new03博多日記・13回目。いよいよ最終回です!カルト映画上映会も終わり、後はいよいよ東京に帰るだけ。ジョニー・ヤマウチは上映会が終わってすぐに新幹線で帰京。ところでジョニー・ヤマウチ、博多に来る時は高速バスに14時間揺られて来たそうだ。男らしいなあ(笑)。俺はまだ飛行機まで少し時間があるので、ちょうちゃん、駱駝夫妻と少し呑む。名残惜しさが増す。この翌日も仕事休みにしてるから、もう一泊しちゃおうかなと考えるけど、予算の都合で断念。ちょうちゃんと駱駝夫妻が空港まで見送りに来てくれて、俺が博多にいる間、ずうっと付き合ってくれて面倒見てくれたちょうちゃんに、感謝の気持ちを込めた熱い抱擁と熱い接吻を、ってのはもちろん嘘です。そんな事したらまたボディブローを喰らいますから(笑)。名残惜しさ全開で飛行機に向かいます。そしたら金属探知機がベルトに反応し、「ベルトを外してもう一度」と言われたのを「ズボンが落ちるから嫌だ」と拒否ったら、「俺はテロリストか」って笑っちゃう位、物凄く厳重なボディチェックを受けました。向こうで心配そうにそんな俺を見てる皆様に笑顔で手を振ったけど、気付いてもらえず(笑)。最後までお世話をかけました。また行きますから!おわり。
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「婚前OL 不埒に濡れて」。
周防ゆきこっすよ!今の俺を最もメロメロにしてモジモジさせてしまう女優です!何だか前回もあいかわ優衣で同じ事を書いてた気がするけど、まあいいか。「僕の彼女はロボワイフ」の殺戮兵器を搭載したセックス・アンドロイド、「極悪人」の犯され中出しされるエリート女刑事、「ハレンチヤンキー学園」の恋する男の為にゴスロリ・メイドになってしまうヤンキー娘、可愛い顔してエクストリーム街道を突っ走り、bdcam 2012-10-25 01-32-12-812そして大傑作「3D SEX&禅」での情無用の暴虐娘でセックスと暴力が爆裂する超絶エクストリームを極め、完全に周防ゆきこはアシッド&アッパーな爆裂女優だとインプットされた直後、前作「ホテトル嬢 悦楽とろけ乳」での、あまりにも地味で静かに切ない心情を燻らせる名演技!「3D SEX&禅」からのあまりにも広すぎる振り幅!これまでの爆裂エクストリームとは真逆の、しみじみと心に染み渡る様な、その切ない名演技によって、地味で何も起こらない退屈な映画をやんわりと心優しい傑作に昇華させてしまったのであった!周防ゆきこって天才なのか!?
その「ホテトル嬢 悦楽とろけ乳」のコンビ、池島ゆたか監督と周防ゆきこの新作「婚前OL 不埒に濡れて」。期待値MAXで観に行きましたよ!そしてまたしても周防ゆきこにやられた!ピンク映画のイケメン俳優、竹本泰志との掛け合い場面で、竹本泰志の良さを引き出し持ち上げ、結果として竹本泰志に俺的今年のベスト男優候補に躍り出る名演技を繰り出させるという、ベテラン名優の演技を堂々と受け止める、受けの実力も発揮!確かに竹本泰志の演技力というのは、誰もが認める所ではあるんだけど、しかしその上手さや味わいが、カッコ良いルックスとは反対にbdcam 2012-10-25 01-30-24-562今ひとつ目立たなかったと言うか、何かや誰かの後ろに控えめに隠れちゃってるというか、今ひとつ発揮されてない感があって、瞬発力や爆発力に欠けると思ってた。作品本数の割りに目立った活躍の無かった気がする竹本泰志。代表作が今でも一昔前のサイコ・サスペンス「熟女 人妻狩り」だし。しかしこの映画では、常連客の周防ゆきことの愛情の込められた罵りあいを繰り返す、銀髪老けメイクでバーのマスターを活き活きと演じ、竹本泰志の上手さや優しさや味わい、イケメン・アラフォーの色気までもをフルスロットルに発揮、「本当は凄い竹本泰志」な名演技!これは当然、竹本泰志の演技を受ける周防ゆきこの存在なくしては有り得なかった!名優から演技の瞬発力を引き出すとは、周防ゆきこ、恐るべし!
その後はひたすら周防ゆきこを中心とした、会話の間合い、掛け合いの素晴らしさを堪能できる。親友役の松井理子とのまったりとした呑気で平和な能天気感、松井理子の「また今度、合コンやろうねー」は呑気な名セリフ(笑)。マザコンで無神経な恋人役の平川直大との確信犯的な間合いの悪さ、池島監督がよく言う「映画は役者だ」、正にその言葉通りの名演技の連発。
121019furachi映画の内容は、本当にどうでもいい話。バーのマスターと常連客の女子、言いたい事を言い合って口喧嘩ばかりしてて、恋愛対象から最も遠い相手だと思ってたけど、でも一番大切な人だった事にお互い気付く、そういう本気でどうでもいい話。しかし俺の興味の対象から遥かに遠い内容の映画を傑作に昇華させてしまう名演技の数々に、中盤辺りからジワジワと涙腺が緩み出す。途中、周防ゆきこがバナナの皮で滑って転んで、海岸で「バカヤロー!」と叫ぶ謎の場面を挟みつつ、常連客・なかみつせいじが竹本泰志に中年の恋心を諭す、ピンク映画界屈指の名優の見事過ぎるサポート演技、そして終盤はまたしても周防ゆきこと竹本泰志の素晴らし過ぎる間合い、それも優しさに満ちた間合い。セリフの応酬の、そのセリフとセリフの間の無音に込められた優しさ。俺は泣いたね。名優達の名演技に泣かされたね。こんなどうでもいい話の映画に泣かされてしまうとは、やっぱり「映画は役者」だ。そしてその名演技の中心にはいつも周防ゆきこがいる。本当に周防ゆきこって凄い!
しかし池島監督に言わせれば、「周防ゆきこはまだまだ本当の実力を出していない。長い間、AV界のビッグネームでやってきて、演技の妥協を覚えてしまっている。その妥協を振り払った時の、まだ観ぬ周防ゆきこは恐いね!」という事だそうで、って事はまだ妥協してる段階で、これだけ俺をシビれさせてるんだから、本当に本気を出した周防ゆきこは確かに恐い。池島監督、次作ではその周防ゆきこを引き出してください!本気の周防ゆきこが観たい!
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2012年OP映画
監督 池島ゆたか
出演 周防ゆきこ 竹本泰志 なかみつせいじ 平川直大 見貝豪
    日高ゆりあ 中山智香子 松井理子 倖田李梨 野村貴浩

今回の付録動画ってか静止画
ロンドンラッツの「恋しさとせつなさと心強さと」です!篠原涼子のカバーです!