danyromeroのblog

WOWOWエキサイトマッチで放送された試合の感想などをアップしています。

『やはり強い、テレンス・クロフォード』

少し前の試合ですが、テレンス・クロフォードvsジュリアス・インドンゴのスーパーライト級4団体王座統一戦について、コメントしたいと思います。

クロフォードがWBOとWBCのチャンピオンなら、インドンゴはWBAとIBFのチャンピオン。クロフォードが31戦31勝(22KO)無敗なら、インドンゴも22戦22勝(11KO)無敗。主要4団体を両者で分け合い、かつ、ともに無敗の全勝であり、よくよく考えれば、こんなに凄い構図の対決は滅多に見れるものではありません。

クロフォードは2階級を制覇し、本王座を複数回防衛しています。その中には、強敵のユリオルキス・ガンボアをTKOした試合も含まれ、今やPFPランキングにもランクされる大注目のチャンピオンです。

一方、インドンゴは去年の12月にIBF王座を衝撃の40秒KOで奪取し、さらに次戦でWBA王座も統一してしまうという離れ業をやってのけました。ボクシング界において、あまり馴染みのないナミビア出身であり、キャリアもヴェールに包まれている部分が多く、何を起こすか分からないという期待感を抱かせるチャンピオンです。

さて、試合の方はというと、両者はともにサウスポースタイルであり、開始早々からジャブの差し合いとなります。インドンゴは特に積極的に打って出て、ワンツーを思いきり延ばしていきます。

クロフォードの方はいつも通り冷静であり、ジャブにジャブをかぶせる攻防や、フェイントの掛け合い、牽制のしあいが見られ、なかなかにスリリングなラウンドです。しかし、2Rに入ると早くも試合が大きく動きだします。

インドンゴはこのラウンドも1R同様、ジャブをどんどん繰り出していきます。1分30秒頃、クロフォードの左ストレートに対して、浅いながら左ストレートを見事に合わせてみせます。クロフォードが過去の試合で、このようなパンチを合わされるシーンは見た記憶がなく、さすがはインドンゴと思わせるシーンでした。

ところが、これがクロフォードに火を付いたのか、あっという間に反撃に転じます。ワンツーから返しの右ボディショットを痛烈に叩き込み、さらに追い打ちの打ち下ろしの左ストレートが炸裂すると、インドンゴは尻もちをつくようにして、後方に倒れ込みます。特段、効いたという様子ではありませんが、表情からは動揺が窺えます。

3R、クロフォードに距離を見計られたインドンゴは打つ手がありません。守勢に回らぬようにとインドンゴが放つパンチをクロフォードは難なくかわします。精神的にも追い込まれたインドンゴは捨て身の左ストレートを打ち込もうとします。そして、再び前へ出て左ストレートを叩きこもうとしたそのときでした。

カウンターのタイミングでクロフォードの左ボディショットがものの見事に炸裂すると、インドンゴは後方に弾き飛ぶようにダウンしのたうちます。誰が見ても勝敗が決したと分かるダウンでしたが、レフリーはカウント10まで数えあげ、試合終了のゴングが打ち鳴らされます。

試合後すぐに感じたのは、やはりクロフォードは強いということです。

今までは、なかなか仕留めに行かない、安全策をとるなどの印象がありましたが、この日は、いつも以上にパンチに威力が感じられ、強いパンチを叩き込んでいく意識が感じられました。その結果が3RKOという早いラウンドで仕留めた要因になったのだと思います。

クロフォードはこれで4団体を統一し、本階級でクロフォードに対抗できる挑戦者はいないように思われます。解説のジョーさんは、マイキー・ガルシアの名前を挙げていましたが、ガルシアは1つ下のライト級でリナレスとの対戦指令が出ていると思います。ロマチェンコは2階級下ですし、そうなると、強者どもがひしめくウェルター級への参戦が望まれます。

ここでもクロフォードが今まで通りのボクシングを展開することができるのであれば、PFP最強の称号も現実的になってくるのではないでしょうか。ウェルター級への転向、お手並み拝見といきたいところです。


   












『ホルヘ・リナレス、肋骨を骨折していながら、おくびにも出さず王座防衛』

WBA世界ライト級タイトルマッチは、我らがホルヘが2-1の判定で五輪金メダリストのキャンベルを退け、王座防衛を果たしました!

