danyromeroのblog

WOWOWエキサイトマッチで放送された試合の感想などをアップしています。

『クロフォード圧巻の強さで、まずはWBOをゲット!』

ジェフ・ホーンvsテレンス・クロフォードのWBO世界ウェルター級戦を見ました!

クロフォードはスーパーライト級4団体を統一し、さらなる高みと最強を証明すべく強豪揃いのウェルター級に参戦してきましたが、本一戦で強烈なインパクトを残しました。

相手のホーンは、パッキャオと互角に渡り合ってタイトルを奪取しており、勢いと自信に満ちたチャンピオンです。アタック力とタフネスに強みがあり、下のクラスから上がってきたクロフォードに対しては圧力と突進力で押し切る算段であったと思われます。

どちらが有利かと言えば、PFPランキングでも上位にランクされるクロフォードですが、それでも、ウェルター級転向初戦がいきなりの世界戦、また、ライト級、スーパーライト級時代からパワー型ではなかったことから、体力面や耐久面に一抹の不安を覚えました。

しかし、そんなことは全く関係ありませんでした。

ホーンの強打をほぼ完璧に封じ込んでしまったのですから、耐久面云々は関係なく、ディフェンス能力の違いこそが明白になった試合でした。痛快というか、痛烈というのか、クロフォードは凄いと感じる試合でした。

序盤は、ホーンも圧力を掛けてクロフォードを下がらせていました。そこに突進力プラス強打も振るっていくなどパワーも感じられました。

しかし、クロフォードはホーンのパンチを空転させ続け、右ジャブではホーンの顔面を弾ねあげます。さらに、突進してくるホーンに対して、今度はカウンターを的確に合わせてしまうなど、力量の違いを見せつけます。

カウンターは左ストレート、右フック、右アッパーとどれでも自在に決めてしまいます。

3Rに入ると、クロフォードの右ジャブは一段と威力を増し、それに続くパンチの威力と切れもどんどん増していき、多種多様な連打が次々と繰り出されます。

この頃になると、ホーンの圧力にも負けず、パワーでも負けず、スピードと反応の良さも明確に上回り、完璧なディフェンス力と合わせ、ホーンを子ども扱いにしていきます。

なす術がないホーンは、サウスポースタイルにチェンジしてみたり、ときには体当たりでクロフォードをロープへ押しつけて連打を試みまずが、クリーンヒットは奪えず、逆にその後にクロフォードの強打を浴び続けることになります。

勝敗の行方は見えており、クロフォードがいつ倒すか待つだけでしたが、私はこれまでのクロフォードの戦いぶりや、初のウェルターでの試合、タフと思われるホーンが相手ということもあり、判定まで行く可能性が高いと考えていました。

ところが、クロフォードは今まで以上にパワーを身につけており、倒しに行く気概も見せてくれました。

フィニッシュラウンドとなった9Rの一連の猛打は本当に迫力がありました。右フックなどムチのようでありビシビシと叩きこまれます。しなりと切れ、スピードは圧巻ものでした。

コンビネーションのバリエーションも多彩であり、左のダブル、左アッパー、右フック、左右のボディショット、ボディストレートなど、これでもかとばかりに叩きこんで試合を終わらせてしまいました。

久しぶりにいいものを見せてもらったと感じる試合でした。

この勝利でクロフォードはWBO王座をゲットし3階級制覇を成し遂げました。
なお、クロフォードのウェルター級参入目的は本タイトルのゲットのみならず、スーパーライトに続く4団体統一であると考えます。

クロフォードがWBOのチャンピオンになったことで、ウェルター級戦線がとんでもなく面白くなってきました。それもこれも、各団体のチャンピオンの面子と実力が半端ないからです。

WBAスーパーはサーマン、WBAはパッキャオ、WBCはガルシアvsポーターの勝者、IBFはスペンスです。凄すぎます。どの組合せでもビッグマッチになります。

それにしても、最近のサーマンはどうしたんでしょうか? 左手を手術した?とかで随分ブランクを作っているようですが・・・ 万全の状態であれば、主役はサーマンと言えるでしょうが、現時点では、スペンスかクロフォードでしょうか。

もし、スペンスとクロフォードが激突したならば、スピードと切れとパワーが交錯し合う本当にスリリングな一戦が期待できそうです。体力面ではスペンス、ディフェンス力でクロフォードが上回るでしょうか。

クロフォードがチャンピオンに君臨したことで、ウェルター級統一の動きが活性化されそうな気がしています。


   








『井上尚弥、最強の証明なるか!?』

井上尚弥も参戦するバンタム級WBSSの組み合わせが7月20日に発表されました!

