざわざ事実を出さずに個人の感情を表出することでの印象操作でしょうか。

3 この患者さんはガイドラインから逸脱する、末期状態ではなかったのか?

毎日新聞は透析中止におけるガイドライン違反の疑いをあげていましたが、少なくとも朝日新聞記事によると

>説明によると、糖尿病性の腎症や心筋梗塞(こうそく)などを起こし、人工透析をしていた女性は、左腕につくった透析用の血液の出入り口(シャント)の状態が悪化。血管の状態も悪く、新しくシャントをつくるのは難しい状態だった。

と状態はかなり悪かったことが想定されています。それなのに毎日新聞がガイドライン違反と言ったのは何か根拠があったのでしょうか?あの透析を続ければ4年という言葉はどこから出てきたのでしょうか。(毎日新聞はこの患者さんに今まで密着取材をおこなっていたそうで、病状等はそこそこ知っているはずなのですが)(そして4年は外科医の言葉の切り取りでしたけどね)

4 家族、本人はこの病院の今回の医療行為に不満を持っていたのか?

そしてここが一番大切。1年以上この病院と患者は関係があり、少なくともお亡くなりになって半年間病院に対してなんらかの不満を表す行動はなかったとのことです。もちろん

>「(死亡から)半年過ぎてもダメ。何とか気持ちの整理はつけたつもりだけど、だいぶ引きずっている」

という感情はあったでしょうが、少なくとも仕方ないと思っていたのではと感じます。

医学的には問題はない事件なのに、毎日新聞は今回家族への取材(誘導?)をおこない、家族の心を揺さぶり、病院への不信感を作り、わざわざこのような記事の言葉を吐き出させたのではないかと正直感じています。

そして家族の言葉で記事を構成し、事実は曖昧でも印象操作をおこない、最後には自分たちに責任はないと持っていけそうなこの記事に改めて怒りを感じました。

毎日新聞さん。病院発表との違いを説明しましょう!あくまで家族の言葉ではなく、自分たちが取材した内容を出してください。

ブログランキング参加しています。ボタンを押してよろしければ応援お願いします。
 
ツイッターもやっていますので興味のある方はフォローお願いします。
@yukitsugu1963

透析中止問題 病院側会見 毎日新聞の取材は拒否w

公立福生病院がメディアに対して個別の対応、会見をしたようです。(透析中止、担当医が経緯説明 「できることやった」、福生病院)(「透析中止、提示した事実はない」病院側が主張

>鎖骨の下の静脈に管を埋め込む手術を勧めたが、女性は拒んだ。その後、夫や看護師、ソーシャルワーカーが同席し、外科医が「透析中止は死を意味する」と説明したが、女性の意思は変わらなかった

病院側が一生懸命医学的に治療の再開を準備しながら本人にそのことを伝えても、本人が拒否をしたとのこと。そうすれば無理強いはできません。

本人の今までの治療の歴史、全身の状態はこの記事には提示されていませんが、様々な問題があったようです。そう末期ではない40代女性に病院が透析中止を提示したという毎日新聞が印象付けていた記事はどうも違うというのが実情で、病院側は普通に正しい医療行為を行っていたと思われます。

>松山健院長も取材に応じ、この透析の取りやめについて倫理委員会を開くべきか事前に担当医から相談を受けた際、日本透析医学会の提言を参照した上で必要ないと判断したという。

倫理委員会の開催も想定したがこの患者において必要ないと判断したとのこと。その意味でも毎日新聞の記事、病院が倫理委員会を無視したというのも、自分たちの意見を通すための切り取りの印象操作の可能性が高いと考えられます。

また毎日新聞は以前この病院からの取材をおこなっていたようです。その際医師達にはこのような構図の記事(末期ではない透析患者の医師の透析中止誘導)を書くなんて全く説明せずに。それゆえではないでしょうが、毎日新聞の取材を今回病院側は拒否しています。(「アポがないから」 公立福生病院側、毎日新聞の取材は拒否)まあ騙されたと病院は思い怒っているのでしょう。当然です。

