昔の記事(特集◎人工知能は敵か味方か《プロローグ》 202X年、医療現場に人工知能がやって来た)ですが、AIで医療は変わるという具体例が書かれています

>ビッグデータや人工知能を最大限活用し、予防・健康管理や遠隔診療を進め、質の高い医療を実現していく

「質の高い医療」という点でAIの魅力が具体的に示されています。ではAIが進歩すれば医者は必要なくなるのでしょうか。多分そうはならないでしょう。

今まで何度も書いていますが、
◎扱う対象が人間という感情をもつ生き物だからこそ、薬だけでは治せない疾患病態(病気ではないことも)がかなりあること
◎説明を含めて人間にいかに正しい説明を行ってもそれが「医療」において必ずしも正解ではないこと。
◎手術を含め処置等の全てのマニュアル化は多分難しいこと
一医師の実感からそう予想しています。それでも今推進されている個別医療の実行にはAIは必要です

また導入後約10年経ってもなかなか使い勝手が改善しない電子カルテの現実もその根拠となっています。
◎AIが導入されるであろう電子カルテを扱うSEもミスがある人間であること
◎そして電子カルテ企業の利益を優先すると医療者側からの要望という細かい対応を結局行わないこと◎その肩代わりを結局医療者が行うこと
◎安全である理論から整理されないすべての記事のコピペが増えること
という経験からの考察です。そう出来損ないのAIベースの電子カルテのチェックをする医師が残ると思います。

AI。以前にエビデンスが存在する分野であれば本当に医師よりすぐれている部分が間違いなくあります。そして医師よりうっかりミスは100%少ないでしょう。この記事に書かれているように、細かい点のワーニングは素晴らしいですが、あまりに当たり前のものの繰り返しだとクリックする手間が増えるだけというミス誘導にもなります。(今の電子カルテの問題)そう専門医と研修医に同じレベルのアラートを出してもね。

以前新聞にも出ていたWATSON。遺伝子診断から10分で導き出された卵巣癌の薬の使用推奨でしたが、実際に白血病患者に薬を投与する際、その安全性、妥当性、経済性などの議論は医療者たちにかなりの時間を要したそうです。いいところだけをマスコミに出すのは研究成果発表にはよくある方法です。

ただ一番大切なことは、AIの得意分野、人間の得意分野をしっかり分析しながら医療を構築・改善していければいいと考えています。だってあったら楽だし、安全性は高まるし、結果患者にとっていいことが絶対増えるだろうから。

MEDLEYの医師がソニーライフの特集でわかりやす解説をしています。(特集「AIで医療の未来はどう変わる?」 )

>病名を見抜き、その症状に合った薬を出すだけが医療であれば、それはいつの日かAIで代替されてしまうかもしれません。しかし、患者が医療に求めているものは、病気を治すことのみならず、「症状を和らげてほしい」「漠然とした不安を解消したい」「とにかく話を聞いてほしい」など三者三様で、どれも医療の大切な側面です。

MEDLEY頑張ってます。

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