・第1シード
(WBAスーパー王者)ライアン・バーネット vs (元世界5階級制覇王者)ノニト・ドネア

・第2シード
(WBA王者)井上尚弥 vs(元WBAスーパー王者)ファン・カルロス・パヤノ

・第3シード
(WBO王者)ゾラニ・テテ vs (元アマ世界王者)ミーシャ・アロイヤン

・第4シード
(IBF王者)エマヌエル・ロドリゲス vs (IBF指名挑戦者)ジェイソン・マロニー

8人の参戦者のうち、私が試合映像を見たことがあるのは、ドネア、井上、テテの3人だけですが、スポーツ記事などによれば、豪華メンバーが集結したと報道されています。確かに、数字上の記録を見ただけでも、なるほど、豪華メンバーだと頷けます。

まず、全勝の選手が5人もいます。
バーネット(19戦全勝9KO)、井上(16戦全勝14KO)、アロイヤン(4戦全勝)、エマヌエル・ロドリゲス(18戦全勝12KO)、ジェイソン・マロニー(17戦全勝14KO)

次に、複数階級を制覇している選手が3人います。
ドネア(5階級制覇)、井上(3階級制覇)、テテ(2階級制覇)

さらに、6人が世界王者または元世界王者です。
バーネット、ドネア、井上、パヤノ、テテ、ロドリゲス

もし、ここにネリがいたならば、超豪華メンバーと表されたのだろうと推察します。。。

なお、本トーナメントの主役かつ本命は誰かと言えば、PFPランキング5位にランクされる井上と言われています。かつて、日本人ボクサーでここまで評価された選手がいたでしょうか?これは本当に凄いことだと思います。

ブックメーカー「パディ・パワー」のオッズでも、1位の優勝オッズは井上が1.66倍と圧倒的人気を集めており、2位はロドリゲスの6倍、3位はバーネットの6.5倍、4位はテテの7倍とであり、残りの4選手は34倍となっているようです。

テテの評価(人気?)が4位と予想外に低いことに驚きましたが、ロドリゲスやバーネットは本当にテテより実力が上なのでしょうか?

ロドリゲスとバーネットの試合は見たことがないので、なんとも言えませんが、テテについては何度か記事にしている通り、確かな実力があり、井上にとって最も危険な存在と捉えています。。

ちなみに、この4試合で最も注目を集めているのは、第1シードのバーネットvsドネアのようです。

全勝王者のバーネットに、バンタム級に戻ってきた超ビッグネームのドネアが挑むという構図です。確かに興味深い一戦です。

果たして、ドネアはフィリピンフッラッシュの異名を取った頃の動きを再現することができるのか?もし、再現できたならば、あっと驚かす結果があり得るかもしれません。ただ、前回のフェザー級での試合は4月25日であり、調整期間が短くなりそうなのは気掛かりです。

第2シードの井上vsパヤノについては、まるで、井上の勝利は確定したかのような報道がされているように思われます。。

しかし、パヤノが王座を奪取した相手は、当時WBA当座を14度も防衛していたモレノであり、侮れない相手なのかもしれません。

井上の不安点を挙げるとすれば、それは、バンタム級でたったの1試合(しかも1R)しか戦っていないということです。耐久面での不安は残っているとも言えます。

第3シードのテテvsアロイヤンは、プロのキャリアに雲泥の差がありますので、テテが順当に勝ち上がると予想します。

第4シードのロドリゲスvsマロニーは全勝対決という点に魅力を感じます。

前評判の高いロドリゲスが評判通りの強さを発揮するのか?それとも、指名挑戦者のマロニーが高いKO率(82%)の通りの強打を爆発させて番狂わせを起こすのか?とても楽しみな一戦です。

個人的に準決勝で見たい対決は、井上vsドネア、テテvsロドリゲスです。
井上vsドネアはドネアが絶好調の状態で戦って欲しいです。絶好調のドネアに勝利したならば、日本ボクシング史に刻まれる偉業となり、世界的評価もさらに増すと思います。

なお、決勝戦の対決予想は、、井上vsテテになると予想したいと思います。
開催地や日程が決定され、試合が行われるのが待ち遠しい限りです。

   

『パッキャオが久々のKO勝利!』

パッキャオにとって、今回の試合は約1年振りの試合でした。

前戦のジェフ・ホーン戦でまさかの判定負けを喫し、その試合の動きは極めて悪く、パンチもキレず、また、年齢も38歳になっていたことから、往年の力は失せ、トップレベルの実力は無くなってしまったというふうに感じられたものです。