そして自分たちは不当な扱いを受けているとこの取材拒否を記事とする毎日新聞の面の皮の厚さにある意味すごさを感じますw

>日本透析医学会の調査委員会は病院側の対応に問題がなかったか調べている。

最終的には5月の発表を待ちますが、内部の情報含めて前回の記事のように毎日新聞があまりにもいい加減であったと思っています。他のメディアの報道、取材を期待します。

ブログランキング参加しています。ボタンを押してよろしければ応援お願いします。
 
ツイッターもやっていますので興味のある方はフォローお願いします。
@yukitsugu1963

1860時間決定 若い先生が来てくれると感じている頭の古さ

バズフィードの記事です。(お医者さんが健康でないと私たちの健康は守れない 「医師の働き方改革」まとまる

結局1860時間は押し通されました。何で田舎の医療者だけ労働時間無視して働くことが労働違反にならないとするんだろう。地域医療を守ろうとして地域の医師を潰したら結局地域医療は守れないだろうに。

特に大学病院。スタッフは裁量労働制。それゆえ残業代は払わなくて済む。インターバルさえ取らせれば働かせ放題。なんか教育しているという建前の奴隷制度。研修医も同じ奴隷。

なのに病院のお偉いさん達がすごいのは、若い先生がこの1860時間働かせる病院に絶対来てくれる、奴隷になってくれると思っているところなんだよな。それはおそらく新しくできる専門医制度のため大丈夫とたかをくくっているんだろう。それこそ東京とか都会は制限されているから、8500人の半分くらいの専門医希望が田舎で働いてくれると思っているんだろう。

>「とりわけ、これから医師の世界に入ろうとする若い人たち、あるいはすでに医療機関の中で救急部門など熱心に活動してくださっているみなさんが、これから先、労務管理が適正化され、きちんとした労働時間の中で安心して、かつ熱意をもって働けるようになることが今後の医療にとって非常に重要であることをぜひ各方面にご理解いただければと思います。それを私も強く願っております」

口ばかり。でもね正直私は今改善しようとしない病院は短期的には若手に見捨てられると思う。でも10年耐えたら人口は減るから、医師の働く時間は短くなり、結局犠牲者が出るけど収束するんだろうな。ああ虚しい。

ブログランキング参加しています。ボタンを押してよろしければ応援お願いします。
 
ツイッターもやっていますので興味のある方はフォローお願いします。
@yukitsugu1963

ゾフルーザ耐性 まさかの7割! メディアと医師の責任

NHKが感染研と協力してとんでもない数字を出してきました。
インフルの治療薬「ゾフルーザ」患者の70%余から耐性ウイルス

>国立感染症研究所の今月18日までの分析では、ゾフルーザが投与されたA香港型のインフルエンザ患者30人のうち、22人から耐性ウイルスが検出され、調査件数は多くないものの、その割合は73%に上ることが分かりました。
>(シオノギによると)A香港型インフルエンザ患者に投与した場合、耐性ウイルスは12歳以上ではおよそ11%、12歳未満の子どもではおよそ26%で検出され、耐性ウイルスが比較的、出やすい傾向があることがわかっていました。

まあnが小さいですし、まだ確定とするには少しどうかとは思いますが、何と73%!
シオノギが出していた10%〜20%はどこ行ったw

>また、ゾフルーザを服用していない83人の患者のうち、3人から耐性ウイルスが検出され、国立感染症研究所は、耐性ウイルスがヒトからヒトに感染した可能性があるとしています。
>この子どもの兄弟が前の日にインフルエンザでゾフルーザを服用していて、国立感染症研究所は兄弟の体内でできた耐性ウイルスが感染した可能性があるとしています。

これもまだなんとも言えません。環境内にこの変異を持ったウイルスが間違いなくいないという検査はされていませんのです。でも恐れはあるということですね。
と前では慎重に言いながらも、後者の兄弟間感染は誘導された耐性ウイルス感染の可能性を強く疑いますね。

>その結果、ほとんどの患者は投与して1日以内に熱が下がるなど、比較的高い効果がみられた一方で、投与後に再び発熱を訴えた患者が2人いたということです。
>耐性ウイルスを詳しく分析したところ、増殖能力は低下しておらず、耐性のないウイルスと比べて増える能力はほぼ変わらないことがわかった