ホルヘ勝利のコールを聞くまで、本当にドキドキでした。。

というのも、敵地での試合だったことや、2Rにダウンを奪っていながら、その後は的中率が落ち、後半はキャンベルのアウトボクシングが冴えていたことから、なんとも嫌な予感がした次第です。

3Rまで、ホルヘはあれだけいいボクシングを展開していながら、勝負ラウンドが無く、手数と的中率が落ち、また、高速連打も影を潜めていたのは、何故だったのだろうと考えていました。ところが、なんと!肋骨を骨折していたというこではありませんか。

であれば、納得。いやいや、そんな単純な事ではなく、そんな大トラブルを抱えた状態でありながら、骨折したことなど露程も感じさせず、平然とフルラウンドを戦い抜いたホルヘの精神力に只々脱帽するのみです。

心・技・体、三位一体のホルヘだからこそ、成し得ることができたのだと考えます。

万全の状態だった3Rまでのホルヘの動きは、この日もキレッキレッであり、パンチの鋭さと威力は見ていて伝わってくるほどです。また、ダウンを奪ったパンチは凄かったです。あっという間の出来事でした。

一呼吸入れ、距離感を見計らった瞬間に飛び込み、右ストレートから左フック、そして、再び右ストレートを放つと、キャンベルの左頬をドンピシャで打ち抜き、弾き飛ばすダウンです。抜群のタイミングでした。五輪金メダリストが相手でありながら、こんなにもきれいに倒してしまうのかと感動すら覚えました。

5R以降は、前述の肋骨骨折の影響により、思うようなボクシングが展開できませんでした。キャンベルもダウン以降、懐の深さを生かしたアウトボクシングに切り替えており、これも、ホルヘを苦戦させた要因になっていたのかも知れませんが。

しかしながら、ホルヘはキャンベルの強打をほとんど受けてなく、危ないシーンはほぼ無かったように思います。

とにもかくにも、無事に王座防衛に成功しました。

試合後はリング上でインタビューを受け、今後の展望について、マイキー・ガルシアと戦いたいとはっきり宣言しました。プロモーターであるオスカー・デラホーヤもしかと聞いたことでしょう。

強敵や難敵との対戦は数多く行ってきたホルヘですが、ことビッグマッチに関しては無縁でした。強敵や難敵を打ち破ってきた実績がいよいよ世界的にも認められ、ホルヘの評価は最大限に高まってきているものと考えます。

今まさに全盛期であるホルヘが勝負に打って出るのは、今このときしかありません。
ガルシアに勝てるかは分かりませんが、数々の試練を乗り越えてきたホルヘであれば、何か凄いものを見せてくるような気がしています。

ホルヘとガルシアの対決を是非、実現させて欲しいです。


   

『ゲンナディ・ゴロフキンvsサウル・カネロ・アルバレス』

ゲンナディ・ゴロフキンとサウル・カネロ・アルバレスとの世紀の一戦は、三者三様の判定により、ゴロフキンのドロー防衛となりました。

この試合に限っては、待ったなしの激しい打ち合い、KO必至の激闘は間違いないと思っていましたので、白黒つかないドローという結果に、正直、モヤモヤ感が残りました…
総じて、両者のディフェンス能力が高く(特にアルバレス)、決定打を許さなかったということでしょうが、余力を残してしまった感も否めません。

序盤はアルバレスペースでした。ゴロフキンのパンチがしっかり見えていてパンチを空転させ、また、ゴロフキンの圧力にも屈せず、間隙を縫って左ジャブ、ボディブロー、左アッパー、右ストレートなどを巧みなコンビネーションとともに決めてみせます。クリーンヒットとリングジェネラルシップで明らかにゴロフキンを上回っていました。

試合前は、下のクラスから上がってきたアルバレスのパワーと耐久性が真のミドル級チャンピオンに対して、本当に通用するのか疑問を持っていましたが、序盤の展開を見るにつけ、アルバレスは間違いなくアジャストさせてきていました。流石はスーパースターです。

果たして、試合はこのままアルバレスペースで進んでいくのか。ゴロフキンの強打がアルバレスのディフェンステクニックの前に完封されてしまうのかという思いもよぎりました。
しかし、17連続KO防衛の実力とパウンド・フォー・パウンドNo.1の評価を受けるゴロフキンの実力は並大抵ではありませんでした。

4R中盤頃から、徐々にアルバレスをロープに追い詰めていき、5Rには右カウンターをヒットさせてアルバレスを後退させます。アルバレスは効いていないことをアピールしますが、表情は強張っています。ゴロフキンは少し余裕が出てきたのか笑みも見せはじめます。

