多発性骨髄腫。本当進歩が激しい分野で、今まで治癒は望めなかった疾患ですが、今後は治癒の期待が持てるものになってきています。

ただ高齢者が多い疾患のため、標準治療が本当にその人に一番いいいかどうかは実臨床において難しいところがあります。

標準治療は基本大規模臨床試験の結果から決められます。そしてその臨床試験は、合併症のなく、ある程度状態のいい患者さんの結果を集めたもののため、本当に高齢者、特に弱った高齢者に当てはまるかどうかは実はわかりません。

もちろん様々な高齢者にも当てはまるようにパラメーターが設定されていますが、実際今現在ヨーロッパとアメリカでと日本では少しづつガイドラインが異なります。そうガイドラインなんて、いわゆる標準治療なんて時代、国によって変わるのが当たり前のものなのです。

それでも10年、20年で効果が出なかったような「とんでも免疫治療」がガイドラインに入ってくることはないですが、効果がある新規薬剤が出てくればすぐにガイドラインは変わる可能性があります。それゆえこの10年新規薬剤が出続けた骨髄腫の世界では、本当にいちばんいい治療(主作用が一番よく副作用が一番少ない、治療することでいい人生が長く過ごせる治療)はその患者、医師によって違うことが当たり前の現場となっています。

患者さんは悩みます。もっといい治療法があるのでは。でもあせってはいけません。やはり一番効果が期待できる標準治療を可能な限り行い、そしてその副反応の強さにより薬を調整していく、いわゆるさじ加減を駆使しながら治療していくことが多分患者さんにとって一番いいのだろうと思って今も治療しています。

それでも予想外に突然悪くなるんですけどね。正しい医療がいくら介入しても不死身にはなれません。

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