昨日のクローズアップ現代+病院で何が? 点滴異物混入事件の深層、医療安全と防犯の融合の可能性について言及されていました。番組の最後に「防犯を考えながらの診療は難しい」と最後にコメントされていたのが救いでしたが、どうしてもNHKの傾向、何か自分が悪いから事故が起きるという番組構成に腹が立ちます。(テロを受けた側が反省? NHKの番組への違和感 被害者の反省でテロは防げない

私は今まで「病院の責任ではない。これは殺人事件だ、少なくとも今病院を責めようとすることは優先順位からまちがっている」とマスコミに文句を言ってきました。(医療と殺人 大口病院殺人事件から 倫理の崩壊)もちろんこの記事に対して、「それでも病院の罪はまぬがれない」といろんな方からコメント、ツイートいただいています。後出しジャンケンですが私も警察への届けの遅さはあったとは思います。ただ医療現場で人を信じられなくなったら仕事はできません。院長の行動は正直医療者として理解できます。

また別の医師も同様の内容の記事をあげていますが(点滴に異物混注! 憎むべきは備品管理にあらず)、少し病院から離れてこの安全対策と防犯を考えてみましょう。

若い人は知らないと思いますが、グリコ・森永事件というのが昔ありました。犯人が菓子に毒を入れて無差別にばら撒いたのです。その時毒物が入った菓子を置かれた店を安全管理がなっていないと皆さんは責めるのでしょうか。当時と今は違うと言われるかもしれませんが、毒物を入れた犯人が悪いのであって置かれた店が悪いのではやはりありません。いやそれでも安全をというのなら、万引きすら防げていないすべてのさまざまな販売店に監視員、監視カメラを増やすことが必要になるでしょう。そしてそれでも0にはできません。

前兆があったこの病院殺人事件とは違うと言われるかもしれません。それでもこのグリコ・森永事件の犯人はなんども会社を変えながら、毒物食品を色々なところにばらまき続けました。それは防犯意識が足らなかったからでしょうか?警察がサボったからですか?

まして医療安全というのものは、診療に関わる危険をいかに最小化するかということが望まれているものです。ここに診療と無関係、いや反対の殺人行為を防ぐという防犯は全くなじみません。

また防犯行為は犯罪を0にはできないのに、医療行為をマイナスにします。様々な薬等に鍵をかけ、毒物を入れないようにさせる。それは同時にすぐに必要な時に取り出せない状況を作るということになりまう。本来少しでもすぐに助けようという医療行為、医療の現場においてまさに本末転倒なものです。それでもテレビでも紹介されていたように医療の現場は不審者が入ってこないようにさまざまなところに鍵をかけ始めたと聞いています。

犯人は内部の可能性が高いでしょう。無差別殺人行為なだけに、おそらく組織への反抗です。だからこそ犯人が捕まり、動機の分析後、病院に落ち度があれば責めるのが順番として効率がいいと思いますがどうでしょうか。動悸もわかっていない今の状況で無意味な防犯を推し進める報道はやめませんか。

できもしない、そして意味がないどころか医療行為において害になる防犯を全面に出すことは、現場を萎縮させます。あなたたちの報道が医療の現場を窮屈にしています。もう一度報道姿勢を考えてください。

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