果たして、前戦の敗北は単に調整不足によるものだったのか、それとも、衰えによるものだったのか、もし、後者であれば、1年のブランクもあり、今回の試合が引退試合になってしまう恐れも懸念されていたと思います。

今回の対戦相手は、2階級制覇チャンピオンのマティセでした。無類の強打者であり、確かな実績があります。

しかし、マティセが最も強かったのは、5年も前のことであり、ピークはとうに過ぎています。また、近年は打たれ脆さも見られ、世界王座獲得試合も追い込まれながら逆転KO勝ちというものでした(確か)。従って、現状の評価は高くないと言わざるを得ません。

本一戦は、マティセの実績とネームバリューと世界チャンピオンに返り咲いたからこそ実現したマッチメークだと考えられ、試合予想となると、衰えてきたとはいえ数多の超ビッグマッチを経験し、制してきたパッキャオに分があると捉えるのが普通だったと思います。

実際の試合ですが、マティセはこの試合を長年待ち侘びていたドリームマッチだったと公言していたように、意気込みと気合が十分に伝わってくるものでした。ガードをがっちりと固めたうえで、得意の左フック、右ストレート、右フックを果敢に打ちこんでいきます。

ところが、パッキャオはマティセンの渾身のパンチを敢然と受けとめ、びくともしません。

1Rの中盤を過ぎると、早くもマティセはパッキャオの押し出しに耐え切れなくなり、下がり続けることになります。

マティセといえば、強い圧力を掛けながら、破壊力十分のパンチを叩きつけ、KOを量産してきました。その強打がパッキャオには全く通じず、終始、煽られ続け、この状況を打開する術がありません。

パッキャオの一連の連打とコンビネーションは巧みでした。

右ジャブはマティセの動きを見ながら、内側と外側に分けて打ち込み、外側から被せるジャブは特に威力がありました。ワンツーのツーは、左ストレート、左フックの軌道のようなストレート、そして、左アッパーとうまく使い分けます。

この試合、パッキャオは都合3度のダウンを奪ってTKO勝ちしましたが、3Rと7Rのダウンは、何れも右ジャブからの左アッパーでした。

確実にダメージを蓄積され続けたマティセは精根尽きた様子であり、3度目のダウンのカウント途中ではマウスを吐きだしてしまいます。

これを見たレフリーは続行不能と判断し、試合をストップしました。

パッキャオにとって実に9年振りのKO勝利です。
本当に久しぶりのKO勝ちですが、勝利した試合のほとんどでダウンを奪っており、実際はKOできなかったというより、無理に倒しに行かなかったというのが実情だと思います。

とはいえ、久しぶりのKO勝ち並びに世界王座に返り咲いたことで、再び、パッキャオへの期待度と注目度が一気に高まってきたように思います。

しかしながら、対抗チャンピオンを見渡せば、サーマン、クロフォード、スペンスが君臨し、さらには、ガルシアやポーターなど超強者どもが揃っています。。

今回いい勝ち方をしたとはいえ、相手がピークを過ぎたマティセだったことを加味すると、これらの強豪達と戦った場合、今回と同じパフォーマンスを出せるか微妙です。

なお、具体的な対戦候補として、アミール・カーンの名前が出ているようです。

パッキャオにとっては、カーンのようなかつての強豪、古豪、ビッグネームといった相手と試合をしていく方がよいのではと個人的に思っています。

その中で、ときには強豪との一戦に臨んでみるというのもありかなと思います。

   

『チャーロ&デービスの世界戦』

6月18日に放送されたジャーマル・チャーロとジャーボンテイ・デービスの世界戦の録画どりに失敗し、6月30日の再放送でようやく見ることができました。。

ラインナップは、前述のチャーロ、デービスの他に、エイドリアン・ブローナーまで登場する豪華版でした!

メインカードはブローナーvsバルガスでしたが、個人的に注目していたのは、第一にチャーロであり、その次がデービスであり、ブローナーに対する興味はありませんでした。。。
ただ、好カードという観点では、ブローナーvsバルガスが一番だと思います。

というわけで、今回は、チャーロとデービスについて、コメントしたいと思います。

まずは、デービスからです。

デービスは、前IBF世界スーパーフェザー級チャンピオンであり、ここまで19戦全勝18KOと圧倒的な強さを誇っています。

今回はWBAの王座決定戦であり、対戦相手は元WBA世界フェザー級チャンピオンのヘスス・クエジャスでした。

クエジャスの戦績は、30戦28勝(21KO)2敗、なんと世界タイトルを5度も防衛したということであり、数字だけ見れば、なかなかの実力者ということになります。

ただし、防衛戦の相手は何れも下位ランカーだったようなので、実際の評価はそこまで高くないのかも知れません。。

試合ですが、クエジャスは前へ出てどんどんパンチを繰り出していきます。しかし、デービスは落ち着いていました。

難なくクエジャスのパンチを外すと、強いジャブで弾き返し、カウンターの右アッパー、左アッパーを幾度となく決めてみせます。右ボディショットの威力も抜群で早くもクエジャスが怯みます。