6R、ゴロフキンの右カウンターが再び炸裂します。さらに圧力を強めロープへ詰めてボディブローを打ち込みます。アルバレスに疲れが見え始めます。7R、ゴロフキンは右のパンチを打ち込みどんどん前に出ていきます。8R、ゴロフキンのタイミングのいい左ジャブがヒットするとアルバレスが初めてぐらつきました。すかさず小さなパンチをまとめ、この試合何度目かの右のカウンターがまたまたヒットします。後が無くなってきたアルバレスは必死にパンチを返しますが、ゴロフキンは下がらず、アルバレスを追い回していきます。

アルバレスは余裕が無くなり苦しい状況です。ゴロフキンは序盤こそ苦戦したものの、ここに至って遂に真骨頂を発揮し、あとはアルバレスをいつ仕留めるかが焦点となってきました。
ところが、9Rにアルバレスは打って出ることでこの窮地から脱しようと仕掛けます。
左右ボディブローに右アッパー、右ストレートでゴロフキンの強打に対抗します。ゴロフキンは余裕を持って対処していましたが、アルバレスの右オーバーハンドがヒットすると、若干、効いたように感じられ、また、疲れも見えてきました。

10Rはリング中央での打ち合いです。ここで、アルバレスは下がらず、左フックや右ストレートを打ち込み、とうとうピンチから完全に立ち直り、優勢を印象付けます。
11R、12Rと息を吹き返したアルバレスがやや優勢な展開で試合終了のゴングが打ち鳴らされました。

結果は冒頭の通り、ゴロフキンのドロー防衛です。

中盤以降、ピンチに陥ったアルバレスがあの局面からまさか立ち直って攻勢をかけ直すとは思いもよりませんでした。アルバレスの底力を垣間見た思いです。しかしながら、個人的にはゴロフキンの力が落ちたのだとも感じました。連続KO防衛中のゴロフキン、或いはデビッド・レミューをストップした頃のゴロフキンであったならば、あのまま押し切り、勝利したであろうと考えずにはいられません。

中盤にほぼ盤石の試合展開にもっていきながら、押し切れず、反撃を許してしまったのは、ゴロフキンのピークが過ぎてしまったからではないかと考てしまいます。

なお、試合後のインタビューで両者は早速再戦の意向を語っていました。両者の力関係は拮抗しており、35歳を過ぎたゴロフキンにそれほど時間は残されていません。ゴロフキン贔屓の私としては、再戦するのであれば早期に行い、序盤戦をいかにうまく戦っていくかが、勝敗のポイントになってくると考えます。

次回こそ、待ったなしの激しい打ち合い、KO必至の激闘を期待したいと思います!

   




『スーパーフライ級ウォーズ③』

WBC世界スーパーフライ級挑戦者決定戦をエストラーダが制し、アメリカ初出陣の井上尚哉が圧倒的な強さでKO防衛を果たし、いよいよ本興行のメインイベンターにしてパウンド・フォー・パウンド最上位にランクされるロマゴンの登場です。

ここまで役者が揃って勝ち残り、会場の雰囲気はロマゴンが勝利することを疑っていない様子です。私の心も既に次戦での井上vsロマゴン或いはエストラーダvsロマゴンに向いていました。

ところが、いざシーサケットとの試合が始まると、ロマゴンの動きはフライ級時代とは別物であると感じざるを得ませんでした。手数は出しているものの、ヘッドスリップやウィービング、ダッキングを駆使してシーサケットの懐へ入ることができません。体全体の圧力やオーラはなく、繰り出すパンチに威力や切れも感じられません。

一方のシーサケットは前回以上に自信を持って戦っていることがよく分かります。ロマゴンのことをこれっぽちも恐れていません。正面から受けて立ち、ロマゴンが突っ込んできてもワンツーを主体に打ち返し、下がらせてしまうほどです。

2Rに入っても、ロマゴンは突破口を開けません。シーサケットに先手を許し、フライ級時代のような出入りの良さが全く発揮できず、パンチの的確さも欠きます。シーサケットの右フックや左ストレートも度々もらってしまいます。

迎えた4R、予想だにしなかった衝撃のシーンが訪れます。このラウンドもシーサケットに先手を許し、下がらされパンチをまとめられます。間隙を縫って右ストレートを合わせようとしたその時でした。右ストレートはヒットしたものの、シーサケットの右フックが一足早くロマゴンの左顎を捉えました。ロマゴンは真下にストンと落ちるような感じでダウンしました。見るからに効いたと分かるダウンです。