効果はあった。ただし再発することがある。そしてさらにヒトに感染させる可能性も。このこととても大事です。ゾフルーザはウイルスの排泄を短期間(1日)で抑えることが言われてましたが、こうやって再発する可能性があるのなら、やはり5日ぐらいは観察が必要となりますね。そしてさらにヒトに感染させる可能性があるのなら熱が下がっても解熱後3日以上経たないと出勤、通学はダメですね。どうもゾフルーザ、売りがなくなり耐性というデメリットが強く出てしまいました。

これを受けて感染症学会がこのように言っています
>日本感染症学会は耐性ウイルスが広がるおそれがあるとして、名古屋市で来月4日から開かれる学会で、緊急のセミナーを行うことになりました。

学会としてゾフルーザの新たな使用基準をつくるようです。まあこれで今年一番使われたゾフルーザの使用量は来年ガクンと落ちますね。そしてまたシオノギ株が落ちますかね。

ただここでもう一度思い出しましょう。このゾフルーザを広めたのはメディア、特にテレビです。(1)(2)。もちろんそれに協力しいい加減なことを言った医師の責任もあります。ちなみにこの医師あとの番組で謝りもせず修正してましたけど


メディアの方々へ。今回ただの耐性ウイルスの増加ぐらいでそこまで大きな問題にはならなかったけど(耐性ウイルスの毒性は普通と同じ?)、専門ではない医師を使って、耐性のことを深く考えず、そして耐性についてあまり発表せず適当な宣伝番組作るとこのようにとんでもないことになるからね。

またシオノギさん。あまりにもデータが違いすぎる。しっかり調べて反論してね。出ないと「捏造」と言われるよ!

ブログランキング参加しています。ボタンを押してよろしければ応援お願いします。
 
ツイッターもやっていますので興味のある方はフォローお願いします。
@yukitsugu1963

村中璃子氏敗訴 科学的にものすごく問題でも故意じゃなければ「捏造」とは言えない

HPVワクチンについての問題、村中璃子氏が元信州大学医学部長・厚生労働科学研究班の主任研究者池田修一氏に名誉棄損で訴えられた訴訟判決。被告側村中璃子氏が敗訴しました。
HPVワクチン名誉棄損訴訟判決 被害者は誰だ?

概要は記事に詳しく書かれています。そして一番大切なことは

>池田氏は、意図的な不正はしていないと主張
>研究発表そのものについては、厚労省が「国民の皆様の誤解を招いた池田氏の社会的責任は大きく遺憾」と発表
>村中氏が指摘した、池田氏が研究成果を「捏造」した事実は認められないとした

そう故意は証明できない、ただ実験のレベルはとても低い、でも故意ではないからどんなにレベルの低い実験でも「捏造」ではない、と言う結論になります。

これはこの前の外科医の事件の控訴含めて、科学と司法のズレなんだろうと感じています。科学的にはどれだけ間違いでも、みんなが納得する雰囲気を作れば司法はその間違いを正しいと決定するというものです。

科学的にあまりにもおかしなことがテレビで流され、こんな立派な先生がそれこそこんな稚拙な実験を純粋に間違って行うはずはないと思い、きっと「捏造」だと少し取材不足(司法から考える)の状況で記事を書いたら、

>「『不正』『捏造』という言葉は、研究者生命を絶つようなものだ

と自分の身分保証のために池田氏から裁判をおこされ、村中さん達が敗訴したといったところでしょうか。そして池田氏は今回勝訴したことが影響しているかどうかはわかりませんが、来年度からまた厚労省の研究班の班長とのこと。まあ社会的責任を問うた厚労省、その方に主任研究員を任命するなんてワクチン行政施策はもう混乱の極みですね。

>被告側の「HPVワクチンの安全性の主張」と裁判の「捏造の断定は当たらない」という判決がかみ合っていない

司法と科学はまだ連動が弱いです。

ただこの名誉毀損が成立しても、HPVワクチンの安全性とは何の関係もないですし、「捏造」でなくても研究レベルがこれだけ低い人をまた班長にして税金からでる予算をつけるなんてもうわかりません。

多分責任を問うた官僚と、班長にした官僚は異なるのでしょうが。

ブログランキング参加しています。ボタンを押してよろしければ応援お願いします。
 
ツイッターもやっていますので興味のある方はフォローお願いします。
@yukitsugu1963


Twitter プロフィール
記事検索
月別アーカイブ
プロフィール

dannapapa

カテゴリ別アーカイブ
タグクラウド
QRコード
QRコード