ある患者さんが体のだるさを主訴に、休み中に病院を受診しました。そこで出た検査。輸血が必要なぐらいひどい貧血、著名な白血球低下、LDHの著増、脾腫を認めました。

当番の先生急性白血病や悪性リンパ腫等を疑い、一生懸命血液内科がある病院に連絡して転送の依頼をお願いしました。5個ぐらいの病院に連絡したのですが、全て満床等の理由?で断られ、自分の病院で輸血しながら休み明けに外勤専門医へコンサルトする状況になりました。

たまたまいつも引き取ってくれる病院が入院制限をしているためという状況があったのですが、本当東京以外の関東の血液内科の状況悲しい限りです。この転送作業をした先生、もう血液内科の患者は見たくないと嘆いていたそうです。

実はこの病院熱心な若手の先生がいて、専門でない血液内科の患者もしっかり診てくれています。幸いこの患者は悪性のものでなかったようで、それゆえ専門病院へ転送しなくても休み明けちゃんとした対応が取れ患者さんは改善しているのですが、急性白血病であったらと思うと恐ろしさを感じます。

地域における医療は本当に運がものを言ってしまします。それをなんとかできないかと思い今まで活動していたのですが、結局変わっていません。今後政府が地域医療、特にしんどい医療をどうしたいのか見えてきません。今までその病院は後期研修医を単独で受け入れていたんですが、新しい専門医制度では主体病院にはなりません。なんか悲しい限りです。

ちなみに個人情報保護のため一部フィクションです。

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