カウント時間ぎりぎりまで待って立ち上がりましたが表情は虚ろです。再開後、シーサケットは一気果敢に打って出ます。左右猛連打を繰り出します。ロマゴンも強打で対抗しようと右ストレートを伸ばそうとしたところでした。再び、シーサケットの右フックがロマゴンの顎を捉えると、ロマゴンは失神するかのようにダウンし、それを見たレフリーは即座に試合をストップしました。

驚愕のKOシーンでした。最強を誇ってきたロマゴンがまさかこんな痛烈なKO負けを喫するとは思いもよりませんでした。
ロマゴンが負けた原因はなんだったのか?フライ級とスーパーフライ級とのウェートの壁なのか?個人的にはウェートよりも、疲労などによる衰えが進んでいたのではないかと思います。

ロマゴンの年齢はまだ30歳です。昨今は30歳を過ぎてからピークを迎えるボクサーも少なくなく選手寿命も大きく伸びています。しかしながら、ロマゴンの場合は20歳の頃から世界のトップ戦線で戦い、階級も上げながら9年間世界チャンピオンとして戦ったきたわけです。精神的負担、肉体的負担は想像以上に重くのしかかっていたのではないでしょうか。

心優しきロマゴンが今回のような負け方をしたことは非常にショックです。試合に勝っても、いつも敗者のもとへ立ち寄って讃えていたシーンを何度も見てきました。八重樫との一戦でも、八重樫と家族にたくさんの幸福が訪れますように。といったようなコメントも聞きました。今はとにかく身体をしっかり休めてもらうことだけを望みます。

さて、今回のスーパーフライ級ウォーズで勝ち残ったのは、エストラーダ、井上、シーサケットの3人です。シーサケットが勝ったことから減量苦の井上がこのクラスに留まる理由は無くなってしまいました。エストラーダとしても元々の目的はロマゴンへのリベンジであり、井上との対戦にそれほど興味は無いと思われます。そうすると、シーサケットvsエストラーダのタイトル戦のみが行われるのが濃厚と考えます。

ロマゴンvs井上のドリームマッチは無くなりましたが、井上には新たな伝説を作ってもらうことを期待したいと思います!

   






『スーパーフライ級ウォーズ②』

『スーパーフライ級ウォーズ➀』に引き続き、いよいよ今度はモンスター井上の登場です。

アメリカのボクシングファンは井上にどれほどの期待感を持っていたでしょうか?
ハンサムでまだ少年のような面影を残す井上を見て、もしかすると、見くびっていた人も多かったのではないでしょうか?

威風堂々。リング上で自信満々の井上の姿を見るにつけ感動すら覚えました。誇らしいとさえ思いました。ニエベスのことなど眼中になく、いかに自身の強さと凄さをアメリカのリングで見せつけるかに集中しているようにさえ見えました。

井上の凄さは何といっても、超破格のパンチ力と突出した瞬発力だと思います。

1Rから井上は、強くて鋭いジャブと破壊力抜群の右ストレートをガードの上からでもどんどん叩きつけていきます。左のボディブローは的確です。これを食らい続けたら、ニエベスはたまったものではありません。その威力を実感したニエベスは守り一辺倒です。また、ニエベスのパンチを難なくヘッドスリップでかわし、懐に入っていく様は並ではない防御勘を感じさせます。

5R、八方塞がりのニエベスに対して、井上の渾身のボディブローが叩き込まれると、こらえ切れずダウンします。6Rは一方的で井上の独壇場です。守るだけで精一杯のニエベスは何とかこのラウンドを凌ぎ切りましたが、体は疲弊し、勝てる見込みはないと自覚し、ここでギブアップです。

会心の勝利でした!! 十数年前、日本のリングに怪物と称されたアレクサンドル・ムニョスが登場し、評判通りの強さとインパクトを日本のボクシングファンの記憶に残してくれましたが、今回の井上もアメリカ並びに世界のボクシングファンに対し、ムニョス以上の衝撃を与えたのではないでしょうか。

強いて課題があるとすれば、レフリーストップを呼び込む連打力が欲しいところでしょうか。一発一発に力を込めて打ち込む井上ですので、それほど連打力があるわけではありません。固執していないとも言えますが。。
当たっても当たらなくても一方的な連打を叩き込めれば、ニエベスのような相手でも、もっと早く試合を終わらせることができるのかなと思います。

それにしても、井上は強かったです。ボクシングを見始めて此の方(約28年)、井上尚弥ほど可能性に満ち溢れた日本人ボクサーは見たことがありません。可能であれば、主戦場をアメリカに移して、パウンド・フォー・パウンドNo.1と評されるようなボクシングを期待したくなってきます!
(次回は、メインイベントのロマゴンについて、コメントしたいと思います。)

   


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