2R、再びクエジャスは前へ出て左右のパンチを振るっていきますが、デービスのカウンターの餌食になるばかりです。

デービスのアッパーは抜群の速さです。このスピードがあるからこそ、アッパーでもカウンターをとれるのだと思いますが、本当に速いです。

1分過ぎ、左ストレートを右脇腹に打ち込むと、クエジャスは苦悶の表情を浮かべてダウンします。なんとか立ち上がりますが、デービスの高速連打と強打を浴びてしまい、なす術がありません。

3Rもデービスが攻勢を掛けます。2分過ぎ、左ストレートで煽っておいて、強烈な右ボディショットを2発、さらに左ストレートを真っ直ぐボディに叩きこむと、クエジャスは再び沈み込みます。

かなり苦しそうですが、クエジャスは立ち上がって再開に応じます。
しかし、この局面を乗り切る力が残っていないのは明らかであり、仕留めに入ったデービスの顔面とボディに打ち分けられる強打を浴び、三度崩れ落ちたところでレフリーが試合を止めました。

デービス強しという印象だけが残った試合でした。

タイミングのいいジャブ、突き抜ける左ストレート、強烈な右ボディショット+左ボディストレート、見事な上下の打ち分け、スピードと勘の良さ、そして、高速の左右アッパーは特筆に値します。しかもそれをカウンターで決める力量といい、本当に魅力的なボクサーです。

昔、WBC世界ライト級チャンピオンだったスティーブ・ジョンストンが"小さくても凄い奴"みたいなニックネームを持っていたと思いますが、デービスこそ相応しい称号?なのではと思います。。

さて、続いては、一番楽しみにしていたチャーロの試合です。

チャーロは良いです!今一番好きなボクサーです。デンジャラスな雰囲気、いかにも悪童、バッドボーイといった風貌。その風貌とマッチするかのような破壊力十分なパンチ、そして、いかにも打たれ強そうです。不安要素など微塵もないといった感じです。

この日の対戦相手は、ウーゴ・センティノという世界ランク4位の上位ランカーであり、WBCミドル級暫定王座決定戦でもありました。

チャーロと比較するとセンティノはいかにも迫力不足です。戦績は26勝1敗1無効試合と悪くないのですが、KO勝ちは14に留まり、見た目同様、迫力に欠ける戦績です。。

しかしながら、アマチュア戦績が90勝8敗の好レコードを持っており、なるほどテクニシャンであると思われ、KO率が不足しているのはそのためかと勝手に得心した次第です。。

実際、センティノの動きは滑らかでパンチに伸びとひねり?があり、よかったと思います。
しかし、相手が悪すぎました。

チャーロは強打者でありながら、スピードで劣らず、ディフェンスもしっかりしており、テクニシャン相手でも十分に対応できます。

1Rが終わると、チャーロの勝ちは揺るぎないものに感じられたほどです。
そして、2R、恐ろしいほどの強打を一瞬のうちに立て続けに叩きこみ、あっという間にセンティノを葬ってしまいました。

振り返って、このラウンドの途中、確かセンティノが左右のパンチを振るってチャーロに襲い掛かったはずでした。

が、チャーロが右フックでセンティノを下がらせ、ジャブ2発であっという間にロープへ追い詰めてしまいます。そこからカウンターの右ストレート、さらに振り向きざまの右ストレート、再び右ストレート、そして、返しの左フックが側頭部を捉えると、センティノは体が硬直しながら倒れ始め、そこにおまけの右ストレートまで被弾されたわけです。

ダウンしたセンティノは硬直し、起き上がろうとしても顔しか動かすことができません。体の芯まで効いてしまったのだと思います。レフリーがカウントを10まで数え上げて試合が終了しました。

チャーロはスーパーウェルターに引き続き、ミドル級においても圧倒的な強さで世界タイトルをゲットしました。しかし、チャーロにとって、もはや世界タイトルをゲットしたぐらいでは、満足など当然しないでしょう。

なぜなら、この階級に転向してきた目的は、あくまで、打倒ゴロフキンや、打倒カネロであるはずであり、その準備はいつでもできていると思います。

ゴロフキンvsカネロの勝者は、是非、チャーロとの試練の統一戦に臨んで欲しいと思います。

   

『テテ&ドネアの世界戦』

6月11日に放送されたテテ&ドネアの世界戦を見ました。

WBO世界バンタムチャンピオンのテテは、歴戦の雄オマール・ナルバエスとの2度目の防衛戦に臨みました。

ドネアの方は、WBO世界フェザー級の暫定王座を賭けて、元2階級制覇チャンピオンのカール・フランプトンとの対決でした。

まずは、テテについてです。

ついこの間、日本が世界に誇るモンスター井上尚弥がWBAバンタム級チャンピオンとなり、WBSS参戦を表明しました。それならば、同じくWBSSにエントリーされているテテの実力を確かめたくなり、注目してみました。

試合を見終わって感じたのは、テテは、やはりいい選手だということです。

長身で顔が小さく、かつ長いリーチを持ったサウスポーであり、身体面だけでもボクサー的優位性を備えています。そのうえに、抜群のスピードとリズム感があり、パンチは類稀なる"しなり"と切れがあり、スムーズなコンビネーションとフットワークの良さも併せ持っています。

構えは、左手を顎の下に置き、右手はだらりと下げていて、ジャブやフックを出しやすい状態に保っています。また、スタンスを広くとっているため懐が深く、さらに、ステップイン、ステップバックがスムーズなため、攻防一体の理想的なスタイルが確立されています。

本一戦において、経験値の高いナルバエスが相手であっても、全く触れさせず、常に下がらせ続け、一方通行のボクシングを展開し、三者とも120-108のパーフェクト試合で一蹴しました。

井上との対決をシミュレートしたとき、果たして井上は、テテの深い懐に入り込むことができるのか、ジャブの差し合いを制せるのか、"しなり"と切れのあるテテのパンチに反応することができるのだろうか等と考えてしまいます。

パウンドフォーパウンドランキングでは井上が5位にランクインし、テテは確か30位にも入っていないはずです。ランキングだけで勝敗を考えるならば、井上の圧勝ということになりますが、両者の実力は拮抗していると考えています。

ただし、井上のパンチ力は、別物、別格、破格であり、また、一戦ごとにパンチの精度や当て勘が増しており、必殺のボディショットがもし早いラウンドから炸裂するのであれば、テテを仕留める可能性も十分にあると思います。

井上がテテの稀有なパンチに反応できるか否かで展開は大きく変わってくると思いますが、井上はこれまでにないくらい苦労するのではないかと予想します。

続いてドネアですが、フランプトンとの一戦はさすがに分が悪いと言わざるを得ません。

理由は幾つも挙げられますが、まず、ドネアにとってフェザー級は適正階級ではないこと、そして、フランプトンのフェザー級での実績と充実度、さらに、敵地イギリスでの開催等々です。

ところが、初回のドネアの動きはよく、パンチに力感があり、スピードではフランプトンを上回っていました。しかし、ラウンドが進んで行くとジャブの差し合いに負け、フランプトンのワンツー連打や右ストレートを被弾し圧力を掛けられます。

こうなってくると、左フックへの依存が増し、ボクシングが単調になり、カウンターを取られ始めます。次第に追い込まれていき、ニコラス・ウォータース戦のときのようなKO負けが頭を過りはじめます。

しかし、ドネアは諦めず、接近戦でのボディ攻撃とアッパーカットで打開を試みます。
ドネアにとって、唯一有効だったのは右アッパーでした。
ロープに押し込まれ、捉えかけられたときに、この右アッパーが何度となく炸裂したことで、フランプトンは倒しに行くことができなくなりました。

ラスト2R(11R、12R)では、ドネアが勝負を掛け、右アッパーを中心にフランプトンを追い回しましたが、失い続けたポイントを挽回するには至りませんでした。

ジャッジは、三者とも117-111でフランプトンの勝利を支持しました。

ドネアに階級の壁があったのは事実だと思いますが、フィリピンフラッシュの異名をとっていた頃の煌めきは、さすがに無くなってしまったように感じました。

なんでも、バンタム級WBSSの参戦もあり得るとの報道がありましたが、本当なんでしょうか?

確かに、フェザーや、スーパーバンタムでは体つきがゆるく感じられ、ベストはバンタム級であるとは思います。しかし、久々のバンタムでテストマッチも挟まずに参戦するのは危険であり(井上やテテのような強豪がいる)、現時点では勝てる見込みは低いと言わざるを得ません。

勝算があっての参戦表明?なのか、それとも、単に高額なマネーが目当てなのか、、、後者であれば、痛い目を見る可能性が高く、今一度、賢明な判断を望みます。


   

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